2022年03月10日

中島久枝「湯島天神坂 お宿如月庵へようこそ 三日月の巻」

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 中島久枝 著
 「湯島天神坂 お宿如月庵へようこそ 三日月の巻」
 (ポプラ社文庫)※電子書籍


如月庵は上野広小路から湯島天神に至る坂の途中にある、知る人ぞ知る小さな宿だが、もてなしは最高。気働きのある部屋係がいて、板前の料理に舌鼓を打って風呂に入れば、旅の疲れも浮世の憂さもきれいに消えてしまうと噂だ……。
そんな如月庵の離れに、謎の人物が逗留しているらしい。離れは女中頭の桔梗がつきっきりで世話をしているが、どうやら桔梗の過去にも関わりがあるようで……。
大好評お江戸人情シリーズ第2弾!
−出版社HPより−


久しぶりに読んだので、1作目のことはほとんど忘れていました。それでも特に困ることなく読めて良かったです。

ちょっと「お勝手のあん」シリーズと混同しそうではありますが。


如月庵は小さな宿。そこで繰り広げられるお客と部屋係との物語が描かれています。部屋係としてはまだまだ新米の梅乃は、1作目と同じようにお客さまに対してやりすぎなくらい世話を焼きます。

普通そこまでやるか?というか、もし自分が客として泊っていたらそこまでやられたら逆に嫌になりそうと思うくらい。


お客さまの家族の問題にまで首を突っ込んだり、お客さまの代わりに料理屋に行ったり、お客さまの代わりに友人を説得しに行ったり。
さすがにそこまでやるか?と言われてしまうこともあるのですが、最終的にはみんな感謝するということはこれで良いのかもしれませんが、本当に心配になります。

宿に泊まっただけの人にそこまでするのが「お・も・て・な・し」だとすれば、働けないなとつくづく思います。


今回は女中頭の過去にも少し触れていますし、謎めいたお客さまもいて少し盛り上がる所もあり、1作目よりもサクサク読めました。

まだ続くようなので、また機会があれば読むつもりです。

<如月庵シリーズ>
「お宿如月庵へようこそ」


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タグ:中島久枝

2022年03月04日

堀川アサコ「定年就活 働きものがゆく」

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 堀川アサコ 著
 「定年就活 働きものがゆく」
 (角川文庫)


60歳の妙子は定年後も継続雇用の話を受けるつもりだったが、後輩女子たちの揶揄と同年の課長の栄転話に頭にきて、意地で会社を辞めてしまう。夫とはすでに死別、娘は結婚していて、一人暮らしに暇を持て余した妙子は就活を始めるが、どこもハラスメントな会社ばかり。しかも娘夫婦の15歳の養女・瑠希が転がり込んできて―。60代はまだまだ若い!第二の仕事や生き甲斐はどうやって探す?「定年」「就活」のサバイバル小説。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

定年就活という言葉に興味をもち「本が好き」で献本申し込みしました。

定年なんてまだまだ先だと思っていたのですが意外と近くなってきた・・とちょっと焦りのようなものを感じているこの頃。確かに後〇年で退職と言われてもきっと時間を持て余すだろうと思います。

インドア派で行動力も無い私でさえそう思うのですから、バイタリティに溢れる妙子はどう考えても暇になってしまいます。


本当は65歳まで働くつもりだったのに、売り言葉に買い言葉のような状態でつい辞める宣言をしてしまった妙子は、再就職するために就活を始めます。

何も再就職しなくても趣味を始めれば良いのに、とも思いますが、世間の人たちが働いている時間にのんびりするのは何だか申し訳ない、気が引けるというのです。この気持ちよくわかります。普段、日祝以外仕事しているのに、たまにお盆休みなんかで平日にぶらぶらしていると何だか肩身が狭いような気がしてしまいます。たまの休みなんだから堂々とすれば良いのですけど何となく・・。

そういう人は再就職するのが充実した毎日を送るために一番良いのでしょうね。妙子はあくまでも「正社員」にこだわって仕事を探しています。そこも素晴らしい精神力だと感心します。

いくつかの会社に面接に行くのですが、なかなか良い職場に巡り会えません。始めに行った会社は読んでいてゾッとさせられました。ここで働いている人たちってどういう神経なんだろう?これで良いと思っているのか?と色々疑問がわきました。実際にこんな会社あるのか?あったら怖すぎます。


就活を始めた妙子の元にやって来たのは、孫の瑠希。孫とは言っても娘夫婦が養子縁組した子どもなので、妙子にとって血のつながりはありません。それでも妙に気が合って、何度も「私に似ている」とか「亡くなった夫に似ている」とかの言葉が出てきます。始めこそ気を使っていたのですが、すぐに打ち解けて本当の祖母と孫のようになれるのも素敵です。


妙子は娘のことを「暗い」と言い、結構辛辣な評価をしているのですが、読んでいるとそこまで言わなくても・・という気持ちになりました。確かにちょっとネガティブではありますけど、養女に迎えた娘のことを大事に考えていて、素敵な母親だと思います。初めて親になったというのにしっかり親子関係が出来ていてすごいと思いますけどね。


妙子の就活は身内はもちろん、親友や親戚も巻き込みながら進んでいきます。最終的にはどんな場所で働くのか?は読んでみてください。この先もきっと定年まで、いや身体が動かなくなるまで妙子はここでバリバリ働いていくでしょう。

娘や孫ともケンカしながら、文句を言い合いながら楽しく過ごしていくに違いありません。

私もこんなバイタリティ溢れる60歳になりたいものですが、難しそう。私なりにそれなりに充実した毎日が過ごせたらそれで良いかな?と高望みは止めて、とりあえず定年までの〇年を過ごしていくことにします。


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タグ:堀川アサコ
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2022年03月01日

2月のまとめ

ガーデン (創元推理文庫)ガーデン (創元推理文庫)
「ねむりねずみ」などで登場する今泉探偵が初登場した作品です。彼も色々背負っていたんですね・・。それにしてもこういう重いタイプの話は読んでいて疲れます。ここまで他人を巻き込んで自分を傷つけて、ただのかまってちゃんかと思えたら楽だけどそうではなくて、夢を見てしまうほど色々考えさせられました。もっと気楽に生きられないものかな?
読了日:02月08日 著者:近藤 史恵


雨上がり月霞む夜 (中公文庫 さ 84-1)雨上がり月霞む夜 (中公文庫)
雨月物語がモチーフだそうですが、読んだことがないのでどうなのかわかりません。不思議な雰囲気の話ばかりで、時々怖い部分もありました。雨月の秘密はちょっと寂しかったです。誰かの霊の方が良かったような気がします。
読了日:02月17日 著者:西條 奈加


魔法使いの失われた週末: (株)魔法製作所 (創元推理文庫 F ス 5-13 (株)魔法製作所)魔法使いの失われた週末: (株)魔法製作所 (創元推理文庫)
学生時代のオーウェンやロッドの姿も見られましたし、ケイティと出会った時のオーウェンの気持ちも読めましたし、最高の時間が過ごせました。これはまた1作目から読み返さないといけない! またこんな感じで続編を出して欲しいと強く願います。
読了日:02月22日 著者:シャンナ・スウェンドソン


警官の道 (角川書店単行本)警官の道 (角川書店単行本)
短編なのが残念でもっと長く読みたい作品もありました。色んなタイプの警察官が出てきて面白かったです。タイムリーな内容も多かったです。
読了日:02月26日 著者:呉 勝浩,下村 敦史,長浦 京,中山 七里,葉真中 顕,深町 秋生,柚月裕子



全部で4冊でした。なかなか読み終わらない本があったので仕方ないですけど。

印象に残ったのは「魔法使いの失われた週末」です。

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2022年02月28日

「警官の道」

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 アンソロジー
 「警官の道」
 (角川書店)


警官で生きるとは? 豪華警察小説アンソロジー
「組織で生きる者の矜恃」
オール書き下ろし新作
次世代ミステリー作家たちの警察小説アンソロジー
「孤狼の血」スピンオフ、「刑事犬養」シリーズ新作収録
収録作
葉真中顕 「上級国民」 刑事事件化されなかった交通事故に隠された真実
中山七里 「許されざる者」 東京オリンピックの裏で起きた悲劇
呉勝浩 「Vに捧げる行進」 街で頻出する落書き犯の驚愕の意図
深町秋生 「クローゼット」 バディを組む上野署の刑事が抱える秘密
下村敦史 「見えない刃」 性犯罪の捜査に乗り出した女刑事が見たもの
長浦京 「シスター・レイ」 半グレたちのトラブルに巻き込まれた謎の女
柚月裕子 「聖」 ヤクザに憧れ事務所に出入りする少年が目指すもの。
−出版社HPより−


大好きな警察小説のアンソロジー。読みたいに決まっているので「本が好き」で献本申し込みしました。


上級国民」って数年前によく聞いた言葉です。あの痛ましい事故の・・・。この話でも事故を起こした人物が上級国民だからという描かれ方をしています。それを逆手にとって利用した人たちはある意味頭が良いのでしょうけど、そんなことに使わずもっと世の中に活かしてほしい気がします。

許されざる者」も去年のオリンピックの少し前によく聞いた話がモチーフになっています。オリンピックに関わる人が実は学生時代にいじめっ子だったという報道がされて降板する事態になりましたね。確かにいじめられた側からするといつまでも忘れられませんし、心の大きな傷となって残る物で、いじめた側があっさり忘れて普通に人生を歩んでいると腹が立つのはわかります。

Vに捧げる行進」もタイムリーな内容でした。コロナ禍の今起こっていることで、ずっと背筋がぞわっとするような不気味な雰囲気を漂わせた話で、結末もあまりスッキリ出来ず。まさに今の世の中を表す内容でした。

クローゼット」もある意味最近よく聞かれる問題かもしれません。LGBTの話です。他人の嗜好なんて気にしなければ良いのに、どうしても癪に障るというか、イライラする人っているんですね。だから隠さないといけなくなるんですが。言葉遣いなど気になる所が多くて、ちょっと読みにくい気がしました。

見えない刃」は性犯罪の捜査をする刑事たちの話です。被害者がなかなか名乗り出にくい犯罪ですから、泣き寝入りも多いのが現状で、捜査するのも難しいです。そういう事件の担当になった女性刑事。でも彼女の言動は男性刑事よりも的を射ていない感じがあってイライラする部分も。最終的には考えを改めて、良い方向へ向かいそうなので良かったですけど。

シスター・レイ」は他の作品とちょっと毛色が違う雰囲気でした。アクションものって感じです。始まり方はよくある日常の話かな?という感じでしたが、気付けば激しいアクションが始まっていました。主人公が謎の女なので違う視点で話が進んだ方が面白かったかもしれないと思います。

」も警察物というにはちょっと違う感じです。ヤクザに憧れている青年がどうやって生きていくのか?という話ですが、ヤクザに憧れているその理由も何だか的外れな感じで、納得出来ません。だからこそ最後にうまく軌道修正できそうになったのはホッとしました。


警察小説といっても色んなタイプの話があってそれぞれ楽しめました。あまりまっとうな警察官が出てこなかった気はしますけど、出てくる警察官たちは自分のポリシーを持って仕事をしているのはわかりました。それが正しいかどうかは微妙ですけど。

どれも短編だったので、もっとページ数を使って長い話として読みたかったものもありました。シリーズになっている作品もあるので、一度読んでみたいと思います。


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2022年02月21日

ジョアン・フルーク「チョコレートクリーム・パイは知っている」

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 ジョアン・フルーク 著
  上条ひろみ 訳
 「チョコレートクリーム・パイは知っている」
 (mirabooks)※電子書籍


ハンナは傷つき悲しみに暮れていた。愛するロスの裏切りが発覚したのだ。家族や友人たちに支えられながらなんとか立ち直ろうとしていたその矢先、行方不明だったロスが突然現れ、ハンナを愛している、もう一度やり直すために銀行に預けてあるお金を引き出してきてくれと告げる。彼の身勝手さに怒りを覚えるも、人が変わったようなようすにハンナは戸惑う。そんななか、信じられない事件が起きて・・・。−裏表紙より−


22作目。かなり文句タラタラなシリーズなのですがなぜか気になるし、読み始めると一気読み状態なんですよね。自分でも不思議です。

年に一回なので前作のことをほぼ忘れてしまっている状態で読むことになる新作。でも今回はさすがにロスの秘密については覚えていました。

ものすごい犯罪者なのかと思ったら意外と普通の裏切りなんだねって感じだったので、読者としては「まあそういうこともあるんじゃない?」くらいのあっさりした気分ではあります。

っていうか、ハンナはロスとかなり長い付き合いのはずですから、彼がどんな人なのかわかっていそうな気がするのにあっさり騙されるんだ・・。

そして突然ロスのことを大っ嫌いになるハンナに対しても不信感。確かに裏切られてはいますけど、そんなに拒否するかな?前作のハンナの言動を思い起こすと今回のように冷たくなれるものかな?と疑問です。

毎回ハンナは性格が変わる気がします。今回はイライラ系。

それよりも、ロスの人格の変化にびっくりです。ここまで変わるならもっと早くハンナは片鱗を見そうなものなのに気づかなかったんだね?

色々引っかかってしまいます。


今回も末の妹・ミシェルの性格の良さと、気の付きようが最高で、ノーマンの献身ぶりにも惹かれます。つまり、ハンナは見る目がないってことで。

だんだん、自分の店の経営は投げやりな感じになっていますし、どうするつもりなんだろう?と心配になります。いや、心配はしていませんけど。こういう風に何となく人生うまく行く人っていますよね。ハンナもそういう人なんでしょう。

最後のオチには驚きましたけど、まあそういうこともあるでしょうね、まあこの問題も周りの人の支えでうまく解決させて幸せになるんでしょう。

何だか本当にどうでもよくなっていますが、きっとまた来年発売されたら読むと思います。


<お菓子探偵ハンナシリーズ>
「チョコチップクッキーは見ていた」
「ストロベリーショートケーキが泣いている」
「ブルーベリー-マフィンは復讐する」
「レモンメレンゲ・パイが隠している」
「ファッジ・カップケーキは怒っている」
「シュガークッキーが凍えている」
「ピーチ・コブラーは嘘をつく」
「チェリー・チーズケーキが演じている」
「キーライム・パイはため息をつく」
「キャロットケーキがだましている」
「シュークリームは覗いている」
「プラムプディングが慌てている」
「アップルターンオーバーは忘れない」
「デビルズ・フードケーキが真似している」
「シナモンロールは追跡する」
「レッドベルベット・カップケーキが怯えている」
「ブラックベリー・パイは潜んでいる」
「ダブルファッジ・ブラウニーが震えている」
「ウェディングケーキが待っている」
「バナナクリーム・パイが覚えていた」
「ラズベリー・デニッシュはざわめく」


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2022年02月17日

買った本

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 中島久枝 著
 「湯島天神坂 お宿如月庵へようこそ 三日月の巻」
 (ポプラ社文庫)
※電子書籍

何となく読んでいるシリーズ。まだ2作目ですが。


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 ジョアン・フルーク 著
  上条ひろみ 訳
 「チョコレートクリーム・パイは知っている」
 (mirrabooks)
※電子書籍

どうしてはまってしまうのかわからないシリーズ。今回も一気読みでした。


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 近藤史恵 著
 「ガーデン」
 (創元推理文庫)


こういうタイプの話はあまり好きではないですけど、文章が読みやすいです。

2022年02月16日

デボラ・インストール「ロボット・イン・ザ・ガーデン」

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 デボラ・インストール 著
  松原葉子 訳
 「ロボット・イン・ザ・ガーデン」
 (小学館文庫)


AI(人工知能)の開発が進み、家事や仕事に就くアンドロイドが日々モデルチェンジする近未来のイギリス南部の村。弁護士として活躍する妻エイミーとは対照的に、親から譲り受けた家で漫然と過ごす三四歳のベン。そんな夫に妻は苛立ち夫婦は崩壊寸前。ある朝、ベンは自宅の庭で壊れかけた旧型ロボットのタングを発見。他のアンドロイドにはない「何か」をタングに感じたベンは、作り主を探そうと、アメリカへ。中年ダメ男とぽんこつ男の子ロボットの珍道中が始まった・・。タングの愛らしさに世界中が虜になった、抱きしめたいほどかわいくて切ない物語。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。どうやら舞台化するようですね。


人工知能を搭載したロボットが当たり前のように仕事をしているような未来の話です。家事もしてもらえるので、一家に一台、もしくは二台三台と用途に合わせて持っている家庭もあるくらいでした。

ベンは仕事をするわけでもなく、親の遺産でぼんやりと日々暮らしていました。これが独身ならそれで良いのでしょうけど、結婚しているんですよね。しかもキャリアウーマン。せめて家事をやってくれていたら文句も無かったのでしょうが、ただぼんやり過ごされると腹が立つのは当然です。

そんな夫婦が住む家の庭にある日ボロボロの旧型ロボットが座っていました。妻・エイミーは何とか家から追い出そうとしますが、ベンは妙に興味をもって家に入れてしまいます。

元々離婚危機だった夫婦ですから、これをきっかけにしてエイミーは家を出てしまいます。彼女の気持ちはよくわかります。でもその後の展開は共感できませんでしたけど。



ロボットがどうして家にいたのか、どこから来たのか色々話しかけてみますが、ロボットは答えてくれません。やっと言ったのが「タング」という言葉。

ベンはロボットの名前が「タング」なのだろうと検討を付け、名前を呼びながら話しかけていきます。そして、タングの身体についている部品が壊れかけていることに気づいたベンは、直してくれる人を探しに出かけることにしました。

タングを作ったであろう会社へ行くために、アメリカへ。そこからタングと共に困難を乗り越えながら、長い長い旅を始めることに。

色んな人に出会い、色んなロボットにも出会い、色んな危険を潜り抜けて、タングと共に帰ってくるわけですが、経験をしたおかげでベンは大きく成長jしていました。

と、そこまでは大体予想通りの展開です。でも旅が終わってからの展開が気に入らなかったんですよね・・。まあ幸せにはなるのかもしれませんが。


始めの頃はタングのこともベンのことも好きになれなかったのですが、徐々にタングのことがかわいくなり、子どもを見るような感覚で読めました。後半は楽しく読めたので良かったです。

シリーズ化していて何冊か出ているようなので、手に入ったら読んでみたいです。


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2022年02月15日

今野敏「キンモクセイ」

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 今野敏 著
 「キンモクセイ」
 (朝日文庫)


法務官僚殺害の容疑者として、アメリカ人の殺し屋の可能性が浮上。警察庁警備局警備企画課のキャリア・隼瀬順平へ、専任チームでの対処を上司から命じられるが・・。「キンモクセイ」とは何か?誰が味方で敵なのか?警察インテリジェンス小説の傑作。−裏表紙より−


インテリジェンスか〜。確かに小難しい内容でした。なので、細かい所は理解出来ていたか疑問ではありますが、エンタメ性もあったので最後まで飽きずに読めました。

アメリカ人の殺し屋なんてものが出てくる時点で、これはスピード感のある小説だろうと予想できますね。そんな予想をしていたら、意外と殺し屋に狙われるようなことはありませんからちょっと肩透かし状態になります。

でも、誰が味方で誰が敵なのか、どうしてこんな展開になってしまうのか、など疑問が次々と出てきて、主人公と一緒に逃げ回っているような気持ちになりました。

謎の言葉「キンモクセイ」も気になりますし。


読み終わってみたら、何でそんなことで殺し屋なんかが出て来るのか理解できませんし、そこまで重要な秘密なのか?と思ってしまいました。

国家機密というにはあまりにもお粗末というか、そんなこと国民は何となく起きるんじゃないかと感じているし、今更殺人を犯してまで隠すことだろうか?と思います。

実行するとなったら確かに国民には知られたくないでしょうが、まだまだ計画の始めの段階で、もしバレてもいくらでも言い訳が出来そうなのに、事を大きくしてどうする?という感じでした。

そう思うのは、私の理解力が低いせいかもしれませんが。


ものすごく盛り上げた割には、最終的にあっさり終わってしまった感じもあり、そこも残念でした。必死で逃げ回っていたのは何だったんだ?

最後にもう一度どんでん返しが欲しかったです。


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2022年02月10日

柴田よしき「あんの夢 お勝手のあん」

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 柴田よしき 著
 「あんの夢 お勝手のあん」
 (ハルキ文庫)


安政の大地震から一年も経たず、颶風の高波に品川の街は呑みこまれてしまった。品川宿の宿屋「紅屋」も、かろうじて建ってはいたが、一階はすべて水に浸かり、二階は強風で屋根も壁も壊れて使い物にならなかった・・・。紅屋は建て替えのため二ヶ月の休業が決まり、その間、やすは政さんに親戚であるおくまさんから紹介された深川の煮売屋へ、年内いっぱい料理修行にでることに―。大好評「お勝手のあん」シリーズ、待望の第五弾!−裏表紙より−


前作でどうなることか?と心配になった災害ですが、紅屋はきちんと対策をしていたので食料などは無事に確保できていました。お陰で比較的早く再開できたのですが、さすがに以前のようにお客をたくさん泊めるほどは回復できず、日々の暮らしに困っている人たちを泊めて休憩させてあげる形でした。

あまり新鮮な食料も調達できないので、蓄えている物をいかに美味しく食べてもらうかという工夫が必要でした。そんな工夫もおやすにとってはいい勉強になっています。

壊れた二階を修理するため、しばらく休業することになった紅屋ですが、他の奉公人はのんびり休養したり田舎に帰ったりしていましたが、おやすは勉強をするため、煮売り屋へ住み込みで働きにいくことに。


紅屋も良い人ばかりですが、煮売り屋の女主人もとても良い人で、さっぱりと言いたいことを言いますが、気持ちはこもっていて、美味しい料理が食べられると評判になっていました。

煮売り屋というのは、今でいうところのお惣菜屋さんでしょうか。それを店で売るのではなく、売り子が売り歩いています。石焼き芋のお惣菜バージョンみたいなものですね。

お客さんは独身男性や、子どもをたくさん抱えている主婦。あまり裕福とはいえない庶民がターゲットなので、安価で温め直さなくても美味しく食べられて、おかずの一品にもなって、酒のつまみにも出来るような惣菜を作らないといけません。

しかも、女性ひとりで作っているので、手軽に短時間で仕上げられる物でないといけません。色々な制約がある上に、当然美味しくないと買ってくれませんから、どんな惣菜を作るかを考えるのは、おやすにとってもいい勉強になりました。


前回に引き続き、お小夜さんが作れる料理も新たに考えないといけませんし、立ち止まる暇がないおやす。試練があればあるほど、強くたくましくなっていくおやすですから、今回も大きく成長出来ました。

そして、ほんのほんのわずかですが、何となく恋の雰囲気も??

おやすには幸せになってもらいたいので、ぜひ良い人に巡り会って、それをまた料理に生かしてもらいたいです。

続きも楽しみです。


<お勝手のあんシリーズ>
「お勝手のあん」
「あんの青春〜春を待つころ〜」
「あんの青春〜若葉の季〜」
「あんのまごころ」


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2022年02月07日

伊坂幸太郎「フーガはユーガ」

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 伊坂幸太郎 著
 「フーガはユーガ」
 (実業之日本社文庫)


常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、幸せでなかった子供時代のこと、そして、彼ら兄弟だけの、誕生日にだけ起きる不思議な現象、「アレ」のこと――。ふたりは大切な人々と出会い、特別な能力を武器に、邪悪な存在に立ち向かおうとするが……。−裏表紙より−


この作家さんの描く人物は淡々と飄々としていることが多く、今回の主人公・ユーガもそんな感じでした。淡々と自分の人生を語っていきます。

どんな展開になっていくのか、読み進める毎に変化していくので結末が気になりました。

SFっぽい展開になるのか?と思えば、意外と重々しくて、ミステリっぽい要素も出てきて、これはジャンル分けが難しい作品です。


この話の内容を語る上で必要な現象があるのですが、あらすじには「アレ」としか書かれていません。

そうなると、ネタバレせずに感想を書いていくのは本当に難しくなります。


双子に起こる不思議な現象といえば、何となく想像するのは片方が怪我をしたら、もう一人も同じ所が痛くなるとか、打ち合わせしなかったのに同じ色の服を着ていたとか、片方の悲しみが伝わって急に涙が出るとか・・。

でも私の平凡な頭で思いつくようなことならわざわざ「アレ」なんて言わなくても良いのでもちろん違います。もっとSFっぽい現象です。実際にはないでしょうね。・・・わかりませんが。


彼らの壮絶な人生を語っていくわけですが、顔をしかめるような記述も多くて読むのが辛い所もたくさんありました。でも双子で良かったのかもしれないと思います。お互い支え合えますから。

結末は悲しかったですが、ある意味明るい未来も見えるような、何とも複雑な感情のまま読み終わりました。もっと幸せな終わり方をしても良かったとは思います。


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posted by DONA at 15:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:伊坂幸太郎