2012年02月08日

今野敏「膠着」

今野敏さんが続いていますが・・。


膠着

 今野敏 著
 「膠着」
 (中公文庫)


創業以来の危機を迎えた老舗の糊メーカー「スナマチ」。起死回生をかけて新商品の開発に力を注ぐが、なんと完成したのは「くっつかない糊」だった!新入社員の啓太とベテラン営業マンの本庄は、商品化するべく日夜、頭を悩ませるが・・。今野敏が贈る、ユーモアたっぷりのサラリーマン応援小説。−裏表紙より−


池井戸潤さんの小説のようなテーマですし、読み始めたときは今野敏さんが書いたことを忘れそうなくらいでした。しばらく読み進めるとやっぱり今野さんだな〜と。読みやすいというか、文章が軽いというか、私には合う気がしました。結構、シリアスな内容なのに、どこか面白い所がありユーモアが感じられるんですよね。池井戸さんも読みやすいんですが、もっと真面目な印象です。


開発部が開発を目指していて失敗した「くっつかない糊」これをどうにかして商品化して売らないと会社が潰れてしまう!ということで、ベテランで成績優秀な営業マン・本庄が戦略会議に呼ばれます。新人の啓太は彼にお供する形で一緒に会議に参加しました。

「くっつかない糊」を商品化するなんて、どうすれば良いのかわからず、誰からも良いアイディアが出ず、会議は難航します。更にスナマチに乗っ取りの噂が立ち始め、社内の雰囲気も険悪になっていきます。会社にスパイがいるのでは?という疑いも出て、ますます会議に身が入らない状態に・・。


スパイは誰なのか?という謎解きもありつつ、くっつかない糊をどうやって売るのか?ということも気になり、あっという間に読み終わっていました。

ただ、私には最終的にくっつかない糊がどんな商品になったのか、理解できなかったんですけどねバッド(下向き矢印) 詳しく説明されていたのに理解できなかった・・。情けない話ですもうやだ〜(悲しい顔)


自分の仕事に誇りがもてなかったり、会社に愛情が無くなってきたような人にお勧めな作品です。


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2012年02月07日

今野敏「疑心」

疑心

 今野敏 著
 「疑心 隠蔽捜査3」
 (新潮文庫)


アメリカ大統領の訪日が決定。大森署署長・竜崎伸也警視長は、羽田空港を含む第二方面警備本部本部長に抜擢された。やがて日本人がテロを企図しているという情報が入り、その双肩にさらなる重責がのしかかる。米シークレットサービスとの摩擦。そして、臨時に補佐を務める美しい女性キャリア・畠山美奈子へ抱いてしまった狂おしい恋心。竜崎は、この難局をいかにして乗り切るのか?−裏表紙より−


あらすじを読んでまずびっくりしました。「恋心」って!!「竜崎が恋!?・・違うなきっと」と思いながら読み始めたのですが・・。

まるで中学生か高校生かのような淡いけど苦しいほどの恋心・・あの堅物の竜崎が恋をするなんて思いもしませんでした。家庭でも職場でもキリッとピリッとしていた竜崎が嘘のようにうろたえ放心してしまう・・。彼も人間だったんだと妙な感動もあったりしてわーい(嬉しい顔)

思わず大っ嫌いな伊丹にまで相談してしまうくらいで、見ていて私も苦しくなり・・・・ということは無くあせあせ(飛び散る汗) 「しっかりしろよ!たかが恋だろう!!パンチ」とカツを入れたくなる気持ちで読み進めました。

もちろん、いつまでも恋心なんかに引きずられない(まあ結構長く引きずられてましたけどふらふら)彼は、驚くような方法で復活します。伊丹も「俺は、恋愛の悩みをそんなふうに解決するやつを初めて見た」と言っているように、一般人には理解しがたい方法というか解釈で復活しました。伊丹が言う方法の方がわかりやすいと思いますが、賛成はできませんからね。

復活した後の竜崎はいつも通りビシッと決める所は決め、方面本部を統括し、テロ未遂も解決させます。役目が終わって、本部から去るシーンではちょっと泣きそうになりました。


そして、何よりも妻の冴子との会話が最高でしたぴかぴか(新しい) 奥さんやっぱり最強です。あの竜崎を掌の上でコロコロと転がしている感じが本当に素敵。最高の奥さんです。彼女がいる限り、竜崎は大丈夫だなと思います。


続きが楽しみなシリーズです。文庫化はまだまだかな・・・。

<隠蔽捜査>
「隠蔽捜査」
「果断」

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2012年01月28日

今野敏「任侠学園」

任侠学園

 今野敏 著
 「任侠学園」
 (中公文庫)


日村誠司が代貸を務める阿岐本組は、ちっぽけながら独立独歩、任侠と人情を重んじる正統派のヤクザだ。そんな組を率いる阿岐本雄造は、度胸も人望も申し分のない頼れる組長だが、文化的事業に目のないところが困りもの。今回引き受けてきたのは、潰れかかった私立高校の運営だった。百戦錬磨のヤクザも嘆くほど荒廃した学園を、日村たちは建て直すことができるのか。大人気の「任侠」シリーズ第二弾!−裏表紙より−


第二弾も面白かったですぴかぴか(新しい) 一気に話に引き込まれて一気読み。一作目と同じようにニヤニヤしたり、怒ったり・・日村と同じ感情で読み進めました。


今回の建て直し先は、ある私立高校。数年前から共学になったという学校ですが、どうしても生徒が集まらない・・と泣きつかれ、日村の心配をよそにあっさりと引き受けた組長。

いざ乗り込んでみて、そのあまりにも荒れ果てた校舎の様子にびっくり。窓ガラスは割れ、壁には落書き、そしてグラウンドは乾いてひび割れだらけ・・。呆然とする日村のそばで組長は「やりがいがある」なんて言う始末ふらふら 日村の苦労がわかります。

教師や生徒と話すと無気力さ加減にまた驚かされます。学校内にやる気がない。その様子を見て日村はまた胃が痛くなるのです。


今回のテーマは教育や躾のあり方。親はもちろん、教師にもその方法を問います。ヤクザの世界の方がよほどきちんと挨拶をしたり目上の者に対する態度もしっかりしています。組長に「自分の舎弟を育てると思えばできるはず」と諭され、全力で生徒や教師にぶつかっていきます。

最後には感動の結末が。


日村は自分が高校を中退したことを思い出し、毎朝憂鬱な気持ちで目覚めては「学校に行きたくない」とぼやくのが妙に笑えました。時々、本気でにらみをきかせているのはきっとストレスのせいでしょう・・あせあせ(飛び散る汗) ヤクザの世界では「親に子は逆らえない」これが無ければもう少し意見が言えるのに。普通の会社でいうところの中間管理職ですね。

主人公がヤクザなので、現実離れしていそうですが、実際には一般社会にも通じる物があって、参考になる部分はたくさんあります。ヤクザの社会と思わずに読むと「なるほど・・」と感心するところも多いです。

そういう意味でも楽しめる話です。

続きも楽しみですが・・・文庫化はまだまだ先かな??


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2012年01月23日

今野敏「とせい」

とせい

 今野敏 著
 「とせい」
 (中公文庫)


日村誠司が代貸を務める阿岐本組は今時珍しく任侠道をわきまえたヤクザ。その阿岐本組長が、兄弟分の組から倒産寸前の出版社経営を引き受けることになった。舞い上がる組長に半ば呆れながら問題の梅乃木書房に出向く日村。そこにはひと癖もふた癖もある編集者たちが。マル暴の刑事も絡んで、トラブルに次ぐトラブル。頭を抱える日村と梅乃木書房の運命は?−裏表紙より−


久しぶりの今野敏ぴかぴか(新しい) やっぱりこの作家さんは私に合うな〜と再確認しました。文体も好みですし、読みやすいです。

ヤクザが主人公なので、言葉も汚くて暴力シーンも多くてハードな感じかと思ったのですが、そんなことなくてとても丁寧な言葉使いと低い物腰(まあ、たまには怖い所もありますけど・・ヤクザなんですから)で、逆に笑う場面が多い話でした。


阿岐本組というのは、組長と代貸(若頭のこと)と組員が4人で計6人の小さな組です。昔ながらの堅い組で、素人さんには迷惑をかけない・・というのがモットーになっています。揉め事の仲裁には行きますが、自分から揉め事は起こさないわけです。

こういう堅い組は、金銭面で困ることになります。裏で汚いことをして稼ぐわけにいかないんですから。そんな状態の阿岐本組に持ち込まれたのは、出版社の経営でした。

ちょっとぼんやりした所のある組長が知り合いから聞かされた話に、気まぐれで乗っかってしまい、部下たちは翻弄されます。そして、傾きかけた出版社へ出社することに・・。

ヤクザが傾きかけている出版社を建て直すために立ち上がる!・・なんて言うとカッコいいのですが、実際はおやっさん(組長)が出版社の社長をやってみたかっただけ・・巻き込まれた方はたまりませんふらふら

そんなおやっさんを支え、尊敬している代貸・日村はおやっさんの顔をつぶさないように会社の経営を助け、組員たちの面倒も見て、警察の行動にも目を光らせ・・と大忙しです。

彼の行動はとてもカッコいいのですが、考えていることは一般人と変わらないので妙に笑えます。ガンを飛ばすときも「今だ!」と考えてやっていたり、ヤクザに対して怯えない素人がいたらこっそりその人を分析したり。

時々ニヤッと笑いながら読み進めるような話でした。


これはシリーズ化されているようなので、文庫になったら読もうと思います。次の話はもうすぐ文庫化されるようでするんるん


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2011年08月26日

今野敏「イコン」

これも、貸していたのがやっと返ってきたので、久々に読んでみました。再読なのに忘れてる・・どんだけ適当に読んでるんだ、私バッド(下向き矢印)


イコン

 今野敏 著
 「イコン ICON」
 (講談社文庫)



警視庁生活安全部少年課の宇津木警部補は、調査のために今流行のアイドル・有森恵美のライブに来ていた。主役が登場しない不思議なライブの最中、乱闘が起こり、1人の少年が刺されて死亡した。誰も見たことが無いという有森恵美とはどんなアイドルなのか?なぜ少年は殺害されたのか?


有森恵美というアイドルのライブに参加した宇津木警部補。若者が多いライブ会場でハッキリ言って浮きまくっていた彼。ライブが始まると、本人が登場しないことに驚き、「本人は来ません」という発表に何の反応もしないファンたちの様子に更に驚くことになりました。

客席の後方から何かが前に投げ込まれたことをきっかけにして、乱闘騒ぎが起こります。あわてて止めに入った宇津木と部下はナイフで刺されて倒れている少年を発見しました。少年が搬送先で亡くなったことで傷害致死事件として刑事がやって来ます。

やって来たのは、神南署の安積警部補たち。宇津木と安積は同期で、顔見知りでした。安積の活き活きした様子を見て、軽い嫉妬を感じた宇津木は、その日から少しずつ変化を見せます。

若者のことを理解しようとするようになり、アイドル・有森恵美のことも調べ始めました。有森恵美というのは、ネット上に存在するアイドルということで、実在するかどうかもわからない状態・・。彼女は実在するのか?事件とどうかかわっているのか?


数年前の作品なので、内容が古いです。パソコン通信とか書かれています。私にはイマイチこのバーチャル・アイドルというものが理解できなかったんですよね。実在するかどうかさえわからないようなアイドルになぜ熱狂的になれるのか?すごく不思議でした。

でも、今なぜあのアイドル集団が流行るのか?はなんだかわかった気がしました。


事件自体は思ったような内容で、展開だったんですけど、安積さんを始め部下たちの活躍が見られて面白かったです。速水さんも傍観者的に活躍しましたし。相変わらずテンポよく読める作品でした。


何より嬉しかったのは、宇津木さんの変化。しかも安積さんを見て良い方向へ変化したのはファンとしては嬉しい限りぴかぴか(新しい)

早く安積警部補のシリーズの続きが読みたいものです。


題名の「イコン」とは現世と神の世界をつなぐ窓という意味だそうです。「アイコン」という言葉の元となったそうです。へえ〜・・ひとつ賢くなりましたわーい(嬉しい顔)


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2011年08月23日

今野敏「レッド」

レッド

 今野敏 著
 「レッド(新装版)」
 (ハルキ文庫)


“CEC研”という環境庁の外郭団体に出向させられている警視庁捜査四課の相馬は、特別な仕事もないまま退屈な毎日を送っていた。そんなある日、上司から山形県にある「蛇姫沼」の調査をするよう命じられた。同じく出向してきた陸上自衛官の斎木と共に調査に向かった相馬は、町の様子に異変を感じた。更に沼周辺で強い放射能が検出されたのだった。


今この時期に読んだことで、より興味深く感じました。違う時期に読んでいたらきっとふわっと流れて行って頭に残らなかったと思います。(日本で起きている事故について、ここで色々語ろうとは思いません。語るだけの根拠も知識もありませんから)


この本を読んでいる間、何度怒りがわいたことか・・。

まず、怪しげな外郭団体の存在。出向とはいえそこで働いている人でさえ、何をしている団体か知らないなんて!!一般の会社ではありえません。天下り先になるような会社は知りませんけど。

それから、蛇姫沼のある町の役場の豪華さ、更に町長と助役のいい加減さ。助役はまあともかく、町長の出世欲というか「町民よりも自分の保身」という考え方には腹がたちます。

そして何よりも、アメリカと日本の政治家の画策。もしアメリカの大統領が変わってなかったらどうなっていたか・・と思うとぞっとします。アメリカに恩を売るために何でもやるという考えの日本の政治家にも怒りを通り越してあきれてしまいました。

人の命より大切な物なんて世の中には無いと思うんですけど、この話に出てくる政治家たちはそうは思っていないので、秘密を守るために平気で銃器を持ち出して命を狙いにきます。その戦闘シーンは「さすが今野敏」という迫力なんですけど・・。

現実のことじゃなくて良かった・・と強く思う話でした。大きな意味では現実でもあるんですけど。早く終息してほしいです。


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2011年08月11日

今野敏「蓬莱」

貸していたままになっていたのがやっと返って来たので、久々に読んでみたくなりました。再読です。

蓬莱

 今野敏 著
 「蓬莱」
 (講談社文庫)


パソコン用ゲームソフト「蓬莱」がヒットしたため、これをスーパーファミコン用として発売することにしたソフト販売会社「ワタセ・ワークス」。社長の渡瀬が一人で酒を飲んでいると背後に怪しげな人たちが・・。連れて行かれた所にあった車内から大物らしき人物が「蓬莱」の販売中止を求めてきた。断った社長は暴力を振るわれてしまう。その大物はなぜゲームソフトの販売に口を出してくるのか?暴力を振るってまで止めたい理由は?


ワタセ・ワークスは社長以外に従業員4人というとても小さな会社でした。でも優秀なプログラマーが3人もいるため、販売したソフトは高評価を得ていました。その中の一つが「蓬莱」というゲームソフト。

このゲームは様々な条件を入力し、国を自分で発展させていくという内容の物。・・なんですが、説明が難しくて私はきちんと理解しきれていないと思います。 そのゲーム内容が問題なのか?と調べ始めた渡瀬に執拗な嫌がらせが続けられます。

神南署の安積警部補も出てきて、協力しながらこの脅迫事件を解決していきます。


これ以上書くと、ネタバレになりそうで・・。でもこの「蓬莱」というゲームはあそび方は単純でも、とても深い内容になっていて、古代日本が舞台となっています。

そこで出てくるのが「徐福伝説」・・この説明がすっごく詳しく書かれています。でも私は再読にも関わらずやっぱり理解できずバッド(下向き矢印) わかったことは、この作家さんは調べ物が好きなんだろうということ。歴史が好きな人にはたまらない内容だと思います。「どうして日本という国は出来たのか?」とか「日本人とは?」とかに興味あれば楽しめます。

興味無くてもそれはそれで面白かったですけどねあせあせ(飛び散る汗)


久々に読んだ今野敏作品。調べた所、去年の2月以来みたい・・。やっぱり読みやすいな〜と再認識しながら読みました。私に合っているようです。

大好きな安積さんも出て来ますし。今回はサブ主人公って感じですけど。それでも安積さんらしい行動がたくさんありました。


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2010年12月06日

今野敏「ST 桃太郎伝説殺人ファイル」

今野敏著 「ST 桃太郎伝説殺人ファイル 警視庁科学特捜班
ST科学特捜班シリーズ10

(講談社文庫)


東京、神奈川、大阪で起きた3つの殺人事件は、離れた場所でありながら連続殺人だと思われる共通点があった。全ての遺体に“モモタロウ”の文字と五芒星が刻まれ、被害者は皆岡山に関係があったのだ。岡山県警の特命班に呼ばれたSTメンバーと菊川警部補は、地元に伝わる“桃太郎伝説”を探り、事件の捜査を始めた。


伝説シリーズ第2弾。今回は桃太郎の伝説です。前回の為朝伝説よりは馴染みのある伝説なので、わかりやすいかな?と思ったのですが、読んでみるとやっぱり意味がわからなかったですもうやだ〜(悲しい顔) まあ“伝説”という時点で、昔聞いた“ももたろう”のおはなしとは違うだろうとは思ったんですけどね・・あせあせ(飛び散る汗)

桃太郎というのは鬼をやっつけた英雄という認識ですが、ここで出てくる伝説では侵略者ということになっていて、色々難しいことが絡んでくるので頭が混乱しました。


今回、STメンバーは岡山へ出張。そこでは関本という警視が指揮をとる捜査本部で捜査に参加します。百合根警部は同じキャリア組として学ぶべき部分と反発する部分があって複雑な思いをしています。

メンバー全員で行ったわけですが、心理分析の専門家である青山がほとんど一人で活躍する感じ。他のメンバーはその特徴をほぼ活かすことなく終わってしまいました。

青山を支えるという意味では必要だったわけですが。

その青山は容疑者が誰か?を指摘し、自殺を止め、謎を解明し、一人で大活躍でした。私的には、もう少し他の人たちも何かしら活躍してほしい気がします。

せっかく、それぞれ素晴らしい専門知識があるわけですから・・。

次の話に期待します。


<ST科学特捜班シリーズ>
「ST警視庁科学特捜班」
「毒物殺人」
「黒いモスクワ」
「青の調査ファイル」
「赤の調査ファイル」
「黄の調査ファイル」
「緑の調査ファイル」
「黒の調査ファイル」
「為朝伝説殺人ファイル」
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今読んでいるのは・・
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2010年07月02日

今野敏「ST為朝伝説殺人ファイル」

今野敏著「ST為朝伝説殺人ファイル件
ST警視庁科学特捜班9

(講談社文庫)


伊豆大島でプロのダイバーがダイビング中に事故死するという事件が発生した。奄美大島でも同じような事故が起きていることを知ったワイドショー番組のスタッフは、「為朝の呪い」が関係しているのでは?と考え、取材を始める。ところが、その番組スタッフからも死者が出てしまう。STは謎を解くため現地に飛ぶ。


「色」シリーズが終わり、今度は「旅」シリーズ(「伝説」シリーズ?)が始まりました。

為朝というのは、源頼朝、義経兄弟の叔父にあたる人だそうです。私は聞いたことがありませんでした。あまり資料の残っていない人だそうで、学校でも習ってないのかも。義経は好きなんですけどね。

保元の乱で活躍したのですが、結局敗戦したため逃亡するのですが、捕らえられ伊豆大島へ島流しされます。

ところがそれでおとなしくなる人ではなく、伊豆を支配し始めます。それを弾圧するために大軍を送り込まれ、自害してしまったそうですが・・。

実は自害していなくて、琉球に逃れていたという噂があって、伊豆大島や奄美大島には為朝の恨みが残っているのでは??というわけなんです。

ワイドショーのスタッフは、そんな伝説とダイバーの事故死が伊豆大島、奄美大島で起きたことを結びつけた企画を考えたわけです。

そこでSTも出動するわけですが・・・。

今回はあまりSTの個性も光らず、なぜSTが出動したのかもわからない感じでしたバッド(下向き矢印)

もう少し伝説を深く絡めて謎も深ければ読みごたえもあったような気がします。

次は「桃太郎」みたいです。まだ文庫化されていないので持っていませんが、期待して待とうと思います。


<ST科学特捜班シリーズ>
「ST警視庁科学特捜班」
「毒物殺人」
「黒いモスクワ」
「青の調査ファイル」
「赤の調査ファイル」
「黄の調査ファイル」
「緑の調査ファイル」
「黒の調査ファイル」


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今読んでいるのは
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2010年06月16日

今野敏「ST黒の調査ファイル」

今野敏著 「ST黒の調査ファイル
ST警視庁科学特捜班8

(講談社文庫)


新宿歌舞伎町で、連続して不自然な発火事件が起きる。その出火原因がわからないため、STが捜査に協力することになった。同じ頃、携帯のワンクリック詐欺に引っかかった男性が、仕返しするため、仲間と共に詐欺を仕掛けようとしていた。偶然知り合ったSTメンバーの黒崎が協力する。

色シリーズラストは「黒」ということで、今回は黒崎勇治が主役となって活躍します。

黒崎は、科学担当。特に爆薬等を担当しています。嗅覚が異状なほどするどいので、事件現場に行ったらまず匂いを嗅ぎ、爆発物の有無を報告します。

聴力の良い結城翠と組んで、取調べの際に「人間嘘発見器」としての活躍もみせます。嘘をつくときの汗の匂いまで嗅ぎ取れるのです。

更に、武術の達人で、いつも音も気配もなく行動するので、百合根警部は急にやって来た彼に驚かされています。

かなり無口な彼は、考えや思いをほとんど表に出しません。意思表示は首を振ったりするだけで表します。今作でも主役だというのに、ほとんどしゃべらないのですが(「黒いモスクワ」の方が、もう少ししゃべっていた感じでした)、詐欺グループに仕返ししたいという若者たちに協力して、意外と馴染んでしまいます。

ほとんどしゃべらず、でも颯爽としていて、悪者に対しても臆することなく立ち向かう黒崎の様子を読むだけでも楽しめる作品です。


<ST科学特捜班シリーズ>
「ST警視庁科学特捜班」
「毒物殺人」
「黒いモスクワ」
「青の調査ファイル」
「赤の調査ファイル」
「黄の調査ファイル」
「緑の調査ファイル」


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2010年06月01日

今野敏「安積班読本」

今野敏著・監修 「安積班読本

(ハルキ文庫)


人気が高いからでしょうね、こんな本まで出版されました。出版後すぐに買って読んだのですが、感想が遅くなってました。


安積班シリーズの著者・今野敏氏のインタビューや登場人物紹介、全作品解説、安積班マップなど、シリーズの全てがわかる一冊。特別短編「境界線」も収録。


中に収録されている短編も安積警部補らしくて、とても良い話でしたぴかぴか(新しい)

何の取り柄もない平凡な中学三年生の大木幸祐は、目的も無くお台場へ夜遊びするつもりで出て来ました。

そこでオヤジ狩りにあっていた井上伸朗という男性を助けることに・・。ところが、犯人たちと年齢も近かったため、犯人グループの一人に間違えられ、逮捕されることになりました。

未成年ということで、家裁に送って終わりだから・・と安積には帰ってもらおうとする警官たちを制し、安積は真剣に幸祐の話を聞きます。そして当然、きちんと助けるわけです。

幸祐は安積に質問され「向こう側へ行ってみたかった」と言います。

中学・高校生って、とても不安定な時期ですよね。「どうせ自分なんか」とか「何の取り柄もない自分は何のためにいるのか?」とか小さなことでも悩んでしまうこと、あると思います。

幸祐はそんな自分が嫌で、殻をやぶりたくて、一歩踏み出したのです。その勇気を安積は褒めて応援します。

短い話ですが、少年の心の動きや、中年男性や警官から見た少年の姿と安積から見た少年の姿の違いなど、細かく書かれていて、読み応えは十分ですグッド(上向き矢印)


この短編以外の部分は、安積班シリーズの大ファンじゃないと楽しめないのかも・・。私はじっくり読んでニヤニヤしてましたあせあせ(飛び散る汗)


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今読んでいるのは・・
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2010年05月11日

今野敏「ST緑の調査ファイル」

今野敏著 「ST緑の調査ファイル
ST警視庁科学特捜班7

(講談社文庫)


世界的なバイオリニストが所有する名器ストラディバリウスが盗まれる事件が起きた。盗難事件も刑事事件だということで、STメンバーが捜査に乗り出すことに。捜査が難航している中、今度はコンサートマスターが殺されてしまう。


「色」シリーズ4冊目は、緑。ということで、今回は、結城翠が活躍する話です。

結城は、物理担当で、電気などが原因の事故の鑑定や、声紋など音響の鑑定、更に銃の弾道検査なども行います。

・・ということになっていますが、今まであまりそういう検査で活躍した場面がなかったような・・。それよりも、黒崎と共に“人間嘘発見器”として活躍する方が多いです。

結城はかなり聴力が発達していて、人間の鼓動まで聞こえるとか。匂いに敏感な黒崎が汗の量を嗅ぎ取り、結城が鼓動の速さを聞いて相手が嘘をついているかどうか調べるのです。

信じられない聴力のせいで、普段はヘッドフォンをつけて過ごしています。そうしないと電話がかかってきたときに、電話の向こう側の声まで聞こえるため、プライバシーも何もあったもんじゃない・・という状態になるからです。

いつも大胆な服装をしていて、胸元や足も出しているのですが、これは派手好きなわけではなく、極度の閉所恐怖症からきています。この服装を見て現場の警察官たちがコソコソと批評しても、その声は全て本人に聞こえてしまうわけで・・あせあせ(飛び散る汗)

今回は、この結城の特殊な聴力をフルに使って捜査を進めていき、解決していきます。

バイオリニストや指揮者などが出てきて、ほとんどが音楽の話になっています。それでもわかりやすく書かれていて読みやすかったです。


<ST科学特捜班シリーズ>
「ST警視庁科学特捜班」
「毒物殺人」
「黒いモスクワ」
「青の調査ファイル」
「赤の調査ファイル」
「黄の調査ファイル」


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今読んでいるのは・・
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2010年04月26日

今野敏「ST黄の調査ファイル」

今野敏著 「ST黄の調査ファイル
警視庁科学特捜班6

(講談社文庫)


あるマンションの一室で若者男女4人の死体が発見された。密室状態で争った形跡もないことから、集団自殺として片付けられたが、STは他殺を疑い、捜査を開始する。綾瀬署に協力する形で捜査を進めていくと、新興宗教の存在が浮かび上がる。


「色」シリーズ3冊目は、黄色。ということで、主人公は山吹才蔵です。

山吹は、第二科学担当で主に薬物を専門にしています。

彼の特徴といえば、僧籍をもっていること。実家は寺なので、よく法事などを手伝ってそのままの格好で現場にやって来るため、現場にいる捜査員たちから「誰だ!坊さんを呼んだのは」と言われてしまいますあせあせ(飛び散る汗)

そして死体と対面した後は必ず「まずは、経を上げましょう」と言い、経を唱え始めるのです。捜査員たちも作業の手を止め、神妙に手を合わせたり頭を下げたりします。

STメンバーの中では唯一、協調性があるので、孤立しがちな百合根警部を気遣って声をかけたり、意見を言ったりしてくれます。

今回は新興宗教がからんでくるため、彼の活躍が光ります。最後には百合根警部も容疑者とともに彼の実家である寺で座禅をくみ、とても静かな光景の中、事件は終わりを迎えます。


<ST科学特捜班シリーズ>
「ST警視庁科学特捜班」
「毒物殺人」
「黒いモスクワ」
「青の調査ファイル」
「赤の調査ファイル」


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   169.jpg

・・とはいえ、今日中に帰宅します。

今読んでいるのは・・
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2010年04月08日

今野敏「花水木」

今野敏著 「花水木
安積班シリーズ10

(ハルキ文庫)


東京湾臨海署に障害事件が起き、被害届が出された。些細な喧嘩だったが、被害者が告訴したためその届けを送検した。その翌日、今度はお台場で死体が発見され捜査本部が設置されたが、須田刑事は喧嘩の被害届けに疑問を抱き、独自に捜査を始めた−「花水木」他「入梅」「薔薇の色」「月齢」「聖夜」計5編収録


「ハナミズキの匂いがしていた」と被害者が証言をした・・と聞いて疑問に思った須田刑事。「あまり有名でもないし、季節感もピンとこないような“ハナミズキ”のことをなぜ出したのか?」ということが彼のアンテナに引っかかったわけです。

細かいことが気にかかる須田刑事のお陰で二つの事件は解決していきます。

入梅」は、コンビニ強盗の話。課長から「村雨に警部補昇進試験を受けるように説得するのも係長の仕事だ」と諭され、仕方なく村雨に話そうとする安積係長でしたが・・。村雨の気持ちも聞けてホッとしましたぴかぴか(新しい)

薔薇の色」は、小さなバーで推理する話。行きつけのバーで飲んでいると、速水にけしかけられる形で簡単な推理ゲームをすることになった安積、村雨、須田の三人。椅子に座ったままで行われる推理ゲームはなかなか無いシチュエーションで、面白く読めました。

月齢」は、狼男が目撃され、大騒ぎになる話。満月で蒸し暑い日の夕方、小さな事件が次々起こり、忙しくなるのですが、そのうち“狼男”の目撃情報まで・・。結末が面白かったです。

聖夜」は、傷害事件の被害者が病院から抜け出した話。クリスマスイブなのに忙しく働く安積班のメンバーたち。素敵な奇跡がいっぱい起きる話に気持ちもほっこりした感じです。


ドラマ化されたのを見た後で読んだ作品です。ドラマ化はかなり楽しみにしていたのですが、内容はあまり好きにはなれず・・もうやだ〜(悲しい顔) きっと原作が好きすぎたのでしょうね。役者がどうとかいうことではなく、安積係長をはじめ他の人の個性が全て換えられていたのがショックでしたふらふら

それでも2回くらいは見たので、原作に戻ったときにドラマのイメージが付いてしまっているのでは?と心配でしたが、1、2ページ読んだらすっかり佐々木蔵介さんは消え、スムーズに入り込めましたわーい(嬉しい顔)

私はやっぱり原作の安積さんが好きです。須田さんも村雨も黒木、桜井も・・と再認識したのでした揺れるハート


<安積班シリーズ>
「二重標的」
「虚構の殺人者」
「硝子の殺人者」
「警視庁神南署」
「神南署安積班」
「残照」
「陽炎」
「最前線」
「半夏生」



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2010年03月25日

今野敏「ST−赤の調査ファイル」

今野敏著 「ST 赤の調査ファイル
ST警視庁科学特捜班5

(講談社文庫)


高熱が出て「インフルエンザ」と診断された男性が処方された薬を飲んで湿疹が出た。薬のアレルギーと言われるが、その後容体が悪化し、大学病院に搬送されたが急死してしまった。遺族は医療ミスで病院を訴えたが、民事裁判で敗訴したため、今度は刑事告訴した。その捜査をSTが担当することに。


「色」シリーズ2冊目は「赤」ということで、赤城左門が主役となって活躍します。

赤城は、STのリーダーで、法医学担当。医師免許をもっている専門家です。現場に行くと死体を診るのは彼の役目。

本人は「一匹狼」を気取っていて、自分が「リーダー」であることも気に入りません。「一匹狼に仲間は要らない」ってわけですねふらふら

でも、現場で死体を診ていると自然と周りに鑑識チームが寄って来てそれぞれの意見を出したり、話し合ったりするような不思議な人望のある人なんです。百合根警部はそれを見ていつも羨ましがっています。

対人恐怖症を患っていたので、後遺症が残っていて今でも女性恐怖症です。渋みのある良い男・・ということなので、本当はモテそうなんですけどねあせあせ(飛び散る汗)

今回は、医師免許を持っていながらなぜ医者の道を進まなかったのか?という赤城の過去の疑問が明らかになります。

最後もちょっと感動的で、読み終わってからすがすがしい気分になりましたぴかぴか(新しい)


<ST科学特捜班シリーズ>
「ST警視庁科学特捜班」
「毒物殺人」
「黒いモスクワ」
「青の調査ファイル」


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2010年03月10日

今野敏「ST−青の調査ファイル」

今野敏著 「ST 青の調査ファイル
ST警視庁科学特捜班4

(講談社文庫)


ある分譲マンションの一室で心霊現象が起きることを聞き、テレビ番組の収録を行うことになった。夜中にテープを取替えに行ったスタッフが翌朝、死体となって発見された。首を折って死んでいるスタッフを見て、収録に参加していた霊能者は「霊の仕業では?」と言うが・・。事故死として処理されかけるこの事件を、STは殺人事件として捜査する。


STシリーズの中でも、色の名前が付いた「色」シリーズは、STメンバーの活躍を一人ずつあげた作品です。

今回は、青山翔の活躍が書かれています。

青山は、STの文書鑑定担当で、犯罪者の心理面の分析も担当していて、プロファイルもします。

かなりの美青年ぴかぴか(新しい)ということで、彼が現場にやって来ると、男性も目を見張ってしまうほど。本人は自覚がないのですが・・。

仕事に対してもやる気があるのかないのか、いつもだるそうにしていてすぐに「ねえ、もう帰ってもいい?」と言ってはみんなににらまれています。

秩序恐怖症でもあり、彼の机の上は書類などがバラバラに置かれていて、隣の机にまで溢れるほど。捜査本部に参加していても、みんなが疲れて慌しく、室内が乱れ出すほどに居心地が良くなるのですあせあせ(飛び散る汗)

ですが、プロファイルの腕はかなりのもので、今回だけではなくこれまでも青山の発言で捜査方針が変わったり、事件を解決したり、大活躍を見せています。

STの責任者である百合根警部が自分の無能さに落ち込んでしまうほど、今回も冴え渡る青山です。


<ST科学特捜班シリーズ>
「ST警視庁科学特捜班」
「毒物殺人」
「黒いモスクワ」



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2010年03月06日

今野敏「ビート−警視庁強行犯係・樋口顕−」

今野敏著 「ビート−警視庁強行犯係・樋口顕−

(新潮文庫)


警視庁捜査二課は、日和銀行に家宅捜索をかけようとしていた。捜査員たちは張り切っていたが、その一員である島崎警部補はこの家宅捜索が失敗することを知っていた。銀行員の一人に脅されて捜査内容を密告していたのだ。その後、銀行員が殺される事件が発生し、捜査本部に参加した島崎の様子を見た強行犯係の係長・樋口は、何か事件に関わりがあるのでは?と疑いを抱く。


題名に「樋口顕」と名前があがっているというのに、今回はなかなか登場しない樋口。前半はほぼ島崎とその家族だけで話が進んでいきます。でも「島崎にどうやって樋口は関わっていくのか?」と逆に楽しみに待つことができました。

島崎の長男は柔道をやっていて、被害者である銀行員の後輩になるため、先輩の命令は絶対という柔道界(スポーツの世界は大抵そうですね)で残っていくためには、情報を漏らすしかありませんでしたたらーっ(汗) でもその断れない弱さから、父親である島崎警部補を追い詰め、更には弟のことも巻き込んでしまいます。

島崎には二人の息子がいるのですが、長男は自分と同じ柔道の道を進んでいて優秀なため、とても期待をかけてかわいがっています。ところが、その様子が気に入らない二男はぐれてしまい、反抗的な態度をとるようになり、すっかり引きこもり状態になっています。

でもそんな二男との関係に悩む島崎に対して、樋口は「子どもと共に悩んだり考えたりすることが大切では?」とアドバイスします。

樋口には娘がいるのですが、父親を毛嫌いすることもなく、自然に会話ができています。「クラブで夜通しイベントに参加したい」と言い出した娘に対し「一緒に行く」と言う樋口。その対応もすごいと思いました。

こんな父親ならいつも尊敬していられるだろうな・・と、何ともうらやましい気持ちで読みましたあせあせ(飛び散る汗)

相変わらず人の目を気にしながら行動する樋口ですが、周りの信頼は厚く、頭の回転も速く、事件解決に大きく貢献します。

この樋口顕シリーズ、3作品あるのですが、私はこの「ビート」が一番好きかもしれません。


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2010年02月25日

今野敏「TOKAGE 特殊遊撃捜査隊」

今野敏著 「TOKAGE 特殊遊撃捜査隊

(朝日文庫)


新しいシリーズにまた手を出してみましたあせあせ(飛び散る汗) 今度は成功なるかexclamation&question←大げさですね

大手都市銀行である“ひので銀行”の行員3人が誘拐される事件が発生した。銀行に脅迫電話がかかり、要求金額は10億円という大金。捜査員と犯人、そして銀行員の駆け引きが始まった。警視庁捜査一課特殊犯係の上野は、バイク部隊“トカゲ”のメンバーとして初めての誘拐事件の捜査に挑む


面白かったです!ということで、成功ですぴかぴか(新しい) まあ気になる点はいくつかあるんですけど・・たらーっ(汗)

まず、「TOKAGE」という題名でありながら、トカゲらしい働きがほとんどないこと。乃南アサさんの音道貴子シリーズの方がトカゲらしい気がします。確かにバイクには乗りますし、何度か出動するのですが、もっと中心になって活躍する話かな?と勝手に期待してしまったので・・バッド(下向き矢印)

それから、誘拐事件の専門家(SITのメンバー)たちや、捜査本部ができるのでそれ以外にもたくさんの警察関係者が出てくるのですが、男性は名字、でも女性は下の名前で表記されているんです。そこも気になりました。確かにその方が性別がわかりやすいですけどね。主人公の上野の目線で書かれていて、上野が女性を名前で呼んでいるからなんでしょうけど・・。

話の流れも、事件の背景や、警察対銀行、警察対マスコミの内容もとてもわかりやすく、どんどん引き込まれていく感じでした。

登場人物も、善・悪はっきりしていて、共感したり反感をもったりできて、好きになれました。特に高部係長と涼子の関係はうらやましかったです。

色々書きましたが、やっぱりこの作家さんの話は私に合ってるんだな〜と再認識できました。話の展開が心地良いんですよね〜わーい(嬉しい顔)

というわけで、続きも読みます。文庫化されたらふらふら


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posted by DONA at 12:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2010年02月22日

今野敏「果断 隠蔽捜査2」

今野敏著 「果断 隠蔽捜査2

(新潮文庫)


やっと読めました!第二弾ぴかぴか(新しい)

警察庁長官官房の総務課長だった竜崎警視長は、長男の不祥事により所轄である警視庁第二方面大森署の署長に左遷された。山のような書類に判を押すという坦々とした仕事をこなしていたが、管内で強盗事件が発生する。その後立てこもり事件へと発展し、SITやSATと協力しながら竜崎が現場で指揮をとることに・・。


やっぱり面白いです、この作品exclamation×2

竜崎の揺るがない信念がたまらない。でも、心の中では妙に普通の人っぽい所もあって笑ってしまいます。奥さんが胃が痛くて入院したら悪い方へ考えてうろたえたり、奥さんが居ないと家では何もできない自分にあわてたり、奥さんと二人きりになったら照れたり・・わーい(嬉しい顔) 一番笑えたのは、学校関係者から防犯について説明をしてほしいと呼ばれたときに、PTA役員の一人を見て「カマキリ女」と密かにあだ名を付けた所。その女性の姿がパッと頭に浮かびましたグッド(上向き矢印)

エリート官僚で、警察庁にいた警視長ともなると、上へのゴマすりだったり、下への圧力だったり、周りから見ると「汚い方法」と思うようなこともやっていくのが当然なのですが、竜崎は周りを気にせずまっすぐ突き進むので「変人」と言われてしまいます。でも本人は「本音とたてまえを使い分ける人がまともで、本気で原理原則を大切だと考えている者が変人だというのは、納得できない。」と思っているんですよね・・。こんな人ばかりが官僚だったら、もっと世の中うまくいきそうなんですがたらーっ(汗)

拳銃を持った犯人が、人質をとって立てこもる事件が起きました。SIT(警視庁捜査一課特殊班)が現場にいると聞き、あっさり指導権をゆずります。竜崎のような立場の人間は大抵、指揮をとりたがるのですが・・。だからといって責任逃れしているのではなく、「責任は自分にある」と言っています。更に、SATという突入部隊まで現れ、竜崎が突入を許したことが後にマスコミを騒がせ、警察庁の取り調べも受けるような大事件になります。

でも、今回も部下に恵まれて、最後にはうまく連携をとって事件を解決しまするんるん

もう単行本では3冊目も出ています。文庫化、待ちますよ〜exclamation


<隠蔽捜査>
「隠蔽捜査」


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posted by DONA at 11:46| Comment(4) | TrackBack(1) | 読書:今野敏

2010年02月12日

今野敏「内調特命班 邀撃捜査」

今野敏著 「内調特命班 邀撃捜査

(徳間文庫)


成田空港に降り立った一人のアメリカ人。その正体はCIAが送り込んだテロリスト。東京の機能を麻痺させるためにやって来たテロリストに対抗するために、内閣情報調査室の陣内は、ある伝説の拳法を伝授されているという人たちに助けを求める。


読み始めて気づいたのですが、私には読みづらい本でした・・もうやだ〜(悲しい顔) 今野敏さんは警察小説だけではなく色々な作品を書かれる方なので、合いそうにない内容の物は避けていたはずでしたが・・あせあせ(飛び散る汗)

銃撃戦とか、殴り合いとか、投げ合いとか、そういう感じは苦手なんですよねたらーっ(汗) 話の中に少し出てくる分には大丈夫ですし、そういう場面があった方が盛り上がるよね〜!とか思うんですけど、それが多くなると辛いんですバッド(下向き矢印)

・・・前置きが長くなりました。

でも、後半になって、秋山という助教授が出てきて面白くなってきました。ほぼ実戦経験のない秋山ですが、伝説の拳法を伝授されているんです。その戦い方が、殴ったり蹴ったりではなく、ツボを押すというもの。

それでも間合いを測って、相手に近づきサッと適確にツボを押す・・すると相手はしびれてしまって動けないぴかぴか(新しい) 単純にすごいな〜と。まあこんな方法が実際にできるのかどうかは知りませんけどふらふら 

それから、内閣情報調査室とかいう役所に勤めるエライ人が、名もない素人の3人を使おう!という発想をするところも面白いですし。確かに公の機関を使うとアメリカとの関係がややこしくなる・・というのはわかるんですけどね。それにしても突然、見ず知らずの素人に頼むなんて・・。

重大な国際問題のはずが、素人の介入によって身近に感じられるというか・・。「日本は大丈夫か?」と心配になった気持ちをハッピーエンドで安心させてもらった感じです。

たまにはこういう作品も良いかも?あせあせ(飛び散る汗)


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今読んでいるのは・・
posted by DONA at 14:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏