2019年09月25日

香月日輪「ファンム・アレース 2」

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 香月日輪 著
 「ファンム・アレース 2」
 (講談社文庫)



失われたグランディエ王朝最後の王女ララは、何者かに付け狙われていた。王家の暗い歴史と自らにかけられた謎を解くには、時の魔法によって王家創始期に立ち返ってみるよう助言を受けたララ。術法の使い手魔導士ベビカに会うため剣士バビロンと旅路を急ぐが―。運命の少女が繰り広げる神秘と魔法の冒険物語!


シリーズ2作目。前作では、ララとバビロンがどんな人物なのか、ということを中心に描かれていて、それぞれの考え方や性格などがわかってきました。

実際の旅自体はあまり進まず。旅を続けることでララに何が起こるかもわかっていません。

今回もなかなか進まない旅。追われる立場なので、出来るだけ先に進みたいはずが、途中で困っている人や村などを見てしまうと、ララが放っておけなくてつい寄り道して助けてしまいます。

そういう能力があるのですから、人助けに使うべき!とは思いますが、どんどん敵が迫ってきていそうで心配になります・・。人助けの時は、バビロンよりもララの方が頼りになるので仕方ない気もします。


少しずつ進んでいく中で、ララがなぜ命を狙われるのか?や、旅の目的などが少しわかってきました。

でも、相変わらずどうなればララが救われるのか、幸せになれるのかはわかりません。


バビロンとの関係にも変化がありそうですし、ララの幸せを見届けるためにも続きを読んでいきます。


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2019年05月08日

香月日輪「ファンム・アレース 1」

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 香月日輪 著
 「ファンム・アレース 1」
 (講談社文庫)



獣人族や妖精族と共生する人族が、信仰と魔術を重んじていた頃―額に眼の刺青をもつ雇われ剣士バビロンの前に、新たな主を名乗って現れたのは、まだ十歳にも満たない娘ララだった。その命を何者かに狙われながらも、伝説の聖少女将軍の面影をもつララとバビロンは、約束の地へと歩き出す。二人の運命は。


ちょっと上橋さんの守り人シリーズに似た雰囲気のファンタジーでした。まだ1作目なのでこの先どうなるのかわかりませんが。


剣士バビロンが“契約の魔術”によって雇われることに。その新たな主となったのは10歳にもならないララという少女。まだ小さな娘なのに命を狙われているララ。彼女を守りながら目的地“約束の地”へと旅を始めます。


守り人シリーズでいうと、バルサがバビロンで、チャグムがララです。ララは、チャグムのように正体がはっきりしているわけではありせんが、何やら高貴な出のようです。チャグムと違って自分で身を守ることが出来そうな魔力ももっていて、かなり頼りになります。そして、何よりしっかり自立しています。

お陰で、しばらくはララのことを可愛いと思えなかったのですが、少しずつ魅力的に見えてきて、1作が終わったときには愛おしいとさえ思えるようになりました。


バビロンは、バルサのように強い人です。同じように優しさも持っています。始めはイヤイヤ守ることになったのですが、少しずつララに惹かれ、運命を共にしようと覚悟したようです。

バルサとチャグムは親子のようでしたが、彼らの関係は私の苦手な方向へ(恋愛関係?)いきそうなことだけが気にかかりますが、この先、どんな運命が待っているのか、どんな試練を乗り越えて、素敵な結末を迎えるのか楽しみになる終わり方をしていました。


忘れないうちに、早めに次も読むつもりです。


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2011年07月15日

香月日輪「妖怪アパートの幽雅な食卓 るり子さんのお料理日記」

妖怪アパート るり子さんのお料理日記

 香月日輪 著
 「妖怪アパートの幽雅な食卓 るり子さんのお料理日記」
 (YA!ENTERTAINMENT)



妖怪アパートの賄いさん・るり子さんが綴ったお料理日記を公開。更に厳選された料理のレシピや登場人物の部屋の間取り図も公開。ショート・ストーリーもあり。


手首から先しかない妖怪のるり子さん。生前は料理屋さんをやりたかったという彼女が作る料理は絶品!ぴかぴか(新しい) 出てくる度に「食べたい!揺れるハート」と強く願ってしまうようなその料理が自分でも作れるかも!?ということなんですが・・。

レシピを見てみるとそれほど特別な物はなく、意外と作れそうな雰囲気。でも、ちょっとした一手間が必要なんですよね。それがこの料理を最高の出来にする!と言われても、やる気がしないバッド(下向き矢印)

ちょっとした一手間って、意外と面倒なんですよね。だからこそ食べさせる相手に対する愛情が必要なわけで・・。愛情があれば、美味しい物を食べさせたいという思いがあれば、料理は上手くなるんですよね。それを再認識させられた感じがしましたもうやだ〜(悲しい顔) そりゃうまくならんわ、私。

レシピ以外にもるり子さんが綴ったという日記も載っています。手首から先しかないので、当然話すことができません。なので本編では無口な彼女なんですが、日記では饒舌です。そしてとてもやわらかい語り口調で書かれていて、きっと素敵な女性だったんだろうと思いました。目が無いのにどうやって書いてるんだ?というか、料理もどうやって作ってるんだ?なんていうツッコミはこの際無しで・・。

日記という形で物語を振り返っている感じになっているので、本編を全て読んでからこれを読まないと思いっきりネタバレになっていますので、ご注意ください。


これで、妖怪アパートシリーズは終了です。


<妖怪アパートシリーズ>
「妖怪アパートの幽雅な日常@」
「妖怪アパートの幽雅な日常A」
「妖怪アパートの幽雅な日常B」
「妖怪アパートの幽雅な日常4」
「妖怪アパートの幽雅な日常D」
「妖怪アパートの幽雅な日常6」
「妖怪アパートの幽雅な日常7」
「妖怪アパートの幽雅な日常8」
「妖怪アパートの幽雅な日常9」
「妖怪アパートの幽雅な日常10」

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2011年07月12日

香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常10」

妖怪アパート10

 香月日輪 著
 「妖怪アパートの幽雅な日常10」
 (YA!ENTERTAINMENT)



妖怪アパートで夕士とのんびり過ごしていた長谷の携帯に1本の電話がかかった。厳しかった祖父が亡くなったというのだ。亡くなったことで、祖父の知られざる過去や人生が明らかになり、長谷と夕士は命がけの試練を迎えることに・・。


最終巻らしく、盛り沢山の内容で、早い展開でなかなか面白かったです。ただ、終りの方がちょっと駆け足過ぎた気もしました。そこは残念です。

かわいかったクリという男の子の幽霊もサラッと知らないうちに成仏してしまったのが特に残念でした。結構引っ張っていた存在だったので、もう少しきちんと書いて欲しかったですもうやだ〜(悲しい顔) 生まれ変わったからまあ良いんですけど・・。


長谷と家族の関係がいよいよ明らかになり、不気味な存在だった祖父が想像以上にひどい人物だったことがわかり、よく長谷がまともに(?)育ったな・・と変な所で感心したりして。夕士は最大のピンチを迎えました。でも、彼らしく精一杯がんばってくれたから嬉しかったです。

この話では夕士たちが大人になった所まで書かれています。夕士は意外でしたけど、周りのみんなは予想通りというか、かっこよく大人しています。


このシリーズはきっと読む年代によって感じ方が違うと思います。私自身も、もし10代に読んでいたらまた感想は違ったかもしれません。青春なんて、遠い記憶になってしまった今だからこそ楽しめた部分もあったと思います。

全て読んでみて、説教臭く感じる部分もありますが、深く刺さるような言葉も多くて、なかなか面白い話だったと改めて感じました。


<妖怪アパートシリーズ>
「妖怪アパートの幽雅な日常@」
「妖怪アパートの幽雅な日常A」
「妖怪アパートの幽雅な日常B」
「妖怪アパートの幽雅な日常4」
「妖怪アパートの幽雅な日常D」
「妖怪アパートの幽雅な日常6」
「妖怪アパートの幽雅な日常7」
「妖怪アパートの幽雅な日常8」
「妖怪アパートの幽雅な日常9」


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2011年07月09日

香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常9」

妖怪アパート9

 香月日輪 著
 「妖怪アパートの幽雅な日常9」
 (YA!ENTERTAINMENT)



高校最後の文化祭が近づき、夕士のクラスの出し物が決まった。田代ら女生徒のアイディアで男子学生服喫茶店になったため、担任の千晶先生は特別に作る白い学ラン姿で接客するよう要望された。準備に忙しいある日、夕士のノートに悪質な落書きがされ、クラスメイトの心の闇が明らかになった。


すっかりアパートでの話ではなくなっているこのシリーズ。今回は、高校最後の文化祭がメインに書かれています。

高校最後の文化祭か〜。自分のことを思い出そうとしましたが、記憶が無いもうやだ〜(悲しい顔) 古すぎるからというのもありますが、あまり良い思い出が無い高校生活のことはなるべく忘れるようにしているせいもあるかもあせあせ(飛び散る汗) 


夕士たちはすごい盛り上がりを見せ、これぞ青春ぴかぴか(新しい)って感じでキラキラしています。自分には無いテンションの高さ、羨ましいです。

特に張り切っているのは、田代たち女生徒。「忙しすぎて死んでいられない!」と叫ぶほど忙しいのに何とも楽しそうです。

そんな中唯一の事件は、クラスメイトによる悪質なメールや落書き事件。夕士は携帯を持っていないためノートに悪口を書かれました。どこにでもこういう奴っているのよね〜 むかっ(怒り) と怒りつつ読み進めていると、現代らしく“学校裏サイト”なんて物が出て来ました。掲示板にひどいことを書いているとか・・。

ホンッとくだらないパンチ 「気にしても仕方ない」と割り切れる人は良いですけど、気にして落ち込んでしまう人もいるわけで・・。自分の不幸を人のせいにしても仕方ないのに、そんな簡単なこともわからない年齢なんですよね。困ったものです。

文化祭では、千晶と長谷の初対面もありました。予想通り、波長があったらしい二人。仲良くなれそうです。

このシリーズにしては珍しくすっごく気になる終わり方をしたので、早く続きも読もうと思います。次が最終巻です。


<妖怪アパートシリーズ>
「妖怪アパートの幽雅な日常@」
「妖怪アパートの幽雅な日常A」
「妖怪アパートの幽雅な日常B」
「妖怪アパートの幽雅な日常4」
「妖怪アパートの幽雅な日常D」
「妖怪アパートの幽雅な日常6」
「妖怪アパートの幽雅な日常7」
「妖怪アパートの幽雅な日常8」


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2011年07月06日

香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常8」

妖怪アパート8

 香月日輪 著
 「妖怪アパートの幽雅な日常8」
 (YA!ENTERTAINMENT)



高校三年の夏休み。夕士はもう少し子どもでいようと決めて、大学に進学するため、夏期講習とバイトを掛け持ちする日々を送っていた。長谷のスパルタ教育を受けながらも充実した毎日・・。そんなある日、町で千晶先生と出会い、ある重大な事件に巻き込まれてしまう。


前作の終わりで、今まで早く就職することばかり考えていた夕士が、もう少し子どもでいようと決意しました。大学に行くことにしたのです。

その決意を聞いて、周りの人たちも喜んでくれて、みんな応援してくれます。私も嬉しかったくらいですから当然ですけど。

後見人である叔父さんたちも喜んでくれて、金銭面での心配もほぼ無くなりました。

そして、大忙しの夏休みが始まります。夏期講習だけではなく、親友・長谷のスパルタ教育まであり、更にはいつものバイトまで。もちろん、毎朝の修行も続きます。

がんばった夕士を見て、長谷が一日だけ休暇をくれました。街にぶらっと出掛けた夕士は、偶然、千晶先生と会いました。更に姦し娘たちにも会い、彼女たちが行きたがったアンティーク・ジュエリーの展示会に行くことに・・。

その会場で偶然会った、青木先生の信者でもある香川、黒田という二人の女性と共に大変な事件に巻き込まれてしまうのでした。

この事件で、命の危険にさらされた仲間たちを見て、何とか魔法を使って状況を打破しようとした夕士でしたが、魔法を使うところを見られたら、みんなにどう思われるのか?と考えてしまい、躊躇します。

初めて、魔法を使うことがいかに特殊なことなのか?を考えさせられたのです。

千晶先生の助言もあって、乗り越えることができた夕士は、また一回り大きくなることができました。


<妖怪アパートシリーズ>
「妖怪アパートの幽雅な日常@」
「妖怪アパートの幽雅な日常A」
「妖怪アパートの幽雅な日常B」
「妖怪アパートの幽雅な日常4」
「妖怪アパートの幽雅な日常D」
「妖怪アパートの幽雅な日常6」
「妖怪アパートの幽雅な日常7」

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2011年06月17日

香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常7」

妖怪アパートの幽雅な日常7

 香月日輪 著
 「妖怪アパートの幽雅な日常7」
 (YA!ENTERTAINMENT)



3月を迎え、夕士たちの高校では3年生の追い出し会が行われ、アパートでも秋音ちゃんが修行に旅立つので送別会が行われた。そんな別れの季節、アパートの住人・まり子さんが預かっていた何かの卵が孵り、そのことがきっかけでまり子さんの過去が明らかになる。


3月と言えば別れの季節。遠い学生時代を思い出して懐かしく読みました。あまり良い思い出はありませんし、卒業式でもほとんど泣かずに終わった私としては、夕士たちがうらやましくなりました。

相変わらず女生徒たちにキャーキャー騒がれる千晶先生。マイクを握るとスターのオーラが出る・・ってどんな感じなんだろう?と何だか逆に冷静に読んでしまいました。

前作でちょっと気に入っていた生徒会長も居なくなってしまうのは残念です。夕士の修行の師匠でもある秋音ちゃんが旅立ったのも寂しいです。彼女はきっと大きくなって戻って来ると思うので楽しみでもありますが。


今回のメインとなる話は、まり子さんの過去の話。まり子さんは今、妖怪保育園の保育士をやっています。彼女が以前、保育園の園長から預かった何かの卵(もちろん妖怪の卵)が偶然、夕士の目の前で孵ったことで“すり込み”されてしまい、生まれた雛(?)は夕士になついてしまいました。

その様子を見て、いつものまり子さんらしくない反応がありました。そして、あるとき突然号泣し始めた彼女が語った、自分の過去。

生前の彼女は裕福な家庭に生まれ育ち、両親に物や金をいくらでも与えられ、甘やかされ、でもある意味放置されていました。彼女にとって両親とは金をくれる存在。特に何も教育されなかったせいで勉強も出来ず、精神的な成長もなく、友人と思っていた周りの人たちにうまく利用されていました。

そのことに気付かなかった彼女は良いように利用され、でも本人はそれが当たり前というか、普通の生活だと思っていました。ある男性と出会うまでは・・。

泣きながら語られた彼女の過去には驚かされ、泣きそうになりました。お金や物があふれていても、愛情を貰っていないと幸せにはなれない・・ということが改めてわかりました。

そんな過去があったから、今彼女は保育士なんだな・・と思うと寂しくもなりました。

今回の話、ぜひ10代の子どもたちに読んでもらいたいと思いました。


最後には、夕士がやっと子どもらしくいよう!と決意を固め、ちょっと嬉しくなりました。これからの成長がまた楽しみになりました。


<妖怪アパートシリーズ>
「妖怪アパートの幽雅な日常@」
「妖怪アパートの幽雅な日常A」
「妖怪アパートの幽雅な日常B」
「妖怪アパートの幽雅な日常4」
「妖怪アパートの幽雅な日常D」
「妖怪アパートの幽雅な日常6」


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2011年06月11日

香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常6」

妖怪アパートの幽雅な日常6

 香月日輪 著
 「妖怪アパートの幽雅な日常6」
 (YA!ENTERTAINMENT)



新年を妖怪アパートで迎えた夕士。冬休みを満喫した後には、修学旅行があった。スキー合宿のために泊まることになったホテルは何だか古くて寒くて嫌な雰囲気があり、担任の千晶先生や生徒数人の体調が悪くなってしまい・・。


このシリーズはサクッと読めるから早いです。

今回の夕士は、スキー合宿というか修学旅行に行きます。このシリーズで楽しいだけの旅行なんてあるわけもなく・・たらーっ(汗)

妙な雰囲気を醸し出すホテルに夕士は嫌な予感がします。何事もなく楽しい旅行を過ごしていたのですが、千晶先生の体調がどんどん悪くなり、夕士が何度か助けることに。


題名の割には意外と怖くないこのシリーズですが、今回は久々に怖かった・・もうやだ〜(悲しい顔)

古びた、妙な雰囲気のするホテル・・・とくれば、例のアレが出るわけですよがく〜(落胆した顔) 予想はしていましたけど、やっぱり怖かった!

怖いので詳しく書きませんけど、秋音ちゃんが言った「だから、自殺はダメなのよ」という言葉に何度もうなずいてしまいました。1人でも良いからそばに助けてくれる人がいれば自殺なんてしないで済むのに・・と思うと怖かったけど悲しくなりました。


旅行では、夕士がクラスメートたちと雪合戦したり、まくら投げしたりして楽しそうでした。普段、何だかおじさん臭いというか、達観した感じのある夕士が、高校生らしい行動をすると嬉しくなります。たまにはこういうのも必要ですよね。


千晶先生は相変わらず良い味を出してはいるんですが、先生に対して女生徒たちが「萌え〜」って連呼して盛り上がるのがどうも気に入りません。

こういう軽いノリも必要なのかもしれませんけど、私には辛い・・バッド(下向き矢印) もっと若いときに読むと読みやすかったんでしょう。



<妖怪アパートシリーズ>
「妖怪アパートの幽雅な日常@」
「妖怪アパートの幽雅な日常A」
「妖怪アパートの幽雅な日常B」
「妖怪アパートの幽雅な日常4」
「妖怪アパートの幽雅な日常D」

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2011年06月07日

香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常5」

せっかく書けた記事がさっき全部消えてしまって大ショックもうやだ〜(悲しい顔) もう二度と同じことは書けません・・。

はあ〜・・・・・・・気を取り直して。


妖怪アパートの幽雅な日常5

 香月日輪 著
 「妖怪アパートの幽雅な日常D」
 (講談社文庫)



霊力を更にアップさせるために、アパートの地下に出来た滝に打たれる夕士。学校には新しい教師が二人やって来た。美人な青木先生と不良っぽさが魅力の千晶先生。二人は違った信念を持ち、それぞれが信じる方法で生徒たちを導いていくが・・。


夕士の修行のために秋音ちゃんが大家さんに頼んで、地下に滝が出来ました。毎朝、滝に打たれながら修行をして更に霊力がアップしています。

アパートではお月見なんかして、大盛り上がりです。そして相変わらず美味しそうな料理の数々。それだけでも読む価値あり!って感じです。


学校には二人の教師が来ました。1人は美人で清楚で、女生徒の心をガッチリつかんだ青木先生。でも中身には問題あり。すごく正論を言うのですが、納得しにくいというか、正論すぎて引いてしまう・・。一見、正論ですけど他の方向から物事を見たらそんな発言はできないのでは?と思うことが何度もあります。夕士にも「両親がいなくてかわいそう」と言い、怒りを買います。

すごく悪意たっぷりに大げさに書かれていますからここまでひどくはないですけど、こういう人実際にいました。正義感が強いというか、すごく“良い人”なのに実は上から目線・・。その“良い人”さが鼻に付くふらふら

もう一人は不良の味方でもある千晶先生。きっと作者がこの先生のこと大好きなんだろうな〜とわかるくらい理想的な教師として書かれています。不良の気持ちもわかるし、良い子の気持ちもわかる。そして普段優しいけど叱るときは思いっきり。でも逃げ道はさり気なく作ってある。

こんな理想的な人、見たことありません。もしいたら最高の教師でしょうね。

この話には、数人のかっこいい女生徒が出て来ます。同性から見ても素敵!と思えるようなかっこよさ。クールで頭の回転が速くて・・。学生時代に会っていたら絶対付いて行ってますねあせあせ(飛び散る汗) もし実際にこんな子がいるならぜひ将来は政治家になってほしい!と願ってしまいます。日本を救ってほしい!


個性的な人もたくさん出てきて賑やかになったシリーズ。続きも楽しみです。


<妖怪アパートシリーズ>
「妖怪アパートの幽雅な日常@」
「妖怪アパートの幽雅な日常A」
「妖怪アパートの幽雅な日常B」
「妖怪アパートの幽雅な日常4」


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2011年05月27日

香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常4」

妖怪アパートの幽雅な日常4

 香月日輪 著
 「妖怪アパートの幽雅な日常4」
 (YA!ENTERTAINMENT)



高校2年の夏休みを迎え、前半は修行、後半はバイトをがんばる夕士。修行は今まで以上にハードになり、気を失うこともしばしば。何とか乗り越えたと思ったら今度はバイト先に新しく入った大学生たちに悩まされることに・・。


このシリーズも4冊目。若干、ネタが尽きてきた感もありますが・・。

今までは夕士の学校のことがチラッと出てくる程度で、ほとんどはアパート内のことだったのですが、今回は半分くらいが外の出来事になっています。


魔力をよりパワーアップさせるためにハードな修行が行われるようになり、しばらくは気を失う状態が続きました。慣れてきてやっとすがすがしい気持ちで修行が終えれるようになった頃、夕士のバイトが始まります。

以前も働いたことがある工場でのバイト。中年のおじさんばかりが働く工場ですが、夕士は良い関係を築いていて話もよくしますし、仲良く働いていました。ところが今回入って来た大学生のバイトがどうもおじさんたちとうまくいかない・・。

夕士は大学生と年齢が近いからという理由で、おじさんたちと大学生たちの間に立つことになります。何とかお互いを歩み寄らせようとする夕士。

アパートの住人にアドバイスをもらいながら、仲を取り持ちます。


バイト中に偶然助けた自殺しようとしていた小学生の女の子とも親しくなった夕士は、ちょっと大人びてるけど、中身は子どもな彼女のことも立ち直らせます。


・・と、あちこちで大活躍する夕士でした。そして、彼自身も更に大きくなった感じがしました。

親友の長谷もアパートにすっかり居ついていて、彼も今まで以上に大きくなりました。

ちょっと説教臭い感じの話になってきたのは気になりますが、登場人物たちは相変わらず個性的で気に入っているので、続きも借りて読もうと思います。


<妖怪アパートシリーズ>
「妖怪アパートの幽雅な日常@」
「妖怪アパートの幽雅な日常A」
「妖怪アパートの幽雅な日常B」



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2010年06月03日

香月日輪「僕とおじいちゃんと魔法の塔2」

香月日輪著 「僕とおじいちゃんと魔法の塔A

(角川文庫)


魔法の塔で一人暮らし?を始めて4度目の春を迎えた龍神は、親友の信久と共に高校に合格し、のんびりした春休みを過ごしていた。ところが、異次元から魔女が現れ、龍神と信久を街へ連れ出したり、おじいちゃんに魔法をかけたり、大騒ぎに・・。


1冊目では、小学生だった龍神がもう高校生に。元々、大人のような考えや行動をする龍神ですから、あまり違和感なく読めました。・・というより「大きくなった」と書いてあるのを読む度に「そっか、やっと中学卒業した所だったね・・」なんて驚く感じでしたあせあせ(飛び散る汗)

一人暮らしといっても、おじいちゃんやその相棒的な存在のギルバルスが一緒に住んでいるわけで、少しも寂しさを感じることなく生活しています。しっかり度が増していて、野菜を作ったり魚を釣ったりして、自分で料理もします。もちろん洗濯や掃除も。

前半は両親から離れて過ごす子どもたちの楽しそうな伸び伸びした生活が書かれていて、後半になると魔女が登場したことで、ファンタジー色が強くなります。

魔女が政治家からお金を盗んできてそれを龍神がパ〜ッと使う様子が書かれているのですが、その辺りはちょっとついていけない感じもしましたたらーっ(汗)

確かに表に出せない裏金ですから「いいじゃん、使っても」と言いたい気持ちはわかるのですが、それでも勝手に使って良いのか?子どもとして金銭感覚は大丈夫か?とか関係ないのに心配してしまいましたふらふら

そういう感情がわくのは私が一応大人だからかな?とも思いますがく〜(落胆した顔) 子どもが読めばただ単に楽しめるのかも。

やたらと出てくる信久の「萌え〜」というセリフにもついていけず、どんどん置いていかれる感じがしてしまいました。

面白いのですが、続きが出ても読むのはどうしようかな?という気分になってしまっています。


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今読んでいるのは・・
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2010年04月05日

香月日輪「僕とおじいちゃんと魔法の塔1」

香月日輪著 「僕とおじいちゃんと魔法の塔

(角川文庫)


「妖怪アパート」シリーズの面白さに味をしめて、別の本も手にとってみました。

小学6年生の龍神(たつみ)は、理想的な家族に囲まれ、不自由なく暮らしているが、その生活に何となく疑問を感じるようになっていた。家を抜け出し、海へサイクリングに行く休日を過ごしていたある日、何かに引き寄せられるように岬にある塔へ行った。お化け屋敷のようなその塔に入ってみると、龍神が生まれる前に亡くなったおじいちゃんの幽霊が!


「妖怪アパート」と似た雰囲気の話でした。違うのは、主人公の境遇。「妖怪アパート」では両親が亡くなって一人ぼっちになっていますが、この主人公は、恵まれた一般的な家庭で育っています。

自分に自信が無いために、弟に少し嫉妬を感じていたり、父親の立派さに畏れを抱いていたり・・はしますが、それでも普通の子どもと言えるでしょう。

ただ、小学生には思えない・・。自分の小学生時代と重ねて考えてしまうせいか、大人に感じるんですよねあせあせ(飛び散る汗) 苦労しているならわかるのですが、恵まれた環境で育っているのになぜかすごく考えが大人びてる・・。

何でも大人の言いなりになる必要はないですし、自分で考えて行動することは大事なんですが、普通なら高校生くらい(早くでも中学生)で考えるようなことを龍神は小学生で考えてしまう。

もう少しゆっくり生きれば良いのに・・なんて思ってしまいました。

おじいちゃんが、龍神の父親に言った「子どもを所有物として私物化してないか?」という言葉に共感しました。

とても簡単に読めてしまう作品ですが、ぜひ子どものいる親御さんにも読んでもらいたい!と思いました。

かなり完結した感じの話なんですが、まだ続編が出るようです。作者自身も書き渋っていた・・というのが笑えますがあせあせ(飛び散る汗)


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今読んでいるのは・・
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2010年02月20日

香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常3」

香月日輪著 「妖怪アパートの幽雅な日常B

(講談社文庫)


夕士が通う高校のある教師にまつわる怪談めいた話が出てきた。しかも教師の様子が日々変化してきている。何かにとりつかれたような雰囲気がするその教師を何とか助けようと夕士は、アパートの住人たちの助けも借り、立ち上がるが・・。


今回は、アパートの中だけではなく、高校での事件もあり、登場人物も増え、ますます面白くなっていますわーい(嬉しい顔)

以前は女の子と話すことも苦手だった夕士ですが、アパートの住人で、今では霊力を鍛えるときの師匠でもある秋音ちゃんのお陰で周りには女の子しかいないくらいになっています。

その友人の一人が巻き込まれたので、仕方なく謎を解明するために動くわけですが、いい加減な「魔道書」を使ったせいで散々な目に・・。

とりつかれていた教師を助けたはずが、そう簡単にはハッピーエンドになりません。

「世界には自分一人だけ。周りは飾り」と思っていて、その考えは間違っているということにも気付いていない状態で育ってしまった大人もいる・・・怖いことです。

今回も色々と考えさせられる言葉がありました。


<妖怪アパートシリーズ>
「妖怪アパートの幽雅な日常@」
「妖怪アパートの幽雅な日常A」



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今読んでいるのは・・
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2010年02月01日

香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常2」

香月日輪著 「妖怪アパートの幽雅な日常A

(講談社文庫)


半年間の寮生活後、「妖怪アパート」へ戻ってきた夕士。妖怪と人間たちのにぎやかな生活に戻って、幸せな日々を送る。ある日「魔道書」の封印を偶然解いて、妖魔を呼び出してしまう。「魔道書」を使いこなすためには、霊力をアップさせる必要があるということで、厳しい修行を受けることに・・。


2冊目は1冊目よりも更に早く読めました。話に慣れたせいもあるのかもしれません。

修行を受け始める夕士。1作目でも少し霊力がありそうだという話がありましたが、修行でもなかなかのセンスを出しました。更にたくましくなっていきます。

親友の長谷がとうとうアパートへやって来ます。事前に説明してあったお陰で色々気の利いたお土産を持参し、きちんとした挨拶もして「本当に高校生かexclamation&question」と驚きました。幼い頃から父親に帝王学を教えられてきている・・という設定だからでしょうけど。

夕士と長谷の関係は、現実ではありえないくらいの濃い関係です。こんな親友がいたら世の中もっと楽に感じるだろうな〜としみじみ思いました。

話の中に手首だけの妖怪、るり子さんの作る料理がたくさん出てくるのですが、そのメニューがたまらなく美味しそうでぴかぴか(新しい) あまりじっくり読んで想像したらよだれが出そうですあせあせ(飛び散る汗)汚いですね・・すみません 手首だけの妖怪だなんて、会いたくない!でも料理は食べてみたいexclamation

今回は大きな進展はなく、次へ続く話・・という感じでした。次回が楽しみですグッド(上向き矢印)


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posted by DONA at 11:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:香月日輪

2010年01月30日

香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常@」

香月日輪著 「妖怪アパートの幽雅な日常@

(講談社文庫)


自分ではきっと手に取ることも無かったであろう本ですあせあせ(飛び散る汗) 仲良くしていただいている先輩に貸していただきました。

夕士は3年前に両親を事故で亡くし、親戚の家で生活している中学3年生。寮のある高校へ入学することになったが、直前に寮が火事で無くなってしまう。これ以上親戚に迷惑をかけたくない夕士は、不思議な不動産屋に入り「幽霊が出る」という噂のあるアパートに住むことに・・。妖怪と人間が一緒に住むアパートでの不思議な日常。


「お化け」「幽霊」や「妖怪」など昔から好きではなくて、そういうものが出てくる作品には関わらないで来ました。でも、「しゃばけシリーズ」を読むようになってからは「妖怪も良いものかも」(「良いもの」というのも変ですけどたらーっ(汗))なんて思うようになり、あまり違和感なく読めるようになりました。

この作品は、題名からは想像できないような深い内容で、ただ単にアパートでの日常が書かれているようでそれだけではない、何かを考えさせられる話でした。

主人公の夕士は、両親を亡くし、常に「迷惑をかけてはいけない」「しっかりしないと」と肩に力を入れるようにして生きてきました。その考えが全て打ち崩されるような「妖怪アパート」での暮らし。お陰で、自然に涙を流したり、怒ったり、笑ったりできるようになったのですわーい(嬉しい顔)

妖怪と共に自然に暮らす住人たちに教えられることがたくさんあり、大きく成長していきます。

「苦しみも哀しみも、物事のたった一面に過ぎない。(中略)考え方ひとつで世界は変わるよ」・・・これは、アパートの住人が言った言葉です。高校生になったばかりの夕士に「世界はもっと広い」と教えます。

「価値観は、いろんな価値観と比べてこそ価値観なんだよ。自分の価値観も、別の価値観と比べてみて初めて価値観たるというのがよくわかるんだよな」・・・これは、夕士の幼馴染で親友の長谷が言った言葉。同級生たちと良い関係が築けなくて悩んでいる夕士を励ますために言いました。

児童書ということですが、色々考えさせられて、泣いてしまう出来事も多くて、なかなか面白い作品でしたぴかぴか(新しい)

自分のことを「完璧な大人」と思っている方にはつまらない話かもしれませんが、「こんなんで大人と言えるのか?」と時々不安になるような方にはお勧めです。ページ数も少ないですし、字も大きいので、1時間くらいで読めてしまいますから、お手軽ですよ揺れるハート


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