2016年08月25日

ブレイディみかこ「THIS IS JAPAN 英国保育士から見た日本」

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 ブレイディみかこ 著
 「THIS IS JAPAN 英国保育士から見た日本」
 (太田出版)


混迷する欧州の政治状況をYahoo!ニュースで伝えているブレイディみかこの日本取材記。−出版社HPより−


献本になっていたので、申し込みました。申し込み時に見たときは「英国保育士から見た日本の保育」みたいな副題が付いていたと思ったのですが、来て見たら違いました。

第3章に保育についても書かれていますが、それ以外は経済のことがほとんどでした。

私が興味があったのは、保育についてだけでした。ほかの所は理解力の無さもあって、よくわからない部分もたくさんありました。なので、感想を書けるほど読み込むことができず。

ということで、保育について。

一時、「保育園落ちた日本死ね!」とブログに書かれたことが話題となり、国会でも取り上げられるくらいの騒ぎとなりました。それくらい、日本では保育園に入ることが難しい状況です。


著者は、認可保育園をいくつか見学したわけですが、英国と日本で大人に対する子どもの人数の割合が多いことに驚いていました。日本では(自治体によって多少違いますが)大人1人に対して、0歳児は3人まで、1〜2歳児は6人まで、3歳児は20人まで・・と年齢ごとに割合が変わっていきます。

以前から思っていたのですが、この割合って誰が考えたんでしょう??現場の人間としては、明らかに多い割合だと思います。それでも決められている人数ですから、これを守って保育していくしかないわけです。そりゃ、重労働になりますよね。

英国では0〜1歳が3人、2歳で4人、3〜4歳で8人だそうです。1歳児も3人というのはうらやましいです。2歳でも4人だったらかなりゆっくり関われると思います。



更に、日本に「認可」と「認可外」の保育園があることに驚いていました。英国には「認可外」という施設はないそうです。これを読んだときは、全部国が運営しているんだと思ったら、そうではなくて、ただ誰が作るにしても役所に届け出をして許可をもらわないと罰則がある、ということだそうです。

取材相手に「誰も保育園を監視していないということですか?」と聞いたら「そうです」と答えたとか。

そこで私は「??」となりました。日本も「認可外」とはいえ英国と同じように、保育園を開いたら届け出が要りますし、毎年立ち入り検査が来て、問題があったら通知が来て改善しないと、場合によっては閉鎖させられることになっています。

英国のように前日に知らせて、次の日のやって来るということはないですが、それでも毎年現状の報告書を提出して、立ち入り検査を受けて、HPに結果が載せられています。

日本でいう「認可外」とは、ただ国や自治体から「補助金をもらっていない」保育園のことなんです。英国は4年に1度の検査だそうですが、日本は毎年検査があります。

日本の親御さんたちも知らない方がいるのかもしれません。結局、「認可外」とか「無認可」という名前がダメなんですよね。「園庭がない」とか「給食室がない」とかの理由で「認可」が受けられないわけで、大人に対する子どもの割合なども認可と同じです。ただ、補助金がもらえないせいで、保育料が高くなってしまうために敬遠されがちなんですよね。

認可外保育園を経営する側としては、良いことなし!って感じです。


英国のやり方が全て良いとは思えませんでしたが、とにかく日本は早急に保育事情を改善しないといけません。ただ保育園を増やすのではなく、育児休暇や子育て中の親が休みやすい状況を会社内で作ることなど、難しいことではありますがそれも急ぐべきだと思います。

「女性も活躍する社会」を目指すというなら、絶対に必要な保育事業。もっと現場の声や親になる人の声に耳を傾けて、本当に必要なことをやってもらいたいと思います。


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2016年07月12日

森沢明夫「夏美のホタル」

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 森沢明夫 著
 「夏美のホタル」
 (角川文庫)


写真家志望の大学生・相羽慎吾。卒業制作間近、彼女の夏美と出かけた山里で、古びたよろず屋「たけ屋」を見付ける。そこでひっそりと暮らす母子・ヤスばあちゃんと地蔵さんに、温かく迎え入れられた慎吾たちは、夏休みを「たけ屋」の離れで暮らすことに。夏空の下で過ごす毎日は、飽きることなくシャッターを切らせる。やがて、地蔵さんの哀しい過去を知った慎吾は、自らできることを探し始めるが・・・。心の故郷の物語。−裏表紙より−


この作家さんの作品は2作目。初めて読んだ作品と同じようにとても優しい文章で、優しい物語でした。さらっと読みやすく、短時間で読んでしまいました。


写真家志望の大学生・慎吾は、なかなか実力が認められずに軽いスランプに陥っていました。気分転換も兼ねて、彼女の夏美とバイクで出かけることに。トイレを借りるために立ち寄った山里の小さな店で暮らす母子に出会い、そこから彼らの人柄に惹かれ、夏休みの間を店の離れで暮らすことになりました。

山里での暮らしは、都会では味わえないことばかりで、2人ははまっていきます。何より、店のヤスばあちゃんと息子の恵三に心を癒され、たくさんのことを教えてもらい、逆に支えたりしながらの暮らしは新鮮でした。

恵三は、足が不自由であまり歩けないのですが、彼から教えてもらった川あそびの様子を写真に撮ることで、慎吾の方向性が見えたのです。

恵三は、店の前にあるバス停からバスに乗っていく子どもたちを地蔵のように優しく見送っていることから「地蔵さん」と呼ばれてみんなから愛される人ですが、彼には過去に悲しい出来事がありました。

それを告白されてからは、一層彼に惹かれていった慎吾と夏美でしたが、そんな幸せは長く続かないもので・・・。


前半の明るい雰囲気から一転、涙なしでは読めない展開が待っていました。私はそれを電車の中で読んでいたので、思いっきり泣けずにもやもやしてしまいました・・残念。泣かないようにするために流し読みするなんて!勿体ないです・・。

地蔵さんもヤスばあちゃんも本当に良い人で、何の欲もなく毎日心静かに暮らしている姿にほのぼのしましたし、憧れました。こういう心境になるまでには様々な苦労があったわけです。私もこういう風に穏やかに生きてみたいです。

最後まで静かな時が流れる優しい展開で、明るい希望がもてる終わり方でした。読み終わって幸せなため息が出る物語でした。

うまく感想が書けないのが悔しいです・・。


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タグ:森沢明夫
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2016年06月16日

遠藤彩見「給食のおにいさん 受験」

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 遠藤彩見 著
 「給食のおにいさん 受験」
 (幻冬舎文庫)


夢を叶えるためホテルで働き始めた宗だったが、一流の味を学校に提供する「ホテル給食」課に配属される。渋々向かった女子高で彼を待っていたのは、舌の肥えた我がままなお嬢様ばかり。豪華な給食にも「太る!」と全く手をつけない。元給食のお兄さんのプライドに懸けて、宗は彼女達のお腹と心を満たすことができるのか。大人気シリーズ、第四弾!−裏表紙より−


前作の感想の最後で「給食作りをしている様子が読めないのがさみしい」と書きましたが、今回も給食作っていました!でも、その学校というのがお嬢様学校で、しかも中学生。かわいくない生徒が多かった・・。

結局また給食作りするなら、前のままで良かったのに、と思えるくらい変化がない感じがしました。毛利も出てきて活躍しますしね〜。

前作までいた小学校では教師たちも協力的でしたが、今回の学校ではなかなか厳しい状況。「ホテル給食」を売りにしているはずなのに、残食が多くてこのままだったら打ち切り!という展開になっていました。「ホテル給食」をやめるのではなく、作っているホテルを変更するぞ!という状況。

その割には、教師は手伝ってくれないどころか、1人のシスターが校長よりも幅を利かせていて、何をやってもダメ出しされてしまいます。

閉鎖的な女子校、しかもお嬢様学校となると、生徒たちの感じる世界が狭くなるのも当然で、みんな人間関係に悩み苦しんでいます。中学生なのにかわいげのない感じなのはそのせいかもしれませんが、お金持ちに対する僻みなのか、同情できませんでした。

高級食材を使って、ホテルのシェフに作ってもらって「太るから」と食べないなんて、我がままが過ぎるでしょ!と腹の立つ場面が多かったですし、ささめや毛利がどうすれば食べてもらえるか?と心を砕くのが空しくて見ていられない感じでした。

で?結局ささめは今後どうするの?? 店を持つつもりはあるの? 彼の今後は気になりますが、次回もこんな感じで同じ学校の給食作りをするなら読むのはどうしようかな?と思ってしまいます。


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タグ:遠藤彩見
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2016年06月13日

大沼紀子「真夜中のパン屋さん 午前4時の共犯者」

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 大沼紀子 著
 「真夜中のパン屋さん 午前4時の共犯者」
 (ポプラ文庫)


真夜中に開店する不思議なパン屋「ブランジェリークレバヤシ」に、手から白いハトを出す怪しげな中年男が現れる。それが店を揺るがす大騒動の幕開けだった。一方、母親と久しぶりの対面を果たした希実だったが、その隣にいたのは実に意外な人物で・・。人気シリーズ第5弾!!−裏表紙より−


このシリーズ、今までもそこまでページ数は少なくなかったのですが、今回はかなりぶ厚くて持ち歩くのが嫌で、地道に家で読み進めました。そのせいもあるのか、なかなか話に入り込めず。読み始めてから時間がかかりました・・。

前作も重かったと思うのですが、今回もかなり重い内容。当事者である希実は意外とクールな部分もあるのですが、周りがバタバタしすぎ。ある意味不器用な人たちで微笑ましいともいえるのですが、話の流れが悪くなっているのは彼らのせいでは?と思うと、イライラすることもありました。

過去に色々あった人が多いせいか、ずっと暗い記述が続き、こんな不幸がありました”私はこんなことで悩んで落ち込んでこうなりました”が多くて読みにくかったです。

もっと省けるところがあったのではないか?と思います。


今回は希実の出生の秘密が明らかにされる回で、父親が誰なのか、二転三転する展開でした。相変わらず軽いノリの母親にはついていけず。希実が何度も「母親はこういう人だから」と諦めるのがかわいそうでたまりませんでした。

しっかりしろよ!と揺さぶりたくなるような情けない母親。「意外と愛情があったようで良かった」という感想を書かれている方がおられましたが、私はそうは思えませんでした。希実のために、というよりあくまでも自分自身のために行動しているようにしか思えません。


たぶん、シリーズは後1作あるのでしょうが、今回で終わりでも良いのでは?と思えるような内容でした。これ以上何も起こらないことを願います・・。


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タグ:大沼紀子
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2016年06月06日

奥田英朗「家日和」

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 奥田英朗 著
 「家日和」
 (集英社文庫)


会社が突然倒産し、いきなり主夫になってしまったサラリーマン。内職先の若い担当を意識し始めた途端、変な夢を見るようになった主婦。急にロハスに凝り始めた妻と隣人たちに困惑する作家などなど。日々の暮らしの中、ちょっとした瞬間に、少しだけ心を揺るがす「明るい隙間」を感じた人たちは・・。今そこに、あなたのそばにある、現代の家族の肖像をやさしくあったかい筆致で描く傑作短編集。−裏表紙より−


サニーデイ」「ここが青山(せいざん)」「家においでよ」「グレープフルーツ・モンスター」「夫とカーテン」「妻と玄米御飯」の6編収録されています。

題名の通り、家の中で起こる様々な日常を描いた作品で、特別大きな事件が起きるわけではないのですが、「あるある」「わかるわ〜」というような誰にでも起こりそうなちょっとした出来事が面白おかしく書かれていてサクサク読み切ることができました。

どれも結構面白かったのですが、特に気に入ったのは「サニーデイ」「ここが青山」「家においでよ」です。

サニーデイ」は子どもも少し大きくなって手が離れるようになり、毎日時間ができた主婦の話です。彼女は家族から感謝もされない日々に怒りというか虚しさを感じるようになっています。ふと家を片付けようと思ったときに勧められたネットオークションにどんどんはまっていきます。迅速な対応をしたことで、相手から高評価をもらえることに快感を覚え、家を片付ける目的から褒められたい、評価されたいという欲求を満たす目的へと変化していきます。

売りたい物なんて意外と早くなくなるもので、そのうち夫の大事にしている物にまで手を出すのは納得できます。満たされない日々を埋めるためのオークション。何だか妙に共感してしまいました。


ここが青山」は突然会社が倒産して失業した男性の話です。うろたえてしまうはずの出来事ですが、意外とあっさり受け止めた彼。そして何より冷静だったのはその妻。あっさりと結婚前まで働いていた会社に復帰することを決め、当然のように働き始めます。夫はあっさり主夫に。この話では何より奥さんが素敵でした。こんな風に冷静に対処できたらどんなに良いか。

ちなみに「ここが青山」というのは「人間至る処青山有り」という言葉から来ています。失業した夫が周りの人から何度も聞かされる言葉です。「世の中は広く、死んで骨を埋める場所ぐらいどこにでもあるのだから、大望を成し遂げるためにならどこにでも行って、大いに活躍するべきであるということ」だそうですよ。


家においでよ」は離婚を考えた男性が、妻の出て行ったガランとした我が家を見てインテリアや趣味などの道具を自分の好きなようにそろえていく話です。この話を読んでも妻がどれほどの力を持っていたのかはっきり書かれていないのですが、夫のはじけぶりを読むとよほど我慢させられていたんだな〜と感心するほどでした。

既婚男性にとっては憧れの話なんじゃないかな? 独身の私でもちょっとうらやましくなりました。


家シリーズとしていくつか出ているようなので他も読んでみたいです。


最後に自分が気になって調べた言葉を書いておきます。
ロハスとは? 「LOHAS」と書く、Lifestyles of Health and Sustainability の頭文字をとった略語。健康と環境、持続可能な社会生活を心がける生活スタイルのこと。


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タグ:奥田英朗
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2016年05月10日

遠藤彩見「給食のおにいさん 卒業」

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 遠藤彩見 著
 「給食のおにいさん 卒業」
 (幻冬舎文庫)



「自分の店をもつ!」という夢に向かって再び歩き始めた宗は、ホテルでのアルバイトを掛け持ちし大忙し。だが、そんな彼にまたまたトラブルが。栄養士の毛利は、怪我をして病院に。さらには、空気の読めない新入職員の出現で、調理場の雰囲気は最悪に・・。給食のおにいさんは、調理場の大ピンチを救うことができるのか。大人気シリーズ第三弾!
−裏表紙より−


“卒業”というタイトルが付いているので最終巻だと思ってなかなか読めなかったのですが、実はまだ続いているようで、安心して読みました。


「給食のおにいさんを辞める!」と決意したささめですが、具体的な方向性がなかなか決まらずにもがいています。

何とか出した結論は、給食作りをした期間を活かせない内容で、なぜそんなつまらない方向に行こうとしているんだ!?と悲しくなりました。周りの人たちもそう思ったようで、喝を入れてくれて考えを改めたささめ。

自分の中にある本当の気持ちを知ろうと更にもがくことになります。

最終的に彼が選んだ道は、もしかしたらまた元に戻ってしまうかもしれないような険しくて、ちょっと回り道なような気はしますが、給食作りで培った経験や料理に対する思いがきっと支えてくれるだろうと思えました。


今回は給食費未払い問題が出てきます。なぜ払わないのか、報道されるのを見る度に理解できませんが、親の勝手な思いで子どもが苦しめられているのは本当に辛かったです。

作ってくれている人の苦労を思えば「払わない」という選択肢はありえないと思うのですが・・。

今回も若干うまく展開しすぎな感じはありましたが、笑顔の子どもたちの姿には和まされました。

そして、新しい道へ進んだささめのために送られた一通の手紙には大いに泣かされました。まさかこのシリーズで号泣させられるとは!


次はどんな展開が待っているんでしょう??給食作りの様子が読めないのは寂しいですけど、ささめの雄姿が見られるまで読むことにします。


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タグ:遠藤彩見
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2016年05月04日

宮下奈都「太陽のパスタ、豆のスープ」

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 宮下奈都 著
 「太陽のパスタ、豆のスープ」
 (集英社文庫)


結婚式直前に突然婚約を解消されてしまった明日羽(あすわ)。失意のどん底にいる彼女に、叔母のロッカさんが提案したのは“ドリフターズ・リスト”(やりたいこと・リスト)の作成だった。自分はこれまで悔いなく過ごしてきたか。相手の意見やその場の空気に流されていなかっただろうか。自分の心を見つめ直すことで明日羽は少しずつ成長してゆく。自らの気持ちに正直に生きたいと願う全ての人々におくる感動の物語。−裏表紙より−


この作家さんの作品を読むのは2作目です。1作目は青春もので懐かしい気分になったのですが、今回は大人の話。とはいえまだ若い女性の話です。

文章自体は読みやすく、ページ数も少ないのであっさり読み切れると思っていたのですが、意外と時間がかかりました。

主人公・あすわの性格に自分が似ている部分が多くて、共感することも多かったのに、なぜか入り込めず・・。ネガティブ思考なあすわに自分が重なりすぎて逆につらかったのかもしれません。


あすわが婚約者からフラれる所から話は始まります。当然、落ち込んでしまうわけですが、その落ち込み方が何だか他人事のような感じがして、いきない違和感がありました。あまりにもショックで逆に冷静になったのかもしれませんが。

あまり「自分のどこが悪かったんだろう?」という悩み方はしなかったんですよね。それよりもやるべきことが無くなって、歩いていくはずの道が消えてどうしよう?という感じ。

そこから急に仕事のことや自分のことについて悩み始めます。悩んでいる内容は共感できるところが多かったです。社会人の女性なら誰しもが悩む事かもしれませんが、このまま働いていていいのかな?とか、自分の存在価値ってなんだろう?とか。

叔母さんに教わって“ドリフターズ・リスト”(やりたいことリスト)を書き出すことにしたあすわ。書き出すことで冷静になれるかと思えば、結構振り回されてしまっています。でもこのリストのお陰で見えていなかったことも見えるようになった部分もあり、あまり頼りすぎなければ、書き出すのも良いのかもしれないと思えました。


1か所、心に残った文章がありました。

がんばっている人に対して、なんだか後ろめたい気持ちになったのはなぜだったのか。がんばれない自分が恥ずかしいのと、それにたぶん、頑張っている人への妬みもあった。
がんばっている人のことは素直に感嘆していよう。自分ががんばれなくても開き直らず、卑下もせず、いちばん後ろからゆうゆうと歩いていこう。


この文章、読んだときは「そうだね!」と激しくうなずいたのですが、よ〜く考えてみるとサボる良い口実にもなるような・・?? 肩に力が入ってしまったときに思い出すことにします。


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タグ:宮下奈都
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2016年04月26日

明橋大二「親と子の心のパイプは、うまく流れていますか?」

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 明橋大二 著
 「親と子の心のパイプは、うまく流れていますか?」
 (1万年堂出版)


約30年にわたり、子どもの心を見つめてきた著者は、子どもにいろんな症状が起きるのは、親や周りの人との「パイプ詰まり」が原因だと述べています。−出版社HPより−


私自身は子どもがいませんが、子どもに関わる仕事をしているので読んでみたくて、「本が好き」で献本申し込みしました。

イラストも入っていて、優しい文章で、とてもわかりやすくなっています。何度も「なるほど」と思わされました。

結局のところ、子どもの問題行動は親の対応次第ってことなんですよね(障害の子どもを除いて)。

そう言われると、親の責任が!!!!と肩に力が入ってしまいがちですけど、それは大きな間違い。この本には、親である自分を認める、「よくやってる」と思え、というようなことが何度も書かれています。

そして、子どものことも認めることが大事だと。“子どもを変えよう”と思えば思うほど、親と子の心のパイプが詰まってしまい、余計に違う方向へ進んでしまいます。


きちんとしつけなきゃならない、と思って、子育てが負担になりイライラしていると思ったら、いったん、しつけなんて、もうヤ〜メた!と、放棄して

いったん子どもを認めることで、子どもも親に心を開いて甘えてきたり、言いたいことを言えるようになります。親はそれを受け止めるだけで良いんです。


「変わらなくてもいい。今のままでもけっこうこの子なりにやっているんだから」と本当に思えた時、初めてパイプ詰まりが改善し、子どもが変わり始める

なるほどね、と激しくうなずいてしまいました。親が自分を認め、子どもを認めることで子どもが変わっていく、納得できる内容でした。


私の場合は、親ではないので難しい部分もありますが、“子どもを認める”ことはできそうです。“自分を認める”方ができなさそう・・。

でも子どもが成長していく過程のどこかで「パイプが流れているな」と思えたら、自信がもてそうな気がします。


子育てに悩んでいる方、肩に力が入ってしまっている方にお勧めの一冊です。


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2016年04月15日

伊吹有喜「オムライス日和 BAR追分」

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 伊吹有喜 著
 「オムライス日和 BAR追分」
 (ハルキ文庫)


有名電機メーカーに勤める菊池沙里は、大学時代にゼミで同期だった宇藤輝良と再会する。卒業して五年、宇藤は「ねこみち横丁振興会」の管理人をしながら、脚本家になる夢を追い続けているという。数日後、友人の結婚式の二次会後に、宇藤がよくいるというねこみち横丁のBAR追分に顔を出した沙里だったが・・(「オムライス日和」より)。昼はバールで夜はバー―二つの顔を持つBAR追分で繰り広げられる人間ドラマが温かく胸に沁みる人気シリーズ、書き下ろしで贈る待望の第二弾。−裏表紙より−


「BAR追分」の続編です。

猫の恩返し」「オムライス日和」「ようこそ、餃子パーティーへ」「森の隠れ家」の4編収録されています。


前作も短編で、1話ずつちょっとずつ読もうと思っていたのに次々読んでしまいましたが、今回も同じように面白くてあっという間に読み終えました。

相変わらず美味しそうな物がたくさん出てきて、空腹時に読むと大変です。今回はオムライスと餃子が無性に食べたくなって、でもオムライスってうまく作れないし美味しい店も知らないし、未だに食べることができていません・・。ほんと、罪な作品ですよ。


今回は横丁の管理を任された宇藤くんのことがより深くわかるようになりました。前作では陰が薄い彼ですが、今回はイケメンという要素も加わって、何だか「良い奴なんだ」と改めて思わされました。

学生時代の彼を知る人物まで登場し、意外と注目を集めていたこともわかって、ますます彼の今後が楽しみになりました。最近の若者らしくない、良い奴なんです、ほんと。

脚本家でもエッセイストでも良いから、とにかく大好きな物書きとして大成してもらいたいものです。大成しても横丁の管理人はやってほしいですけど。


今回も大人の雰囲気漂う話が多かったです。「オムライス日和」は青春!って感じでもありましたが。他はしんみりさせられる内容ばかりでした。でも暗い気分になるわけではなく、常に微笑んでしまうような、ほのぼのした空気が流れていて、幸せになれる作品です。

明るい人が多い横丁の人たちですが、大人として人生を生きてきただけあって、それぞれ何かしら抱えてきているようです。その辺りを含めてまた続きを書いてもらいたいものです。

横丁の人たちだけでもたくさん話が書けそうですが、横丁にやってくるお客さんでも話が書けそうですし、シリーズ化してどんどん出版してもらいたいです。それを楽しみに待つことにします。


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2016年04月12日

朝井リョウ「何者」

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 朝井リョウ 著
 「何者」
 (新潮文庫)


就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから―。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて・・。−裏表紙より−

初めましての作家さんです。ネットでの評判を見て読んでみようと思ったのですが・・。

ページ数も少ないですし、あっさり読み終わるだろうと思っていたら、意外と時間がかかってしまいました。出だしは引き込まれていったのですが、だんだんと付いていけない感じに。


主人公の拓人が、私に似た部分があって共感しつつ読んでいたのですが、読み進めるごとに「嫌な奴だな〜」と思えてしまって、どんどん自分を嫌いになっていくような気がして読みにくくなっていきました。

更に、就活についての記述が当然ながら多いのですが、よく考えたら私って就活なんてしたことがないんでした・・。なので気持ちがあまりわからず、どこか他人事になってしまって、入り込めませんでした。

更に更に、拓人は就活仲間と集まってアドバイスし合ったり、相談したりしているのですが、彼らが集まっている間もすぐに“つぶやく”のも理解できず。仲間といるときになぜ携帯を触るの??“いつのまにかつぶやいている”ってどういうこと?

とりあえず、ツイッターの存在意義が理解できていない私にはよくわからない内容でした。芸能人や有名人ならともかく、一般人が何をつぶやくの?大体、一般人がつぶやいたことを誰が読んで楽しむの?本当に理解できません。

私にも離れている友人なんかがいますが、彼女たちが今何してるのか?なんて興味ないです。悩みがあったら連絡してくるだろうと思いますし、どんな仕事をしているのかくらい知っていればそれで良いと思うのですが。

ましてや、毎日のように会う友人が何を考えているかなんて知りたくないし、本音でもないことをつぶやいているならもっと知りたくないです。私もこんな風にブログをやっているのですから、ツイッターと何が違うんだ?と言われると返す言葉はないんですけどね・・。


就活の大変さはわかった気がします。自分を良く見せるために嘘をついて、自分のことを嫌いになっていくのも想像できますし、自分って何者なんだろう?と不安になるのもわかります。就職試験に落ちるということは、人格を否定されること、と思い悩むのは仕方ないですね。

もっと簡単になればいいのですが、雇う側の気持ちを思うと簡単にも選べませんし。難しいです。



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タグ:朝井リョウ
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2016年04月06日

桂望実「ハタラクオトメ」

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 桂望実 著
 「ハタラクオトメ」
 (幻冬舎文庫)


会社には「男」という謎の生き物がいる―。時計メーカーに入社して五年が過ぎた北島真也子は、女性だけのプロジェクトチームのリーダーに。消費者目線に立って新製品を開発せよとのお達しだが、企画を判断するお偉方は全員男。躍起になっているのは、自慢とメンツと派閥争い・・。真也子は無事にミッションを完遂できるのか?痛快OL小説!−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

表紙の絵にもなっているOLが主人公です。描かれている通りの太目な女性ですが、自分で「ごっつぁんと呼んで下さい」と言ってしまえるような、明るい太っちょさん。

コンプレックスになりがちな体型を、最大限に活かして、ダイエットなんて考えもせず、前向きに生きている彼女は、会社でも良い感じでいじられ役になっていて、男性からも女性からも好かれています。

彼女が働いているのは、ある時計メーカー。ジミーとかラッパーとか色々なあだ名がついているような、個性的な同僚に囲まれて、それなりに仕事をしています。でもやりがいがあるか?と言われればそうでもない感じで、帰ったら何を作って食べようか?ばかり考えています。

そんな彼女に女性ばかりのチームを束ねるように指示が出されます。女性の視線で商品開発をするように言われるのです。でも会社は男社会・・。チームで考えても絶対に却下されるとわかっている商品を真剣に開発しようと思うような女性はおらず、会議は難航します。

初めての仕事では結局良い案も出ることは無くあっさり終わるのですが、これで良いのか?と奮起した彼女たちは、次の商品開発に乗り出します。今度こそ商品化しようとがんばるのですが、立ちはだかるのは頭の固い男性陣。

どうやって彼らに納得させるのか?女性ならではのアイディアと工夫でがんばる姿が好印象でした。


何より、ごっつぁんのキャラが良いんです。太い体型に愚痴を言いつつも、常におなかをすかせて、常に何か口に放り込んで、さっき食べたのに次のご飯のことを考えて、周りの人にもお裾分けして、時々らしくない感じで悩みつつ、突き進んでいくごっつぁんを応援しながら読み進めました。

こんな女性がいたら会社は明るくて良いだろうな、とほのぼのしながら読みました。女性としては、融通の利かない男性陣にイライラもさせられましたが。

仕事に悩んでいる女性、やる気が出ない女性にお勧めの作品です。


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タグ:桂望実
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2016年03月08日

宮下奈都「よろこびの歌」

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 宮下奈都 著
 「よろこびの歌」
 (実業之日本社文庫)


著名なヴァイオリニストの娘で、声楽を志す御木元玲は、音大付属高校の受験に失敗、新設女子高の普通科に進む。挫折感から同級生との交わりを拒み、母親へのコンプレックスからも抜け出せない玲。しかし、校内合唱コンクールを機に、頑なだった玲の心に変化が生まれる―。見えない未来に惑う少女たちが、歌をきっかけに心を通わせ、成長する姿を美しく紡ぎ出した傑作。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

連作短編になっていて、それぞれの題名の頭には数字ではなく音階のド〜シの音が書かれています。つまり、7話で成り立っています。

話の中心となるのは、あらすじにも出てくる御木元玲という、同級生からはちょっとはみ出した存在の少女。彼女のクラスメイトたちに1話ずつスポットを当てて、話が描かれていきます。


1話目は、玲本人が主役となっています。偉大な母親がいる子どもは、同じ道に進もうとすると失敗したときの痛みも他の子どもより大きくなるわけで、玲も当然受かるだろうと思われていた音大付属高校の受験に失敗し、逃げるようにして女子高の普通科へと進みます。

同級生から何か言われるのではないか?という恐れから、彼女は周りと大きな壁を築いてできるだけ目立たないように、関わらないようにして日々を過ごしていました。そんな彼女を同級生たちも特に話しかけることも、いじめることもなく、何となく遠巻きにしていました。

ところが、校内合唱コンクールをきっかけにして、突然彼女に注目が集まります。そこから彼女がどんな風に変化していくのか?

1話目では、もしかして同級生たちとも関わるようになるかも?くらいの状態で終わります。


そして、2話目以降は彼女の同級生たちを1人ずつ主役にして描かれていきます。つまり、同級生から見た玲の姿がわかるようになります。時系列も戻ったり進んだりするので「1話目のあのとき、この子はこんなことを考えていたのか」と確認できて、より深く彼女たちの気持ちに近づける感じがしました。

とはいえ、私にとっては高校生の頃なんて数十年前のことで、なかなか共感するまでには至りませんでしたが・・。

それでも同じ女性として、友達との関係や将来についてどう考えていたか?など、思い当たる部分は多く、懐かしいような痛いような気持ちになりました。

女同士の友情って、大人になってもややこしいんですよね。そんなときに、みんなで同じ目標に向かって進むことでスムーズにいくのは良いなと思えました。こういう青春!って感じの体験ってある意味面倒ですけど、大事なことなのかも。私には無かった気がするな〜。


初めて読んだ作家さんですが、読みやすかったので他の作品も探して読んでみようと思います。青春ものばかりでは辛いですが。


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2016年02月02日

柚木麻子「私にふさわしいホテル」

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 柚木麻子 著
 「私にふさわしいホテル」
 (新潮文庫)


文学新人賞を受賞した加代子は、憧れの<小説家>になれる・・はずだったが、同時受賞者は元・人気アイドル。すべての注目をかっさらわれて二年半、依頼もないのに「山の上ホテル」に自腹でカンヅメになった加代子を、大学時代の先輩・遠藤が訪ねてくる。大手出版社に勤める遠藤から、上の階で大御所作家・東十条宗典が執筆中と聞き―。文学史上最も不遇な新人作家の激闘開始!−裏表紙より−


この作家さんの「あまからカルテット」が面白かったので、何冊か読んでいます。なかなか「あまから」越えしませんが・・。


この作品もネットで評判がよく、面白そうだったので読んでみました。小説家とは?どんな職業で、どんな苦労があるのか?など細かい部分まで描かれていて、お仕事小説として読むと楽しめました。実在の作家さんの名前も出てきて面白かったですよ。


でも、ページ数が少ない割に時間がかかってしまったんですよね。結局、主人公・加代子のことがあまり好きになれなかったせいだと思いますが、頭の回転がよくて、演技力も明るさもあって、様々なピンチを自力で乗り越えていく所はかっこいいと思えたのですが、妙に暗く落ち込んだり、いつまでも恨み言を引きずる所は読んでいてつらかったです。

全編、明るい人だったらそれはそれでリアリティがないでしょうが・・。


文学新人賞を取ったとき、元アイドルと一緒だったなんて、いつだかの芥川賞みたいに、芸人と共に受賞したあの作家さんを思い出すような設定。加代子も彼のように逆境(?)を逆手にとって、どんどん世間にアピールすれば良かったのに! まあ、そうなるとこの小説は成り立たなくなるわけですが。

いつまでも恨みを抱いたまま過ごして、改名したり人を陥れたりしなくても・・と何度も思ってしまいました。

そう思いつつ、最後の話ではちょっとスカッとした部分もあったのですが。ここでスカッとできた自分もかなり根性悪いな、と改めて知って落ち込んでしまった作品でした。


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タグ:柚木麻子
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2015年09月26日

松本幸夫「初対面でもアッという間に話が弾むメソッド」

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 松本幸夫 著
 「初対面でもアッという間に話が弾むメソッド」
 (ぱる出版)


20万人を指導してきたスピーチドクターの会話が楽しくなる33のコツ。どんな親友も初めはみんな初対面!アガリ症は決して悪いものではない!人見知りが激しくて誤解されやすい、あがり症で人前に出るのが苦手、初対面の人となかなか馴染めない、話が続かない、友だちができない、仲間の和に入れないなど、口下手でコミュニケーションが不得手な人のための本。著者は話し方の分野で第一人者のベストセラーを連発するスピーチドクター。「初対面で相手の心に響かせる3大話法」「上がりを下げる3ステップ」など、著者自身が克服した経験を下地に、独自の改善方法を提案する。−出版社HPより−


極度の人見知りな私。少しでも初対面の人との会話をスムーズにしたいと思っているので、この本が「本が好き」で献本になっているのを見た瞬間、思わず申し込みしていました。

昔からかなりの人見知りで、初対面の人と1対1で会話することが苦痛で仕方ありません。少し前にとある番組で「人見知り芸人」たちが集まってあるある話をしていたのを見たのですが、見ながら何度うなずいたことか! 特に共感したのは“ペットボトルなどの説明書き(成分表など)をさも興味あり気に読み込む”ということ。あれって人見知りにとってのあるあるだったんだ〜と仲間がいたことに感動しました。

そんな状態でもう「人見知りなんです」では済まされないような年齢になって、さすがに治さないとだめでしょう、と思い読んでみる事にしたわけですが。


帯に書かれていた「どんな親友も初めはみんな初対面」という文字にまず期待感がアップしました。確かにそうですもんね。こんなに人見知りでも少しは友だちもいるわけですから、何とかなるのか!?

色々考えつつ、読み始めました。

でも・・・・、どうやら「人見知り」よりも「アガリ症」の方に重きが置かれている記述が多かったんですよね。項目の始めは人見知りのことが書かれていても、どんどんアガリ症のことになっていく・・。

私は、人並みに緊張はしますけど、会議など大勢の人の前で話すことや子どもの頃に参加した発表会的な物などはそれほど大きくは緊張しないんです。だからどうやって話すかをきちんと整理するとかシミュレーションして臨むとか言われても、そうだろうね、としか思えませんでした。

読みながら、「うん、それはそうだね。で、初対面の人とどうやって話すの?」といちいち思いながらページをめくることになり、あまり集中できませんでした。

そこは残念でした。アガリ症で、人前で話すのが苦手な方には参考になることが多いと思います。


でも、参考になった所もありました。例えば、時々目を見て、合いの手を入れるとか、ア行よりもハ行のあいづちが効果的なので「あーそう」よりも「はーそんなに」とか「へーそうなんだ」などの方が良いとか。

目を見るのはかなり苦手ではありますが、出来るだけがんばってみようかな?と思います。

そして、あなたが好ましいと思う人になるというのも参考になりました。そこには感じの良い笑顔を心掛けると良いとも書いてあって、確かに初対面なのに「素敵な人だな〜」と思う人は、大抵素敵な笑顔をしているんですよね。笑いすぎず、でも話を聞きつつ微笑んでいる感じ。難しいですけど、鏡を見つつ練習しようと思いました。


この本を読んで、私は人と会うことに緊張して話せないというよりは、相手から嫌われたくないとか相手に変な人と思われたくないとか思う気持ちが強くて、言葉が出なくなるんだとわかりました。

こういうタイプは、どうすれば会話がスムーズにできるようになるんですかね??初対面の人と話が弾む、という経験がしたいものです。


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2015年09月11日

浅葉なつ「神様の御用人」

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 浅葉なつ 著
 「神様の御用人」
 (メディアワークス文庫)


神様たちの御用を聞いて回る人間―“御用人”。ある日突然、狐神からその役目を命じられたフリーターの良彦は、古事記やら民話やらに登場する神々に振り回されることになり・・!?  特殊能力もない、不思議な力を放つ道具も持ってない、ごく普通の“人間”が、秘めたる願いを持った神様たちにできること。それは果たして、助っ人なのかパシリなのか。モフモフの狐神・黄金とともに、良彦の神様クエストが今幕を開ける!−裏表紙より−


初めましての作家さんです。貸してもらいました。題名を読んでもどんな内容なのか想像つきませんでした。読み始めたら題名そのままだとわかるんですけどね。


正しく、神様の御用を聞いて回るという「神様の御用人」に突然抜擢された、フリーターの良彦の話です。普通の人には見えない神様に会い、きちんと会話もして、神様がやってほしいこと、欲しい物などを聞いて、その要望に応える役目を担ったわけです。彼の祖父が以前はその役をやっていたのですが、周りは一切知りませんでした。おじいちゃん子でもあった良彦は、なぜ大好きだったおじいちゃんがこんな面倒としか思えないような役を引き受けていたのかを知りたい気持ちにもなり、結局引き受けることになります。


連作短編になっていて、一話毎に1人(?)神様の御用を聞き届けます。神様がご近所にしかいないわけではないので、当然のように日本全国を回ることになります。しかも、特殊能力もない普通の人間なので、ピュッと飛んでいくことも出来ず、地道に電車に乗って神様の元へ行くことになるんですよね・・。

更に神様の御用って、高度なことかと思えば、ひきこもってしまった神様にやる気を出させてほしいとか、嫌なことをされたから人間をどこかへやってほしいとか、甘い物が食べたいとか、本当にくだらないことばかり。一話目の狐神・黄金の願いからずっこけそうになったので、これはユーモア小説なんだと思いました。

2話目でもひきこもりでネットサーフィンをしている神様が出てきたので、軽い気持ちで読んでいると、意外と重いというか、人間が変化したから神様も変化したのだということがわかってきて、考えさせられる部分もあり、気を入れて読もうと思わされました。

とはいえ、主人公と一話目からサポート役として付いてくることになった狐神・黄金のやりとりや、主人公の軽い言動などがあるので、文章は簡単で読みやすかったです。

これを読み進めたら、神様に興味のない私も少しは興味をもつようになるかな?と楽しみです。


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2015年08月24日

伊吹有喜「BAR追分」

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 伊吹有喜 著
 「BAR追分」
 (ハルキ文庫)


新宿三丁目の交差点近く―かつて新宿追分と呼ばれた街の「ねこみち横丁」の奥に、その店はある。そこは、道が左右に分かれる、まさに追分だ。BAR追分。昼は「バール追分」でコーヒーやカレーなどの定食を、夜は「バー追分」で本格的なカクテルや、ハンバーグサンドなど魅力的なおつまみを供する。人生の分岐点で、人々が立ち止まる場所。昼は笑顔が可愛らしい女店主が、夜は白髪のバーテンダーがもてなす新店、二つの名前と顔でいよいよオープン!−裏表紙より−


スープの時間」「父の手土産」「幸せのカレーライス」「ボンボンショコラの唄」の4話が収録された連作短編集です。プロローグで、ねこみち横丁にある“BAR追分”の様子がわかるようになっています。

“BAR追分”は、昼と夜で店の内容が変わります。今流行(?)の宿借り店舗ですね。夜はバーテンダーのいる「バー」で、昼は女店主の営む「バール」になります。昼はランチも出していて、なかなかの人気。夜も美味しいつまみがある本格的なバーで、こちらも人気です。

各話で視点となる人物が変わっていますが、他の登場人物はみんな同じ。特に最近この横丁に入ってきた男性は全ての話に出てきて、重要な役目をはたしています。彼のお陰でこの横丁の不思議な雰囲気が伝わりやすくなっています。彼がいなければ、すごくマニアックな内容になって、読者はおいていかれそうです・・。


どの話も特に大きな変化があるわけではありませんが、かといって、平凡な日常だけではないそれぞれのストーリーがあって、飽きずに楽しんで読めました。

特に気に入ったのは「父の手土産」と「ボンボンショコラの唄」です。

父の手土産」は、以前からこの横丁に通っていたという男性がもうすぐ結婚する娘を連れて来る話なのですが、父親の想いと娘の何ともじれったい父に対する気持ちがとても共感できて、何度か涙してしまいました。父と娘ってなぜか素直になれず、難しい関係です・・。

ボンボンショコラの唄」は、それまでの話と違ってちょっとしたどんでん返しのような物もあって、え!?そうだったのか!という驚きがありました。他の話もそうですが、それ以上に大人の雰囲気漂う素敵な話でした。最後の場面は映像が頭に浮かぶくらい、素敵な終わり方をして、しんみりと良い雰囲気になりました。


この話はまだまだシリーズとして描いていけそうです。色んな人生を背負ってきた人たちの憩いの場として、たくさんの話題がうまれそうです。続きが出版されることを楽しみに待つことにします。


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2015年08月20日

高濱正伸「働くお母さんの子どもを伸ばす育て方」

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 高濱正伸 著
 「働くお母さんの子どもを伸ばす育て方」
 (実務教育出版)



多くの働くお母さんたちは、昔ながらの「3歳児神話」や「良妻賢母幻想」にどこかで心を痛め、子どもと一緒にいてあげたい気持ちと葛藤しながら、日々、仕事と育児を両立させるために、いろいろな問題と戦っています。
どんなにスピーディに行動しても時間が足りなくなる問題のほか、「また休むの?」と冷たい視線の同僚、どこまでも非協力的な夫、甘やかしてばかりの義父母……悩みは尽きません。

本書は、それらに立ち向かうヒントを読みやすくまとめた、「働くお母さんのバイブル」です。 花まる学習会が実施した「働くお母さん1050人アンケート」から、すぐに役立つ先輩ママのアドバイスもセレクトしています!
−出版社HPより−


独身で子どももいないのですが、働くお母さんの手助けをする仕事をしているので、少しでもお母さんたちの気持ちが知りたいと「本が好き」で献本申し込みしました。


最近では、“女性の社会進出”を推し進める声が高まり、数年前よりも働くお母さんが更に増えています。“子育て支援”にも力が入れられ、女性が子どもを産んでからも働きやすくなったかのように思われがちですが、実際には何も変わっていない気がします。

昔に比べれば、確かに理解してもらいやすくはなっていますが、まだまだ大変だというのが現状です。

子どもを育てながら働くためには、保育園さえ用意すれば良いと思われているようですが、当然それだけでは何も解決しません。もちろん、保育園は最低条件ではありますが。

この本を読むと、そういう働くお母さんの現状がとてもよくわかります。しかも、クスッと笑える部分があったり、イラストもあって、簡単に読めるようになっていますし、実際に働きながら子育てしている女性の声が載せられているので、ただ専門家の意見だけではなくて共感しやすくなっています。


働くお母さんの敵として特に身近にいるのは、子どものお父さんである“夫”。最近では“イクメン”などともてはやされているようですが、そんな言葉も無くなるくらい世の中のお父さんが子育てに積極的に参加するようにならないとダメですね。

母親からすれば、なぜこのタイミングで手伝ってくれないんだ!などとイライラすることも多いようです。男性というのは、母親業の大変さがわからない生き物のようですね。そういう男性には大変さを書き出すとわかってもらいやすいそうですよ。この本の作者は、「夫をと思ってしつけたら腹も立たない」と書いています。「ワンちゃんは手紙を書いてわからせる」という川柳も載せています。思わず笑ってしまいました。でもなるほどね・・と感心です。


私がショックを受けたのは
0歳から保育園に預けていたら、いろいろな人に「3歳児神話」を引き合いに出され「子どもがかわいそう」と言われた。
自分の姉や弟から「保育園なんて自分の子は入れないよ」と言われた。

という母親のアンケートの答え。

何より「保育園なんて」には大ショック。自分がこの仕事をしているからだけではなく、子どもは母親と離れることで成長することも多いと思うんですよね。決して「かわいそう」ではありません。家で母親と子どもが1対1で生活して息詰まる気がするならぜひ預けて離れることをお勧めします。預けることに罪悪感を覚える時代はもう終わりました。


この本にも書かれているように、
「子どもに悪いな」ではなく、「仕事が大好き」や「仕事に誇りを持って生き生きとしている母の姿を見せること」が、最終的には子どもの将来のためにもなるのです。

仕事をしていることで引け目を感じているお母さんってまだまだいます。そういう人には、「肩の力を抜いていいんだよ」とアドバイスしたいです。時間をかけられない分は、ギュッと濃い内容でカバーすれば良いんです。「子どもの為に働いてあげているんだぞ」くらいの気持ちでいてちょうどいいのかもしれません。


働くお母さんだけではなく、そんなお母さんをそばで見ているお父さんにもぜひ読んでもらいたい本です。できればおじいちゃん、おばあちゃんにも読んでもらいたいですね。そして、少しでも周りからサポートしてもらいたいと思います。

まだまだお父さんの助けは足りていませんよ!


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2015年08月10日

有川真由美「上機嫌で生きる」

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 有川真由美 著
 「上機嫌で生きる」
 (幻冬舎)


夢・お金・恋愛運がなくても関係ない!
40か国を旅したベストセラーエッセイストが綴る、世界共通の「幸せになるコツ」

「給料が足りない」「仕事が楽しくない」「嫌なことがあった」
最近幸せを感じにくくなってしまっていませんか?
働く女性からの好感度No.1著者がおくる、
あなたが見逃している、幸せになるための種の見つけ方。
−出版社HPより−


最近、イライラの多い毎日を送っているので読んでみようかな?と「本が好き」で献本申し込みしました。

第1章 こころを整える習慣
第2章 自分らしく生きる習慣
第3章 「最高傑作の自分」をつくる習慣
第4章 日常を楽しむ習慣
第5章 調和する習慣

大きく5つの項目で、どうすれば上機嫌に生きられるか?が書かれています。上機嫌というより、幸せに生きるがテーマになっています。まあ上機嫌に生きられれば幸せなんですけどね。

幸せを感じるためには、日々の生活でどんなことをすれば良いのか? 具体的に書かれていてわかりやすかったですし、文章が簡単なので読みやすかったです。

それを実践できるか?はともかくとして・・。

帯にもあるように、起きてすぐにベッドを整えるだけでも気分が良くなる、というようなことも書いてあります。


私の印象に残った部分をいくつか挙げてみます。


「相手に期待せず、自分に期待すること」が大事。(中略)
それぞれの幸せは、それぞれに責任があります。
人はだれでも、自分で幸せになる力があるのですから。


相手に期待しないというのは良いですね。期待しなければ裏切られることもありませんし。更に、自分のせいで相手に迷惑をかけた・・と悔やむこともしなくて良いんですよね。なかなかこんな風には考えられませんが、努力していきたいです。


こころからやりたいことをやること。
そうなると信じて疑わないこと。
こころにブレーキをかけるのをやめて、「そうなる」と信じた人だけが、自分の限界を超えていけます。


確かにそうかもしれません。やりたいことをやっていけるときが一番幸せなんですよね。もし失敗しても後悔はしない気がします。とりあえず、やりたいことを探す所から始めないといけない私は・・・・・。


相手のいい点を見よう、褒めようとしているうちに、相手を観察し、理解しようとするようになります。
(中略)
あなたが心地いいと感じる人間関係ができてくるはずです。


これが出来たら最高でしょうね。どうしても相手の悪い所ばかり目が行きがちですもんね。苦手な相手だと特に。これはさっそく実践してみようと思います。


そして一番印象に残ったのはこの文章。

いちばん大切なことは、近すぎて見えなくなりがちです。

実は今も幸せなんだということを、忘れてしまいがちですよね。あれが欲しい、あんな人生が送りたい、と考え始めたらきりがありませんが、実際にはきちんと仕事があって、毎日満足できるほどの食事が摂れて、テレビや読書など娯楽もあって、何より暑い夏にもエアコンで涼しく過ごせるなんて、本当に幸せなことです。


他人をうらやむより、目の前にある幸せを噛みしめて、機嫌よく生きていきたいものです。少しずつ努力していきます。


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2015年07月13日

小路幸也「マイ・ブルー・ヘブン」

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 小路幸也 著
 「マイ・ブルー・ヘブン 東京バンドワゴン」
 (集英社文庫)


終戦直後の東京。華族の娘、咲智子は父親からある文書が入った<箱>を託される。それを狙う敵から彼女の窮地を救ったのは、堀田勘一という青年だった。古本屋「東京バンドワゴン」を営む堀田家で、咲智子はひと癖もふた癖もある仲間たちと出会い、敵に連れ去られた両親の行方と<箱>の謎を探るため奮闘する。いつも皆を温かく見守るおばあちゃん・サチの娘時代を描く人気シリーズ感動の番外編!!−裏表紙より−


前作を読んでから2年くらい空いているせいもあり、久しぶりの“です・ます調”に違和感を感じて、しばらく集中できませんでした。


番外編ということで、いつもは幽霊となって見守っているサチさんの生きている時代の話で、勘一との出会いが描かれています。

冒頭からまず驚かされるのですが、サチさんって華族の出だったんですね〜。いくら「動ぜずのさっちゃん」というあだ名だとはいえ、世間知らずの御嬢さんの割には、全てにおいてどっしり構えすぎじゃない?と思いました。

いつも見守っているサチさんを知っている読者としては、何だか納得できるどっしり感ではあるのですが、もっと苦労して育ったのかと思っていたのでそこは驚きでした。


サチは、父親からある重要な文書を託されて、親戚の元へ行こうとしていたのですが、敵に襲われたことで親戚の元へも行けなくなりました。そこからは、お馴染みの東京バンドワゴンの家族や仲間たちに助けられていくわけですが、もっとドキドキする展開があるのかと思えば、今までのシリーズと同じように静かに穏やかに話が進んで行くのでちょっと拍子抜けしました。

誰のことも頼るな、文書について話すな、と強く言われた割には、サラッと堀田家に話してしまいますし、仲間という人たちのこともサラッと信じてしまう。まあ、疑った所でサチ1人ではどうしようもないのですが。

特に大きなトラブルも、ハラハラドキドキの展開もなく、あっさりとした解決が待っているわけですが、まあ、このシリーズではこれくらいがちょうどいいのかもしれませんね。


そろそろ、またシリーズの続きを追って行こうかな?


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タグ:小路幸也
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2015年06月12日

奥田英朗「ガール」

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 奥田英朗 著
 「ガール」
 (講談社文庫)


わたし、まだオッケーかな。ガールでいることを、そろそろやめたほうがいいのかな。滝川由紀子、32歳。仕事も順調、おしゃれも楽しい。でも、ふとした時に、ブルーになっちゃう(表題作)。ほか、働く女子の気持ちをありえないほど描き込み、話題騒然となった短編集。あなたと彼女のことが、よくわかります。−裏表紙より−


ヒロくん」「マンション」「ガール」「ワーキング・マザー」「ひと回り」の5編収録されています。


どれも面白かったですが、特に「ヒロくん」と「ワーキング・マザー」は女性がバリバリ働くことの大変さがよくわかって、痛いくらい共感しました。・・とはいえ、自分は女性だけの職場なので、男性との確執は無いのですが、同じ女性としてよくわかるんですよね。

子どもを産んだこともありませんが、子育てしながら働く大変さは想像できます。たぶん、想像以上に大変なのでしょう。女性に社会に出て働け!と言うのであれば、もっとサポート体制をしっかりしないと難しいでしょうし、女性の側もいろいろと気遣いが必要になるでしょうね。

「子育てしているから」を前面に押し出して、仕事から逃れようとするのは違う気がします。でも、言わなければわかってもらえないのもわかるんですよね。本当に難しい問題です。


他の話も、少し前(いや、もうかなり前か?)の自分を思い出すようで、その頃に戻ったような感覚になりました。30代前半から半ば頃って、仕事では中堅になって上下に挟まれて辛い思いをして、でも仕事はしっかり覚えているからやりがいも出来て楽しくなって、とても複雑な心境になるんですよね。

プライベートでは、周りが結婚&出産ラッシュで、焦りが出始めますし・・。

私も職場に男性がいないだけで、上下に挟まれたり、周りの結婚ラッシュもありましたし、自分に結婚願望がなくても何となく焦ったものでした。


30代の女性だけではなく、以前30代だった女性、そしてこれから迎える女性、更には女性と共に働く男性や奥さんや娘さんが働いている男性など、幅広い人たちに読んで勉強してもらいたい物語です。


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タグ:奥田英朗
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