2012年04月26日

パトリシア・コーンウェル「痕跡 下」

痕跡 下

 パトリシア・コーンウェル 著
   相原真理子 訳
 「痕跡 下」検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ13
 (講談社文庫)


その奇妙な微物は、死んだ少女の口のなか、主に舌に付いていた。二週間後、まったく別の場所で亡くなった成人男性の遺体から同じ物質が採取され、事件の様相は一変する。憂愁と恐怖、挫折と殺意がこの世界を覆いつくし、さらにスカーペッタの姪、ルーシーにも何者かの影が迫る!死の連鎖をくい止めろ!−裏表紙より−


上下巻に分け、とても長い物語になっているのですが、意外と中身はあっさりした印象でした。

あらすじもとても面白そうに書いているんですけどね。それでも前作の「黒蠅」より面白かったんですが。


死んだ少女の口から見つかった微物を詳しく調べてもらうことにしたスカーペッタは、かつての職場だった検屍局の微物検査室へ向かいました。その結果、微物は骨のかけらだということがわかります。火葬された骨のかけら・・。その微物が他の遺体からも見つかったことで、謎が深まります。

一方、ルーシーは同居人がストーカー被害にあっていることで調査を進めるうち、彼女自身も事件に巻き込まれ始めます。

一見、無関係に見えるこの事件が実は繋がりを持っていて・・。


犯人は何となく予想付きましたし、ルーシーの事件とスカーペッタの調べている事件が関わりをもってくることも予想できます。・・というか、関わりが無いと変ですよね?

今回の話で何より辛いのはマリーノの恋心。珍しく彼は活躍を見せてくれたのですが、それ以外の部分では見ていて本当に辛いもうやだ〜(悲しい顔) どんなに恋焦がれてもスカーペッタは振り向いてくれないのに、離れられない。スカーペッタの優しさが彼を苦しめているのに、どうして彼女はあんな態度を取るのか!だんだん、腹が立ってきました。

最後にはベントンとまた良い感じになっているし!あせあせ(飛び散る汗) この二人の関係も何なんだろう?恋愛経験に乏しい私には理解できません。

シリーズ物は、長く続けていれば良いって物でも無いですね。面白さを持続させるのは大変です。


<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」
「証拠死体」
「遺留品」
「真犯人」
「死体農場」
「私刑」
「死因」
「接触」
「業火」
「警告」
「審問 上」
「審問 下」
「黒蝿 上」
「黒蠅 下」
「痕跡 上」


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2012年04月06日

パトリシア・コーンウェル「痕跡 上」

痕跡 上

 パトリシア・コーンウェル 著
   相原真理子 訳
 「痕跡 上」検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ13
 (講談社文庫)


1本の電話が始まりだった。法医学コンサルタントのケイ・スカーペッタは、死因不明の少女の遺体を調べるため、5年ぶりにリッチモンドの地を踏んだ。そこでは事件へのFBIの関与が明らかになる一方、かつてケイが局長として統率した検屍局が、無残にも破壊されつつあった。この町で何が起きているのか?−裏表紙より−


今回、スカーペッタは5年前に辞めた検屍局からの電話を受け、久しぶりにリッチモンドへ行くことになりました。新しい検屍局長のドクター・マーカスからある事件に関わりのある遺体を調べてほしいと依頼があったのです。

古巣に戻ることに戸惑いを感じながらも、マリーノと共に行ったスカーペッタが見たのは、自分が居た頃とあまりにも違う姿になっていた検屍局でした。

物が散乱しており、作業は雑、共に仕事をしていた検視官でさえも横柄な態度をとるようになっていました。更に、依頼をした側であるはずのドクター・マーカスの態度も最悪でした。スカーペッタとマリーノに対して蔑むような言動を繰り返して、二人の怒りを買います。

彼の態度は読んでいてイライラさせられました。頼んだ側なのにここまで高圧的になれるとは。

依頼した事件とは、14歳の少女の突然死でした。病気でも他殺でもないのに死んでしまった彼女の遺体を再検査するスカーペッタでしたが・・。


素人の私には、この遺体のどこがどう疑問なのかよくわかりませんでした。まあ調べるうちに明らかになっていくわけですが。

それよりもこの作品には気になることが・・バッド(下向き矢印) 突然、やたらとひらがな表記が増えたんです。

「懸念」なんて言葉は漢字で書かれているのに、なぜ「いった(言った)」「いった(行った)」「きいて(聞いて)」「でて(出て)」という簡単な言葉はひらがななんでしょう?特に「いった」は漢字で書いてもらわないとどちらの意味なのかパッとわからなくて読みにくいと思うんですが・・。

題材は全然、お子様向けじゃないですが、お子様向けにしようとしているのか??なぜ急にこんな書き方になったのかわかりません。


色々と変化を見せるこのシリーズ。良い方向に変化するならともかく、私の好みじゃ無い方へ変化するのでだんだん、心が離れていきましたふらふら


<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」
「証拠死体」
「遺留品」
「真犯人」
「死体農場」
「私刑」
「死因」
「接触」
「業火」
「警告」
「審問 上」
「審問 下」
「黒蝿 上」
「黒蠅 下」


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2012年03月15日

パトリシア・コーンウェル「黒蝿 下」

黒蠅 下

 パトリシア・コーンウェル 著
   相原真理子 訳
 「黒蠅 下」検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ12
 (講談社文庫)


意を決し、死刑囚監房を訪れたスカーペッタに、<狼男>が告げた衝撃の事実とは?警察を辞めたマリーノ、信じる道を歩きはじめたルーシーも、それぞれ決死の覚悟を胸に行動を起こす。錯綜する謎、めくるめく急展開の果てに、驚愕の真相が待ち受ける!この結末の前では、すべての過去は伏線に過ぎない。−裏表紙より−


このシリーズ、これまでは一人称で書かれ、スカーペッタの視点で話は進んでいました。ところが、この「黒蝿」から「スカーペッタは〜」と客観的な視点で書かれるようになったんです。

今までスカーペッタの人生や考え方、生き方なんかがメインとなって、彼女と共に読者も考え行動する感じだったのに、今作から急に放っておかれるような気になりましたバッド(下向き矢印) 私だけかもしれませんが・・。

でもこの頃は、スカーペッタは自分のことにも一生懸命なのでまだ何とか付いていける・・って感じ。


上巻では狼男に会いに行けなかったスカーペッタは、やっと会いに行くことにします。彼女が会いに行ったせいで、狼男はある決断をしてしまいます。お陰で彼女は自分の行動を責めることに。・・・まあ何となく想像できる結末ではありましたが。

そして、ルーシーもマリーノもとんでもない行動を起こします。

更にスカーペッタとベントンとの再会もあります・・が、これもまたあっさりとがく〜(落胆した顔)


今作は、今まで以上に暴力というか、力でねじ伏せる感じが増えます。「説得できなきゃ、殺してしまえ!」的な考えが成り立つ話の流れにはちょっと引いてしまいました。

・・と、色々と残念な12弾。でもこれを読まないと次へ進んでもわけがわからないと思います。次はちょっと落ち着いたと思うので、通過点として軽く読んでみると良いのかも。


<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」
「証拠死体」
「遺留品」
「真犯人」
「死体農場」
「私刑」
「死因」
「接触」
「業火」
「警告」
「審問 上」
「審問 下」
「黒蝿 上」

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どうでも良いことですけど、思い出したので・・。
ルーシーが登場すると私の頭の中で、BoAの「VALENTI」という曲が流れます。・・っていうか、前作までは流れていました。ヘリを操縦するカッコいい姿のルーシーにぴったりだったんですわーい(嬉しい顔) ♪タイトなジーンズにねじ込む〜♪ ってね。
それも「黒蝿」からは流れなくなりましたふらふら

2012年03月06日

パトリシア・コーンウェル「黒蠅 上」

黒蠅 上

 パトリシア・コーンウェル 著
   相原真理子 訳
 「黒蠅 上」検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ12
 (講談社文庫)


検屍局長辞任から数年後、フロリダに居を移したスカーペッタに、死刑囚となった<狼男>から手紙が届く。「あなたが死刑を執行してくれ。さもなければ、また何人もが命を落とす」時を同じくしてルイジアナで女性ばかり十人もの連続誘拐殺人事件が発生。彼の犯行ではないのか?検屍官シリーズ待望の第12弾!−裏表紙より−


前作で、シリーズが終わりか!?という雰囲気を出していたこのシリーズですが、スカーペッタを始め、主要人物たちは新天地で新たな人生をスタートさせました。

このシリーズの第二シーズンという感じでしょうか。

新たなスタート!なのに、どうにも面白く無いという評判が多い今作バッド(下向き矢印) 確かに今までよりも面白さが半減した感じではあります。

何よりも驚かされたのは、主人公の若返り。文字通り年齢が若くなった!・・スカーペッタの人生みたいなことがメインテーマとしてずっと語られてきたのに、若返るとは!これでついていけなくなる読者も多かったようですね。

私も確かにショックでしたが、それよりもベントンのことが大きかったです。

ネタばれになるので書きにくいのですが、何作か前にベントンに起きた不幸な出来事・・それを無かったことに、というか嘘でした、みたいにしているのはどうにも納得できませんでしたちっ(怒った顔) 確かに職業柄必要なことでもあったんでしょうが、もう少し何とか方法は無かったのか・・・(読んでいない人にはさっぱりわからない説明ですみませんたらーっ(汗)


狼男とその周辺の人たち、マリーノの息子、と以前も出て来たメンバーがまた登場し、新たに残虐な事件が起きてしまいます。

今回は、スカーペッタよりもマリーノやルーシーの方に問題が多く起きて、二人の活躍が見られます。良い活躍だけではありませんけど・・・。


<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」
「証拠死体」
「遺留品」
「真犯人」
「死体農場」
「私刑」
「死因」
「接触」
「業火」
「警告」
「審問 上」
「審問 下」

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2012年02月22日

パトリシア・コーンウェル「審問 下」

審問 下

 パトリシア・コーンウェル 著
   相原真理子 訳
 「審問 下」検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ11
 (講談社文庫)


リッチモンドの大陪審がスカーペッタの調査に動きだしたらしい。NYからは、狼男事件の再捜査で辣腕の女性検事がやってくる。窮地に立つ検屍局長は、マリーノ警部とともに反撃を開始した。それは郊外のモーテルで見つかった不審な死体がきっかけだった。今、すべての謎が明かされる。身も凍る衝撃のラスト!−裏表紙より−


女性副署長の殺害容疑がかけられたスカーペッタ。次々と見つかる、彼女の犯行を裏付ける証拠に、容疑がどんどん深まってしまいます。

スカーペッタの周りの人たちは当然、彼女のことを信じていますし、読者ももちろん彼女が犯人じゃないことを知っています。なのに動かしがたい証拠が見つかる・・。冷静に見える彼女もさすがに疲れてボロボロになってしまいます。事件に巻き込まれる前から恋人を失って傷心の状態だったのですから、当たり前ですが。


そんなとき、また新たな死体が発見され、狼男事件との関連が出てきました。その事実を元に、捜査を進めるスカーペッタたち。そしていつものように、彼女自身にも命の危険が迫ります。

長年働いて来たリッチモンドの検屍局を去ることになったスカーペッタは、裁判も乗り越え、新天地へ向かうことになりました。


NYからやって来た女性検事は、今後もスカーペッタたちと行動をともにしそうな感じですし、スカーペッタだけではなく、マリーノやルーシーがどんな人生を送るのか、楽しみな終わり方でした。

この巻で、このシリーズの前半というか第1部が終了・・といった雰囲気です。検屍局を去ったスカーペッタが新たな道を歩き始めるわけで、まだまだこのシリーズは続きます。


<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」
「証拠死体」
「遺留品」
「真犯人」
「死体農場」
「私刑」
「死因」
「接触」
「業火」
「警告」
「審問 上」

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2011年11月09日

パトリシア・コーンウェル「審問 上」

審問 上

 パトリシア・コーンウェル 著
   相原真理子 訳
 「審問 上」検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ11
 (講談社文庫)



“狼男”に侵入された事件から24時間。命を狙われたスカーペッタは、現場で鑑識を行う警察官たちに苛立ちを隠せない。マリーノに説得され、家を離れたスカーペッタは友人の精神科医の家に泊まることになった。精神的にダメージを受けている彼女に友人は優しく話をし、癒してくれていた。ところが、スカーペッタに殺人疑惑がかけられ・・。


前作“警告”のラスト直後から話は始まります。


鑑識班に家の中を捜査されることにイライラしてしまうスカーペッタのそばには、マリーノの姿が。彼は苛立つ彼女を慰めるためにいるのか?と思いきや実はそうでもありませんでした。どうやらマリーノは、狼男を家に入れてしまったスカーペッタに大して怒りが抑えきれないようです。

苛立ちと襲われた恐怖を抱えたままのスカーペッタに追い討ちをかけるように殺人容疑がかけられてしまいます。前作で殺害された副署長・ブレイの事件に関与しているのでは?と疑われたのです。


ルーシーにも転機が訪れますし、マリーノもある人物との再会が訪れそうな予感・・と様々な展開があります。

ただ、前半はず〜っと、スカーペッタの心境の話が続くので、かなりダラけた雰囲気になっていた気がします。友人の精神科医・アナと会話する場面が続き、途中で飽きてしまいました。

恋人・ベントンとの関係やそれ以外の人物との関係を彼女の心の奥底にある感情まで引き出そうとして、鋭い質問を繰り返すわけですが、そこまでスカーペッタの感情に興味が無い私には疲れるだけでした。

後半は一気に色んなことが動き始め、新たにジェイミー・バーガーという女性検事も出てきて、面白くなりそうな予感がします。


<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」
「証拠死体」
「遺留品」
「真犯人」
「死体農場」
「私刑」
「死因」
「接触」
「業火」
「警告」


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2011年10月14日

パトリシア・コーンウェル「警告」

警告

 パトリシア・コーンウェル 著
   相原真理子 訳
 「警告」検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ10
 (講談社文庫)



リッチモンド港でコンテナの中から腐敗した死体が発見された。その遺体には人間の物とは思えないうすい金色の毛が付いていた。そばにあった箱には「よい旅を、狼男」とフランス語で書かれていた。調査を始めたスカーペッタの周りでも奇妙なことが起き始めた・・。


コンテナ内で見つかった腐敗した死体は、身元はすぐには特定できませんでしたが男性だということはわかりました。近くにあった箱にフランス語で書かれた文字があったことなどから、密入国者の可能性が高まります。

捜査を進めようとするスカーペッタでしたが、検視局内で不穏な動きが・・。自分が出した覚えのないメールが勝手に出されていたり、ネットに彼女の名前で適当なことを書きこまれていたり。彼女だけではなく、秘書のローズにまで危険が迫ります。

そして殺人事件の方には容疑者が一人浮かび、フランスへ飛ぶことになります。


と、事件は結構重い物ですし、狼男なんかが絡んできて不気味な感じなのですが、やはり主に書かれているのはスカーペッタのこと。前作でベントンとの悲しい別れがあり、それを乗り越えていく姿が詳細に書かれています。

彼女を支えようとする周りの人たちと、それに気づけず孤独を感じてしまうスカーペッタ。両者の不器用さにイライラするくらい。

マリーノは、新しく赴任してきた副署長の陰謀により、制服警官に戻されてしまいます。刑事として働くことに生きがいを感じているマリーノにとっては苦悩の日々です。スカーペッタをなぐさめたいのにうまくいきませんし、いつも以上にイライラして当たり散らす場面が多くなりました。

ルーシーはベントンに対して責任を感じていて、おばさんに上手く接することができません。マイアミへ異動し潜入捜査をして相変わらず自分の身を危険にさらしています。


最後はやはりスカーペッタの身に危険が・・。そしてどんどん壊れて行くマリーノとルーシー。見ているのが辛いくらいです。

このシリーズはまだまだ続くわけですが、前作以降、ちょっと面白さは下降気味かもしれません。でもまだスカーペッタのことが気になってしまい、続きも気になる・・という感じです。


<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」
「証拠死体」
「遺留品」
「真犯人」
「死体農場」
「私刑」
「死因」
「接触」
「業火」


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2011年09月06日

パトリシア・コーンウェル「業火」

業火

 パトリシア・コーンウェル 著
   相原真理子 訳
 「業火」検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ9
 (講談社文庫)



スカーペッタの元に奇妙な手紙が送られて来た。差出人は殺人者のキャリー。彼女やルーシーを脅迫するような雰囲気の手紙に怯えていた所へ今度はマリーノから電話が。農場で火災があり、何万ドルもする馬が20頭焼け死んだのだと言う。更には死体まで。放火なのか、自殺なのか?キャリーとの関連は?


「死体農場」で出てきたルーシーの恋人だったキャリー。刑務所にいるはずの彼女から手紙が届いたことに疑問を感じつつも、怒りと共に怯えてしまったスカーペッタ。そんなときマリーノから電話がかかります。

ある広大な牧場で火事が起きて、高額な馬が焼け死に、更に牧場主が行方不明だということでした。遺体も発見されたことで、スカーペッタも呼ばれたのでした。火事の原因が分からない中、同じような火災が続けて発生し、調べると過去にも数件の火事が起きていることがわかりました。

その捜査をしているときに、キャリーが脱走したことを知らされます。火事の犠牲になったのはいずれも美貌の持ち主ということで、キャリーとの関連が疑われます。


スカーペッタに対しても恨みを持つキャリーですから、彼女が脱走すると、スカーペッタの身に危険がせまることになり、更にはルーシーのキャリアもどうなるかわかりません。

必死で捜査を進めて行くスカーペッタたちでしたが・・。


終りの方にスカーペッタの人生を大きく変える衝撃の出来事が起きてしまいます。私も読んで茫然としたんですが。

今から考えると、この話辺りからだんだんついて行けなくなっていた気もしますがく〜(落胆した顔) でも続きが気になってとりあえずまだまだ読んでいますけどね。


<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」
「証拠死体」
「遺留品」
「真犯人」
「死体農場」
「私刑」
「死因」
「接触」


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2011年04月14日

パトリシア・コーンウェル「接触」

接触

 パトリシア・コーンウェル 著
   相原真理子 訳
 「接触」 検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ8
 (講談社文庫)



ゴミ廃棄場で胴体だけの遺体が発見された。最近、バージニアで連続している猟奇殺人の犠牲者なのか?その夜、遺体発見現場から自宅に戻ったスカーペッタのパソコンに1通のメールが来ていた。そこには発見された遺体の手足の写真が載せられていた。差出人は“deadoc”死のドクター。犯人はなぜスカーペッタにメールを送って来たのか?


物語の始め、スカーペッタはダブリンというアイルランドの町にいます。そこで、10年以上前に起きた5件のバラバラ殺人を調べていました。バージニアで連続している猟奇殺人と同じ犯人ではないか?と疑いをもったからです。

FBIを始め、周りの人たちはスカーペッタの考えに否定的で、アイルランドに行くことは無駄だと言います。それでも出かけたスカーペッタ。

マリーノに言わせれば「ベントンから逃げているんだ」ということでした。ベントンは妻と離婚したため、本来なら今までとは違って堂々と付き合うことも、結婚することもできるようになりました。でもそうなると逆に尻込みしてしまう・・。

二人の関係は更にもどかしい感じになってしまいます。

事件は自宅に戻ったスカーペッタを待ちかねたかのように進み始めます。ゴミ廃棄場で見つかった胴体だけの遺体。そして、スカーペッタに送られた手足の写真。

その後、小さな島で起きた謎の病気での死亡者たち。スカーペッタは見えない新種のウィルスとも戦うことになります。


見えない敵との戦い・・さすがのスカーペッタも怯え、疲れ果ててしまいます。そして私生活にも変化がありそうでなかなか進まない。

読んでいる側としてはちょっとイライラする感じ。でもストーリーというか、事件の展開の早さと、新種のウィルスの恐怖がどんどん話に引き込んでくれる感じでした。

最後にはベントンともちょっと進展がありそうな予感・・。


<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」
「証拠死体」
「遺留品」
「真犯人」
「死体農場」
「私刑」
「死因」

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2011年02月25日

パトリシア・コーンウェル「死因」

死因

 パトリシア・コーンウェル 著
 「死因」
  検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ7
 (講談社文庫)



元海軍造船所にある潜水禁止地域の川でジャーナリストの遺体が発見された。なぜ彼は禁止区域で潜っていたのか?そして死因は事故なのか他殺なのか?事件の背景を探るとある狂信的なカルト教団が浮かび上がってきた。スカーペッタはルーシーの力を借りて立ち向かう。


バージニア州検屍局のタイドウォーター支局で支局長の代理としていたスカーペッタの元へ地元警察から事件の一報が入る所から始まります。

遺体となって発見されたジャーナリストは、マリーノの知り合いだったので、スカーペッタはマリーノに知らせます。

この事件の捜査をしていると、更に関係者が殺害されてしまい、スカーペッタの気持ちは落ち込みます。

捜査官としてルーシーが参加していることにも心が休まらず、何度となく話し合い(言い合い)を繰り返すのでした。

ルーシーが母親をバカにするような発言があり、母親を嫌う分だけスカーペッタ(ケイおばさん)を信頼して好きになっていく感じが出ています。


そんなルーシーに今回もパソコンで助けられたスカーペッタ。最後はやっぱり身の危険にさらされますが、更に二人の絆は深まった感じです。



<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」
「証拠死体」
「遺留品」
「真犯人」
「死体農場」
「私刑」


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2011年01月13日

パトリシア・コーンウェル「私刑」

私刑

 パトリシア・コーンウェル 著
 「私刑」
  検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ6
 (講談社文庫)



クリスマスイヴのニューヨーク。セントラルパークで白人女性の遺体が凍った状態で発見された。噴水にもたれさせるように座った姿勢で置かれたその遺体の状態は、連続殺人犯・ゴールトの犯行と酷似していた。しばらく静かにしていたはずのゴールトは再び殺人を開始させたのか?発見された女性は誰なのか?マリーノ警部、ベントン捜査官の捜査にスカーペッタは協力していく。


新刊を先に読んでいると少し混乱しそうですが・・。

以前にも登場した連続殺人犯のゴールトが再び登場します。今度こそは逮捕しようと必死な捜査が行われることに。

ゴールトの過去も明らかになってきますし、今回もスカーペッタに危機があせあせ(飛び散る汗)

この話は今まで以上にスリリングです。そしてスカーペッタの専門である検屍の部分がより細かく描かれています。犯罪捜査の中でも“鑑識”とか“科学捜査”とか言われる部分が詳しくなっているので、興味がある人は楽しめる作品になっています。

スカーペッタとベントンとマリーノの三角関係もこのときはまだ静かかも・・。マリーノの片想いは変わりませんけどね。




<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」
「証拠死体」
「遺留品」
「真犯人」
「死体農場」


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今読んでいるのは・・

2011年01月02日

パトリシア・コーンウェル「核心(下)」

核心

 パトリシア・コーンウェル著
 「核心(下)」 
検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ17
 (講談社文庫)



スカーペッタが検屍した女性の遺体は謎が多かった。死亡時刻も死因も疑問が残る。更に彼女が腕にしていた時計のブランドも調べてもわからないまま。行方不明のハンナとの関連はあるのか?スカーペッタに送られた危険な小包の中身は?事件の全貌は?


やっと読み終わった・・・。

事件の話よりも、スカーペッタを巡る二人の男性や、ルーシーとバーガーの関係ばかりが書かれていて、事件の捜査をしながらずっと語られている感じ。

例えば、スカーペッタとルーシーが容疑者の部屋を探りながら、会話の内容はルーシーとバーガーの問題について。スカーペッタが色々と気になる物を見つけているのにそれについてはほぼ語られない。どっちが片手間になっているのかわからないくらいたらーっ(汗)

FBIの本部では捜査会議が行われているのですが、参加したベントンはずっと上の空。みんな心の中で考えていることが事件と関係がなさすぎて、でもそれが全て書かれているせいで事件に集中できませんでしたふらふら

そして、あっという間に容疑者が浮かびあがって、あっという間に追い詰めて終結!う〜〜ん・・。

スカーペッタも前作からどうにもクールすぎて。自分のことなのにどこか他人事というか。周りばかりが熱くなっていて。


このシリーズ、初めの頃は面白かったんですけどね〜。次はどうしようかな?と思うくらいでした・・。


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今読んでいるのは・・

2010年12月27日

パトリシア・コーンウェル「核心(上)」

パトリシア・コーンウェル著 「スカーペッタ 核心(上)
検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ17

(講談社文庫)


間がとんでしまいますが、最新刊が出ていて読んだので、感想を先に書きます。


クリスマスが近づくNY。マスコミでは若い女性の殺害事件と共に美人投資家の失踪事件も大きく取り上げられていた。マリーノやバーガー、NY市警たちが捜査を進めていたが思わしい成果があがっていない。ドクター・ケイ・スカーペッタが女性の遺体を解剖したのだが、謎は深まるばかりだった。忙しい日々を送るスカーペッタは、仕事の合い間にCNNの保医学解説者としてテレビ出演し、有名になっていた。


今回も上下巻なわけですが、相変わらず上巻では進まない・・。読むスピードも話の展開もたらーっ(汗)

遺体となって発見されたのはトニーという若い女性。一見、絞殺に思われたのですが、解剖してみると絞殺ではなく、しかも死因がはっきりしませんでした。更に、死亡推定時刻にも謎が残ってしまい、マリーノやバーガーと意見が合わず、スカーペッタは悩んでしまいます。

テレビにも出演するようになったのですが、生放送で嫌な目にあい、帰ってからも危険が待っていました。

夫・ベントンの元患者が関わってくるのですが、守秘義務のせいで誰にもその患者のことを話せず、妻であるスカーペッタが狙われても遠回しにしか警告できない。読んでいてイライラしてきます。

更に、マリーノとベントンの会話パンチ 本当に子どもちっ(怒った顔) ベントンは精神科医のくせに子どもっぽい態度しか取れないし、マリーノは必死で仲良くしようとするくせにだんだんイライラして横柄な態度になる・・。

もうこの辺の話はどうでも良いんですけど??って気分になります。

そして、ルーシーも・・。どこまで壊れていくのかがく〜(落胆した顔) 続きが怖いくらいです。


上巻だけでは謎だらけでどうしようもないので、下巻に期待します。


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今読んでいるのは・・

2010年12月11日

パトリシア・コーンウェル「死体農場」

パトリシア・コーンウェル著 「死体農場
検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ5

(講談社文庫)


11歳のエミリーは教会から帰る途中、何者かに連れ去られ、その後遺体となって発見された。しかも内腿と胸の上部、肩の肉を切り取られていた。容疑者としてあがったのはゴールドという男性。過去に連続殺人犯として逮捕された人物だった。しかし、遺体の状態に疑問を感じたケイは、マリーノやベントンと共に捜査を始めた。


前作の終わりにベントンからFBIに来てほしいと言われたケイは、今回FBIアカデミーという場所にいます。姪のルーシーもそこで働いています。もちろん、コンピューターのプログラミングなどを担当しているわけです。

題名の「死体農場」というのは「テネシー大学付属腐敗研究所」のことで、死体がどのような環境でどの程度、腐敗状態が進行するのか?を研究している所です。つまり、たくさんの死体が、様々な腐敗状態で並んでいる場所なんです。必要な物なんでしょうけど、想像するとかなりグロイです・・。


容疑者のゴールドが起こした過去の殺人事件と異なる点がいくつかあげられたため、ケイは犯人をゴールドだと決めつけるのは良くないと発言します。

マリーノはゴールドだと強く主張するので、二人の意見は食い違ってしまいます。更に、ケイにほのかな恋心を抱いていたマリーノにとってショックな出来事が・・。

ケイとベントンの関係に変化があります。それを知って傷ついたマリーノは関係をもってはいけない人と関係をもち・・・・この辺りからどんどん壊れて行くマリーノ、痛々しい感じがします。

そして、ルーシーにも新たな側面があせあせ(飛び散る汗) 命も狙われ、恋人と思っていた人に罠にはめられたせいで、精神的にも壊れかけます。母親との関係もうまくいかず・・。

と、さんざんな感じで進んで行くこのシリーズ。まだまだ続きます。


<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」
「証拠死体」
「遺留品」
「真犯人」

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今読んでいるのは・・

2010年11月19日

パトリシア・コーンウェル「真犯人」

パトリシア・コーンウェル著 「真犯人
検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ4

(講談社文庫)


「私を殺してもけだものは死なない」と書き残し、ロニー・ワデルは死刑に処された。逮捕されて10年後のことだった。その夜から起きた連続殺人事件の現場からワデルの指紋が発見された。被害者は13歳の少年、女性霊能者、更にケイが勤める検屍局の職員。そして、ケイも容疑者にされてしまう。


処刑後、死亡を確認したケイは、彼が死んでから鼻血を出したことを聞き、念入りに検視します。気なる傷などを見つけますが、鼻血の謎は解明されないまま・・。

同じ日の夜、発見された少年は、肩を何かにえぐられたような傷を受けていました。何で受けた傷なのか、どうやって肉をえぐられたのか・・と謎があったのですが、更に死刑になったはずのワデルの指紋まで発見されて大騒ぎに。

そして連続殺人事件へと発展していきますふらふら

ケイは恋人のマークを亡くしたばかりで、想い出の詰まった家を引っ越し、ケイの相棒ともいえる刑事のマリーノは、妻と離婚しました。

私生活でも色々と変化があった今回。何よりも大きい変化は、ケイの姪・ルーシー。

初登場のときから天才少女でしたが、今回は17歳となり、更にパワーアップ!しました。パソコンに詳しい人でも理解しにくいようなことまでサラサラとこなし、ケイおばさんに教えています。

パソコンに弱い私にとっては、ルーシーの登場シーンはほぼ理解不能・・がく〜(落胆した顔) ぽっか〜ん状態でした。

これだけ書けるということは、この作家さんもかなり勉強したんだろうな〜と思います。

とりあえず、この話でついていけないと、この先もっと複雑になっていくルーシーの登場シーン(コンピューター関係の話)は絶対に理解できません・・。

まあ、理解できなくても何とかなりますけどねあせあせ(飛び散る汗)


ケイの妹や母親も出て来て、私生活というかどんな環境で育ったか?も少し見える話になっています。



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「検屍官」
「証拠死体」
「遺留品」


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2010年09月22日

パトリシア・コーンウェル「遺留品」

パトリシア・コーンウェル著 「遺留品

(講談社文庫)


連続して起きている“カップル殺人”事件がまた発生した。急いで現場に向かうケイの頭には今までの被害者たちの遺族から浴びせられた怒りや質問が浮かんできた。被害者たちの死因がどうしても特定できないのだ。今回の被害者は大物政治家の娘。今までの連続殺人と同じ犯人に殺害されたのか?


2年以上前に初めての殺人が起き、8人の若者が被害に合って来たのですが、死因が特定できませんでした。

行方不明になってから、死体が発見されるまで時間がかかりすぎたせいで、白骨化してしまっていたからです。

少しでも情報を多く仕入れるために、今回ケイはカップルが行方不明になったと聞いてすぐに駆けつけました。乗り捨てられた車が発見されましたが、それからは手がかりも無く・・。

数ヵ月後に二人は死体で発見されます。大物政治家の娘ということで、この政治家である母親も捜査に介入しようと必死で圧力をかけてきます。

また、友人でもある新聞記者のアビーも取材のためにやって来てケイと生活をしながら独自に活動します。

事件の容疑者が浮かんでも証拠がそろわず大変な思いをするのですが、結末は悲しい状態に・・。

周りの人間に振り回されながらも、自分の信念を強くもって捜査にあたるケイは強そうですが、実はとてももろい人なんだということを再認識しました。



<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」
「証拠死体」




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ただいま・・

2010年09月13日

パトリシア・コーンウェル「証拠死体」

パトリシア・コーンウェル著 「証拠死体
検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ2

(講談社文庫)


美人で売れっ子の女性作家ベリル・マディソンが殺害された。彼女は数ヶ月前から脅迫を受けていて、リッチモンドから離れていたのになぜ戻ってきたのか。そしてなぜ簡単にドアを開けて犯人を招きいれたのか。検屍官のドクター・スカーペッタは捜査を開始する。


殺害されたベリルの遺体には、必死で抵抗し、命乞いをしながらも結局は殺されてしまった・・という傷痕が残されていて、現場はとてもむごい状況でした。

作家なんていうインテリな職業が苦手で、しかも女性が活躍しているのも気に入らないマリーノ警部補が、いちいちつっかかるように報告してくることにイライラしながらも、事件を捜査していくケイ。

ケイの元恋人マークが出てきて、積極的にアタックしてくるのですが、なぜか謎めいた部分の多い人。

容疑者も何人か浮かびますし、謎も多いこの事件。

最後には、またもやケイが襲われることに・・。毎回、精神的にも疲れきって話は終わります。

お互い相容れない感じのケイとマリーノのコンビですが、今回、ほんの少しですが相棒としてうまく機能するようになった感じがしました。

<検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ>
「検屍官」





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2010年08月19日

パトリシア・コーンウェル「検屍官」

パトリシア・コーンウェル著 「検屍官

(講談社文庫)


女性検屍官ケイ・スカーペッタシリーズ第1作目です。この作品がコーンウェルのデビュー作です。


バージニア州リッチモンド市では、女性ばかりが被害に合う連続殺人事件が起きていた。殺害された女性たちは例外なく、残虐な姿で辱められ、絞め殺されていた。警察は犯人に近づくこともできず、振り回され続けていたため、市に住む女性たちは震え上がっている。検屍官のケイも事件の捜査に加わることに。


デビュー作とは思えないほどのなかなか濃い仕上がりです。シリーズ1作目であるこの作品で、ガッチリ心を捕らえられた感じでした。

主人公のケイ・スカーペッタは、美人で独身で頭も良くて、仕事に誇りをもち、独自の信念を貫く強い女性。

検屍官という職業は死体と過ごすことが仕事みたいなもので、慣れてくると死体に対する気持ちというか、人間として扱うことを怠りがちになるのですが、ケイはかなり丁重に扱い、部下や刑事たちにもそれを求めます。

少しでも雑な扱いをすると必ず注意するんです。そういう所がかっこいいというか、尊敬できるんですよね。

そして、ケイの相棒となるのは部長刑事のピート・マリーノ。この人は女性を軽く見ている所もあり、感情を素直に表せなかったり、態度がかなり悪い感じで、ガサツであまり側にいてほしくないような人物です。

きっちりした感じのケイとだらしないマリーノ。この対照的コンビもこのシリーズにはまる理由の一つかも。

今回の事件はかなり残忍な殺人事件で、最後まで目が離せない話になっています。

この作品が発売された当初はまだ珍しかったPCを若干10歳にして使いこなすようなすばらしい頭脳をもったケイの姪であるルーシーも活躍し、事件にも巻き込まれながらも解決していきます。


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2010年08月13日

パトリシア・コーンウェル「サザンクロス」

パトリシア・コーンウェル著 「サザンクロス

(講談社文庫)


バージニア州リッチモンド市は、殺人発生率全米第二位という不名誉な記録を出してしまったため、改善するために女性警察署長ハマーを雇うことになった。ハマーは補佐のウエストとブラジル巡査と共にリッチモンド市へやって来た。ところが、次々と事件が起きて・・。


「スズメバチの巣」に続き、女性署長ハマーシリーズです。

前作で仲良くなっていたウエストとブラジルでしたが、なぜか今作では険悪なムードになっています。お互い嫌いになったわけではなさそうなので、二人の関係が気になりつつ読み進める感じでした。

物語の中心は、パイクというギャング集団が起こす事件なのですが、その事件だけではなく、色々な登場人物がそれぞれ巻き起こす小さな事件や、出来事も書かれていて、ちょっと混乱する感じでした。

とにかく登場人物が多い・・たらーっ(汗)

そして話もあちこち飛ぶ感じで「これ何の話?」と思う所がたくさんありました。

で、最後の数ページで一気に解決へ。

何だかあっさりしすぎな気もしましたがく〜(落胆した顔)

でもなぜか、気になるシリーズなんですよね〜。やはり、ハマーやウエスト、ブラジルが魅力的だからなんでしょう。


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2010年04月03日

パトリシア・コーンウェル「スカーペッタ(下)」

パトリシア・コーンウェル著 「スカーペッタ(下)
検屍官シリーズ16

(講談社文庫)


容疑者・オスカーと話したことで、深く事件に興味をもったスカーペッタは「自分でも検視をしたい」と申し出る。事件の現場へも行き、詳細に調べ始める。久しぶりに元同僚のマリーノとも再会し、以前のチームワークで事件を解決していく。


下巻になってもしばらくは話は動きませんでした・・がく〜(落胆した顔) 後半になってやっと事件の捜査が進む感じ。でも進み始めたら結構早い段階で「もしかしてこの人?」と疑わしい人物が浮かびます。・・で、そのままその人が犯人たらーっ(汗) やっぱり〜。

今回は事件を解決することよりも、スカーペッタに対する中傷記事がネットで流されたことの方が重要視されていて、スカーペッタ以外はほぼネットの問題を語っていた感じでした。

しかも、ネットで中傷された本人は意外と気にしていないようで、周りばかりがバタバタしていましたあせあせ(飛び散る汗)

マリーノとの再会はexclamation&question なんて期待というか不安に思っていたのですが、それもとてもあっさりスルーふらふら 

みんなそれぞれが気持ちを外に出さず、頭で考えたり心で思ったりしているだけなのが、とてももどかしかったです。「ハッキリ言えよパンチ

次回は、もっと主人公・スカーペッタが活躍してほしいです。

「スカーペッタ(上)」


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