石川渓月 著
「おもいでの味 よりみち酒場 灯火亭」
(光文社文庫) ※電子書籍
渋谷駅から二駅目のそこそこ大きな街。駅からほど近い路地の奥に、その店「 灯火亭」はある。心づくしの季節の料理とそれらに合わせた酒。そして、なにより、さりげない気づかいにあふれた主のユウさんのもてなしが待っている。今夜も人生に迷う人々がやっ て来て――やがて、大切な何かに気づいてゆく。ちょっぴりほろ苦くて、でも優しい、大人の心を癒す連作集−裏表紙より−
「夢の味」「おもいでの味」「笑顔の味」「再出発の味」「一人の味」「火点し頃に」の五編収録。
1作目の感想が見当たらず。書くのを忘れているようです。読書メーターには記録があるので、読んだのは確かなのですが・・
読んだのが6年近く前に読んだようなので、何か温かい雰囲気の話だったような・・という程度の記憶しかありません。
そうか、店主のユウさんはそういう人だったか、店員はこんな感じだったか、と確かめながら読み進めました。
謎を解くようなことも無いですし、これといった事件も起きませんが、1話毎に出てくるお客さんや従業員の悩み事を解決していく展開になっています。
店主・ユウさんの言葉や料理に励まされる人たちの姿に読者も元気をもらうような話。
表題作「おもいでの味」は、あるアイドルグループのマネージャーをしている男性が客となって登場します。彼には昔担当していた歌手を復活させるというどうしても叶えたい夢がありました。その歌手は夫を亡くしてやる気を失っている状態で、歌手に復帰することはもちろん、人生に前向きにならない状態でした。
そんな彼女にやる気を出させ、復帰への道を後押ししたのはユウさんの料理でした。夫が得意としていたサラダを作って食べさせたことで前を向けるようになった女性。もちろん料理だけではなく、マネージャーの熱心さが大きな後押しになったわけですが。
料理だけで全てが前に進むわけではないですが、他の話でもユウさんの料理をきっかけに話が進んだり、前向きになる人たちの姿が描かれていて、読んでいるとこちらも元気になれる話ばかりでした。
それにしてもユウさんって不思議な人です。勝手に女優のような美しい人を思い描きそうになりますが、実際は違うので私の想像はぼんやりしています。
でもきっと着物が似合うような優しい雰囲気ときれいな手を持っているんだろうとは思います。
これは続きそうなので、楽しみに待つことにします。
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