2023年08月18日

柴田よしき「あんとほうき星 お勝手のあん」

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 柴田よしき 著
 「あんとほうき星 お勝手のあん」
 (ハルキ文庫)


紅屋から平蔵が去ったことで、安政五年はおやすにとって忙しい日々が続く年となった。品川に腕の良い女料理人がいるとの噂が広まっていく中で、御殿山の宴に出した、おやすが考案した花見弁当は江戸中の話題となる。そんな多忙な中、おやすは、かつて紅屋で小僧として働いていたが、武家に養子入りして立派な若侍姿となった勘平との再会を果たしていた。思わぬ嬉しさに心満たされる一方、疫病が江戸に蔓延し始めて品川にも影を落とし、とめ吉も病に倒れてしまう……。待望のシリーズ第八弾!−裏表紙より−


おやすの恋も淡い雰囲気のまま終わり、まだ幼さも残りますが、実は18歳という立派な大人の女性になっています。

この時代、女料理人というのはほとんどいない状況なので、このまま料理人を続けていて大丈夫なのか?という不安もありますし、誰かと結婚してどこかの家の嫁として生きていく道もある、という転換期に来ています。

おやすは素直な性格なので縁談は色々ありそうですが、本人は料理を続けていきたい、今の店で働いていたいという気持ちが強いというか、それしか考えられないようです。

ちょうど黒船もやって来たり、お上にも色々問題が発生して世の中は不安定になっています。後10数年で江戸時代は終わるのか!?という世の中。

女料理人としては新しい時代の方が生きやすいのかもしれませんが、時代の変化がどう影響するのか今から心配になります。


今回は、江戸に蔓延した疫病がとめ吉にも襲い掛かり、倒れてしまうという大きな災難が。おやすは自分がとめ吉の体調の変化に気づいてあげられなかったからだと反省して、看病を続けます。読んでいてきっと大丈夫だろうと思いつつも心配になる展開でした。

次作からは周りだけではなく、おやす自身にも何か変化があるかも? そろそろ変化が起きてもおかしくない年齢になってきました。

楽しみなような寂しいような。おやすにはまだまだ紅屋で修行していてもらいたい気がします。


<お勝手のあんシリーズ>
「お勝手のあん」
「あんの青春〜春を待つころ〜」
「あんの青春〜若葉の季〜」
「あんのまごころ」
「あんの夢」
「あんの信じるもの」
「あんの明日」


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2023年08月07日

柴田よしき「ねこまち日々便り」

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 柴田よしき 著
 「ねこまち日々便り(上) ねこが来た編」
 「ねこまち日々便り(下) ひとも来た編」
 (祥伝社文庫)


緑色の大きな目をした、やけにヒゲの長い猫だった。離婚を機に故郷根古万知に戻った愛美は、この灰色の拾い猫をノンちゃんと名付け、飼うことに。町名をもじって「ねこまち」と呼ばれるシャッター商店街の再活性化を狙い、ノンちゃんは一日駅長を務めることになる。すると、これが話題になり、ノンちゃん見たさに駅は大賑わい、町も観光客で活気を取り戻す。ところが・・。−上巻裏表紙より−

ふかふかと柔らかな毛に包まれた灰色の猫は、なかなかの器量良しだった。観光客は一向に途切れない。しかし、愛美たち商店街に暮らす人々は根本的な問題に悩んでいた。高齢化による後継者問題である。ノンちゃん人気が衰えないうちに、若者が、子どもたちが住みたくなる町にするためには。愛美は自分の故郷の未来のため、奇想天外な案を思いつくと・・。。−下巻裏表紙より−


上下巻分けて感想を書くつもりが、日が経ちすぎてどこまでが上巻だったかわからなくなったのでまとめます。

読み始めたら「あの猫の駅長がいる町の話ね?」と思ったのですが、違いました。確かに、人が少ない過疎の村で、猫を駅長にして人を呼ぼう!というのは色んな所で考えられそうな感じではあります。人懐っこい猫がいたら、よし!やってみよう!的な。

なめ猫世代が偉い人になっているでしょうから、猫を擬人化?したくなるのは何となく気持ちがわかります。そして、1つ成功すると真似したくなりますしね。

この話も始めは拾った猫が人懐っこいから「駅長に」となるわけですが、それだけで終わったら面白くなかったでしょうし、上下巻に分けるほど話も広がらなかったと思うのですが、ここではあくまでも「1日駅長」でした。

そういうイベントを開催して、猫好きの人たちに集まってもらおうというわけです。

イベントは成功し、その時は人もやって来たのですが、駅で降りて終わりになりました。駅に降りて、商店街の方に人を呼ぶためにはどうすれば良いのか? ここがこの話のメインテーマとなってきます。

確かに「猫の駅長」を見に来たのであれば、駅ですべては完結してしまいますよね。これが町であれば、駅自体に店が入っていたり、駅前に色々な店が並んでいるのが見えたりして、一旦外に出てみようか?となるでしょうが、駅の周りに何もなければ、駅で座って電車を待ちそうです。

ノンちゃんという猫を飼うことになった愛美は、この村で育ち、一度は都会に出て、離婚を機に戻って来ました。一旦外に出たからこそわかる、故郷の村の素晴らしさ。それを何とか色んな人に知らせていってあそびに来てもらいたいと思うようになります。

色々と活動していくうちに、村以外の人にアピールするだけでは足りないことに気づきます。この村に昔から暮らす年配の人たちにとっては、別にこの村が発展する必要も無いわけで、このまま静かに暮らせれば・・と考えてしまうのもわからなくもないです。

実は「このまま静かに」というのがいかに難しいかをあまり考えていない人が多くて、まずは村の人たちのやる気を掘り起こす所から始まります。

愛美たちの奮闘ぶりが健気で必死で、ここまで何かに打ち込めるのが羨ましくなりました。

実際はこんなにうまくいくのは珍しいと思いますが、成功して良かったと愛美たちと一緒に喜ぶことが出来て、読んでいて良かったと思えました。もちろん、これで終わりにはなりませんから、これからもがんばらないとね!と応援したくなりました。


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2023年05月01日

柴田よしき「さまよえる古道具屋の物語」

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 柴田よしき 著
 「さまよえる古道具屋の物語」
 (文春文庫)


挿絵と文がさかさまの絵本。硬貨投入口がない貯金箱。ポケットの底がぬけているエプロン。把手のないバケツ。その古道具屋の店主は、役に立たないものばかりを、押し付けるように客に売る。その目論見は何なのか?バブル以降激しく移り変わる世相を背景に、モノと心の間で翻弄されながらも懸命に生きる人々を描く傑作長篇。−裏表紙より−


題名はともかく、表紙の絵が気味悪い感じで読むのをためらってしまう雰囲気です。読み始めると特に怖さは無いのですが、古道具屋の存在がどんどん怖くなっていきました。

連作短編になっていて、1話毎に登場人物は変わり、話も変わるのですが、時々それぞれの話が交わります。なので、1話読み終わったからといって内容を忘れてしまうと後で困ります。

2話目は、阪神淡路大震災のことが描かれていたので、早々に断念。あまり細かく描写されるとその時に戻ってしまう感覚がして読めないんです。だからその話に出てくる人物については後で出てきても何となくしかわからない状態で読み進めました。それでも問題なかったですけど。

3話目以降は、謎の古道具屋の客となった人たちが語る話が続きます。ポケットの底がぬけているエプロンを買った作家は、1話目に出て来た人物ですが、1話目のほのぼのとした雰囲気から一転、エプロンによってもたらされた数々の不思議な現象について語られ、始めは幸せそうな家族がどんどん転落していく様子が読んでいて怖くなりました。本人も言っているようにエプロンのせいだけではないでしょうが、人間の欲望は終わりがなく、それに惑わされると悪い方向に落ちていくものなのだと改めて思わされました。


そして4話目以降から次々と古道具屋の謎が明かされて行きます。欲深い人間に罰を与えているのだとして、なぜそんなことをしないといけないのかがわかりません。もしそんな罰を与える存在だとすれば正体は神なのか?と思うしかないですが、そのオチはここまでの流れから考えて弱すぎるので違うだろうと思いますし。

古道具屋の正体とその存在意義についてはネタバレになるので書きませんが、なるほど、と納得できました。ただまあ、ここまでまわりくどくやらなくても良かったのでは?とも思います。でもそれも正体があれだから仕方ないのかもしれません。


ファンタジーではありますが、人間の闇の部分や深い悩みや生き方について濃く描かれている、ある意味この作家さんらしい作品でした。


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2023年03月14日

柴田よしき「自滅」

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 柴田よしき 著
 「自滅」
 (角川文庫)


子供の頃から自己主張が苦手で、不満を口にすることができない由佳里。狭苦しく選択肢のない実家を出て、東京で大学を卒業し会社員となった由佳里は、そりの合わない営業の鈴本から理不尽なことで文句を言われ、罵倒される毎日を送っていた。「死ねばいい」現実逃避するのにのぼったビルの屋上で呪詛を吐いた翌日、由佳里は会社で鈴本が無断欠勤したと聞く・・(「自滅」より)。女性たちの心の闇に迫る戦慄のホラー短編集。−裏表紙より−


「薫衣草(ラベンダー)」「雪を待つ」「隠されていたもの」「ランチタイム」「自滅」の5編収録。


あらすじを見て「ホラー」と書かれていたので読むのを躊躇していたのですが、好きな作家さんなので、きっと私が苦手で絶対に読まない、いわゆる「ホラー」とは違うだろうと信じて読むことにしました。

結果、やはりいわゆる「ホラー」とは違い、そこまで怖いこともなく読めました。まあ心地いいということもなかったですけど。

ほぼすべての話が最後までスッキリとはいかず、ぞわっとする終わり方でした。「ランチタイム」がある意味、きれいに終わったかな?途中が怖かったですけど。描写を頭で描かないようにすれば読めました。

とはいえ、怖くないわけではなく怖くもありましたが、それよりも「なるほど、そうなのか」と納得した感じです。この女性はラクになれるのかな?と思える結末だったのでマシでした。


一番怖くてゾッとしたのは表題作の「自滅」 これは女性の心の闇というか、彼女の嫉妬心や欲望が引き起こした悲劇というか事件であって、「女性」とくくらないで欲しいと思うくらい共感出来ず。

チラッとわからなくはないですけど、ここまでする?と思いますし、そんなことをしておいて、ビルの屋上で呪詛を吐いたら消えた、なんて都合よく考えられる!?と納得できませんでした。これは怖い。こんなことを引き起こす人はどこか壊れているのでしょうから、この行動も仕方ないというかあり得るのかもしれませんけど。


お化けや幽霊や超常現象などのホラーではないですが、決して読了感は良くないので、口直しできる爽やかな作品を用意しておいて読むことをお勧めします。

この作家さんだから読んだけど、他の作家さんなら読まないな。


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2023年02月17日

柴田よしき「あんの明日 お勝手のあん」

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 柴田よしき 著
 「あんの明日 お勝手のあん」
 (ハルキ文庫)


一人前の料理人として歩み始めたおやす。彼女の前には見慣れぬ食材への挑戦、調理場での出会いなど新しい出来事が次々と起こっていく。そんな日々の中、料理に興味を持ち始め歩み出したとめ吉と二人で考え出した料理は紅屋の新たな名物となってゆく。一方、とめ吉に嫌がらせをした男がお縄になったことで、おやすは若女将であるおゆうから、相模屋の女郎・桔梗との意外な秘密を聞かされる。そして山路一郎から想いを告げられ、おやすは一つの決心を固めるのだが・・。大好評お勝手のあんシリーズ第七弾!−裏表紙より−


紅屋は災害からもうまく復活し、再び経営も軌道に乗って来た感じです。

そんな安泰な紅屋ですが、時々よからぬ噂が出てきています。とはいえ、ほとんどが誤解なので、良い店であることは変わらないようです。おやすが良い店で働けていることが嬉しいです。とりあえず、彼女が一人前の料理人として成長できるまではきちんと店が存在していて欲しい物です。


おやすは今回、女性としてどう生きるかの決断を迫られました。そういう話が出るであろうことは前作まで読んでいれば想像出来たのですが、もしかして良い解決策があったりして・・という淡い期待はやはり無理で、そうなるわね、という結果になり、残念ではありました。

でもこれをきっかけに、料理人としてしっかり生きようという決意が更に強固になったのは良いことなのかもしれません。それも一つの幸せですからね。


一人前の料理人になるための試練も与えられました。おやすが苦労したのは、年上の女性を自分の部下として使うことでした。年上ということで遠慮もしますし、手取り足取り教えるより自分でやった方が早いので、つい何でも自分でやってしまうおやすの気持ちはよくわかります。

でもおやすの師匠は「人を使うことも料理人の仕事」と励まします。人をうまく使えないと美味しい料理は出せませんから、この経験は今後の料理人人生にとても役立つと思います。

とりあえずこの女性も良い人そうなので安心しました。今後、おやすの手足となって働いてくれると思います。


今回は悲しい場面もありましたが、これからの未来が明るい感じがしたのでうれしかったです。続きも楽しみです。


<お勝手のあんシリーズ>
「お勝手のあん」
「あんの青春〜春を待つころ〜」
「あんの青春〜若葉の季〜」
「あんのまごころ」
「あんの夢」
「あんの信じるもの」


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2022年11月18日

柴田よしき「時の鐘をならそう」

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 柴田よしき 著
 「時の鐘をならそう」
 (光文社文庫)※電子書籍


念願の銀河中央出版局に就職したララ。しかし、正規編集者抜擢を目前にミスを犯し、左遷されてしまう。失意のララに届いた演説会の案内。次期銀河連邦大統領候補は、かつて一緒に冒険をしたウィニー。再会を喜ぶ二人だったが、当夜、連邦を狙ったテロが起きて・・。少年と少女は大人になり、現実を知る。でも、夢は終わらない―。新たなる冒険の物語。−裏表紙より−


大好きな作家さんなので読んでみたのですが。

電子書籍でしか出ていないらしいのでとりあえず電子で購入。

SFだということはあらすじからもわかるのですが、妙に現代っぽい設定もあり、何だかわかりにくい世界観でした。

そして、登場人物の誰にも感情移入も共感も出来ない状態。恋愛要素もたっぷりで、苦手な意識が途切れないまま読み終わりました。


読み終わっても「何だったんだろう?」という感覚が抜けませんでした。

これは、どなたかの感想を読んでみたいと思います。

たぶん、私の理解力の低さが原因なのでしょうから、どなたかにこの作品の意味を教えてもらいたいです。


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2022年11月08日

柴田よしき「あおぞら町 春子さんの冒険と推理」

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 柴田よしき 著
 「あおぞら町 春子さんの冒険と推理」
 (コスミック文庫)


都会の喧騒を離れた埼玉県青空市。プロ野球選手の夫をもつ春子さんは、つつましくも幸福に暮らしていた。そんな平和な日々に事件が!?白いパンジーを捨てた男性の秘密とは?球場に来る風変わりな女性の正体は?「まきゅう」が表す本当の意味は?鮮やかな謎解きと春子さんの人柄に癒される連作ミステリー。−裏表紙より−

1話目が読んだことがあったので、ダブったか?と焦りましたが、アンソロジーで読んだだけでした。2話目からは未読でホッとしました。

プロ野球選手の奥さんである春子さんによる推理小説です。

短編になっていて軽く読めます。

おかげでざっくりとしか思い出せず。

また再読して感想をあげ直します。



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2022年09月14日

柴田よしき「あんの信じるもの」

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 柴田よしき 著
 「あんの信じるもの お勝手のあん」
 (ハルキ文庫)


飃風の被害から建て替えられた「紅屋」は、お勝手も新しくなった上に、やすのための部屋も作られた。そしてお勝手で働く新しい小僧として、とめ吉が加わった。料理人としての立場に緊張しながら、やすは期待に胸を膨らませつつ、お小夜さまと清兵衛さまに工夫を凝らした料理を考える。しかし順調に見えた「紅屋」に対する何者かの嫌がらせがとめ吉を襲う。一方、江戸で知り合った山路一郎とやすとの関わりにも新たな進展が・・。大好評お勝手のあんシリーズ第六弾!−裏表紙より−


甚大な被害を受けて建て替えた時に使用人たちにも個室が与えられることになり、おやすも一部屋もらえることに。もったいないと言いつつも、それだけの期待を寄せられているということに改めて気合が入ります。

新しくなった紅屋には料理人の手伝いとして働く小僧さんが1人加わりました。とめ吉という少年で、おやすは何とか料理で生計が立てられるようになってほしいと手をかけて育てようとしていました。

そんな時に紅屋に対して嫌がらせが。

別に阿漕な商売をして大きくなったわけではないのに、商売がうまくいっていることに嫉妬する人がいるようです。自分の店は被害を被っているのになぜ紅屋は建て替えまでできるのか!と腹が立つんですね。

気持ちはわからなくもないですが、嫌がらせする暇とお金があるなら商売がんばれよ!って思ってしまいます。

働き始めたばかりのとめ吉が被害に合い、傷ついてしまったことに、おやすは憤りを感じます。

敵の正体がわからないのはかなり不安です。更にはおやすの師匠も何やらフワフワ落ち着かない感じ。

どうなっていくのか気になることがたくさんあります。


そして何より気になるのはおやすの恋。まだまだ恋と呼べるほどの進展は何もありませんが、彼女には料理人としてだけではなく、普通の女性としても幸せになってもらいたいので、こちらも楽しみです。


<お勝手のあんシリーズ>
「お勝手のあん」
「あんの青春〜春を待つころ〜」
「あんの青春〜若葉の季〜」
「あんのまごころ」
「あんの夢」


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2022年06月20日

柴田よしき「クリスマスローズの殺人」

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 柴田よしき 著
 「クリスマスローズの殺人」
 (祥伝社文庫)


女吸血鬼探偵メグが引き受けたのはよくある妻の浮気調査のはずだった。監視を続ける家から人の気配が消えた。不審に思って駆けつけると、家にいるはずの妻はおらず、海外出張へ出たはずの夫の惨殺体が・・。折しもクリスマスローズの花を死体のそばに撒く連続殺人が頻発。メグの発見した事件もとんでもない方向へ!二転三転、奇想天外の吸血鬼ミステリー。−裏表紙より−


シリーズ第2弾です。

シリーズにはなりそうですけど、やはりミステリ部分が軽くなってしまいますね。

だって、吸血鬼なるものが存在する世界の話ですから。

普通の人間だったらあり得ない行動も出来るので、普通のミステリのように考えても無駄な部分があります。

例えば、人型以外にも変身出来たり、仮死状態になれたり。一旦死んだふりをして抜け出すとか、蝙蝠に変身して脱出するとか出来るんですよね。なので、普通なら容疑者にならないはずの人が実は犯人ということもあり得ます。

つまり、人間が考えてもわからない、ということですね。

ということで、ミステリ部分の謎解きは置いておいて、他の部分で楽しむ作品だといえます。


ミステリですけどファンタジーなので、ファンタジーが苦手な方は読みにくいとは思います。私はどちらも大好きなのですんなり受け入れられましたし、吸血鬼の世界ってどんな感じ??と興味津々で読み進められました。


不便なことも多いので、なりたいとは決して思いませんけど。


<吸血鬼ミステリー>
「Vヴィレッジの殺人」


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2022年02月10日

柴田よしき「あんの夢 お勝手のあん」

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 柴田よしき 著
 「あんの夢 お勝手のあん」
 (ハルキ文庫)


安政の大地震から一年も経たず、颶風の高波に品川の街は呑みこまれてしまった。品川宿の宿屋「紅屋」も、かろうじて建ってはいたが、一階はすべて水に浸かり、二階は強風で屋根も壁も壊れて使い物にならなかった・・・。紅屋は建て替えのため二ヶ月の休業が決まり、その間、やすは政さんに親戚であるおくまさんから紹介された深川の煮売屋へ、年内いっぱい料理修行にでることに―。大好評「お勝手のあん」シリーズ、待望の第五弾!−裏表紙より−


前作でどうなることか?と心配になった災害ですが、紅屋はきちんと対策をしていたので食料などは無事に確保できていました。お陰で比較的早く再開できたのですが、さすがに以前のようにお客をたくさん泊めるほどは回復できず、日々の暮らしに困っている人たちを泊めて休憩させてあげる形でした。

あまり新鮮な食料も調達できないので、蓄えている物をいかに美味しく食べてもらうかという工夫が必要でした。そんな工夫もおやすにとってはいい勉強になっています。

壊れた二階を修理するため、しばらく休業することになった紅屋ですが、他の奉公人はのんびり休養したり田舎に帰ったりしていましたが、おやすは勉強をするため、煮売り屋へ住み込みで働きにいくことに。


紅屋も良い人ばかりですが、煮売り屋の女主人もとても良い人で、さっぱりと言いたいことを言いますが、気持ちはこもっていて、美味しい料理が食べられると評判になっていました。

煮売り屋というのは、今でいうところのお惣菜屋さんでしょうか。それを店で売るのではなく、売り子が売り歩いています。石焼き芋のお惣菜バージョンみたいなものですね。

お客さんは独身男性や、子どもをたくさん抱えている主婦。あまり裕福とはいえない庶民がターゲットなので、安価で温め直さなくても美味しく食べられて、おかずの一品にもなって、酒のつまみにも出来るような惣菜を作らないといけません。

しかも、女性ひとりで作っているので、手軽に短時間で仕上げられる物でないといけません。色々な制約がある上に、当然美味しくないと買ってくれませんから、どんな惣菜を作るかを考えるのは、おやすにとってもいい勉強になりました。


前回に引き続き、お小夜さんが作れる料理も新たに考えないといけませんし、立ち止まる暇がないおやす。試練があればあるほど、強くたくましくなっていくおやすですから、今回も大きく成長出来ました。

そして、ほんのほんのわずかですが、何となく恋の雰囲気も??

おやすには幸せになってもらいたいので、ぜひ良い人に巡り会って、それをまた料理に生かしてもらいたいです。

続きも楽しみです。


<お勝手のあんシリーズ>
「お勝手のあん」
「あんの青春〜春を待つころ〜」
「あんの青春〜若葉の季〜」
「あんのまごころ」


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2021年10月18日

柴田よしき「少女達がいた街」

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 柴田よしき 著
 「少女達がいた街」
 (角川文庫)



1975年、渋谷。ロックの熱狂が鳴り響く街に16歳のノンノはいた。親友チアキはバンドの道を突き進む。ノンノは自分に似た少女ナッキーと出会うが、それぞれの青春に見えない影が差す。不可解な出火事件。焼け落ちたノンノの家からは2つの焼死体と1人の記憶喪失の少女が・・。21年後。既に時効になったこの事件を追う刑事がいた。そこに秘められた意外な真実とは!? 2人の少女の謎を追い、青春と哀歓を描いた新感覚ミステリ。−裏表紙より−


好きな作家さんですが、こういう話は読みにくいな・・。

前半は、1975年が舞台になっています。私もまだ生まれてまもない頃です。当然覚えていませんし、しかも東京の話となるとどんな世界だったのかほとんどわかりません。

ロックがブームだったようです。16歳にして、渋谷という繁華街に出歩いて、喫茶店に入り浸るなんてなかなかの生活です。自分のことを思い出してみれば、16歳なんてまだまだ子どもだった気がしますけど。もちろん1人で繁華街をうろついたり、喫茶店に入るなんてありえませんでした。

ノンノという少女はとても大人びているように感じました。でも外見は幼く見えたようです。

ノンノが喫茶店で待ち合わせて仲良くおしゃべりしていたのは、チアキという少女。彼女もまた高校生でしたが、ノンノとは違う学校に通っていました。そして、バンド活動にはまっていて、いつもバンドの話をして盛り上がっていました。チアキと過ごす日常も気に入ってはいましたが、チアキが自分のことよりもバンドのことを大事にしていることが不満になっていきました。

高校生の頃って、友達にはいつも自分の方を見ていてもらいたかったものですよね。読んでいて何だか懐かしく、そして苦しくなりました。

そんな時に出会ったのがナッキーという少女。ノンノに似ている少女でした。でも、ナッキーの方が大人びて見えたので、ノンノは憧れに似た感情を抱いていきます。


こんな感じで女子高生たちの日常が描かれていく前半。彼女たちの生活ぶりは真面目な高校生とは違うかもしれませんが、抱えている悩みなどはみんなと同じで、きっと女性なら、高校時代を過ごしたことがある方なら、懐かしくなると思います。

ドラッグだったり、売春のような話も出て来てはいましたが、それは渋谷という街だからかな?とか、時代が違うしとかどこか遠い世界の話のように感じてサラッと読み飛ばしていました。

でも後で思い返すと、こういう部分こそが後半に結びついてくることだったんです。

私のように「女子高生はいつの時代も大変だね〜」なんてふわっと読んでいると後半の話の展開についていけなくなるので要注意です。


後半はいきなりミステリ色が強くなっていきます。

不審な火事、焼死体が2体、助け出された記憶喪失の少女、時効になったはずの事件を追う刑事・・・これぞミステリという物が次々と現れます。

記憶喪失になっている少女は、ノンノだと思われていました。彼女の家で起きた火事だったからです。でも彼女は記憶を無くしていて、本当にノンノなのかがわかりません。身内は全て亡くなっていましたし、ずっと彼女の家に来てくれていたお手伝いさんが彼女を「ノンノだ」と言い切ったことで、ノンノだということになったわけです。

でも、ナッキーというノンノによく似た少女がいたことがわかっているので、もしかしたら生き残ったのはナッキーではないか?とも疑えるわけです。

ここからは一つ証拠が見つかる度に、やっぱりノンノだった、いやナッキーだった、と二転三転していきます。そして、放火されたと思われる事件の犯人もわかっていませんし、謎が深まるばかりでした。

前半はこの話はどうやって盛り上がるつもりなんだろう?と疑問で読み進みにくかったのですが、後半は一気読み状態になりました。


古い作品で、内容も古い感じでしたが、後半は面白かったです。ただ再読したいか?というとしないかな。


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2021年08月20日

柴田よしき「あんのまごころ お勝手のあん」

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 柴田よしき 著
 「あんのまごころ お勝手のあん」
 (ハルキ文庫)


品川宿の宿屋「紅屋」では、おやすが見習いから、台所付きの女中として正式に雇われることとなり、わずかばかりだがお給金ももらえるようになった。最近は煮物も教えてもらえるようになり、また「十草屋」に嫁いだ仲良しのお小夜さまが、みずから料理して旦那さまに食べてもらえる献立など、毎日料理のことを考えている。そんななか、おしげさんからおちよの腹にやや子がいることを聞いていたおやすは、日に日に元気がなくなっていくおちよの本音に気づきはじめて──。大好評「お勝手のあん」シリーズ、待望の第四弾!−裏表紙より−


おやすの今回の課題は、お小夜さんの旦那さんが食べる健康的で満足できる献立を考えること。こってりと濃い物が好きな旦那さんですが、身体のことを考えるともっと健康的な料理を食べてもらいたい。しかも、おやすが作るのではなく、普段ほとんど料理をしないお小夜さんでも作れる物という難題付き。

もちろん通常業務はしっかりこなしつつ、その献立も考えないといけません。店の人だけではなく、お医者様にも助言を求めながら日々試案を続けます。

今回は、この難題に加えて、おちよちゃんの妊娠という問題もあり、日々悩んでいるおやす。おちよちゃんの赤ちゃんは産むわけにはいかないということになったのですが、昔の中絶手術はかなり危険を伴うもので(今でも危険ではありますが)、まさしく命がけの事態に。色々悩んだ末、ようやく手術を受ける決心をしたはずですが、やはり思い悩むおちよちゃんに、おやすはもちろん、女中頭のおしげさんも何とか助けようと言葉をかけます。

こちらの問題はどうにかなりそうで安心しました。でもまだまだこれからも問題はあるでしょう。何とか幸せになってもらいたいものです。


お小夜さんが作る料理も、色んな人の力を借りながら何とか形になりました。その場面は読んでいるだけでお腹が鳴りそうなくらい美味しそうでした。今では簡単に作れるその料理ですが、道具が無いことや火加減の調節の難しさを考えると、この時代に作るのは本当に大変そうです。

でも拙い作り方をしているお小夜さんを見てニコニコ笑ってくれる旦那さんの人柄は、読んでいても嬉しくなりました。ほんと、良い所にお嫁に行きました。


問題が全て解決してこのまま穏やかに終わるかと思えば最後に大きな出来事が!

お店にとってはとても大きな損害になるでしょうが、働く人たちが良い人ばかりだということがよくわかったので、おやすの今後は安心だと思えたのは救いでした。

これからもきっとみんなで力を合わせて店を繁盛させていくでしょう。その様子を追いかけたいと思います。



それにしても気になるのは題名。「赤毛のアン」シリーズをなぞるのかと思ったら違うようですね。まあそれにこだわる必要もないんですけど。次はどんな成長を見せてくれるかな?楽しみです。


<お勝手のあんシリーズ>
「お勝手のあん」
「あんの青春〜春を待つころ〜」
「あんの青春〜若葉の季〜」


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2021年05月19日

柴田よしき「草原のコック・オー・ヴァン」

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 柴田よしき 著
 「草原のコック・オー・ヴァン 高原のカフェ日誌 season2」 
 (文春文庫)


奈穂のカフェ「Son de vent(ソン・デュ・ヴァン)」二度目の四季。東京で傷ついた心は百合が原高原で働く日々の中で癒されてきた。村役場の青年・涼介との愛情を育む平和な日々。そこに都会から元ギタリストがやって来る。ワイン造りを志す彼を奈穂は何くれとなく助ける。やがて二人の仲が取り沙汰され始め―。好評シリーズ第二弾。−裏表紙より−


東京から離れて、百合が原高原での二度目の年を迎えている奈穂。冬は雪深い場所なので、カフェを休むことも考えていたのですが、試行錯誤の末、結局はそのまま営業を続けることに。

ある人からお願いされた、結婚パーティーをカフェで開催出来たことが自信になりました。いつものカフェ料理よりも少し手を加えて華やかにしつつ、でも菜穂だけで作らないといけないので、適度な簡素化も図りつつの準備になりましたが、それが意外とうまく行ったことで、こういう需要があれば続けられるかも?と思えるようになります。


奈穂が色んな思い付きを試行錯誤して新たなメニューやビジネスを開発していくのがすごいと思いました。慣れない土地にもうまく馴染んでいますし、住人達との距離感も良い感じです。あまりベタベタし過ぎず、でもみんなが菜穂や店のことを心配していて、困った時には助けてくれる関係。読んでいてうらやましくなりました。


そんなとき近所に、東京からある男性がやって来ました。実はこの男性は人気バンドのギタリストだということがわかり、地元の人たちは大騒ぎになります。スキャンダルも抱えているその男性・大地のことを、何となく気にかけるようになった奈穂に、様々な問題が降りかかります。

大地がどんな思いでこの土地にやって来たのか、本当に根付くつもりはあるのか、地元の人たちの心配もわかりますが、こういう時、田舎は怖いなと思ってしまいます。

人情味があって温かいと言われがちな田舎ですが、やはり狭いコミュニティだけに、一度外れると仲間外れ感がすごい。彼がどうやってこの地に馴染んでいくのかも今後描かれていくでしょう。

同じように東京で挫折して移住してきた奈穂もうまく支えていくことになると思いますが、彼女には婚約者がいるのでそれも難しい所です。


彼の今後も、奈穂のカフェの今後も、人生も色々気になることがあるので、続きも楽しみに待つことにします。


<高原のカフェ日誌シリーズ>
「風のベーコンサンド」


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2021年04月20日

柴田よしき「回転木馬」

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 柴田よしき 著
 「回転木馬」
 (祥伝社文庫)


「逢いたい。もう一度彼に逢いたい」十年前に失踪した夫・貴之を捜し続ける女探偵・下澤唯。わずかな手掛かりを頼りに新潟、東京、長野と各地を巡る。そんな、ひたむきに夫を追い求める唯の前に現れる、それぞれ過去に心の傷を抱えた女性たち・・。唯が十年の月日を経てもなお夫に願うこととは? 希望と悲しみが交錯する、心震わす感動ミステリー。
−裏表紙より−



「観覧車」という作品の続編だったそうですが、そちらは読まずに続編を読むことになりました。それも後で気付くという・・。どうりで「?」と思う部分があるはずです。とはいえ、「?」は大した問題ではないので、1作目を読まなくても大丈夫でした。もちろん、読んだ方がより理解できるとは思いますが。



10年前に突然姿を消してしまった夫を探すため、探偵となった唯。多分、前作の中で夫の手掛かりを見つけたらしく、ほんのわずかな手掛かりを頼りにして新潟へ。

そこで出会ったのは、唯と同じ名前を持つ少女。そして、夫のことを何か知っているようなのに何も言ってくれない人たち。

夫はなぜ失踪してしまったのか? 


夫を取り巻く人たちの人生が描かれて行き、一見関係なさそうな女性の話が少しずつ夫に近づいていく感じでした。

出てくる女性たちは過去に色んな経験をしてきて、心にいくつもの傷を抱えています。その人生を読んでいるだけでも十分苦しいのに、夫をけなげに探し続ける唯の姿は本当に読むのがしんどくなりました。


私には10年も待ち続ける相手がいませんから、彼女の気持ちがわかるとは言えませんが、何の連絡もない、生きているのか死んでいるのかさえわからない人を待ち続けるのはかなりの覚悟が必要だということはわかる気がします。

覚悟だけではなく「自分は愛されていたはず」という自信も必要です。見つけたら実は自分から逃げていたなんてわかったらその衝撃は想像もつきませんから。


読み終わって題名の回転木馬というのが心に刺さってくるような物語でした。

これで唯は救われたのか? 今後の人生、どうなっていくのか? 色々心配な気持ちのまま読み終えました。


1作目を読もうか、でも結末を知ってから戻るのはどうなんだろう?と悩み中です。やはり読むなら順番通りが良いですね。


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2021年03月25日

柴田よしき「Vヴィレッジの殺人」

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 柴田よしき 著
 「Vヴィレッジの殺人」
 (祥伝社文庫)


山梨県自治郡V村。そこは、非公式に政府が公認する吸血鬼村で、ひそかに侵入しようとする者が後を絶たない。自殺志願者や永遠の命を欲する者など、実にさまざま。V村出身の探偵・メグは、美貌の青年探しを依頼されそこへ向かった。だが、吸血鬼村にはあり得ない、十字架が突き刺さった他殺体に遭遇する! 不可能だらけの謎に挑む女吸血鬼探偵の名推理とは?−裏表紙より−


サクッと読めてしまえる展開と、ページ数であっさり読めました。

しかし、「V村」の「V」ってそういう意味だったのね・・と、ちょっと驚かされました。ちゃんとあらすじを読めばいいのに、読まずに買うと驚きます。

しかも、主人公がその村の出身だとは! 簡単に入れない村に入れる数少ない人ですから、頼られても当然なんですけどね。


で、出身の村に失踪人を捜しに行ったわけですが、そこで殺人事件に遭遇します。捜している失踪人が殺されたのか??もしくは犯人?と謎解きが始まるわけですが、そこはどうでもいいというか、話のメインではありますがあまり興味がもてませんでした。

それよりも、彼らの生態系というか、人生(?)が気になってしまいました。長い年月を生きている彼ら。普通の人間たちが数年後の未来のことを心配したり、過去のことを悩んだりすることが理解できません。

そんな村に自殺願望を持ってやってくる人間たちに嫌悪感さえ覚えていて、迷惑がっているんですよね。

何だか面白い設定というか、面白い視点だなと感心しました。彼らの気持ちになって人間たちを見るって難しそうですけど、面白そうです。


私が一番気になったのは、その村に入るのは難しい手続きなんかもあるようですけど、村の人が出るのが簡単そうな所。いや、出てきたらまずいでしょう!

村の中にいた方がまだ秩序が保てそうです。シレッと普通の生活に紛れないでよ!って強く思ってしまいました。

そういえばあの子、十字架が嫌いって言っていたな・・・なんて思い出して心配になりそうです。


この作品はもう1作あるようです。早めに読むことにします。


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2021年01月13日

柴田よしき「あんの青春〜若葉の季〜 お勝手のあん」

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 柴田よしき 著
 「あんの青春〜若葉の季〜 お勝手のあん」
 (ハルキ文庫)


昨年の大地震が残した爪痕も、ようやく幾らか薄れてきたように思えた頃。品川宿の宿屋「紅屋」では、おやすが見習いから、台所付きの女中として正式に雇われることとなり、わずかばかりだが給金ももらえることになった。「百足屋」のお嬢さま・お小夜が嫁ぎ、おあつから別れの手紙を受け取るなど、寂しくもなるおやすだが、心配していた勘平の消息を聞き、「むら咲」の女料理人・おみねから出された謎も考えながら、充実した日々を送っていく──。時代小説版「赤毛のアン」、大好評シリーズ第三弾。−裏表紙より−



このあらすじすごいな〜。改めて読んだら笑ってしまうくらい、ほぼ全部の出来事が説明されてる!

まさにこれらのことが次々と起きました。なかなか忙しい日々を送っていますよ、おやすは。そして、難問を解決する度に大きく成長しています。

おみねから出された謎を解くために協力してもらったのは、とある漢方医で、人たらしというか、気付けば何でも話してしまうような心安い男性で、おやすも頼りにしていました。彼とは今後も何やらありそうです。もしかしたら恋のお相手??とか勝手に想像していますがどうなるでしょう。

おみねの謎解きでは、現代ではよく食べるある料理が登場します。謎の答えになる物なので書きませんが、今では普通によく食べる料理と初めて出会ったおやすたちの反応に何だか感動してしまいました。黒船がやって来たくらいの時代なので、今後日本が大きく動くはずで、だんだん新しい食材や料理とも出会っていくのでしょうね。


嫁いだお小夜さんも相変わらずのわがままぶりのようです。でもすっかり奥様らしくもなりました。わがままも可愛いと思ってもらえる所に嫁げたお小夜さんは幸せです。今後も交流は続きそうなので楽しみです。


おあつさんとはお別れになりそうな雰囲気です。でももしあの「篤姫」だとすれば、時代が動けばまた会えそうな気もしますけど。


そして今回何よりも心配で、何よりも苦しかったのはおちよちゃん。おやすが働く店の主人の親戚の子なのですが、実家の店を継ぐために修行中の身。でもいい加減な所も多くて周りから叱責されることもしばしば。性格は明るくて可愛らしい少女です。

そんな彼女が今回は恋をして、その恋のせいで問題が・・・・。これを恋と呼んでいいのか?というくらいの物ですが、その代償は大きくて、この問題はどうやって解決していくのか心配でたまりません。

おやすが身代わりになるとかいう展開はやめてほしいですけど、どうなるやら。

おちよがおやすに言った言葉の数々がまた痛くて苦しかったです。本心ではないとは思いますが、心のどこかにはあったであろう感情は、ある意味正論でもあって、でもそうしないと生きていられなかったおやすのことを思うと苦しかったです。

そして、そんな辛い言葉たちを怒ることなく冷静に分析して受け止められるおやすのことをますます好きになりました。


まだ物語は始まったばかりです。今後も楽しみです。



<お勝手のあんシリーズ>
「お勝手のあん」
「あんの青春〜春を待つころ〜」


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2020年09月18日

柴田よしき「あんの青春〜春を待つころ〜 お勝手のあん」

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 柴田よしき 著
 「あんの青春〜春を待つころ〜 お勝手のあん」
 (ハルキ文庫)


安政二年。江戸の大地震からふた月が過ぎ、品川宿の宿屋「紅屋」もようやく落ち着きを取り戻しつつある。台所付きの女中見習い・おやすは、正式に女中となれる日を夢見つつ、充実した毎日を送っていた。そんなある日、おやすはおつかいに行った団子屋で、武家の生まれらしきお嬢様・おあつと出会う。おやすは、おあつが自分には想像もできない世界の人だ、という気がしていて──。人として、女性として、女料理人として成長していく、時代小説版「赤毛のアン」、シリーズ第二弾。!−裏表紙より−


あんちゃんこと、おやすの成長物語、2作目です。

持ち前の嗅覚を活かして、急成長をしているおやす。ますます店での信頼も厚くなっていきま

身分の差を超えておやすにとって親友といえる、お小夜ちゃんはお嫁入りするしか生きていく方法がなく、しかもお相手を自分で選ぶことは出来ないから親の言いなりになるしかない。

そんなお小夜はおやすの境遇に対して「好きな人と結婚出来て良いね」と言います。確かにそうなのですが、おやすにしてみれば「結婚」ということを考える余裕すらない、今後どうやって生きていくのかさえ不安に感じている身なので、逆に安定して暮らすことが出来るお小夜にあこがれを抱いてしまいます。

どちらにしても、昔は女性が生きにくいですね・・。


そんな時、ある料理屋が評判になったということで料理人の政さんと共に見に行くことに。

その店の料理人は若い女性。しかも、店の真ん中に料理場を置いて、着物をからげるようにして肌を見せながら料理するという方法をとっています。お陰で男性客の多いこと! 何だかやり方が気に入らない感じの店ですが、実際に行ってみると味の良さに驚かされます。

安い材料を使っていて代金は安いのに、料理の腕が良いので美味しい料理が出てきます。

おやすは客の中で浮いてしまうのですが、味の良さと女性料理人の姿に夢中になってしまいます。

彼女とも後々、交流がありそうですし、良い刺激をもらえそうなので楽しみです。


おやす自身も、夕食を任せてもらう日があったり、間もなく正式に女中として雇われることになって、生活も安定してきそうです。

今後、彼女はどんな生き方をしていくのか? 女中としても料理人としても楽しみです。

そしておやすの恋も楽しみです。


<お勝手のあんシリーズ>
「お勝手のあん」


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2020年07月28日

柴田よしき「お勝手のあん」

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 柴田よしき 著
 「お勝手のあん」
 (ハルキ文庫)


品川宿の老舗宿屋「紅屋」を営む吉次郎は、二年ぶりの長旅から、見知らぬ女童を連れ帰ってきた。吉次郎は、女童・おやすの類まれな嗅覚の才に気づき、「紅屋」のお勝手女中見習いとして引き取ることに―。拾って貰った幸運をかみしめ、ゆるされるなら一生ここにいたいと、懸命に働くおやす。研究熱心な料理人・政一と、厳しくとも優しい女中頭・おしげのもと、年下の奉公人・勘平、「百足屋」のお嬢さま・お小夜とともに日々を過ごすなかで、人間として、女性として、料理人として成長していく。柴田よしき、初の時代小説シリーズ第一弾!−裏表紙より−


意外なことに、この作家さんは初めての時代小説だそうで。大好きな作家さんの大好きな時代小説となると読まないわけにはいきません!

話の雰囲気は「みをつくし料理帖」と似ていました。ただ、こちらはまだ女中見習いという、料理人にもなっていない少女が主人公ですが。

料理を通して、人々とどう関わっていき、どんな人生を送っていくのか?というところは似ています。


身寄りのない孤独なおやすですが、人一倍鋭い嗅覚と、持って生まれた料理の才能、そして素直で真面目な人柄のお陰で、店の人たちからも可愛がられていきます。

おやすのふとした発言によって、お客が救われたり、料理人の良いヒントになったりして、どんどん重宝されていきます。

とはいえ、まだ幼い子どもですから何かを任されるようなことはなかなか無いのですが、与えられた仕事をしっかりこなしていくおやすの様子は読んでいても好感もてました。

友だちになったお小夜ちゃんも可愛いですし、出てくる人たちもみんな良い人ばかり。

昔ならではの男女差や、つまらないシガラミなんかがとてもややこしいですし、悲しいことも多いですが、泣くほどに悲しくならないのはこの作家さんの描き方と、おやすの言動のお陰でしょう。


今後、おやすがどんな人生を送るのか、料理人になれるのか、淡い恋の行方は??などなど気になることがたくさんあるので、続きも追いかけていきます!


題名は、「赤毛のアン」シリーズに沿っているようですよ。昔、全巻持っていたくらい好きなシリーズなので、その題名が使われるのも嬉しいです。次は「アンの青春」です。「アンの愛情」「アンの幸福」・・・この題名からすると、おやすの恋は2作後に実るのか??


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2019年10月02日

柴田よしき「象牙色の眠り 京都洛東連続死の謎」

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 柴田よしき 著
 「象牙色の眠り 京都洛東連続死の謎」
 (徳間文庫)


工藤瑞恵は夫の借金返済のため、通いの家政婦をしていた。京都・修学院に佇む勤め先の原家には、前妻の子であるかおりと裕次、後妻の愛美と息子の祥が暮らしていた。仲は悪くないが、よそよそしさを感じる家族を繋いでいたのはかおりの明るさだった。だがある日、かおりが轢き逃げに遭い昏睡状態になってから、原家を次々と悲劇が襲う。ミステリーの名手が、歪んだ人間心理を鋭く描く。−裏表紙より−


読んでから時間が経ちすぎて、細かい部分が思い出せません。

暗い結末と、確かに連続“殺人”じゃなくて、連続“死”だね・・ということくらい。


いつか時間が出来たら、再読して感想を書きます。

とりあえず、読んだという記録のために。

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2019年02月13日

柴田よしき「恋雨」

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 柴田よしき 著
 「恋雨」
 (文春文庫)


不倫の恋に破れ、仕事も失った茉莉緒は、偶然の出会いから、伸び悩んでいる若手俳優・雨森海のマネージャーに抜擢される。だが、その直後、撮影現場で殺人事件が発生し、海の関与が疑われる事態に。奔流のごとき芸能界で必死にもがく茉莉緒は、海を守り切ることができるのか(『ミスティー・レイン』改題)。−裏表紙より−


大好きな作家さんの作品なので、内容も確かめずに読みました。

題名に「恋」という字が入っている時点で予想するべきでしたが、私の苦手な恋愛絡みの話でした・・。とはいえ、前半はミステリ色が強かったですが。


いきなりタレントと思われる女性が自殺し、それをマネージャーが発見する場面から始まります。

そして次の場面は、茉莉緒という女性が失業した所。つながりのない状態のまま話は進みます。茉莉緒が偶然出会ったまだ売れていない俳優・雨森海のマネージャーになることに。

タレントとマネージャー、そして芸能事務所。ここで始めの場面とのつながりが何となく予想されますね。

その後起きた殺人事件の容疑者にされた海。事件を解決させる・・というわけでもなく、いかに海を守るかに重点がおかれます。海の日常に事件がチラチラと出てくる感じです。

そして後半はどんどん恋愛話へ・・。

事件はあっさり解決しますが、それはあまり関係ない感じです。それよりも恋愛の方が重要になっています。となると、私にとってどうでも良い状態になるわけです。


マネージャーの裏側的な話としては楽しめますので、芸能界に興味がある人は面白いかも。とりあえず、それ以上でもそれ以下でもない感じでした。


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