
ジョアン・フルーク 著
上條ひろみ 訳
「トリプルチョコレート・チーズケーキが噂する」お菓子探偵ハンナ24
(mirabooks)※電子書籍
横暴で嫌われ者のレイク・エデン町長。その日も夫を侮辱されたハンナの妹アンドリアの逆鱗に触れ、張り倒されるはめに。ところが数時間後、ハンナの新作ケーキを手に謝罪に訪れたアンドリアが発見したのは、彼の死体だった!イースターの注文に大忙しのハンナも、妹のピンチを救うため調査を開始する。けれど町長に恨みを持つ人物はあちこちにいて・・史上最多の容疑者にハンナもお手上げ状態!?−出版社HPより−
今年もやって来ました! ハンナシリーズの発売が!
あらすじが思いっきりネタバレなのですが、このシリーズにとって誰が被害者で加害者か?はどうでもいいということなのでしょう。さすがに誰が犯人か?までは書かれていませんしね。
ずっと嫌な奴として存在していたバスコム町長。彼は嫌われているのに殺されないので、このまま存在していくのかと思えば、ここにきていよいよ被害者に。今回ほど「仕方ないね」と思う被害者はいませんね。
そんな彼が被害者となると、いつものように、ハンナの作ったお菓子が現場に落ちている・・くらいではインパクトがないので、妹のアンドリアを容疑者に仕立てています。
しかし、数時間前に被害者を揉めた上に張り倒してまでいて、更には死体まで発見しているという揺るぎない容疑者だというのに、拘留されることもなく、警察に連れて行かれて尋問されるでもなく、自宅でサラッと確認して終了だなんて、どれだけ身内に甘いんだか!
そんなんだから素人探偵に出し抜かれるんだよ!と呆れてしまいます。
何より今回気になったのが、何度も出てくる、ハンナの頭の中での会話。自分が発言したことに対して、悪者みたいな考えがツッコミを入れて、良い人が仲裁するみたいな展開が何度もありました。
何それ? 今までもあったかな? 気になって仕方ありませんでした。
しかも、その展開のせいでハンナの性格がますます悪く見えて、ハンナがどんどん嫌いになってしまいます。
ハンナが自分のアパートに帰りたがっているのも理解出来ません。愛猫・モシェさえ嫌がらなかれば帰るのに、という発言が多いこと。サラッと住んでいるミシェルにも驚きますけど。いくら気に入っているといってもね〜。サッサと売って別の家を購入するか、ノーマンと住むかしたらいいのに。
更に気になるのはマイクの存在。彼ってそんなに大食いキャラでしたっけ?今となっては大食い以外に存在価値がないかのような状態。もうハンナのことは何とも思っていないんじゃないの?と思います。ノーマンと結婚したら全ては丸く収まるのに、何がそんなに問題なんだろう?
あ〜、このシリーズの感想を書くとどうしても辛口になってしまう! でもきっと続きも読みますよ。一年が待ち遠しいくらい!
<お菓子探偵ハンナシリーズ>
「チョコチップクッキーは見ていた」
「ストロベリーショートケーキが泣いている」
「ブルーベリー-マフィンは復讐する」
「レモンメレンゲ・パイが隠している」
「ファッジ・カップケーキは怒っている」
「シュガークッキーが凍えている」
「ピーチ・コブラーは嘘をつく」
「チェリー・チーズケーキが演じている」
「キーライム・パイはため息をつく」
「キャロットケーキがだましている」
「シュークリームは覗いている」
「プラムプディングが慌てている」
「アップルターンオーバーは忘れない」
「デビルズ・フードケーキが真似している」
「シナモンロールは追跡する」
「レッドベルベット・カップケーキが怯えている」
「ブラックベリー・パイは潜んでいる」
「ダブルファッジ・ブラウニーが震えている」
「ウェディングケーキが待っている」
「バナナクリーム・パイが覚えていた」
「ラズベリー・デニッシュはざわめく」
「チョコレートクリーム・パイは知っている」
「ココナッツ・レイヤーケーキはまどろむ」
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