
サラ・パレツキー 著
山本やよい 訳
「ナイト・ストーム」V・I・ウォーショースキーシリーズ11
(ハヤカワミステリ文庫)
わたしが嵐の真夜中に閉鎖された墓地へと向かうはめになったのは従妹のペトラのおかげだ。彼女が指導している少女たちが、そこで罪のない儀式ごっこに興じていたのだ。だがわたしが見つけたのは胸に鉄の棒を突き立てられた男の死体だった。ヴァンパイア殺人!事件はマスコミの好餌となり、わたしはその渦中へ・・・歴史に秘められた過去の闇と、現代社会の暗部が、ヴィクを追い詰める!ショッキングな展開を見せる最新作
体調が悪かったせいもあり、なかなか読むスピードが上がらず、1週間くらいかかってしまいました。もう少しページ数が少なかったら良いのですが、でもどこを削るか?というと難しいですし。
今回のヴィクは、また従妹・ペトラからのSOSによって事件に巻き込まれていきます。くだらない儀式をやろうとしていた少女たちを連れ戻しに行ったら、そのすぐそばで男性の遺体を見つけてしまいました。
移民の子どもも混ざっていることに気づいたため、少女たちを密かに逃がすことにし、殺人事件の発見者としてヴィクは一人で立ち向かいます。
事件を調査しかけたとき、昔の友人・レイドンから緊急の呼び出しを受けます。被害妄想が激しくなっていた彼女と話すことにうんざりしていたヴィクは、用事が長引いたせいもあり、待ち合わせに遅れてしまいます。辿り着いたヴィクを待っていたのは、レイドンが転落して意識不明になっている姿でした。
自分が間に合わなかったことを後悔し、レイドンを殺害しようとしたのは誰なのか?を調べ始めます。そして、2つの事件に接点が見つかり、更に意外な人物と過去の出来事も明らかになり、事件は複雑化していきます。
ヴィクももう50歳になったそうで、今までより疲れやすくなっている気がします。でも相変らずの情熱とパワーで、ボロボロになりながらも、自分や亡き母親に向かってくる人には、容赦なく立ち向かっていきます。
一言余計なせいで、たくさんの人を怒らせながら・・。
ヴィクを支える人たちも健在で、心身共に疲れ果てる彼女を優しく、時には叱りながら支えてくれています。
喧嘩や乱闘のシーンは減っていますが、まだまだカッコいいヴィク。彼女の活躍が今後も楽しみです。
<V・I・ウォーショースキーシリーズ>
「サマータイム・ブルース」
「レイクサイド・ストーリー」
「センチメンタル・シカゴ」
「レディ・ハートブレイク」
「ダウンタウン・シスター」
「バーニング・シーズン」
「ヴィク・ストーリーズ」
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