
パトリシア・コーンウェル 著
相原真理子 訳
「痕跡 下」検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ13
(講談社文庫)
その奇妙な微物は、死んだ少女の口のなか、主に舌に付いていた。二週間後、まったく別の場所で亡くなった成人男性の遺体から同じ物質が採取され、事件の様相は一変する。憂愁と恐怖、挫折と殺意がこの世界を覆いつくし、さらにスカーペッタの姪、ルーシーにも何者かの影が迫る!死の連鎖をくい止めろ!−裏表紙より−
上下巻に分け、とても長い物語になっているのですが、意外と中身はあっさりした印象でした。
あらすじもとても面白そうに書いているんですけどね。それでも前作の「黒蠅」より面白かったんですが。
死んだ少女の口から見つかった微物を詳しく調べてもらうことにしたスカーペッタは、かつての職場だった検屍局の微物検査室へ向かいました。その結果、微物は骨のかけらだということがわかります。火葬された骨のかけら・・。その微物が他の遺体からも見つかったことで、謎が深まります。
一方、ルーシーは同居人がストーカー被害にあっていることで調査を進めるうち、彼女自身も事件に巻き込まれ始めます。
一見、無関係に見えるこの事件が実は繋がりを持っていて・・。
犯人は何となく予想付きましたし、ルーシーの事件とスカーペッタの調べている事件が関わりをもってくることも予想できます。・・というか、関わりが無いと変ですよね?
今回の話で何より辛いのはマリーノの恋心。珍しく彼は活躍を見せてくれたのですが、それ以外の部分では見ていて本当に辛い

最後にはベントンとまた良い感じになっているし!

シリーズ物は、長く続けていれば良いって物でも無いですね。面白さを持続させるのは大変です。
<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」
「証拠死体」
「遺留品」
「真犯人」
「死体農場」
「私刑」
「死因」
「接触」
「業火」
「警告」
「審問 上」
「審問 下」
「黒蝿 上」
「黒蠅 下」
「痕跡 上」
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