2017年05月15日

穂高明「これからの誕生日」

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 穂高明 著
 「これからの誕生日」
 (双葉文庫)


千春はバス事故で友人たちや教師を失った。一人生き残った罪悪感に苛まれ、引きこもりがちになる。そんな千春を取り巻く人々―弟、伯母、担任教師、亡くなった友人の母親、新聞記者、ケーキ店の店主―の視点で、ひとが新たな一歩を踏み出してゆくまでの道のりを丹念に辿ってゆく。明日を生きるための強さを優しく描きだした連作短編集。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。ネットの評判が良くて読むことにしました。

内容が重くて、どんな風に感想をまとめたら良いのか、はっきり言って今でもよくわからないです。

バス事故にあって、同じ部活の友人たちや顧問の先生が全員亡くなって、1人だけ奇跡的に助かった少女の話なのですが、もし自分が彼女の立場だったらどう思うだろう?とずっと考えながら読んでいて、どんどん苦しくなっていきました。

あらすじにあるように、短編の一つ一つに違う人から見た少女の姿が描かれていて、一話毎に「じゃあ、この人の立場で少女を見たら自分はどう思うんだろう?」という考えもわいてきて、頭の中がごちゃごちゃになりました。

もし自分一人が生き残ったら、絶対に「どうして自分だけが?」という気持ちにはなるでしょうし、どうしても「生き残ってごめんなさい」という気持ちにもなると思います。同じ学校に通い続けるなんてこと、出来ないと思います。

この少女の場合は、母親もちょっと問題ありな人なので転校という選択肢も無く、引きこもってしまう気持ちもよくわかります。・・が、何だかこの少女、どこか可愛げが無いというか最後まで好きになれなかったんですよね。自分でもどこが気になったのかわかりませんが。

そして、周りの人たちの対応も嫌悪感しかわかず。ただまあ、遺族が「どうしてうちの子ではなく、あの子が生き残ったんだ!」と怒りを募らせる気持ちはわかるんですよ。でも、その思いを彼女にぶつけるのはどうなんだろう?と思ってしまいます。愛想よく接する必要もないですけど、辛く当たらなくても・・と思いました。

家族の対応もイマイチ納得できませんでした。弟はともかく、伯母さんも母親もどうしてそんな接し方?と疑問がわきました。

色々な人間模様が読めたのは良かったですし、実際にこういう体験をしたことがあるわけではないので、自分がどんな対応するかもわかりません。だからこういう反応もあることなのかもしれません。・・が、読んでいて不快なことがたくさんありました。

最後にはどうやら立ち直ってくれそうな雰囲気になって良かったです。あまりにもあっさりとはしていましたが。

ただ純粋に涙を流して終わるような話ではありませんでした。


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2017年01月28日

奥田英朗「我が家の問題」

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 奥田英朗 著
 「我が家の問題」
 (集英社文庫)


夫は仕事ができないらしい。それを察知してしまっためぐみは、おいしい弁当を持たせて夫を励まそうと決意し―「ハズバンド」。新婚なのに、家に帰りたくなくなった。甲斐甲斐しく世話をしてくれる妻に感動していたはずが―「甘い生活?」。それぞれの家族に起こる、ささやかだけれど悩ましい「我が家の問題」。人間ドラマの名手が贈る、くすりと笑えて、ホロリと泣ける平成の家族小説。−裏表紙より−


甘い生活?」「ハズバンド」「絵里のエイプリル」「夫とUFO」「里帰り」「妻とマラソン」の6編収録されています。



「家日和」に続く第2弾。家庭内のちょっとした問題を取り上げた短編集です。

どれも面白かったのですが、特に気に入ったのは「ハズバンド」と「夫とUFO」「里帰り」です。

甘い生活?」の夫の悩みは何だか妙に刺さってしまって、周りに「贅沢な悩みだ」と言われている彼のことがかわいそうになってしまって読みにくかったです。女性目線では本当は逆なのでしょうが・・。


ハズバンド」は、夫が会社で辛い思いをしているらしいと知った妻が、せめてお昼休みくらい安らぎをあげたいと考え、お弁当を作ることにした話です。そのお弁当は肩に力を入れず、さり気なく工夫を凝らして、見た目は普通でも味は美味しいように、毎日作るために頑張りすぎないように作られていて、こういうお弁当って最高に妻の愛情が入っている素敵な物だなと感動しました。この妻の心使いに気づいているかどうか怪しいですが、彼女もそれを望んでいるわけではないから良いのでしょうね。


夫とUFO」は、夫が急に「UFOを見た。宇宙人と会話した」と言い出す話です。しばらくはこの話はどこへ向かうんだろう?と心配になるのですが、最後には感動させられました。妻が子どもたちに言った「これからおとうさんを救出してきます」宣言がかっこよすぎでした。


里帰り」は、新婚の2人が初めてのお盆にお互いの実家に顔を出す話です。初めはどちらか行かなくても良いのでは?など悩む2人ですが、結局お互いの実家に強行スケジュールで帰ります。お互いの実家のことが気に入って、最後は丸く収まる感じが心地よかったです。


絵里のエイプリル」だけは 結局どうなるんだろう?と気になる所で終わっていますが、他はすべてすっきりと収まり、爽快な気分にさせられる読後感でした。

シリーズはまだあるようなので、文庫化を待って読もうと思います。


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2016年11月07日

安藤祐介「被取締役新入社員」

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 安藤祐介 著
 「被取締役新入社員」
 (講談社文庫)


小中高といじめられ続け、入社した会社もすぐ解雇。究極のダメ男・鈴木信男は、なぜか一流広告会社に採用される。そこで命じられたのは、エリート社員たちのストレスの捌け口となる「被取締役(とりしまられやく)」の極秘任務だった。かつてない下から目線”で仕事の本質を衝いて反響と感動を呼んだ、ドラマ原作大賞受賞作。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

ネットでの感想を読んで面白そうだったので読んでみたのですが、表紙の絵や題名からも軽い話だと思ったら意外と重い感じがしました。

一流会社で働いていると確かにストレスは多いでしょう。それを解消させるためにダメダメ男の鈴木信男が採用されます。社長に改名され、会社では「羽ケ口(はけぐち)信男」。つまり、ストレスの捌け口になるべく配属されたわけです。

彼には、様々な秘密の決まりがあります。週に3回は遅刻すること、必ず定時に帰ることなど。とにかく失敗をして上司から怒られまくるのが彼の役目。

ストレスがたまりそうな任務ですが、その分報酬が役員並み。普通の人ならいくら給料が高くてもやっていられませんが、彼なら大丈夫。始めから失敗だらけのやる気のない男ですから。

特に努力することなく、数々の失敗を繰り返し、思惑通りに毎日怒鳴られまくっています。お陰で今まで怒られていた社員が怒られなくなり、彼を小馬鹿にすることでチームの団結力も上がるという、社長の思惑がばっちりはまっていきます。

まあ、そのままうまく機能して終わったら、物語として成り立たないわけで、それからは徐々におかしな方向へ。

彼のドジぶりがある取引先の社長に気に入られてしまい、そこからどんどん「被取締役」の役目が果たせなくなっていきます。

社長は不機嫌になっていくわけですが、会社の業績としては上がるし、何とも微妙な事態に。

最終的にはたぶんこうなるだろうと予想していた感じで収まっていくのですが、私にはちょっとその辺りが納得できず。


ダメ男の鈴木が成長してがんばって正社員(他の社員と同じような社員)として再雇用される、というようになってほしかったのですが、どうも棚ぼた感が抜けない感じで終了。

結局、彼は何の努力もしてないまま、でも何となくハッピーエンドな終わり方。

う〜〜ん、なんか読み終わってもモヤモヤしてしまいました。

これからはきっと努力をしてがんばっていくだろうとは思えたので、それを信じて良しとするか!って感じです。


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2016年09月28日

森淳一「ランドリー」

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 森淳一 著
 「ランドリー」
 (双葉文庫)


僕の名前はテル。コインランドリーで洗濯物を見張る仕事をしてる。小さい頃の頭のケガのせいで、周りの人とうまく付き合えないみたいだ。ある日、忘れ物を届けたことがきっかけで水絵さんと知り合った。水絵さんは綺麗だけど、笑った顔を見たことがない。数日後、水絵さんは「私は変わる」と言って故郷に帰った。乾燥機にワンピースを忘れて。忘れ物は届けなくちゃ。僕は水絵さんの故郷に向かった―痛々しいほどピュアな男女の、切なすぎる物語。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

読み始めから、何が言いたいのかな?と思っていました。だんだん、テルと水絵の関係性がどうなっていくのかが気になって、気づけば読み終わっていました。

1時間もかからず読み終えてしまえる、軽い文章の作品です。

読み終わって、帯に「泣ける」と何度も書いてあるのを見てびっくり。どこで泣けるんだろう?・・と感じる私って、無感動な人なんだろうか?と不安になってしまいました。

どうやら、テルの無垢な優しさに感動するらしいのですが、う〜〜ん。まあ確かに優しいといえば優しいのですが、やさしさよりも純粋さが魅力な人で、それを周りの人がうまくカバーしてこその魅力だと思います。

そこがうまくカバーできていない感じがして、残念でした。特に、水絵には共感もできなければ、魅力も申し訳ないですが感じられず。テルの純粋さに惹かれて、彼女も心を入れ替えるのかと思えばそうでもなく・・。

最後は何とか反省してまっすぐに生きて行きそうにはなりましたけど、また何かきっかけがあったら戻ってしまいそうで心配な人です。


この作品は映画化されたそうです。ラストシーンは映像だと綺麗で感動しそうだと思いました。もしかしたら、映像でのどかな風景なんかを織り交ぜながら話が進む方が楽しめるのかもしれません。


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タグ:森淳一
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2016年09月12日

大鐘稔彦「孤高のメス 死の淵よりの声」

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 大鐘稔彦 著
 「孤高のメス 死の淵よりの声」
 (幻冬舎文庫)


練達の外科医・当麻鉄彦のもとに末期癌の患者が訪れる。苦慮の末、選択した抗癌剤が劇的に効き、患者はめざましい回復を見せるが、折しもその頃、日本癌治療学会では、癌と戦うなと唱えて一躍時の人となった菅元樹の発言をめぐり、シンポジウムが紛糾するのだった―。患者の為の真の医療とは何かを問う、シリーズ最新刊。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。シリーズ物とはいえ、12巻も出ているとは知らずに、面白そうだったので「本が好き」で献本申し込みしました。

私にとって初といっても良いほど珍しい医療物です。ドラマとかで見るのは好きなんですけど、小説は読まないです。理由は自分でも謎ですが。たぶん、難しいだろうと思うからでしょうけど。


話はいきなり誰か知らない人の遺骨を散骨する場面から始まります。シリーズを読んでいる人にとっては馴染みの人たちなのでしょうが、初めての私には知らない人ばかり。当麻というのが主人公だということはわかっていますけど。

そこから病院へ場面が移ります。当麻ドクターが勤務している琵琶湖湖畔の病院。やって来たのはおなかが張ってどうしようもなくなった女性。様々な検査を緊急に行った結果、癌であることが判明しました。珍しい癌だとわかり、しかもすでに末期の状態で、あまり長くはもたないだろうと推測されました。

今のままでは手術も難しいということで、効果のありそうな抗癌剤を投与。少しでも癌細胞が小さくなってくれれば手術もできるかもしれない、と少しの望みをかけることに。

その抗癌剤が彼女には劇的に効き目があり、あっという間に数値が安定していき、予想よりも早く回復して退院できることになりました。「奇跡だ」と病院のスタッフたちでさえも驚くような回復をみせたのでした。


彼女の治療をしている合間にも、病院なので次々と患者が訪れます。当麻ドクターはどうやら外科医の中で名医として有名な人なので、遠方からも患者がやってきます。しかも他の病院では断られたような難しいケースが次々と。

当麻ドクターは部下の医者たちをうまく教育しながら、次々と手術を成功させていきます。その手並は素人の私から見てもなかなかのもの。

手術のシーンも臨場感たっぷりで、ハラハラドキドキしながら読みました。


ただ、登場人物が多すぎて誰が誰だかわからなくなっていくのには困りました・・。シリーズを読まずにこの巻から読み始めた私が悪いのでしょうが、新たに登場したであろう人物のことも細かく説明されるため、いちいち過去に戻ったり回想したりして、ちょっと混乱する所がありました。本筋を見失いそうになる部分も。

でも当麻ドクターの人柄や手術シーンのかっこよさに感動している間に一気に読み進めることができましたし、気づけば終わっていたという感じがありました。

医療関係者ではないので、細かい医療用語はほとんど理解できませんが、それでも楽しむことができたのは良かったです。

シリーズを始めから読もうかな?と思う反面、12巻もあるのか・・と気後れしてしまっています。みなさんの感想を読んで考えようかな?


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タグ:大鐘稔彦
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2016年09月09日

北川恵海「ちょっと今から仕事やめてくる」

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 北川恵海 著
 「ちょっと今から仕事やめてくる」
 (メディアワークス文庫)


ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうとしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。なぜ赤の他人をここまで?気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で自殺した男のニュースだった―。スカっとできて最後は泣ける、第21回電撃小説大賞<メディアワークス文庫賞>受賞作。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。題名に惹かれて買いました。


隆は、ある企業の営業マンとして働いていますが、上司や会社の方針と合わず、なかなか実力を発揮できずに悩んでいます。その日も上司からことごとくダメ出しをされ、頭ごなしに叱られ、落ち込んでいたため、何となくフラフラとホームから線路へと跳び下りそうになりました。

そのとき彼の腕をグッとつかんで引き戻した人物が、ヤマモト。ヤマモトは、隆の同級生だと言っていますが、隆は記憶にありません。他の同級生に連絡したところ確かに「ヤマモト」はいたらしい。

ということで、とりあえず信用して仲良くなっていく2人。仕事の後に呼び出して飲んだり、買い物に行ったりどんどん親密になりました。

仕事の愚痴を言うと、ヤマモトは「辞めたらいい」とあっさりアドバイスしてきます。「仕事を辞める」ということを考えもしなかった隆は衝撃を受けますが、ヤマモトに少しずつ説得され、とうとう辞める決心をします。

でもどうやら、ヤマモトというのは同級生ではないらしい・・ということがわかり、謎が深まっていきます。


とはいえ、ヤマモトの正体はあまり重要ではないというか、どんな人物だったとしても問題はなくて、それよりも隆が会社をどうやって辞めてすっきりと良い人生を送れるのか?の方が重要なので、ヤマモトのことは「救世主」的な存在として受け入れられました。

隆が仕事を辞めるシーンはかっこよかったですが、そんなにきちんと言えるならもっと早く言いたいことを言っていれば、もう少しラクに仕事ができたのでは?とも思ってしまいました。


仕事に悩んでいたり、上司や同僚との関係に疲れていたりする人にはぜひ読んでもらいたい作品です。人生において仕事って重要な物ですけど、人生を終わらせないといけないくらい悩むほどの価値はあるのかな?と、冷静に考えてもらいたいです。

肩の力を抜いて、ラクに仕事ができると良いですね。現実は難しいですけど・・。たまには辞める覚悟でズバッと言ってみるのも良いかもしれません。


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2016年08月25日

ブレイディみかこ「THIS IS JAPAN 英国保育士から見た日本」

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 ブレイディみかこ 著
 「THIS IS JAPAN 英国保育士から見た日本」
 (太田出版)


混迷する欧州の政治状況をYahoo!ニュースで伝えているブレイディみかこの日本取材記。−出版社HPより−


献本になっていたので、申し込みました。申し込み時に見たときは「英国保育士から見た日本の保育」みたいな副題が付いていたと思ったのですが、来て見たら違いました。

第3章に保育についても書かれていますが、それ以外は経済のことがほとんどでした。

私が興味があったのは、保育についてだけでした。ほかの所は理解力の無さもあって、よくわからない部分もたくさんありました。なので、感想を書けるほど読み込むことができず。

ということで、保育について。

一時、「保育園落ちた日本死ね!」とブログに書かれたことが話題となり、国会でも取り上げられるくらいの騒ぎとなりました。それくらい、日本では保育園に入ることが難しい状況です。


著者は、認可保育園をいくつか見学したわけですが、英国と日本で大人に対する子どもの人数の割合が多いことに驚いていました。日本では(自治体によって多少違いますが)大人1人に対して、0歳児は3人まで、1〜2歳児は6人まで、3歳児は20人まで・・と年齢ごとに割合が変わっていきます。

以前から思っていたのですが、この割合って誰が考えたんでしょう??現場の人間としては、明らかに多い割合だと思います。それでも決められている人数ですから、これを守って保育していくしかないわけです。そりゃ、重労働になりますよね。

英国では0〜1歳が3人、2歳で4人、3〜4歳で8人だそうです。1歳児も3人というのはうらやましいです。2歳でも4人だったらかなりゆっくり関われると思います。



更に、日本に「認可」と「認可外」の保育園があることに驚いていました。英国には「認可外」という施設はないそうです。これを読んだときは、全部国が運営しているんだと思ったら、そうではなくて、ただ誰が作るにしても役所に届け出をして許可をもらわないと罰則がある、ということだそうです。

取材相手に「誰も保育園を監視していないということですか?」と聞いたら「そうです」と答えたとか。

そこで私は「??」となりました。日本も「認可外」とはいえ英国と同じように、保育園を開いたら届け出が要りますし、毎年立ち入り検査が来て、問題があったら通知が来て改善しないと、場合によっては閉鎖させられることになっています。

英国のように前日に知らせて、次の日のやって来るということはないですが、それでも毎年現状の報告書を提出して、立ち入り検査を受けて、HPに結果が載せられています。

日本でいう「認可外」とは、ただ国や自治体から「補助金をもらっていない」保育園のことなんです。英国は4年に1度の検査だそうですが、日本は毎年検査があります。

日本の親御さんたちも知らない方がいるのかもしれません。結局、「認可外」とか「無認可」という名前がダメなんですよね。「園庭がない」とか「給食室がない」とかの理由で「認可」が受けられないわけで、大人に対する子どもの割合なども認可と同じです。ただ、補助金がもらえないせいで、保育料が高くなってしまうために敬遠されがちなんですよね。

認可外保育園を経営する側としては、良いことなし!って感じです。


英国のやり方が全て良いとは思えませんでしたが、とにかく日本は早急に保育事情を改善しないといけません。ただ保育園を増やすのではなく、育児休暇や子育て中の親が休みやすい状況を会社内で作ることなど、難しいことではありますがそれも急ぐべきだと思います。

「女性も活躍する社会」を目指すというなら、絶対に必要な保育事業。もっと現場の声や親になる人の声に耳を傾けて、本当に必要なことをやってもらいたいと思います。


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2016年07月12日

森沢明夫「夏美のホタル」

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 森沢明夫 著
 「夏美のホタル」
 (角川文庫)


写真家志望の大学生・相羽慎吾。卒業制作間近、彼女の夏美と出かけた山里で、古びたよろず屋「たけ屋」を見付ける。そこでひっそりと暮らす母子・ヤスばあちゃんと地蔵さんに、温かく迎え入れられた慎吾たちは、夏休みを「たけ屋」の離れで暮らすことに。夏空の下で過ごす毎日は、飽きることなくシャッターを切らせる。やがて、地蔵さんの哀しい過去を知った慎吾は、自らできることを探し始めるが・・・。心の故郷の物語。−裏表紙より−


この作家さんの作品は2作目。初めて読んだ作品と同じようにとても優しい文章で、優しい物語でした。さらっと読みやすく、短時間で読んでしまいました。


写真家志望の大学生・慎吾は、なかなか実力が認められずに軽いスランプに陥っていました。気分転換も兼ねて、彼女の夏美とバイクで出かけることに。トイレを借りるために立ち寄った山里の小さな店で暮らす母子に出会い、そこから彼らの人柄に惹かれ、夏休みの間を店の離れで暮らすことになりました。

山里での暮らしは、都会では味わえないことばかりで、2人ははまっていきます。何より、店のヤスばあちゃんと息子の恵三に心を癒され、たくさんのことを教えてもらい、逆に支えたりしながらの暮らしは新鮮でした。

恵三は、足が不自由であまり歩けないのですが、彼から教えてもらった川あそびの様子を写真に撮ることで、慎吾の方向性が見えたのです。

恵三は、店の前にあるバス停からバスに乗っていく子どもたちを地蔵のように優しく見送っていることから「地蔵さん」と呼ばれてみんなから愛される人ですが、彼には過去に悲しい出来事がありました。

それを告白されてからは、一層彼に惹かれていった慎吾と夏美でしたが、そんな幸せは長く続かないもので・・・。


前半の明るい雰囲気から一転、涙なしでは読めない展開が待っていました。私はそれを電車の中で読んでいたので、思いっきり泣けずにもやもやしてしまいました・・残念。泣かないようにするために流し読みするなんて!勿体ないです・・。

地蔵さんもヤスばあちゃんも本当に良い人で、何の欲もなく毎日心静かに暮らしている姿にほのぼのしましたし、憧れました。こういう心境になるまでには様々な苦労があったわけです。私もこういう風に穏やかに生きてみたいです。

最後まで静かな時が流れる優しい展開で、明るい希望がもてる終わり方でした。読み終わって幸せなため息が出る物語でした。

うまく感想が書けないのが悔しいです・・。


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タグ:森沢明夫
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2016年06月16日

遠藤彩見「給食のおにいさん 受験」

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 遠藤彩見 著
 「給食のおにいさん 受験」
 (幻冬舎文庫)


夢を叶えるためホテルで働き始めた宗だったが、一流の味を学校に提供する「ホテル給食」課に配属される。渋々向かった女子高で彼を待っていたのは、舌の肥えた我がままなお嬢様ばかり。豪華な給食にも「太る!」と全く手をつけない。元給食のお兄さんのプライドに懸けて、宗は彼女達のお腹と心を満たすことができるのか。大人気シリーズ、第四弾!−裏表紙より−


前作の感想の最後で「給食作りをしている様子が読めないのがさみしい」と書きましたが、今回も給食作っていました!でも、その学校というのがお嬢様学校で、しかも中学生。かわいくない生徒が多かった・・。

結局また給食作りするなら、前のままで良かったのに、と思えるくらい変化がない感じがしました。毛利も出てきて活躍しますしね〜。

前作までいた小学校では教師たちも協力的でしたが、今回の学校ではなかなか厳しい状況。「ホテル給食」を売りにしているはずなのに、残食が多くてこのままだったら打ち切り!という展開になっていました。「ホテル給食」をやめるのではなく、作っているホテルを変更するぞ!という状況。

その割には、教師は手伝ってくれないどころか、1人のシスターが校長よりも幅を利かせていて、何をやってもダメ出しされてしまいます。

閉鎖的な女子校、しかもお嬢様学校となると、生徒たちの感じる世界が狭くなるのも当然で、みんな人間関係に悩み苦しんでいます。中学生なのにかわいげのない感じなのはそのせいかもしれませんが、お金持ちに対する僻みなのか、同情できませんでした。

高級食材を使って、ホテルのシェフに作ってもらって「太るから」と食べないなんて、我がままが過ぎるでしょ!と腹の立つ場面が多かったですし、ささめや毛利がどうすれば食べてもらえるか?と心を砕くのが空しくて見ていられない感じでした。

で?結局ささめは今後どうするの?? 店を持つつもりはあるの? 彼の今後は気になりますが、次回もこんな感じで同じ学校の給食作りをするなら読むのはどうしようかな?と思ってしまいます。


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タグ:遠藤彩見
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2016年06月13日

大沼紀子「真夜中のパン屋さん 午前4時の共犯者」

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 大沼紀子 著
 「真夜中のパン屋さん 午前4時の共犯者」
 (ポプラ文庫)


真夜中に開店する不思議なパン屋「ブランジェリークレバヤシ」に、手から白いハトを出す怪しげな中年男が現れる。それが店を揺るがす大騒動の幕開けだった。一方、母親と久しぶりの対面を果たした希実だったが、その隣にいたのは実に意外な人物で・・。人気シリーズ第5弾!!−裏表紙より−


このシリーズ、今までもそこまでページ数は少なくなかったのですが、今回はかなりぶ厚くて持ち歩くのが嫌で、地道に家で読み進めました。そのせいもあるのか、なかなか話に入り込めず。読み始めてから時間がかかりました・・。

前作も重かったと思うのですが、今回もかなり重い内容。当事者である希実は意外とクールな部分もあるのですが、周りがバタバタしすぎ。ある意味不器用な人たちで微笑ましいともいえるのですが、話の流れが悪くなっているのは彼らのせいでは?と思うと、イライラすることもありました。

過去に色々あった人が多いせいか、ずっと暗い記述が続き、こんな不幸がありました”私はこんなことで悩んで落ち込んでこうなりました”が多くて読みにくかったです。

もっと省けるところがあったのではないか?と思います。


今回は希実の出生の秘密が明らかにされる回で、父親が誰なのか、二転三転する展開でした。相変わらず軽いノリの母親にはついていけず。希実が何度も「母親はこういう人だから」と諦めるのがかわいそうでたまりませんでした。

しっかりしろよ!と揺さぶりたくなるような情けない母親。「意外と愛情があったようで良かった」という感想を書かれている方がおられましたが、私はそうは思えませんでした。希実のために、というよりあくまでも自分自身のために行動しているようにしか思えません。


たぶん、シリーズは後1作あるのでしょうが、今回で終わりでも良いのでは?と思えるような内容でした。これ以上何も起こらないことを願います・・。


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タグ:大沼紀子
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2016年06月09日

碧野圭「書店ガール5 ラノベとブンガク」

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 碧野圭 著
 「書店ガール5 ラノベとブンガク」
 (PHP文芸文庫)


取手駅構内の小さな書店の店長に抜擢された彩加。しかし意気込んで並べた本の売れ行きは悪く、店員たちの心もつかめない。一方、ライトノベル編集者の小幡伸光は、新人賞作家の受賞辞退、編集者による原稿改ざん騒動などトラブル続きの中、期待の新人作家との打合せのために取手を訪れる。彩加と伸光が出会った時、思わぬ事実が発覚し・・。書店を舞台としたお仕事エンタテインメント第五弾。−裏表紙より−

シリーズ5作目。主役が代わってからは2作目です。今回は前作に出てきた愛奈はほとんど出てこない状態。彩加がメインになっています。もう1人はガール″ではなく男性で、1作目から活躍していた亜紀の旦那さん・伸光。この2人の話になっています。


彩加は社員となって、新しい環境で働き始めました。駅構内の小さな書店。店員と客のコミュニケーションはほとんど無く、ただ商品のやり取りをしているだけの空しい日々。自分が作った棚も本が全く動きません。

店長として、部下たちに慕われているのかどうかさえも分からず、毎日悶々と過ごしています。そこでがっくりと落ち込んで動けなくなるのではなく、ちょっとしたことをきっかけにして良いアイディアを思いついて実行に移し、それが成功していくところはさすが!と思いましたし、その行動力が羨ましかったです・・。

やはり本や書店に対する愛情が深いから動けるんでしょうね。そこまで打ち込める何かがあるって良いですね。


伸光も新しい部署で働き始めています。ラノベという伸光にとって未知のジャンル。そこでの編集長は彼には重い仕事になりました。でも彼には書店員の妻が、しかもカリスマ店員の妻がいるわけですから、彼女の力も借りて乗り越えていきます。

彩加ともうまくタッグをくんで、お互いに助け合う形で、ある新人作家をデビューさせていきます。この作家が書いたデビュー作も読んでみたいと思いました。最近、王道のファンタジー読んでないな・・。

この作品を読むと、あまり知らなかったラノベの実態というか事情を色々知ることができてその点でも面白かったです。


さ、次はどんな問題が起こるのかな?彩加も落ち着いてきたし、次は新人作家さんにスポットが当たるのかな?? とにかく楽しみです。


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タグ:碧野圭
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2016年06月06日

奥田英朗「家日和」

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 奥田英朗 著
 「家日和」
 (集英社文庫)


会社が突然倒産し、いきなり主夫になってしまったサラリーマン。内職先の若い担当を意識し始めた途端、変な夢を見るようになった主婦。急にロハスに凝り始めた妻と隣人たちに困惑する作家などなど。日々の暮らしの中、ちょっとした瞬間に、少しだけ心を揺るがす「明るい隙間」を感じた人たちは・・。今そこに、あなたのそばにある、現代の家族の肖像をやさしくあったかい筆致で描く傑作短編集。−裏表紙より−


サニーデイ」「ここが青山(せいざん)」「家においでよ」「グレープフルーツ・モンスター」「夫とカーテン」「妻と玄米御飯」の6編収録されています。

題名の通り、家の中で起こる様々な日常を描いた作品で、特別大きな事件が起きるわけではないのですが、「あるある」「わかるわ〜」というような誰にでも起こりそうなちょっとした出来事が面白おかしく書かれていてサクサク読み切ることができました。

どれも結構面白かったのですが、特に気に入ったのは「サニーデイ」「ここが青山」「家においでよ」です。

サニーデイ」は子どもも少し大きくなって手が離れるようになり、毎日時間ができた主婦の話です。彼女は家族から感謝もされない日々に怒りというか虚しさを感じるようになっています。ふと家を片付けようと思ったときに勧められたネットオークションにどんどんはまっていきます。迅速な対応をしたことで、相手から高評価をもらえることに快感を覚え、家を片付ける目的から褒められたい、評価されたいという欲求を満たす目的へと変化していきます。

売りたい物なんて意外と早くなくなるもので、そのうち夫の大事にしている物にまで手を出すのは納得できます。満たされない日々を埋めるためのオークション。何だか妙に共感してしまいました。


ここが青山」は突然会社が倒産して失業した男性の話です。うろたえてしまうはずの出来事ですが、意外とあっさり受け止めた彼。そして何より冷静だったのはその妻。あっさりと結婚前まで働いていた会社に復帰することを決め、当然のように働き始めます。夫はあっさり主夫に。この話では何より奥さんが素敵でした。こんな風に冷静に対処できたらどんなに良いか。

ちなみに「ここが青山」というのは「人間至る処青山有り」という言葉から来ています。失業した夫が周りの人から何度も聞かされる言葉です。「世の中は広く、死んで骨を埋める場所ぐらいどこにでもあるのだから、大望を成し遂げるためにならどこにでも行って、大いに活躍するべきであるということ」だそうですよ。


家においでよ」は離婚を考えた男性が、妻の出て行ったガランとした我が家を見てインテリアや趣味などの道具を自分の好きなようにそろえていく話です。この話を読んでも妻がどれほどの力を持っていたのかはっきり書かれていないのですが、夫のはじけぶりを読むとよほど我慢させられていたんだな〜と感心するほどでした。

既婚男性にとっては憧れの話なんじゃないかな? 独身の私でもちょっとうらやましくなりました。


家シリーズとしていくつか出ているようなので他も読んでみたいです。


最後に自分が気になって調べた言葉を書いておきます。
ロハスとは? 「LOHAS」と書く、Lifestyles of Health and Sustainability の頭文字をとった略語。健康と環境、持続可能な社会生活を心がける生活スタイルのこと。


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タグ:奥田英朗
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2016年05月10日

遠藤彩見「給食のおにいさん 卒業」

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 遠藤彩見 著
 「給食のおにいさん 卒業」
 (幻冬舎文庫)



「自分の店をもつ!」という夢に向かって再び歩き始めた宗は、ホテルでのアルバイトを掛け持ちし大忙し。だが、そんな彼にまたまたトラブルが。栄養士の毛利は、怪我をして病院に。さらには、空気の読めない新入職員の出現で、調理場の雰囲気は最悪に・・。給食のおにいさんは、調理場の大ピンチを救うことができるのか。大人気シリーズ第三弾!
−裏表紙より−


“卒業”というタイトルが付いているので最終巻だと思ってなかなか読めなかったのですが、実はまだ続いているようで、安心して読みました。


「給食のおにいさんを辞める!」と決意したささめですが、具体的な方向性がなかなか決まらずにもがいています。

何とか出した結論は、給食作りをした期間を活かせない内容で、なぜそんなつまらない方向に行こうとしているんだ!?と悲しくなりました。周りの人たちもそう思ったようで、喝を入れてくれて考えを改めたささめ。

自分の中にある本当の気持ちを知ろうと更にもがくことになります。

最終的に彼が選んだ道は、もしかしたらまた元に戻ってしまうかもしれないような険しくて、ちょっと回り道なような気はしますが、給食作りで培った経験や料理に対する思いがきっと支えてくれるだろうと思えました。


今回は給食費未払い問題が出てきます。なぜ払わないのか、報道されるのを見る度に理解できませんが、親の勝手な思いで子どもが苦しめられているのは本当に辛かったです。

作ってくれている人の苦労を思えば「払わない」という選択肢はありえないと思うのですが・・。

今回も若干うまく展開しすぎな感じはありましたが、笑顔の子どもたちの姿には和まされました。

そして、新しい道へ進んだささめのために送られた一通の手紙には大いに泣かされました。まさかこのシリーズで号泣させられるとは!


次はどんな展開が待っているんでしょう??給食作りの様子が読めないのは寂しいですけど、ささめの雄姿が見られるまで読むことにします。


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タグ:遠藤彩見
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2016年05月04日

宮下奈都「太陽のパスタ、豆のスープ」

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 宮下奈都 著
 「太陽のパスタ、豆のスープ」
 (集英社文庫)


結婚式直前に突然婚約を解消されてしまった明日羽(あすわ)。失意のどん底にいる彼女に、叔母のロッカさんが提案したのは“ドリフターズ・リスト”(やりたいこと・リスト)の作成だった。自分はこれまで悔いなく過ごしてきたか。相手の意見やその場の空気に流されていなかっただろうか。自分の心を見つめ直すことで明日羽は少しずつ成長してゆく。自らの気持ちに正直に生きたいと願う全ての人々におくる感動の物語。−裏表紙より−


この作家さんの作品を読むのは2作目です。1作目は青春もので懐かしい気分になったのですが、今回は大人の話。とはいえまだ若い女性の話です。

文章自体は読みやすく、ページ数も少ないのであっさり読み切れると思っていたのですが、意外と時間がかかりました。

主人公・あすわの性格に自分が似ている部分が多くて、共感することも多かったのに、なぜか入り込めず・・。ネガティブ思考なあすわに自分が重なりすぎて逆につらかったのかもしれません。


あすわが婚約者からフラれる所から話は始まります。当然、落ち込んでしまうわけですが、その落ち込み方が何だか他人事のような感じがして、いきない違和感がありました。あまりにもショックで逆に冷静になったのかもしれませんが。

あまり「自分のどこが悪かったんだろう?」という悩み方はしなかったんですよね。それよりもやるべきことが無くなって、歩いていくはずの道が消えてどうしよう?という感じ。

そこから急に仕事のことや自分のことについて悩み始めます。悩んでいる内容は共感できるところが多かったです。社会人の女性なら誰しもが悩む事かもしれませんが、このまま働いていていいのかな?とか、自分の存在価値ってなんだろう?とか。

叔母さんに教わって“ドリフターズ・リスト”(やりたいことリスト)を書き出すことにしたあすわ。書き出すことで冷静になれるかと思えば、結構振り回されてしまっています。でもこのリストのお陰で見えていなかったことも見えるようになった部分もあり、あまり頼りすぎなければ、書き出すのも良いのかもしれないと思えました。


1か所、心に残った文章がありました。

がんばっている人に対して、なんだか後ろめたい気持ちになったのはなぜだったのか。がんばれない自分が恥ずかしいのと、それにたぶん、頑張っている人への妬みもあった。
がんばっている人のことは素直に感嘆していよう。自分ががんばれなくても開き直らず、卑下もせず、いちばん後ろからゆうゆうと歩いていこう。


この文章、読んだときは「そうだね!」と激しくうなずいたのですが、よ〜く考えてみるとサボる良い口実にもなるような・・?? 肩に力が入ってしまったときに思い出すことにします。


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タグ:宮下奈都
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2016年04月26日

明橋大二「親と子の心のパイプは、うまく流れていますか?」

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 明橋大二 著
 「親と子の心のパイプは、うまく流れていますか?」
 (1万年堂出版)


約30年にわたり、子どもの心を見つめてきた著者は、子どもにいろんな症状が起きるのは、親や周りの人との「パイプ詰まり」が原因だと述べています。−出版社HPより−


私自身は子どもがいませんが、子どもに関わる仕事をしているので読んでみたくて、「本が好き」で献本申し込みしました。

イラストも入っていて、優しい文章で、とてもわかりやすくなっています。何度も「なるほど」と思わされました。

結局のところ、子どもの問題行動は親の対応次第ってことなんですよね(障害の子どもを除いて)。

そう言われると、親の責任が!!!!と肩に力が入ってしまいがちですけど、それは大きな間違い。この本には、親である自分を認める、「よくやってる」と思え、というようなことが何度も書かれています。

そして、子どものことも認めることが大事だと。“子どもを変えよう”と思えば思うほど、親と子の心のパイプが詰まってしまい、余計に違う方向へ進んでしまいます。


きちんとしつけなきゃならない、と思って、子育てが負担になりイライラしていると思ったら、いったん、しつけなんて、もうヤ〜メた!と、放棄して

いったん子どもを認めることで、子どもも親に心を開いて甘えてきたり、言いたいことを言えるようになります。親はそれを受け止めるだけで良いんです。


「変わらなくてもいい。今のままでもけっこうこの子なりにやっているんだから」と本当に思えた時、初めてパイプ詰まりが改善し、子どもが変わり始める

なるほどね、と激しくうなずいてしまいました。親が自分を認め、子どもを認めることで子どもが変わっていく、納得できる内容でした。


私の場合は、親ではないので難しい部分もありますが、“子どもを認める”ことはできそうです。“自分を認める”方ができなさそう・・。

でも子どもが成長していく過程のどこかで「パイプが流れているな」と思えたら、自信がもてそうな気がします。


子育てに悩んでいる方、肩に力が入ってしまっている方にお勧めの一冊です。


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2016年04月15日

伊吹有喜「オムライス日和 BAR追分」

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 伊吹有喜 著
 「オムライス日和 BAR追分」
 (ハルキ文庫)


有名電機メーカーに勤める菊池沙里は、大学時代にゼミで同期だった宇藤輝良と再会する。卒業して五年、宇藤は「ねこみち横丁振興会」の管理人をしながら、脚本家になる夢を追い続けているという。数日後、友人の結婚式の二次会後に、宇藤がよくいるというねこみち横丁のBAR追分に顔を出した沙里だったが・・(「オムライス日和」より)。昼はバールで夜はバー―二つの顔を持つBAR追分で繰り広げられる人間ドラマが温かく胸に沁みる人気シリーズ、書き下ろしで贈る待望の第二弾。−裏表紙より−


「BAR追分」の続編です。

猫の恩返し」「オムライス日和」「ようこそ、餃子パーティーへ」「森の隠れ家」の4編収録されています。


前作も短編で、1話ずつちょっとずつ読もうと思っていたのに次々読んでしまいましたが、今回も同じように面白くてあっという間に読み終えました。

相変わらず美味しそうな物がたくさん出てきて、空腹時に読むと大変です。今回はオムライスと餃子が無性に食べたくなって、でもオムライスってうまく作れないし美味しい店も知らないし、未だに食べることができていません・・。ほんと、罪な作品ですよ。


今回は横丁の管理を任された宇藤くんのことがより深くわかるようになりました。前作では陰が薄い彼ですが、今回はイケメンという要素も加わって、何だか「良い奴なんだ」と改めて思わされました。

学生時代の彼を知る人物まで登場し、意外と注目を集めていたこともわかって、ますます彼の今後が楽しみになりました。最近の若者らしくない、良い奴なんです、ほんと。

脚本家でもエッセイストでも良いから、とにかく大好きな物書きとして大成してもらいたいものです。大成しても横丁の管理人はやってほしいですけど。


今回も大人の雰囲気漂う話が多かったです。「オムライス日和」は青春!って感じでもありましたが。他はしんみりさせられる内容ばかりでした。でも暗い気分になるわけではなく、常に微笑んでしまうような、ほのぼのした空気が流れていて、幸せになれる作品です。

明るい人が多い横丁の人たちですが、大人として人生を生きてきただけあって、それぞれ何かしら抱えてきているようです。その辺りを含めてまた続きを書いてもらいたいものです。

横丁の人たちだけでもたくさん話が書けそうですが、横丁にやってくるお客さんでも話が書けそうですし、シリーズ化してどんどん出版してもらいたいです。それを楽しみに待つことにします。


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2016年04月12日

朝井リョウ「何者」

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 朝井リョウ 著
 「何者」
 (新潮文庫)


就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから―。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて・・。−裏表紙より−

初めましての作家さんです。ネットでの評判を見て読んでみようと思ったのですが・・。

ページ数も少ないですし、あっさり読み終わるだろうと思っていたら、意外と時間がかかってしまいました。出だしは引き込まれていったのですが、だんだんと付いていけない感じに。


主人公の拓人が、私に似た部分があって共感しつつ読んでいたのですが、読み進めるごとに「嫌な奴だな〜」と思えてしまって、どんどん自分を嫌いになっていくような気がして読みにくくなっていきました。

更に、就活についての記述が当然ながら多いのですが、よく考えたら私って就活なんてしたことがないんでした・・。なので気持ちがあまりわからず、どこか他人事になってしまって、入り込めませんでした。

更に更に、拓人は就活仲間と集まってアドバイスし合ったり、相談したりしているのですが、彼らが集まっている間もすぐに“つぶやく”のも理解できず。仲間といるときになぜ携帯を触るの??“いつのまにかつぶやいている”ってどういうこと?

とりあえず、ツイッターの存在意義が理解できていない私にはよくわからない内容でした。芸能人や有名人ならともかく、一般人が何をつぶやくの?大体、一般人がつぶやいたことを誰が読んで楽しむの?本当に理解できません。

私にも離れている友人なんかがいますが、彼女たちが今何してるのか?なんて興味ないです。悩みがあったら連絡してくるだろうと思いますし、どんな仕事をしているのかくらい知っていればそれで良いと思うのですが。

ましてや、毎日のように会う友人が何を考えているかなんて知りたくないし、本音でもないことをつぶやいているならもっと知りたくないです。私もこんな風にブログをやっているのですから、ツイッターと何が違うんだ?と言われると返す言葉はないんですけどね・・。


就活の大変さはわかった気がします。自分を良く見せるために嘘をついて、自分のことを嫌いになっていくのも想像できますし、自分って何者なんだろう?と不安になるのもわかります。就職試験に落ちるということは、人格を否定されること、と思い悩むのは仕方ないですね。

もっと簡単になればいいのですが、雇う側の気持ちを思うと簡単にも選べませんし。難しいです。



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タグ:朝井リョウ
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2016年04月06日

桂望実「ハタラクオトメ」

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 桂望実 著
 「ハタラクオトメ」
 (幻冬舎文庫)


会社には「男」という謎の生き物がいる―。時計メーカーに入社して五年が過ぎた北島真也子は、女性だけのプロジェクトチームのリーダーに。消費者目線に立って新製品を開発せよとのお達しだが、企画を判断するお偉方は全員男。躍起になっているのは、自慢とメンツと派閥争い・・。真也子は無事にミッションを完遂できるのか?痛快OL小説!−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

表紙の絵にもなっているOLが主人公です。描かれている通りの太目な女性ですが、自分で「ごっつぁんと呼んで下さい」と言ってしまえるような、明るい太っちょさん。

コンプレックスになりがちな体型を、最大限に活かして、ダイエットなんて考えもせず、前向きに生きている彼女は、会社でも良い感じでいじられ役になっていて、男性からも女性からも好かれています。

彼女が働いているのは、ある時計メーカー。ジミーとかラッパーとか色々なあだ名がついているような、個性的な同僚に囲まれて、それなりに仕事をしています。でもやりがいがあるか?と言われればそうでもない感じで、帰ったら何を作って食べようか?ばかり考えています。

そんな彼女に女性ばかりのチームを束ねるように指示が出されます。女性の視線で商品開発をするように言われるのです。でも会社は男社会・・。チームで考えても絶対に却下されるとわかっている商品を真剣に開発しようと思うような女性はおらず、会議は難航します。

初めての仕事では結局良い案も出ることは無くあっさり終わるのですが、これで良いのか?と奮起した彼女たちは、次の商品開発に乗り出します。今度こそ商品化しようとがんばるのですが、立ちはだかるのは頭の固い男性陣。

どうやって彼らに納得させるのか?女性ならではのアイディアと工夫でがんばる姿が好印象でした。


何より、ごっつぁんのキャラが良いんです。太い体型に愚痴を言いつつも、常におなかをすかせて、常に何か口に放り込んで、さっき食べたのに次のご飯のことを考えて、周りの人にもお裾分けして、時々らしくない感じで悩みつつ、突き進んでいくごっつぁんを応援しながら読み進めました。

こんな女性がいたら会社は明るくて良いだろうな、とほのぼのしながら読みました。女性としては、融通の利かない男性陣にイライラもさせられましたが。

仕事に悩んでいる女性、やる気が出ない女性にお勧めの作品です。


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タグ:桂望実
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2016年03月08日

宮下奈都「よろこびの歌」

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 宮下奈都 著
 「よろこびの歌」
 (実業之日本社文庫)


著名なヴァイオリニストの娘で、声楽を志す御木元玲は、音大付属高校の受験に失敗、新設女子高の普通科に進む。挫折感から同級生との交わりを拒み、母親へのコンプレックスからも抜け出せない玲。しかし、校内合唱コンクールを機に、頑なだった玲の心に変化が生まれる―。見えない未来に惑う少女たちが、歌をきっかけに心を通わせ、成長する姿を美しく紡ぎ出した傑作。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

連作短編になっていて、それぞれの題名の頭には数字ではなく音階のド〜シの音が書かれています。つまり、7話で成り立っています。

話の中心となるのは、あらすじにも出てくる御木元玲という、同級生からはちょっとはみ出した存在の少女。彼女のクラスメイトたちに1話ずつスポットを当てて、話が描かれていきます。


1話目は、玲本人が主役となっています。偉大な母親がいる子どもは、同じ道に進もうとすると失敗したときの痛みも他の子どもより大きくなるわけで、玲も当然受かるだろうと思われていた音大付属高校の受験に失敗し、逃げるようにして女子高の普通科へと進みます。

同級生から何か言われるのではないか?という恐れから、彼女は周りと大きな壁を築いてできるだけ目立たないように、関わらないようにして日々を過ごしていました。そんな彼女を同級生たちも特に話しかけることも、いじめることもなく、何となく遠巻きにしていました。

ところが、校内合唱コンクールをきっかけにして、突然彼女に注目が集まります。そこから彼女がどんな風に変化していくのか?

1話目では、もしかして同級生たちとも関わるようになるかも?くらいの状態で終わります。


そして、2話目以降は彼女の同級生たちを1人ずつ主役にして描かれていきます。つまり、同級生から見た玲の姿がわかるようになります。時系列も戻ったり進んだりするので「1話目のあのとき、この子はこんなことを考えていたのか」と確認できて、より深く彼女たちの気持ちに近づける感じがしました。

とはいえ、私にとっては高校生の頃なんて数十年前のことで、なかなか共感するまでには至りませんでしたが・・。

それでも同じ女性として、友達との関係や将来についてどう考えていたか?など、思い当たる部分は多く、懐かしいような痛いような気持ちになりました。

女同士の友情って、大人になってもややこしいんですよね。そんなときに、みんなで同じ目標に向かって進むことでスムーズにいくのは良いなと思えました。こういう青春!って感じの体験ってある意味面倒ですけど、大事なことなのかも。私には無かった気がするな〜。


初めて読んだ作家さんですが、読みやすかったので他の作品も探して読んでみようと思います。青春ものばかりでは辛いですが。


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タグ:宮下奈都
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2016年02月02日

柚木麻子「私にふさわしいホテル」

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 柚木麻子 著
 「私にふさわしいホテル」
 (新潮文庫)


文学新人賞を受賞した加代子は、憧れの<小説家>になれる・・はずだったが、同時受賞者は元・人気アイドル。すべての注目をかっさらわれて二年半、依頼もないのに「山の上ホテル」に自腹でカンヅメになった加代子を、大学時代の先輩・遠藤が訪ねてくる。大手出版社に勤める遠藤から、上の階で大御所作家・東十条宗典が執筆中と聞き―。文学史上最も不遇な新人作家の激闘開始!−裏表紙より−


この作家さんの「あまからカルテット」が面白かったので、何冊か読んでいます。なかなか「あまから」越えしませんが・・。


この作品もネットで評判がよく、面白そうだったので読んでみました。小説家とは?どんな職業で、どんな苦労があるのか?など細かい部分まで描かれていて、お仕事小説として読むと楽しめました。実在の作家さんの名前も出てきて面白かったですよ。


でも、ページ数が少ない割に時間がかかってしまったんですよね。結局、主人公・加代子のことがあまり好きになれなかったせいだと思いますが、頭の回転がよくて、演技力も明るさもあって、様々なピンチを自力で乗り越えていく所はかっこいいと思えたのですが、妙に暗く落ち込んだり、いつまでも恨み言を引きずる所は読んでいてつらかったです。

全編、明るい人だったらそれはそれでリアリティがないでしょうが・・。


文学新人賞を取ったとき、元アイドルと一緒だったなんて、いつだかの芥川賞みたいに、芸人と共に受賞したあの作家さんを思い出すような設定。加代子も彼のように逆境(?)を逆手にとって、どんどん世間にアピールすれば良かったのに! まあ、そうなるとこの小説は成り立たなくなるわけですが。

いつまでも恨みを抱いたまま過ごして、改名したり人を陥れたりしなくても・・と何度も思ってしまいました。

そう思いつつ、最後の話ではちょっとスカッとした部分もあったのですが。ここでスカッとできた自分もかなり根性悪いな、と改めて知って落ち込んでしまった作品でした。


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タグ:柚木麻子
posted by DONA at 15:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:その他