柴田よしき 著
「ぼくとユーレイの占いな日々」
(創元推理文庫)
徹夜のアルバイトを終えた石狩くんが出逢った、冗談みたいな厚化粧の女。彼の過去の行動を当てる彼女は大人気占い師、摩耶優麗だった! 石狩くんはある事件をきっかけに優麗が率いる占いの館・魔泉洞に就職してしまう。次々に持ち込まれる不思議な事件を鮮やかに解くユーレイの名推理と、超個性的な面々に振りまわされる石狩くんの受難の日々を描いた、ユーモアミステリ短編集。−裏表紙より−
優麗(ゆうれ)という名前だから“ユーレイ”。本人が、のばさず切って発音するようにと常々言っているため、誰も「ユーレイ先生」とは呼びませんが・・。
占いと言いながら実はユーレイ先生の鋭い観察力と、推理力によって導き出される答えで、お客である依頼者の悩みを解決していくという方法で話が進んでいきます。
話の中にも出てきますが、占いってある意味セラピーに似てるんですよね。
私は占ってもらったことがありません。テレビや雑誌なんかでやっている星占いとかは見ますが、それも参考にする程度で、ラッキーカラーが何色だからといってその色の服を着るようなことまではしません。
ただ、「イライラしないようにしましょう」というようなアドバイス的なことは妙に気をつけたりするんですよね。それってつまり、セラピーみたいなものかな?と。
・・などと、感心(納得?)しながら読み進めました。
ユーレイ先生の観察力と推理力は確かにすごくて、鮮やかな謎解きには驚かされるばかりでした。何よりも彼女のキャラクターが素敵!
いや、素敵とは違うか?・・面白すぎ!
ものすごいマイペースで、真っ直ぐで、熱くて、でも冷めていて、強烈なキャラをしています。
更に彼女よりも濃いキャラの人もいるんです。それは、彼女の秘書兼ボディガードなどなど・・のウサギちゃん。屈強な男性なのになぜかおねぇ言葉をしゃべります。そして仕事にかなり厳しくてシビア。暴走しがちなユーレイ先生をうまくコントロールしています。
こんな強烈なキャラに囲まれていると、主人公・石狩くんがすっごく普通に感じられて(実際に標準的な男性ではあるんですが)、彼が気の毒でたまりませんでした。色々と文句を言いながらもユーレイ先生に尽くしているのが笑えます。
ミステリーとしても楽しめますし、キャラクターもストーリーも面白い作品でした。
続編も書く予定みたいなので、楽しみに待つことにします。文庫化はいつになるか・・・気が遠くなりそうですけどね。
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