2021年05月21日

大崎梢「キミは知らない」

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 大崎梢 著
 「キミは知らない」
 (幻冬舎文庫)※電子書籍


父の遺した謎の手帳を見るなり姿を消した憧れの先生。高校生の悠奈はたまらず後を追うが、なぜか命を狙われるはめに……。すべての鍵は私が握ってる!? 超どきどきのドラマチックミステリー。−出版社HPより−


表紙の絵を見ていたら、ほのぼのとしていて、もしかしたら恋愛的な話なのか?と不安だったので、電子書籍で様子見しました。


物語の始まり方は、教師と生徒の恋愛!?という雰囲気だったのですが、どんどん怪しくなっていきました。


主人公・悠奈は高校生。どこにでもありふれた、と言えるかもしれません。少し違うのは、父親を亡くしたこと。しかも、病気ではなく火事に巻き込まれて亡くなりました。旅先での火事なので、悠奈と母親は家にいて無事でしたが、なぜ父親がその場所にいたのか、更に一緒に亡くなった女性がいたことも謎でした。

何となく母親にはその火事のことを聞けなかったのですが、父親の手帳を見つけて、学校の先生に見せた所から話は思わぬ方向へ。

手帳を見た先生が突然、学校を辞めて連絡が取れなくなってしまったのです。不審に思った悠奈が先生の住所を探り出して会いに行きます。そこにいたのは本当に同じ人物か?というほど変貌した先生が。


この辺りで一瞬「?」となってしまって、置いていかれる感じはあるのですが、それを乗り越えたらますますスピードupします。


先生の家から、父親が亡くなった火事の現場まで車で行けることがわかり、見に行くと、そこで悠奈は怪しい人物たちに拉致されてしまいます。

そこから次々と現れる怪しい人たち。誰もかれも怪しすぎて、誰を信じたら良いのか、誰が黒幕なのか、父親はなぜ死んだのか、先生の正体は、などなど疑問がいっぱい出てきます。

とにかく、出てくる人たちが多すぎて、しかも誰が誰の関係者なのかわからなくなってきて、相関図をどこかに書いて欲しいくらいでした。この人とこの人が恋人同士で、親子で・・など書いてもらわないと理解が出来なくなります。


悠奈が拉致される辺りから一気に面白くなっていきます。そこからはほぼ一気読みでした。

最後まで読んでも、そんなつまらないことで・・と動機については全く理解できませんでしたし、もっと早く話すべき人と話しておけばこんなに大変なことにはなっていなかっただろうに、とか色々考えてしまいました。


なかなか面白かったですけど、繰り返し読みたいか?というとそうでもないかも・・。

ということで、電子書籍で正解かな?


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2018年01月22日

大崎梢「プリティが多すぎる」

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 大崎梢 著
 「プリティが多すぎる」
 (文春文庫) 


総合出版社で文芸部門志望だったのに少女向けファッション誌に配属となった南吉くんこと新見義孝26歳。女の子の憧れが詰まった紙面は勝手が異なり失敗の連続だが、先輩編集者にカメラマン、スタイリスト、十代の少女モデルたちのプロ精神に触れながら次第に変わっていく。舞台裏のドラマを描くお仕事成長物語。−裏表紙より−


出版社の、雑誌製作の裏側を描いたお仕事小説です。

普段、雑誌というものを一切読まない私にはピンとこないことも多かったですが、それなりに楽しめました。


主人公は新見という男性社員。出版社で文芸部門に配属されたくて頑張っていたのに、まるで違うティーン向け雑誌の担当にさせられてしまいます。

今まで全く手にも取らなかった雑誌なので、一から勉強することに。それにしても、女性ならまだしも男性なので、キラキラした小物やリボン、フリフリした服など、可愛さがまったくわからず苦労します。

私もそういう小物や服に興味がないので、もし担当になったら苦労しそう・・。だから新見くんの気持ちはよくわかります。

かなり愚痴をいっぱい吐いているのですが、意外と腐ることなく頑張って馴染もうとする様子は素敵でした。


そして何より驚いたのは、ティーン誌に載っているモデルたちの姿。まだ10代の若いモデルたちですが、笑顔の裏でライバルたちの姿を見て勉強したり、どうすれば自分も使ってもらえるか考えたり、驚くほどの努力をしています。

こんなに若いのにここまで競争するような場所に身を置かなくても良いんじゃない?と親のような気持ちで読みました。

みんなかわいいんだから使ってあげたら良いのに・・なんて無責任なことも感じてしまいました。

そんなに早く大人にならなくても良いよと言ってあげたいです。


それにしても、世に出ているた〜くさんの雑誌たち、苦労して出されているんだとわかりました。たまには覗いてみようかな??でもきっと買うまではいかないだろうな・・・・。


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2017年08月23日

大崎梢「ようこそ授賞式の夕べに」

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 大崎梢 著
 「ようこそ授賞式の夕べに」
 (創元推理文庫)


書店大賞授賞式の当日、成風堂書店に勤める杏子と多絵のもとを福岡の書店員・花乃が訪ねてくる。「書店の謎を解く名探偵」に、書店大賞事務局に届いた不審なFAXの謎を解いてほしいというのだ。同じ頃、出版社・明林書房の新人営業マンである智紀にも事務局長から同様の相談が持ち込まれる。授賞式まであと数時間、無事に幕は上がるのか?! 本格書店ミステリ、シリーズ第四弾!−裏表紙より−


このシリーズ、最後に読んだのは7年も前なんですけど!?
登場人物少ないから何とかついていけるけど、細かい所は忘れてますって!
でもやっぱり前作を読み直すのは次の機会にして、とにかく読みました。


書店シリーズに、出版社の営業マン・ひつじくんシリーズから、ひつじくんを始め色んな人物も登場し、謎解き合戦の様相を見せました。

これは盛り上がりそうだぞ!と思ってワクワクしながら読み進めたのですが、意外とそこまで盛り上がらず。というか、みんな謎めいたしゃべり方をするので理解できないことも多くて困りました。

今回のテーマになっているのは「書店大賞」です。現実にも「本屋大賞」なるものがありますね。これを参考にして書いたのでしょうが、なかなか運営するのも大変なんだということがわかりました。

書店員さんも必死で真面目に選んでいることがわかりましたし、受賞することがどれだけ重要なことかというのもわかりました。本が売れないという時代に、何とかして本に親しんでもらおうという活動は良いことだと単純に思っていたのですが、そう簡単にはいかないんですね。

賞を取ったら売れる、となると、その選考方法で良いのか?という疑問も出てきますし、やはり大手出版社から出している本の方が手に取りやすいのでは無いかということも考えられますし、何となく出来レースに見えなくも無いですね。

かといって、どんな方法だったら公平なのかも浮かびませんし。


私は、どんな賞だったとしても受賞しているからといって手に取るタイプではありませんが、じゃあどうやって読む本を選んでいるかといえば、好きな作家さんだという理由以外では、結局ネットなどでの評判を見て選んでいるわけで、結局は人の意見に左右されているんですよね。

そうなると、賞を取らなくてもとにかく誰かが読んで「最高だったよ!」と発信することで、売れる本って出来ていくわけで、そこから「本屋大賞」なんかにつながっていくのでしょう。

そういう意味では賞を作るというのも大事なのかな?と思いますし、「本屋大賞」だったらお偉い作家先生が選んでいない分、手に取りやすい感じもありますね。

今まで「本屋大賞」に何の疑問ももったことはありませんが、これからも作為的な何かを感じないような公平さのある賞にしていってほしいと強く思いました。

これからはちょっと参考にしてみようかな?


<成風堂シリーズ>
「配達赤ずきん」
「晩夏に捧ぐ」
「サイン会はいかが?」


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2013年08月28日

大崎梢「背表紙は歌う」

背表紙は歌う

 大崎梢 著
 「背表紙は歌う」
 (創元推理文庫)


作り手と売り場、そのふたつを結ぶために。出版社の新人営業マン・井辻智紀は今日も注文書を小脇に抱え、書店から書店へと飛び回っている。しかし取次会社の社員には辛辣な言葉を投げつけられ、作家が直々に足を運ぶ「書店まわり」直前にはトラブルを予感させる出来事が・・。井辻くんの奮闘をあたたかな筆致で描いた、本と書店を愛する全ての人に捧げるミステリ短編集第二弾!−裏表紙より−


新人営業マンの井辻くんのがんばりが描かれているシリーズ第二弾です。井辻くんは前作よりもちょっと成長した感じがしました。まだまだかわいらしい感じが抜けませんけど。この感覚はひつじを被っている表紙の絵の影響もあるとは思いますが。

出版社の営業マンとして書店を回る井辻くんのお陰で、書店員さんの苦労だけではなく、出版業界や作家さんの大変さもわかるようになりました。

本を一冊出版するだけでも私が知らないような職業の人も携わって、大勢の人のお陰で本が読めているんだろうと思うと、今まで以上に大事にしないといけませんね。


君とぼくの待機会」という話では、有名な文学賞について描かれています。実際にも色々な賞があって、確かに賞を取ると一気に知名度も上がり、本が並ぶ場所も並んでいる数も格段に良くなりますよね。今まではっきり言って賞には興味が無く、たまに帯に「○○賞受賞作!」なんて書かれていても「ふぅ〜ん」としか思わず、内容を見て面白そうだったら読むし、そうでもなかったら読まないと他の本と変わらないスタンスで見ていました。

でもこの話を読むと、賞一つで色んな人に影響が出て、作家さん自身にも大きな変化があって、出版社も書店もどんな利益があるのかがわかり、「受賞作!」と書かれている物も読んでみようかな?と思えました。受賞したことでマイナスになることもあるのは驚きでもありましたし、意外と公平に選ばれているんだということもわかりました。

ただ、この話は結末がきちんとかかれていないので、そこはちょっと残念でした。どこに賞を取らせても納得しにくい感じがあったのでどうやってまとめるのか楽しみだったのですが・・。


表題作の「背表紙が歌う」ではちょっとほろりとさせられました。血は繋がっていなくても、母と子の絆は強いんですね。この話に出てきた人たちには幸せになってもらいたいです。


プロモーション・クイズ」には成風堂書店の名前が出てきました。前作よりも詳しく出てきて、バイトの子が鋭いみたいなことも言われていました。多絵ちゃんのこと!? いつか、成風堂書店に井辻くんが営業に行く、なんて話が書かれたらうれしいな。

この話では、新しい本を出版するにあたって、書店員さんの推薦コメントをもらってくるという場面がありました。最近ではプロの作家に頼むよりも書店員さんに書いてもらった方が評判が良いようです。読み手の感覚に近いからという理由だそうですが、コメントのうまい、有名な書店員さんというのもいるそうで、驚きました。


<井辻くんシリーズ>
「平台がおまちかね」


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2011年10月18日

大崎梢「平台がおまちかね」

平台がおまちかね

 大崎梢 著
 「平台がおまちかね」
 (創元推理文庫)



明林書房に勤める新人営業マンの井辻くんは、慣れない仕事を一生懸命こなしていた。平台にたくさんの本を並べてくれて、素敵なポップまで飾ってくれている書店を見つけ、お礼を言おうと店長に声をかけたところ、なぜか冷たくあしらわれてしまった・・−「平台がおまちかね」他「マドンナの憂鬱な棚」「贈呈式で会いましょう」「絵本の神さま」「ときめきのポップスター」計5編収録


成風堂書店シリーズと似てはいますが、こっちの主人公は出版社の営業マンです。本屋さんで本を眺めていると、背広を着て黒い鞄を持った男性によく会います。店員さんと何か話していたりして・・。「そうか、あれが営業さんなのね〜」と納得。自社の商品を売り込むのは当たり前のことなんですけど、出版業界も同じようなことをしているんだ・・と今更ながら気づきましたあせあせ(飛び散る汗)


新人営業マンの井辻くんは、他社の営業マンなどから「ひつじくん」と呼ばれ、その一生懸命さが受けているようで、とてもかわいがられています。書店の人たちからは、前任者の吉野さんと比べられて悔しい思いもしているようですが。吉野さんはイケメンでしゃべりも上手いし気配りも出来る人。そんな人と比べられても困るでしょう。でも毎日がんばる井辻くんもとても素敵に思えました。

1編ずつに書店や出版にまつわる謎が出てきて、それを不器用ながら井辻くんが解決していく・・という形で話は進みます。どれも面白かったのですが、中でも私が気に入ったのは「贈呈式で会いましょう」や「絵本の神さま」です。ハラハラしますが、謎が解けていくと優しい気持ちになれるような、そんな柔らかい話です。


平台に並べてある本が移動する・・という不思議な出来事が起き、そのメッセージを読み説く場面があったのですが、本が何冊目に挟まれていたか?によって謎を解くんですよね。そのとき「上から何冊目」ではなく「下から何冊目」かを考えていました。上からだと売れたら位置がずれるから・・とか言うのですが「私、上からなんて買わない!」と思ったんですが・・。

普通、上から買うんですかね?私は必ず2冊目以降ですし、じっくり眺めてよりきれいな本を探すんですけどたらーっ(汗) だから結構順番が狂ってると思います。一番上にあった本は一番上に戻しますけど、他はあまり考えずに戻すので・・バッド(下向き矢印) 私が買った後ではこのメッセージは作れないな〜ふらふら


謎解きも面白かったですけど、それ以外の部分(書店や出版社の裏側みたいなこと)を知ることができたので、読んで良かったと思える作品でした。

また続きが文庫化されたら読もうと思います。


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posted by DONA at 11:22| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書:大崎梢

2010年07月12日

大崎梢「サイン会はいかが?」

大崎梢著 「サイン会はいかが?

(創元推理文庫)


人気の若手ミステリ作家がサイン会を開くために「ファンの正体を明かすことのできる店員のいる店」という条件をつけた。この条件に名乗りをあげた成風堂は、バイトの多絵に全てを託した。多絵はサイン会までに謎を解くことができるのか?サイン会は無事に開催できるのか?−「サイン会はいかが?」他「取り寄せトラップ」「君と語る永遠」「バイト金森くんの告白」「ヤギさんの忘れもの」計5編収録


このシリーズを読み始めて「本屋さんに行ったら店員さんにも注目してみよう!」と思うようになったのですが、結局、行ったら本に夢中でサラッと本だけ見て買って帰ってしまう自分がいます・・バッド(下向き矢印)

でも本屋さんによって、並べ方とか、平積みする本が違ったり、前に押し出す物が違ったり、色々あって面白いな〜とは思うようになりました。

以前から、自分にとって探しやすい店と探しにくい店というのはあったんですが、それ以外にも目が行くようになったというか・・。とりあえず、本がぐちゃぐちゃになっていたり、埃が積もっていても気にしていない本屋さんは、とっても残念ですもうやだ〜(悲しい顔)


今回も、本屋さんで起きる様々な謎を、バイトの多絵ちゃんを中心に(というか、一人で?)解明していくわけですが、本屋さんの苦労がわかったり、なるほど・・と思うことも多くて楽しめました。

サイン会を行う作家・影平は、少し前から「レッドリーフ」と名乗るファンから嫌がらせを受けていて、正体を暴こうとしていました。

一人ではどうにもできず、多絵ちゃんが謎を解きますが・・。

どの謎もスッキリと解決させてはくれるのですが、杏子がいくら「どうなってるの?」と聞いてもきちんと答えてくれない多絵ちゃんにちょっとイライラする場面もあります。

「そのうちわかります」とか言われても・・。わかった時点でハッキリ言っちゃってよ!パンチ って気分になります。

私が気に入ったのは「ヤギさんの忘れもの」です。書店員さんとお客さんの素敵な関係が良いな〜と。ほのぼのする話でした。

そして「君と語る永遠」。ちょっと泣けるような、でもすがすがしい気持ちになれるような話でした。

まだまだ話は作れそうなこのシリーズ、続きを楽しみにしています。


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今読んでいるのは・・
posted by DONA at 13:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:大崎梢

2010年06月08日

大崎梢「晩夏に捧ぐ」

大崎梢著 「晩夏に捧ぐ

(創元推理文庫)


成風堂書店で働く杏子に、長野に住む元同僚の美保から手紙が届いた。美保が今働いている老舗の書店・まるう堂に幽霊が出たために店の経営が悪化したというのだ。アルバイトの多絵の活躍を杏子から聞いていた美保は、二人に長野へ来て事件を解決してほしいと頼んできた。


配達あかずきん」で活躍した成風堂書店の二人が、今回は長野へ。夏休みの旅行を兼ねて、ちょこっと幽霊事件を解決しに・・。

美保から届いた手紙を見た多絵はやる気十分。事件に興味津々です。

杏子はあまり興味が無く、できれば行きたくない・・と思っていますが、幽霊が出たという本屋の「まるう堂」を見学したいと思っていたので、仕方なく行くことに・・。

まるう堂の正式名称は、宇都木堂書店と言い、宇都木という人が店主として経営しています。昔からある書店で、地元に密着して愛されている店なので、同じ本屋である杏子にとって気になる存在です。

幽霊の正体は27年前に起きた作家殺人事件の犯人である秋郎ではないか?と町の人たちは考えています。殺された作家の弟子であった秋郎は逮捕起訴され、刑務所に入りますが、二年後に死んでしまいました。

でも今頃になって、実は秋郎は犯人ではなかったのではないか?新犯人は別にいるのでは?と噂されるようになります。

多絵は、27年前の事件を解決することで、幽霊の謎も解けると考え、聞き込みを始めます。


まるう堂の様子が書かれている場面では、書店の中を想像して「行ってみたいexclamation」と思え、とてもワクワクしましたグッド(上向き矢印) 本屋さんの工夫や苦労がよくわかって、ますます興味がわきましたし。

ただ、謎解きの部分はちょっと微妙な気もたらーっ(汗) 無理やり引っ張ってる感じがして、もっと簡単に解決できた気がしました。短編にして、他にも話を入れた方がより楽しめたかもしれません。

でも、杏子と多絵ががんばっている姿は微笑ましいですし、読み終わったらさわやかな気分になれましたぴかぴか(新しい)

また続きを読もうと思います。


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今読んでいるのは・・
posted by DONA at 11:09| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書:大崎梢

2010年05月25日

大崎梢「配達あかずきん」

大崎梢著 「配達あかずきん

(創元推理文庫)


ブログで感想を読んで、面白そうだったので買ってみました。初めての作家さんです。


駅ビルの6階にある書店・成風堂では、定期購読の雑誌等を配達するサービスを行っている。ある美容院に配達した雑誌の中に、客の盗撮写真が挟まっていたという騒動が起き、書店員の杏子はアルバイト店員の多絵に協力を頼み、謎を解明する−「配達赤ずきん」他「パンダは囁く」「標野にて 君が袖振る」「六冊目もメッセージ」「ディスプレイ・リプレイ」計5編収録


本屋さんを舞台にしたミステリーだなんて、絶対楽しめるに違いない!ぴかぴか(新しい)と勝手に思ったんですよね〜。その予感は外れませんでしたるんるん

本が好きな人は、絶対お気に入りの本屋さんがありますよね?その店を思い浮かべながら読むとより楽しめる気がします。

しっかり者で正社員の杏子と、明るくイキイキしているアルバイトの多絵が、成風堂で起こる様々な謎や事件、騒動などを解決していきます。

パンダが囁く」では、店員さんの洞察力(というか推理力)に感動しました。本の題名も作家の名前も全て曖昧な状態で書店に来る人も多いとか。「こんな感じの話・・」と少ないヒントで希望の本を探し出す能力はすごいと思います。

標野にて 君が袖振る」では、「あさきゆめみし」を買って帰った母親が行方不明になったということで、成風堂に娘さんが様子を聞きに来ます。そこから以前、事故死したという弟の話に発展していきます。

六冊目もメッセージ」は、入院中に母親が買って差し入れてくれた本を選んでくれた店員にお礼が言いたいと成風堂に来た女性の話。その店員が選んだという5冊の本が素晴らしいセンスだということで、どの店員の仕事なのか・・を探すことに。

ディスプレイ・リプレイ」では、漫画の販促企画で行ったディスプレイが壊される事件が起きます。犯人は誰なのか?その目的は?


普段、本屋さんに行っても、本を探すのに夢中になって周りをほとんど見ない私。店員さんに話かけることも全くありません。じっくり探して見つからない本は「別の本屋を見てみるか〜」と思うタイプなので、店員さんにも聞かないんですよね・・あせあせ(飛び散る汗)

でも今度から店員さんにも注目してみようかな?と思いました。とりあえずはチラ見から??

短編ですし「なんか軽く読める物が良いな〜」なんてときに読むと良いかも。あっという間に読めますよ。

この二人のシリーズは続きが出ているようなので、また読んでみようと思っています。


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今読んでいるのは・・
posted by DONA at 11:05| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書:大崎梢