2009年10月06日

今野敏「硝子の殺人者」

今野敏著「硝子の殺人者 東京ベイエリア分署

(ハルキ文庫)



東京湾岸に停めてあった車からTV脚本家の絞殺死体が見つかった。目撃者の証言からすぐ容疑者が浮かび逮捕されたが、容疑者の暴力団員は黙秘を続け、更に事件に納得いかない点が出てきて・・。安積警部補やその部下、捜査本部の捜査員たちが事件解決のため捜査を始める。


今回の作品では、須田・黒木コンビが捜査本部に参加するため、安積警部補とこの2人が中心となって話は進んでいきます。

須田の警察官らしくない感情や態度などを認めてうまく引き出したり、無口な黒木のさり気ない仕草などから考えを聞き出したりしながら、部下をうまくコントロールしていく安積警部補なんですが、自分では優しい言葉もかけられない不器用な人間だと思っています。でも、周りからはかなり頼りにされ、尊敬されているんですよねーるんるん

部下だけではなく、捜査本部の中の不穏な動きも察知して問い正し、捜査をまっすぐに導いていったり、上司にもハッキリ意見を言ったり、なかなか忙しい人なんですあせあせ(飛び散る汗) 仕事に誇りをもっていて、とてもカッコイイ人ですぴかぴか(新しい)

私生活でも別れた奥さんとまた少し近づいてきて、この先どうなるのか・・これも楽しみです。

事件の展開も早く、あっという間に読める作品です。


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2009年09月30日

今野敏「虚構の殺人者」

今野敏著「虚構の殺人者東京ベイエリア分署

(ハルキ文庫)



テレビプロデューサーが倉庫のような建物から転落し死体で発見された。被害者はその建物で開かれていたパーティーに参加していた。他殺と断定し捜査を始めるとパーティーの参加者から次々と容疑者が浮かぶ。安積班のメンバーはそれぞれの個性を活かしながら事件を解決していく。


今回の安積係長は、積極的に容疑者たちの事情徴収も行い、警察官の色々なテクニックも細かく書かれていて、興味津々で読めました。

安積係長の場合、話を聞きながらも頭では色々なことを考えていて、それがまた面白い。事件のことを考えていることもあれば、相手のおしゃれなネクタイを見ながら「なるほど。こういう具合に結ぶのがコツなのか」なんてことも考えているんです。警察官としてかっこいいだけではなく、普通のおじさんらしさも表現されていて、こういう所に魅力があるのかもしれません。

「刑事同士の信用も大事だが、それよりも正しいことをやるって方が大事なんでね・・」と本庁の警部補に対してまともに反論する安積係長の姿に今回も感動しましたぴかぴか(新しい)

離婚したことで離れ離れになった妻と、娘の涼子との関係も少し進展し始め、これも応援したくなります。

ページ数が少ないということもありますが、一気に入り込めて一気に読める作品です。

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2009年09月15日

今野敏「スクープ」

今野敏著「スクープ」 (集英社文庫)



主人公の布施はテレビの報道番組の記者。潜入捜査を行い、何度もスクープをものにしている。自分を頼ってくる人を助けていたらスクープが取れるのだと言う。そんな布施の活躍(?)を書いた短編集。


主人公、布施の潜入捜査の仕方が独特で、その世界や雰囲気に溶け込むようにして、捜査をするというよりは、その場を楽しんでいたらスクープに出会ったという感じでしょうか。

報道番組に携わっていることを感じさせない飄々とした雰囲気が魅力的な主人公です。

その布施に協力する形で関わってくる刑事の黒田もまた良い味を出していて、布施に対して冷たい態度をとりつつも、しばらく姿を見ないと気になって電話を掛けてみたり。ネタをもらっても感謝せず「お前に借りは作りたくない」ときっちりスクープで返していく。この二人のやりとりも魅力の一つです。

事件を解決していくことよりも、登場人物の方が気になる。そんな作品です。でも面白くて一気に読めました。

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2009年09月08日

今野敏「二重標的」

今野敏著 「二重標的(ダブルターゲット)東京ベイエリア分署」
 
(ハルキ文庫)


どの本を初めに紹介しようか?と考えた結果、最近はまっている今野敏の本に決めました。

この作家を知ったのは別の作品がきっかけだったのですが、特にお気に入りのこのシリーズ(東京ベイエリア分署から続く東京湾臨海署シリーズ)にしました。


ライブハウスで事件が起こり、ベイエリア分署と呼ばれる東京湾臨海署の捜査課安積班のメンバーが捜査を始める。遺体で見つかったのは客のほとんどが10代の若者だというライブハウスには相応しくない、ちょっと浮いた存在だったであろう落ち着いた雰囲気の女性。「無差別殺人では?」という意見も出始めるが、安積たちは同時刻に起こった別の殺人事件との関連に気づき、捜査本部の方針に逆らう形で動き始める。


ミステリーの中でも警察小説なので、警察の内部事情や、警察で働く人たちがどんな思いを持って捜査しているか、どんなことを悩みながら日々仕事をしているのかなど、事件を解決することよりも出てくる人たちに重点をおいて書かれています。(だからといって事件の解決がいい加減になっているわけではありませんが。)

特に魅力的なのは主人公の安積警部補。係長という立場で、課長や他の所轄や本庁の人たちからの圧力を受けながらも、部下のためなら負けずに言い返すことのできる強い人グッド(上向き矢印) でも自信がなくて、部下に優しい言葉もかけてやれない不器用な人たらーっ(汗) そんな彼の心の声が細かく書かれていて、すごく共感がもてるんです。

「そんなに気にしなくて良いんだ」と言ってやりたいが、言わずにただ頷く。「こんな言い方をしたら気にしているかな?」と部下の顔を見る。・・・本当に不器用な人です。日本人には多いタイプなのかもしれませんね。でも普通と違うのは、部下や自分のポリシーを貫くためならどんな相手にでもきちんと言い返す(時には怒鳴るパンチ)ことができる所です。言い返した瞬間に「よし!」と思わずガッツポーズが出そうになるくらい、スッキリしますぴかぴか(新しい)

一気に話に引き込まれ、あっという間に読めてしまう、そんな作品でするんるん

今、読んでいるのは・・
posted by DONA at 14:35| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書:今野敏