2023年12月12日

中村ふみ「天空の翼 地上の星」

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 中村ふみ 著
 「天空の翼 地上の星」
 (講談社文庫)


天下四国――この世は、峻厳たる山々に囲まれた四つの国に分かれている。南の王国「徐」の王太子・寿白は、革命の混乱のさなかに王の証「王玉」を得たが、
徐国は倒れ、国名も「庚」と改められてしまう。それから十年。かつて輝くほど聡明な少年王だった男は、飛牙と名乗るすれっからしに成り果てていた。天令の那兪は、飛牙の胸に眠る王玉を天へ返すよう迫るが……。極上の中華風ファンタジー、開幕!
−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

ネットでの感想にもよく書かれていますが、これって・・・十二国記みたい! 
十二国記の縮小版!?

国の数が4つしか無さそうなので、何とか完結してくれそうです(シリーズは6作で完結したそう)が、どうなんでしょうね・・。あちらは風呂敷を広げ過ぎてどうにもならなくなっているようなので、こちらを読んでいくのが良いのかもしれません。

ただ、挿絵が入っているのが何ともね〜。ラノベだから仕方ないのでしょうが、電車では読みにくいです。通勤の間に読みたいタイプなので、それが辛かったです。そのページは斜めに読んで、サッと捲る感じ。


この1作目に描かれるのは「徐」という国。この世界では、王になる時に天から「王玉」をもらうのですが、誰でももらえるわけではなく、選ばれし王だけがもらえるという不思議な玉。もらうというのは体内に入れることなので、もらえない王の時代は飾ってあります。

うん、なかなか面白い設定です。

そして、こういう話にありがちな民衆の反乱が起きて、時代が変わることになり、命を狙われた王が息子に跡を継がせるわけです。王となったのは寿白という少年。もちろん彼も命を狙われるため、守られながらも落ち延びることに。

玉をもらえた寿白は選ばれし王として、王族からは期待されますが、民衆はそんなこと一切知らないため、反乱を起こした首謀者を国のトップとすることを余儀なくされます。まあそうなると、この国は荒れるんですよね。


と、よくある展開ではあるのですが、ミステリアスな人がいたり、天の使いである那兪と大人になった寿白のやりとりが面白かったりするので、サクサクと読めてしまいます。

運命に翻弄される、運命に逆らおうと藻掻く様子は読んでいて苦しくなりましたけど、寿白の性格がカラリとしていることもあって、そこまで重くなることもなく読めました。それでも可哀そうな部分や、目を背けたくなるような描写はたくさんありました。


何となく1作で完結した感もあるシリーズ。2作目以降は読まなくてもいいかな?と思いつつ、手元にあるので一応読んでみるか?とか悩み中です。


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タグ:中村ふみ

2023年12月06日

椹野道流「最後の晩ごはん 閉ざした瞳とクリームソーダ」

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 椹野道流 著
 「最後の晩ごはん 閉ざした瞳とクリームソーダ」
 (角川文庫)


芦屋の小さな定食屋で働く、元イケメン俳優の海里。今の夢は、街のカフェ兼バーで、憧れの人と新たな舞台に立つことだ。そんなある日、海里は事故で視力を失った女性、瞳と出会う。彼女を気遣ったつもりが、返ってきたのは意外な反応。一方、店長の夏神には、昭和のレシピ再現メニューについて取材依頼が。しかしかつてのトラウマから消極的な夏神を、海里は残念に思い・・。思いやる気持ちが行き違う、お料理青春小説第13弾。−裏表紙より−


海里には憧れの女優さんと朗読劇という舞台に一緒に立ちたいという目標が出来て、今までのように店を手伝いながらも、週に何度かは女優さんの舞台を見ながらバーで働くようになりました。舞台の前にはトレーニングもしてもらえるため、充実した日々を送っています。

そんな舞台を見るためにやって来た女性・瞳は、事故で視力を失ってまだ日が浅いので、一人での外出が覚束ない感じでした。そんな彼女を親切にサポートする海里でしたが、彼女にある提案をしたことで怒らせてしまいます。

海里としては親切にしたつもりだったのですが、何が気に障ったのか、気持ちがわからず落ち込みます。


これって、どちらの気持ちも何となくわかる気がしました。海里の気持ちはちょっとお節介感がありましたけど、まあ悪いことでは無いし、気遣ってしてくれたことだからわからなくもないです。瞳の気持ちは、自分が健康なだけに「わかる」とは言い難いのですが、わかる気はします。ある程度手伝っては欲しいけど、過剰な気遣いは余計なことなんですよね。

その加減って人によって違うでしょうから、手を貸すのも本当に難しいと思います。本人に聞くのが一番良いのでしょうけど、それを聞かれるのも嫌な人もいるでしょうしね。

片意地を張っている感じがした瞳に訪れた奇跡と恋の始まりは、クスリと笑いつつも涙無しでは読めませんでした。きっと彼の支えがあれば大丈夫!そう思える終わり方だったのが良かったです。


そして、夏神さん。彼も大きな転機を迎えます。ずっと隠れるように生きて来た彼が大きな一歩を踏み出しました。人によっては大したことじゃない、と思えるような一歩ですが、今までの彼の葛藤を読んできた読者にとっては拍手喝采の気分になれると思います。


<最後の晩ごはん>
「ふるさとだし巻き卵」
「小説家と冷やし中華」
「お兄さんとホットケーキ」
「刑事さんとハンバーグ」
「師匠と弟子のオムライス」
「旧友とおにぎり」
「黒猫とドーナツ」
「忘れた夢とマカロニサラダ」
「海の花火とかき氷」
「聖なる夜のロールキャベツ」
「秘された花とシフォンケーキ」


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2023年12月01日

11月のまとめ

天空の翼 地上の星 (講談社X文庫)天空の翼 地上の星 (講談社X文庫)
挿絵があるのが気に入らないですけど、絵自体は嫌いじゃない感じで良かったかな。話は読んでいて辛い部分が多かったです。誰の人生も辛そうで・・。でもきっとこの国はこれから良くなっていくでしょうね。素敵な国になってもらいたいです。
読了日:11月06日 著者:中村 ふみ,六七質


狐花火 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)狐花火 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)
あの男が再び!?悲しい気持ちにさせられたあの事件がまた起きるのか?と思うと読むのが嫌になるくらいでした。でもかっこいい火消たちの活躍は読みたいのでついつい一気読み。そして今回も奥様の深雪さんが最高の活躍を見せてくれて大満足です。
読了日:11月14日 著者:今村翔吾


夜の向こうの蛹たち(祥伝社文庫こ14-9) (祥伝社文庫 こ 14-9)夜の向こうの蛹たち(祥伝社文庫)
美人でも生きにくいことはあるんだよ、と言われてもイマイチ納得はいかないですが、でもまあそういうこともあるのかな?とは思います。初芝の気持ちの方がやっぱり共感しやすいです。ただ彼女のように友人に頼むことはしないと思いますけど。恋愛関係を絡めることは必要だったのでしょうけど、私には読みにくさしか感じられなかったです。
読了日:11月19日 著者:近藤史恵


夏の戻り船 くらまし屋稼業 (時代小説文庫)夏の戻り船 くらまし屋稼業 (時代小説文庫)
始めの盛り上がりがすごくて、最後があっさり終わり過ぎた気がします。敵が怖すぎて残虐すぎて目をそむけたくなる場面も多々。平九郎との対決シーンはかっこよかったですが、何とか決着付けて欲しかったような。ここまで必死で連れ去ろうとした割には諦めるんだ・・。
読了日:11月25日 著者:今村翔吾


神様の子守はじめました。〈8〉 (コスミック文庫α)神様の子守はじめました。〈8〉 (コスミック文庫α)
いつものように翡翠と紅玉と共にドタバタしていて微笑ましく読んでいたら、急に重い話が。朱陽どうなるかと思いましたがさすがのハッピーエンドで良かったです。彼らにはいつもハラハラさせられますが、元気に育ってくれていて嬉しいです。
読了日:11月28日 著者:霜月 りつ



全部で5冊でした。結構、サラッと読み終える作品が多かった気がしたのに意外と読めていません。

特に印象に残ったのは「狐花火」です。


今日から12月!? 今年も後1か月なんですね! 年々、一年が短く感じるようになるな・・・。

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2023年11月30日

西條奈加「心淋し川」

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 西條奈加 著
 「心淋し川」
 (集英社文庫)


江戸、千駄木町の一角を流れる、小さく淀んだ心淋し川。そこで生きる人々も、人生という川のどん詰まりでもがいていた―。悪戯心から張形に仏像を彫りだした、年増で不美人な妾のりき。根津権現で出会った子供の口ずさむ唄に、かつて手酷く捨てた女のことを思い出す飯屋の与吾蔵。苦い過去を隠し、長屋の住人の世話を焼く差配の茂十・・。彼らの切なる願いが胸に深く沁みる、第164回直木賞受賞作。−裏表紙より−


「心淋川」「閨仏」「はじめましょ」「冬虫夏草」「明けぬ里」「灰の男」

小さくて淀んでいる川が流れているとある町に住む人たちの人生が描かれています。

表題作では、婚期を迎える若い女性の話が描かれています。小さい頃から実家のことも両親のことも川が流れて日によっては変な匂いがするこの町のことも嫌いだった彼女。何とかして抜け出そうともがいている姿が印象的でした。初めての恋をするのですが・・・。ちょっと物悲しい、でもある意味ハッピーエンドともいえる作品です。


「閨仏」
商家の主人に囲われて、見た目はイマイチながらも愛人として生きて来た女性の話です。ちょっとした才能があればこの時代の女性でも生きていけるってことですね。


「はじめましょ」
偶然出会った子どもが口ずさんでいた歌を聴いて昔を思い出す男性。飯屋を営む彼は昔の恋人を思い出してまた人生をやり直します。

「冬虫夏草」
これはゾッとしました。簡単に書くと、息子から離れられない母親の溺愛話なのですが、そこまでになる過程も怖かったですし、現在も未來も怖すぎでした。

「明けぬ星」
元女郎だった女性の話。苦界からは抜け出せたのに人生がどんよりとしてしまっています。そんな時、昔同じ店で働いていた女性と再会し・・。これも悲しい物語でした。

「灰の男」
ここまでの話で出て来た長屋の差配をしている男性の話。
連作短編のようになっているので、これまで出て来た住人たちも顔を出し、その後の人生が少し垣間見えます。
差配にも過去があって、どうなっていくのか?心配になる話でした。


直木賞というのがどんな賞なのかよくわかりませんが、とにかく賞をとるのは納得の作品でした。

淀んだ川とそこに暮らす貧しい人たちの人生を重ね合わせて描かれるのが、物悲しくもあり、ちょっと怖い所もあり、でも精いっぱい生きているから明るい未来も見えてきて。

短編ですがそれぞれに関連もあって、読み応えもありました。


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2023年11月22日

歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」

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 歌野晶午 著
 「葉桜の季節に君を想うということ」
 (文春文庫)※電子書籍


「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして―。あらゆるミステリー賞を総なめにした本作は、必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本です。−出版社HPより−


読書メーターでお気に入り登録している読友さんからお勧めされた作品です。初めましての作家さんです。

感想が難しい作品でした。何を書いてもネタバレになりそうで。

勘が鋭い人なら気づくかもしれないトリック?引っ掛け?ですけど、私はすっかり騙されました。

そのことについて書いてしまうと全てが台無しになるので書けません。そうなると感想が難しい・・・。


物語の始めからなかなか濃厚なシーンが続き、その辺りはとにかく読みにくくて困りました。この調子で続くなら読めないな、と飛ばすようにして読んでいると気づけばはまっていました。

その始めのシーンもミスリードされる要因なんですけどね。

要所要所にヒントはいっぱい入れてあります。でも私は華麗にスルー。自分で笑ってしまいました。


霊感商法の調査をするのがメインなのですが、それ以外にも色々と細かい問題が起きて、時系列もちょっと混乱する感じでした。真剣に読まないと置いて行かれる感じです。

ハードボイルドな内容の中で、主人公の妹さんの存在が癒しになりました。アクティブでかっこいい女性で、口を開けばピリッとスパイスの効いたことを言いだします。その言葉にクスっとさせられることしばしば。ほんと、ありがたい存在でした。彼女の存在もミスリードの1つなんですけどね・・。


文章は時々読みにくい所もありましたが、展開は面白かったです。題名も結構深いですし、また読んでみたい作家さんになりました。

いくつかお勧めしてもらっているので、また読んでみます。


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タグ:歌野晶午

2023年11月21日

買った本

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 今村翔吾 著
 「狐花火 羽州ぼろ鳶組」
 (祥伝社文庫)※電子書籍


お気に入りのシリーズです。このシリーズの難点は、出版順がわかりにくいこと。番号付けて欲しいわ。


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 歌野晶午 著
 「葉桜の季節に君を想うということ」
 (文春文庫)※電子書籍


読友さんにお勧めしてもらった本。なかなか面白い展開でした。


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 西條奈加 著
 「心淋し川」
 (集英社文庫)


直木賞を受賞した作品です。やっと文庫化してくれて読めました。

2023年11月17日

谷春慶「筆跡鑑定人・東雲清一郎は、書を書かない」

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 谷春慶 著
 「筆跡鑑定人・東雲清一郎は、書を書かない」
 (宝島社文庫)


祖父が残した謎を解き明かすべく、実咲は大学一の有名人、東雲清一郎を訪ねるが、噂に違わぬ変人で・・。著名な書道家なのに文字を書かず、端正な顔立ちから放たれるのはシビアな毒舌。鑑定に持ち込むが―「気持ちに嘘はつけても、文字は偽れない。本当にいいんだな?」。鎌倉を舞台に巻き起こる文字と書、人の想いにまつわる4つの事件を描く、連絡短編ミステリー。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

文体は読みやすいのですが、題名にもなっている東雲清一郎の口が悪すぎて読みにくかったです。

よくあるパターンで、ある分野で天才と呼ばれる男性が、かなりのイケメンで目を引くけど、性格に難ありで、偏屈で人嫌い。・・はいはい、そういう人ね、って感じです。

このタイプの登場人物がいると、大抵、懐に入ると実は親切というパターン。口は悪いけど優しくて、でも人が嫌いだから態度は冷たい。

そして、このパターンだと、特に美人ではないけど積極的に関わってくる女性が出てきて、気付けば仲良くなっている。何なら好意をよせてくるというやつでしょ?と思ったらその通りになりました。

う〜〜ん。

ちょっとこの展開は飽きたかな?

書については興味あったのですが、実物がないので想像がつきにくいですし、それこそ映像化された方が良いのかもしれません。私は見ませんけど、見ただけで涙が出てくる書ってどんな物なのか、それだけは気になりました。


シリーズ化していますが、続きは読まないです。


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タグ:谷春慶

2023年11月15日

池井戸潤「アルルカンと道化師」

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 池井戸潤 著
 「アルルカンと道化師」半沢直樹
 (講談社文庫)


東京中央銀行大阪西支店の融資課長・半沢直樹に風変わりな案件が持ち込まれた。大手IT企業が、業績低迷中の美術系出版社を買収したいというのだ。大阪営業本部による強引な買収工作に抵抗するが、やがて背後にひそむ秘密に気づく。半沢の推理が冴え物語が反転する、国民的大人気シリーズ「エピソードゼロ」。−裏表紙より−


シリーズ5作目。あらすじを読んでびっくりしましたが、「エピソードゼロ」ということは、時系列的には1作目より前ということだそうです。

読み終わっても気づかなかった・・。どれだけ適当に読んでいるのかがわかりますね。

1作目を読んだのが2011年なので、12年前!? 覚えていないはずです。

登場人物の名前や役職なんかをしっかり覚えていれば気づいていたのかもしれません。同期の渡真利くらいしか覚えていませんから。

まあ別に時系列を勘違いしていても困らなかったですけどね。



今回の半沢は融資課長として大阪西支店に在籍し、頼りないというか我儘な支店長に振り回されています。地元で大事な行事に参加しない支店長に「代わりに参加してこい」と言われて何度も参加することになり、その度に町の重鎮たちから叱られる。それを報告しても支店長は気にせずまた不参加のくり返し。サラリーマンって大変だとこんなところで思ってしまいました。

その点についてもそのままで終わるわけはなく、大問題に発展するわけですが。今回はやり返しが2回って感じです。


本題はとある出版社に持ち上がった買収話。美術系の出版物を扱うこの会社は資金繰りが厳しくて、銀行に融資を頼もうとしています。半沢が担当しているわけですが、そんな会社を買収したいという話が出てくれば、半沢でなくても不思議に思いますよね。

どこの会社が言い出しているのかも秘密にされてしまうのですが、同期の渡真利から大手IT企業の名前が知らされます。あまりにも畑違いなのでますます疑問に思う半沢。甘い言葉や条件ばかりをちらつかせるIT企業を調べるうちに思いがけないことが発覚します。

融資を通すための稟議書も作らないといけませんし、そのためにどうやって経営を改革して会社を建て直していくか?も考え、更には買収先の問題も調べて解決して・・と本当に大忙しです。

銀行員がここまでしないといけないとしたら本当に大変ですね・・私には一生やれないですし、やりたくもないです。このシリーズを読んで、半沢が理不尽な目に合うのを見る度に、銀行員が出世したがるわけだ、と納得します。偉くならないと思い通りに進められませんからね。

半沢も課長だから支店長らにいいようにこき使われますし、彼らの思い通りに進めるためだけに妨害されたり、上層部にチクられたり。本当にやってられない!って感じです。課長ではまだまだダメですね。


今回は半沢の倍返しよりも、題名にもなっている絵画のアレコレの方が面白かったです。面白いというか、悲しいような羨ましいような不思議な感覚になりました。こんな関係を築ける人が見つかるのはある意味とても羨ましくなります。でも悲しいな・・・。

ネタバレになるので書きません。ぜひ読んでみてください。


<バブル入行組シリーズ>
「オレたちバブル入行組」
「オレたち花のバブル組」
「ロスジェネの逆襲」
「銀翼のイカロス」


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2023年11月10日

原田ひ香「古本食堂」

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 原田ひ香 著
 「古本食堂」
 (ハルキ文庫)※電子書籍


鷹島珊瑚は両親を看取り、帯広でのんびり暮らしていた。そんな折、東京の神田神保町で小さな古書店を営んでいた兄の滋郎が急逝。珊瑚がそのお店とビルを相続することになり、単身上京した。一方、珊瑚の親戚で国文科の大学院生・美希喜は、生前滋郎の元に通っていたことから、素人の珊瑚の手伝いをすることに・・。カレー、中華など神保町の美味しい食と思いやり溢れる人々、奥深い本の魅力が一杯詰まった幸福な物語、早くも文庫化。(巻末特別対談・片桐はいり×原田ひ香)−出版社HPより−


東京の神田神保町が舞台です。関西にしか住んだことのない私には土地勘が無さ過ぎて、面白さ半減だったかも。

神保町といえば下町のイメージはありますし、古本屋が多いイメージもありますが、それだけ。

下町とはいえ、東京だと田舎とは違う雰囲気でしょうし、読んでいると店もたくさんありそう。


題名から想像していたのは、古本屋でありながら食堂も併設されているような店の日常。って感じでしたが、別にこの店は食堂ではありません。

しかも古本屋とはいえ、兄が経営していた店を素人ながらに引き継いだ妹が店主になっているので、本を買い取ることはしていません。資格も必要ですしね。

今のところ、兄が仕入れた古本の在庫をさばいていこうという感じのゆるい営業の仕方をしています。

元店主が経営していた頃によくあそびに来ていた親戚の大学生が、手伝いに来てくれているのですが、彼女が近くの店で色々な食べ物をテイクアウトして持ってくるため、何となく食堂のようになっているから「古本食堂」という題名なのかな?と。

お客さんにも勧めたりしますから。でも食堂感は皆無です。

面白そうな本と美味しそうな食べ物が出てくる、というだけです。


読んでいる時は面白そうな本について語る様子や、物知りな大学生とおばさんのやりとりも面白いと思えたのですが、読み終わってみるとあまり印象に残らなかったです。

これは絶対に土地勘があった方が楽しめると思います。町の雰囲気を感じながら読めたら面白かったのかもしれません。

ちょっと残念でした。


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タグ:原田ひ香
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2023年11月07日

坂木司「アンと愛情」

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 坂木司 著
 「アンと愛情」
 (光文社文庫)


成人式を迎えても、大人になった実感のわかないアンちゃん。同い年の優秀な「みつ屋」の社員と自分を比べて落ち込んだり、金沢で素晴らしいお菓子に出合って目を輝かせたり。まだまだアンちゃんの学びの日々は続きます。これからもそんな日常が―と思いきや、えっ、大好きな椿店長が!?和菓子に込められた様々な想いや謎に迫る、美味しいお仕事ミステリー第三弾。−裏表紙より−

シリーズ3作目。

デパートの和菓子屋「みつ屋」でアルバイトを続けているアンちゃんも成人式を迎えます。

まだまだ子どもっぽさも残るアンちゃんですが、成人式を迎えるにあたって色々悩んでいる場面では、自分の昔を思い出して懐かしくなりました。とはいえ、自分はここまで成人式とか「成人」というものに思い入れもなく、悩むことも無く、サラッと過ぎたのですが。

着物一つとっても自分の着たい物だけではなく、親の気持ちも汲み取って選ぼうとするのは十分大人だなと思わされました。


デパートで行われたイベントに「みつ屋」も出店することになり、応援として他店からアンちゃんと同じ歳の女性がやって来ました。もともと多忙な店で働いているだけあって、彼女の販売テクニックは優秀です。お客さんの呼び込み、その後の接客と商品を包んでお金をやりとりして、という一連の流れに無駄がなく、見ていてほれぼれする感じ。

普段からのんびりと手が遅めなアンちゃんは当然、憧れの目で見ます。彼女の方はアンちゃんを「出来ない奴」と認識している様子。

でもそんな2人を見て、椿店長は「どちらにも良い所がある」と教えてくれました。確かにテキパキと接客出来るのも良い所ですし、アンちゃんのように1人のお客さんに時間を掛けて丁寧に接客するのも良い所です。私個人的にはテキパキさっぱり、の方が良いですけど、アンちゃんみたいな人の接客は心地いいかもしれません。


店員たちの様子を細かく見ながら、仕事もテキパキとこなす、アンちゃんが憧れる椿店長にも大きな変化が訪れます。

それに対してアンちゃんが取る行動は、不愉快ではありますが、何となくわかる気がしました。大好きだからこその反応です。「大人になれよ!」って感じです。イライラさせられつつ、何となく微笑ましくも思えました。

今後はどんな展開になっていくのかな? アンちゃんと彼の関係も気になりますし、まだシリーズは続くので楽しみですし、美味しい和菓子が食べたくなる〜!でも見つからない〜!


<和菓子のアンシリーズ>
「和菓子のアン」
「アンと青春」


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