2009年10月19日

伊坂幸太郎「オーデュボンの祈り」

伊坂幸太郎著 「オーデュボンの祈り

(新潮文庫)


コンビニ強盗未遂で逃亡していた伊藤が気づいたら知らない島に来ていた。この島(萩島)は江戸時代から外界との関わりを絶っているという。住人は謎めいた人ばかりで、しかも喋るカカシが居る!「未来が見える」というそのカカシが次の日に殺されてしまう。自分が殺されることがわかっていたはずのカカシはなぜ黙って殺されてしまったのか。


この人の作品は、考えさせられることが多いなーと。しかも、普段考えないようなこと。でも本当は身近にある問題なのに普段は気づいていないようなこと。

今回も「人が生きていくためにどれだけの犠牲を強いているのか?」という大きな、でも忘れてしまいがちな問題が語られています。

思わず目を背けたくなるような話も・・。

外界との関わりを絶っている島。しかも150年も前から。住人はかなり変わっていて謎めいていて、普通では考えられないようなルールもあります。そんな住人たちの物語にはみんな悲しみがあり、じんわりと沁みてくる感じです。

カカシが殺された謎だけではなく、萩島の世界にも引き込まれてしまう作品でした。カカシがしゃべったりするような不思議な世界観なのに、違和感無く読めてしまいましたぴかぴか(新しい)


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2009年09月24日

伊坂幸太郎「チルドレン」

伊坂幸太郎著 「チルドレン」 (講談社文庫)


この作家のことを知ったのは最近のことです。読む本が無くなったときにネットで評判とか感想とかを読んでいて見つけた作家でした。

で、この本を手に取ったのはただ単に目立っていたからあせあせ(飛び散る汗) 派手な色使いと派手な絵の本に囲まれるようにして置いてあったので、シンプルな絵のこの本が逆に目立っていたんです。


変わった考え(信念)をもつ陣内が引き起こしたり巻き込まれたりする事件を周りの友人、後輩たちから見た視点で進んで行くストーリー。短編集だが、他の話とも関連があって、一話と言っても良い内容になっている。


1話目に銀行強盗にあう所から始まり、気づけば話に引き込まれていましたわーい(嬉しい顔)

読み進める毎に「この陣内って何なのexclamation&question」という疑問が浮かび、でも妙に魅力的で、どんどん好きになってしまいます。

陣内は社会的に「普通」な考えとは違う所に生きている人で、他の人なら必ず(しかも自然に)「普通はこんなことしないだろう」とか考えてから行動してしまうのに、自分が思った通りに行動できるんです。周りの人から見れば「変な人」たらーっ(汗) でもみんながこんなにストレートに行動を起こすことができたら、もっと世の中もスムーズに流れるのかもしれない・・なんて思ってしまいます。

障害者に対する態度や、子どもたちに対する態度など、主人公の陣内から色々と教えてもらったようなそんな気がしました。

「子供のことを英語でチャイルドと言うけれど、複数になるとチャイルズじゃなくて、チルドレンだろ。別物になるんだよ」   なるほど〜、1人だとおとなしいけど集団になると強気になる子どもっているよね・・・感心してしまいましたぴかぴか(新しい)

ただ、「この人、本当に信念をもって行動してるの??」って疑問に思う行動をすることもあって・・がく〜(落胆した顔) それがまた惹きつけられる魅力の一つなのかもしれません。


ということで、この作家のことを気に入ったので、他の本も読んでみようかな??と思いまするんるん

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