2021年12月01日

11月のまとめ

幸腹な百貨店 デパ地下おにぎり騒動 (講談社文庫)幸腹な百貨店 デパ地下おにぎり騒動 (講談社文庫)
どうやら2作目だったらしいです。でも何とか意味はわかりました。百貨店の立て直し物語で、お客様のことを考えて良い変化を作ることが出来て良かったですが、こんなことで売り上げは回復するだろうか?と不安です。出てくる人たちは良い人ばかりで好ましかったです。
読了日:11月01日 著者:秋川 滝美


散りしかたみに (角川文庫)散りしかたみに (角川文庫)
前作のことはほぼ忘れていましたが、確か悲しい物語だった気がします。今回も辛く悲しい物語でした。歌舞伎のことは全く詳しくないのですが、狭くて窮屈な世界なんだと思わされました。そこまでのことをしたわけでもないのに命を絶たなくても・・と思ってしまいますが、それがやはり狭い世界のせいなのだろうと思うと悲しいです。
読了日:11月05日 著者:近藤 史恵


初夏の訪問者 紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)初夏の訪問者 紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)
帯の言葉を見て、まさかそんなことがあるのか!?と驚いてしまったのですが、最終的にはやっぱりそうだよね・・と悲しくなってしまいました。草さんの心をかき乱すようなことは二度と起きて欲しくないと思います。でもいつも嫌なことは嫌、ダメなことはダメと言える草さんには憧れてしまいます。これからも元気でみんなの世話を焼いて欲しいです。
読了日:11月13日 著者:吉永 南央


せき越えぬ (新潮文庫)せき越えぬ (新潮文庫)
箱根の関所、昔は厳重で越えるのが大変な場所だったということは知っていましたが、女性が特に大変だとは。妊婦さんの話は一番ハラハラしましたが、どの話も終わり方が心地よくて読みやすかったです。最後の話はあっさりし過ぎな気はしましたけど。この感じだと続編は無さそうかな?
読了日:11月20日 著者:西條 奈加


エムエス 継続捜査ゼミ2 (講談社文庫)エムエス 継続捜査ゼミ2 (講談社文庫)
今回は継続捜査というか、冤罪事件を調査していました。小早川が事件に巻き込まれたのですが、被害者が亡くなっていない事件に警察がここまで力を入れて捜査するのか?と疑問に思いました。これくらい力を入れてくれると助かりますけど。現実にはどうなんでしょう?
読了日:11月20日 著者:今野敏



全部で5冊。相変わらずの少なさです。

最近は色々と片づけることにはまっているので、そちらに時間が取られています。でもまあすっきりと気分も良くなってまた新たに読書できたらいいかもしれません。

特に印象に残ったのは「初夏の訪問者」です。

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2021年11月29日

今村翔吾「九紋龍 羽州ぼろ鳶組」

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 今村翔吾 著
 「九紋龍 羽州ぼろ鳶組」
 (祥伝社) ※電子書籍


火事を起こし、その隙(すき)に皆殺しの押し込みを働く盗賊千羽(せんば)一家が江戸に入った。その報を受け、新庄(しんじょう)藩火消通称“ぼろ鳶(とび)”組頭・松永源吾(まつながげんご)は火付けを止めるべく奔走(ほんそう)する。だが藩主の親戚・戸沢正親(とざわまさちか)が現れ、火消の削減を宣言。一方現場では九頭の龍を躰(からだ)に刻み、町火消最強と恐れられる「に組」頭“九紋龍(くもんりゅう)”が乱入、大混乱に陥(おちい)っていた。絶対的な危機に、ぼろ鳶組の命運は!?−出版社HPより−


今回の悪者は、火付け盗賊団です。

この時代に火付けをするのは、それだけでも死罪になり、家族や親戚までもが罪に問われるくらいの大罪だというのに、火事の隙に盗みまで働くとは!なんてひどい奴ら!と憤っていたら、更にその店の奉公人を女子どもも容赦なく殺してしまうという極悪非道ぶり。

これは思いっきり憎めますし、やっつけがいのある悪者たちなので、最終的にすっきり爽快で終わってくれるだろうと読み進めていると、謎の火消が現れます。

なぜか、火事の現場で弥次馬たちを遠ざけようと暴れる火消です。野次馬たちとの乱闘があるせいで、他の火消も火事場に駆けつけることが出来ずにまたケンカになって、現場は大混乱になっていました。

火消一人が相手なら倒して行けそうなものですが、その火消は身体も大きくて力も強かったため、倒すことも出来ず毎回苦戦させられました。

また、かなり無口で親しい人もいないため、なぜそんな行動をとっているのかを聞き出すことも出来ませんでした。

本当は火付け盗賊団だけを相手にすればいいはずなのに、謎の火消が立ちふさがるせいで、思うように犯行を止められません。


なぜその火消はそんな行動をするのか?盗賊団の正体は?など早く答えが知りたくて次々と読み進めることになりました。

途中には、源吾の奥様の言動に笑わされ、残虐な犯行を少し薄めてもらいながらの読書でした。


源吾やその仲間たちはもちろんかっこいいのですが、誰よりも奥様がかっこよくて面白くて大好きになりました。最後の場面でも大活躍してくれて、今後も楽しみな存在になりました。


まだまだ続きそうなシリーズ。次々追いかけていこうと思います。


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2021年11月26日

買った本

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 吉永南央 著
 「紅雲町珈琲屋こよみ 初夏の訪問者」
 (文春文庫)


お気に入りのシリーズです。今回もかっこいいお草さんの姿がありました。


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 今野敏 著
 「継続捜査ゼミ2 エムエス」
 (講談社文庫)


2作目。これも長いシリーズになるのか?追いかけるシリーズが多すぎて嬉しい悲鳴。


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 乃南アサ 著
 「美麗島紀行」
 (新潮文庫)


前回読んだエッセイに味をしめて、今度は紀行物。これも面白かったら良いですが。

2021年11月17日

池井戸潤「下町ロケット ヤタガラス」

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 池井戸潤 著
 「下町ロケット ヤタガラス」
 (小学館文庫)


宇宙(そら)から大地へ――。 大型ロケット打ち上げの現場を離れた帝国重工の財前道生は、準天頂衛星「ヤタガラス」を利用した壮大な事業計画を立案。折しも新技術を獲得した佃製作所とタッグを組むが、思いがけないライバルが現れる。 帝国重工社内での熾烈な権力争い、かつて袂を分かったエンジニアたちの相剋。二転三転するプロジェクトに翻弄されながらも、技術力を信じ、仲間を信じて闘う佃航平と社員たち。信じる者の裏切り、一方で手を差し伸べてくれる者の温かさに胸打たれる開発のストーリーは怒濤のクライマックスへ。 大人気シリーズ第4弾! この技術が日本の農業を変える――。−裏表紙より−


前作の続きです。

前作で、新たな道を進み始めた佃製作所。佃社長を支えてくれていた人が去った代わりに、心強い腕が確かな技術者が仲間になりました。

切り離されそうになった帝国重工とも新たなプロジェクトをスタートさせることになり、新しい技術者を中心に新たな開発が始まりました。前作ではほとんど開発の話は出てきませんでしたが、今回はたっぷりと。

開発に苦しむ姿も、完成して自信に満ち溢れる様子もたくさん見ることができました。


そして、去って行った人も何度も登場して、辞めてからも佃製作所をサポートしてくれたのが嬉しかったです。彼の人生はこれで良かったんだろうと最後には思えることが出来ました。


新たな開発は当然ながらスムーズにいくはずもなく、佃製作所としてはしっかりしたものを作っていても、ライバル会社からの横やりや、妨害を受けて時々くじけそうになってしまいます。

読みながらちょっとハラハラするのですが、この作家さんなら勧善懲悪というか、佃製作所のような中小企業に味方してくれて、最後にはスッキリ爽快、大逆転があるはずと信じることが出来るので読みやすかったです。


この中に出て来た技術は現実世界にもあるのか?は知りませんが、この技術があれば農業の未来も少しは明るくなるのかもしれません。もっと自然災害のような避けられない事態を回避できるような技術があると良いんですけど。猛暑だったので野菜が高騰とか、雨が多くて日照時間が短かったので野菜が高騰とか、台風直撃とか、そういうことも無いように安定して供給してもらえると消費者側も助かりますし、生産者も収入が安定して、農業をしてみようと思う人も増えそうです。


きっと現実世界でも研究開発されているのでしょうね。早く実現してもらいたいものです。


<下町ロケットシリーズ>
「下町ロケット」
「ガウディ計画」
「ゴースト」


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2021年11月11日

買った本

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 今村翔吾 著
 「九紋龍 羽州ぼろ鳶組」
 (祥伝社) ※電子書籍


お気に入りのシリーズ。しっかり者の奥方様に夢中です。


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 西條奈加 著
 「せき越えぬ」
 (新潮文庫)


大好きな作家さんなので新刊が出たらとにかく購入。


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 近藤史恵 著
 「散りしかたみに」
 (角川文庫)


なかなか手に入らなかった作品。歌舞伎の世界の話で、少し難しかったです。

2021年11月09日

池井戸潤「下町ロケット ゴースト」

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 池井戸潤 著
 「下町ロケット ゴースト」
 (小学館文庫)


ふりかかる幾多の困難や倒産の危機。佃航平率いる下町の中小企業・佃製作所は、仕事への熱い情熱と優れた技術力を武器に、それらを乗り越えてきた。しかし、佃製作所の前にかつてない壁が立ちはだかる。 同社技術力の象徴ともいえる大型ロケットエンジン部品の発注元、帝国重工の思わぬ業績不振。さらに佃の右腕にして、信頼を置く番頭・殿村に訪れた転機――。 絶体絶命のピンチに、追い詰められた佃が打開策として打ち出したのは、新規事業であった。新たな難問、天才技術者の登場、蘇る過去と裏切り。社運を賭した戦いが、いま始まる。大人気シリーズ第三弾!−裏表紙より−


シリーズ3作目。1作目ではロケットの部品を作って、ロケット開発に一役買って大活躍し、2作目では心臓弁の製作に携わって医療の道を開拓し、経営危機が訪れる度に新たな製品を作って乗り越えて来た佃製作所。

今回はせっかくロケットエンジンの部品を納入していた相手である帝国重工が経営不振による事業の縮小を始めたせいで、部品も要りませんということに。心臓弁はあるけどそれだけでは売り上げが落ちますし、大きな取引先を失いかねない状況に焦りを覚える佃社長。

よくもまあ次々と問題が起きるもんだ、と飽きれてしまいますけど、実際の町工場でもここまでではないにしてもこれに近い状況はあるのでしょうね。そう思うと大変です・・。経営者にはなりたくないなと思ってしまいます。

ロケット部品に代わる物を開発しようと考えた佃は、農業に目を付けます。トラクターの部品を作れないか?と考えたわけです。

確かに人手不足の農業には、人に代わって作業をしてくれる農機が必要になってくるわけで、これからはもっと開発していかなければならない分野ではありますね。


その開発の過程で、ある企業と出会います。その企業はまだ新しいのですが、確かな技術をもっていました。ただ、特許技術を侵害しているということで訴えを起こされようとしていました。

そのため、資金を出してくれる所を探していたタイミングだったので、佃製作所が弁護士を紹介したり、特許侵害の部分を究明したり、協力していきます。

細かい内容は読んでいてもわからないところがあったのですが、裁判に勝つためやれることはやっておこうとするのはわかりました。佃の技術者たちと協力して何とか乗り越えたのですが・・・。

最後に大きなどんでん返しがあってびっくり。


今回、4巻も同時に発売されたので、どうしてかな?と思っていたら、今回の巻ではものすごく気になる終わり方になっていて、つ・づ・くの状態でした。

3巻を読み始めたら4巻まで一気に読みたくなるのは間違いないので、2冊とも手に入れてから読み始めることをお勧めします。


<下町ロケットシリーズ>
「下町ロケット」
「ガウディ計画」


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2021年11月02日

佐々木裕一「姫のため息 公家武者信平ことはじめ(二)」

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 佐々木裕一 著
 「姫のため息 公家武者信平ことはじめ(二)」
 (講談社)※電子書籍


京都の公家から江戸の武家へ。前代未聞の転身を遂げた信平。婚儀を結んだ妻・松姫は紀州徳川家の姫君だった。藩主は信平が千石取りの旗本になるまでは輿入れをさせない心づもりだが、松姫はひと目見た信平を忘れられず……!(「姫のため息」)実在の公家武者が秘剣で成り上がる時代小説、始まりの物語第二弾!−出版社HPより−


前作で本人があまり意識しないうちに結婚することになった相手・松姫が再び登場します。周りは2人がお互い会ったこともなく顔も知らないと思っていますが、実はお互い名乗らないまま会っていましたし、松姫の方は信平のことを認識していて、更には好ましく思っていました。

信平の方は綺麗な女性に会ったとは思っていますし、ちょっと好きかも?という感じになっていますが、その人が松姫だとは知りません。こういう展開ってもどかしいです・・。

でも松姫はかなり積極的なご様子。なのでうまく父親を説得して結婚までもっていきそうではあります。


この2人の恋はともかく、松姫の父親はある騒動に巻き込まれて行くため、だんだんときな臭い雰囲気に。父親に直接手を出すのは難しいから娘を何とかしようと考えている悪者が。

そういう安易な発想をするのがものすごく腹が立ちます。だからあんたたちは出世できないんだよ!と言ってやりたい気分になります。

そのおかげで松姫と信平が良い感じな雰囲気になっていくわけですから、良かったのかもしれませんけど。


表題作以外の話でも、信平は優男に見せつつ強いという場面がたくさんあり、爽快な終わり方をしてくれます。家臣というか、お目付け役の2人も信平に文句を言いながらも好きになってきているようですし、2人とも強くもあるのでカッコいい場面もあり彼らのことも好きになってきました。

松姫も可愛い性格をしていますし、今後はどうなっていくのか気になります。

まだまだ話は続くのですが、こんな感じでのんびりと過ごしながら悪者を倒していくのでしょうね。まるで暴れん坊将軍のようです。いや、暴れん坊将軍をかっこよく若くして、公家の格好をしないといけないですね。


先は長そうですが少しずつ追いかけていきます。


<公家武者信平ことはじめ>

「狐のちょうちん」


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2021年11月01日

10月のまとめ

姫のため息 公家武者信平ことはじめ(二) (講談社文庫)姫のため息 公家武者信平ことはじめ(二) (講談社文庫)
普段はのんびり過ごしている信平が刀を持った瞬間かっこよくなる感じが面白いです。どんな時代も権力が欲しくて人を蹴落とそうとする人っていますね。姫との恋はどうなっていくのかも楽しみです。
読了日:10月01日 著者:佐々木裕一


下町ロケット ゴースト (小学館文庫)下町ロケット ゴースト (小学館文庫)
今回は佃製作所の活躍というより、他の会社の手伝いという感じで、最後が意外な展開すぎて驚きました。上下巻ではないですけど、急いで続きを読まなければ!という気分になりました。
読了日:10月10日 著者:池井戸潤


下町ロケット ヤタガラス (小学館文庫)下町ロケット ヤタガラス (小学館文庫)
大逆転でスッキリ爽快なだけではなく、佃製作所の熱い心に感動しました。技術者のプライドをかけた物づくりへの情熱と、お金儲けをしなければならない葛藤、会社組織のしがらみなど、読み応え十分でした。
読了日:10月14日 著者:池井戸潤


九紋龍 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)九紋龍 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)
毎回、個性的な火消が登場しますが、今回の人もなかなか・・。ものすごく頼りになるし強いですけど、そういう人だからこそ人に頼らないという弱点が。残虐な事件もあり、時々目をそむけたくなるような場面もありました。でも必ず正義は勝つ!という展開は読みやすいですし、爽快な気分になります。
読了日:10月24日 著者:今村翔吾



全部で4冊と相変わらずの少なさでした。今読んでいる本が時間かかっているので・・。

特に印象に残ったのは「下町ロケット ヤタガラス」「九紋龍」です。

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2021年10月26日

今村翔吾「夜哭鳥 羽州ぼろ鳶組」

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 今村翔吾 著
 「夜哭鳥 羽州ぼろ鳶組」
 (祥伝社)※電子書籍
 

「八咫烏(やたがらす)」の異名を取り、江戸一番の火消加賀鳶(かがとび)を率(ひき)いる大音勘九郎(おおとかんくろう)を非道な罠(わな)が襲う。身内を攫(さら)い、出動を妨害、被害の拡大を狙う何者かに標的にされたのだ。家族を諦(あきら)めようとする勘九郎に対し、「火喰鳥(ひくいどり)」松永源吾(まつながげんご)率いる羽州(うしゅう)「ぼろ鳶(とび)」組は、大音一家を救い、卑劣な敵を止めるため、果敢に出張るが……。業火(ごうか)を前に命を張った男たちの団結。手に汗握る傑作時代小説。−出版社HPより−


今回の事件は、かなり腹が立つ卑劣な物でした。動機も納得できませんし、あり得ない物。そんなことで放火するとか意味がわかりません。他に方法があると思うのに、悪い奴というのはほんと浅はかですね。浅はかだからこそ捕まるんですけど。


ぼろ鳶組と並んで人気の高い、加賀鳶組。その組頭である勘九郎も事件に巻き込まれてしまいます。その他の火消たちも次々と犠牲に。

火消といっても、武家が抱えている火消もあれば、町で町人が作っている火消もあります。ただ、その出動にはいろいろと手順があるそうで、その面倒臭いところを利用されて、今回の火付けは行われました。

出動を促す鐘を鳴らすのが誰が一番じゃないといけないとか、その鐘が鳴らされないと出動できないとか・・。

火をつけた悪者は、火事を広げて被害を大きくしたいので、鐘を鳴らすのを出来るだけ遅らせようとしました。そのために取った行動が腹が立つ! 火消本人を狙うのではなく、身内を攫って脅すというやり方!

しかもその動機がくだらない! ひたすら腹が立つ相手だったので、同情することも無く、ただただぼろ鳶組の人たちと他の火消たちを応援していれば良かったのである意味読みやすく、入り込みやすかったですけど。


今回もぼろ鳶組の人たちの活躍ぶりと、頭である源吾の潔さと、その奥様の嫌味の効いた言葉の数々にスカッとさせられました。いつも頼りなさげな新之助も大活躍で、彼のかっこよさが際立っていましたし、新たな仲間も増えてこれからも楽しみになりました。


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タグ:今村翔吾

2021年10月22日

ポール・ギャリコ「ほんものの魔法使」

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 ポール・ギャリコ 著
  矢川澄子 訳
 「ほんものの魔法使」
 (創元推理文庫)※電子書籍


魔術師――時に奇術師や手品師とも呼ばれる人々が住まう都市マジェイア。偉大なる魔術師の娘ながら周囲からできそこない扱いされていた少女ジェインの前に、ある日ふしぎな青年があらわれる。ものいう犬モプシーとはるばる山のむこうから旅してきたという彼は、魔術師ながら肩書きのない“ただのアダム”と名乗る。魔術師名匠組合への加入を希望するアダムのために、ジェインは助手となって審査会に臨むことに。そこで彼女が目の当たりにしたのは、種も仕掛けもない“ほんものの魔法”だった。矢川澄子の名訳で贈る、色褪せぬファンタジイの名作。解説=井辻朱美−出版社HPより−


久しぶりにファンタジーを読んでみました。幽霊や、ぶたのぬいぐるみがしゃべるようなファンタジーはよく読んでいますが、魔法使いが出てくるのは長い間読んでいませんので、「ほんものの」魔法使いという題名からして期待が高まります。


始まり方はとても静か。そして、暗い雰囲気でした。奇術師や手品師が住んでいるある都市に、ボロボロの姿をした青年・アダムがやって来ます。しゃべる犬・モプシーもつれていました。とはいえ、犬がしゃべっているのがわかるのは飼い主である青年だけのようです。その街に入るには門番に認められないといけません。基本的に手品師や奇術師しか入れません。

彼は魔術師だというので、とりあえず街に入ることが出来ました。ただ、この街にとどまるためには、組合に入らなければならず、そのためには審査会に合格する必要がありました。

さっそく審査会に出ることにするのですが、審査会に出るためには助手が必要ですし、審査会に出るための審査まであります。

助手として選んだのは、その街一番の魔術師の娘・ジェインでした。偉大な魔術師の娘なのに周りからは認められていなかった彼女は、父親から罰を受けて地下室に閉じ込められていました。それをモプシーが助けたことで仲良くなります。


アダムはどこか世間からずれている所があり、空気も読めなければ、周りに合わせることもしません。見ていてハラハラするような青年でした。犬のモプシーは色々なことに詳しくて、空気も読めるので、アダムにアドバイスをして彼がうまく周りとやっていけるようにしています。とはいえ、犬なので自己中心的な考え方をすることもありますが。

審査会に臨んだアダムはやはり色々な事件を巻き起こし、本人は何事もなかったように平然としていますが、周りは騒然となります。

ある意味仕方ないわけですよね、だって彼は「ほんものの」魔法使いなのですから。周りは種も仕掛けもあるマジックを見せる普通の人間たち。そこへほんものの魔法使いがやってきたら大変です。種も仕掛けも無く何でも見せられるのですから。

彼のことを排除しようとする動きや、味方に取り込んで魔術を教えてもらおうとする動きが出るのは当然です。


騒ぎに気づかないかのようなアダムは、ジェインとピクニックに出かけ、魔法とは何か?を語って聞かせます。その部分がこの物語のクライマックスなんでしょう。要約すると魔法というのは日常にあふれているということです。なるほど・・と思える内容ではありましたが、だから何?というか、まさかここがピークなの?という気持ちになってしまいました。


もっと魔法使いらしさとか、手品師たちとの駆け引きとか、ジェインがどんな成長を見せるのかとか色々読みたい所があったので、あっさり終わってしまったのが残念でした。

最後まで読んでもアダムがどんな人なのか、モプシーの秘密もわからず、消化不良のままでした。

期待していた内容と違ったのは残念でした。


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