2012年07月26日

今野敏「同期」

同期

 今野敏 著
 「同期」
 (講談社文庫)


警視庁捜査一課の宇田川は現場で発砲されるが、突然現れた公安所属の同期の蘇我に救われる。数日後、蘇我は懲戒免職となり消息不明に。宇田川は真相を探るが、調べるにつれ謎は深まる。“同期”は一体何者なのか?組織の壁に抗い、友を救おうとする刑事の闘いの行方は!?今野敏警察小説の最高峰がここにある−裏表紙より−


やっぱりこの作家さんは読みやすいです。私に合いますぴかぴか(新しい) それなりに長い話なのに、あっという間に読めてしまいました。


題名からもあらすじからもわかるように“同期”がテーマになっています。宇田川と蘇我の同期二人は、数ある同期の中でも仲が良いと言える関係でした。

ところが、蘇我が突然懲戒免職されたことを知り、あわてて事情を聞こうとした宇田川は、実は彼のことをほとんど知らないことに気づかされます。思いつく限りの場所で聞き込みを続ける宇田川でしたが、蘇我の居場所はなかなかわかりません。そんなとき、殺人事件が発生し、捜査本部へ参加することになります。

その事件を調べていくうちに、どうやら公安が絡んでいるらしいことがわかり、蘇我に危険が迫っていることもわかってきます。上層部からの妨害に合いながらも、何とか同期の蘇我を助けようと立ち上がります。


同期か〜。同期って、素敵な関係ですよね。ライバルでもあり、良き理解者でもあり、同じような悩みを持っているから相談しやすい・・。私は大事にしたい仲間だと思っていますし、今でも時々連絡をとっています。かなり支えてもらったので、頭が上がらない相手でもありますがあせあせ(飛び散る汗)

まあ、宇田川や蘇我のように命がけで・・というような状態になることはありませんでしたが、もし彼女たちの誰かが何か困っていたら駆けつけるつもりではいます。相手が同じように想ってくれているか?はわかりませんがたらーっ(汗)


警察小説なので当たり前ですが、警察関係者がたくさん出てきます。でもそれぞれが個性的なので、混乱することなく読めます。始めは「嫌な奴」と嫌いそうになる人も、実は事情があってそんな態度をとってたことがわかったり、逆に「やっぱり嫌な奴だったか」という人もいます。

私が気に入ったのは、刑事らしい刑事だった2人のベテラン、植松と土岐。頭の固い、融通の利かないタイプに思える2人ですが、実は仲間想いの熱い人たちで、いざとなったら上層部にも逆らう根性があります。若手の宇田川に良い影響を与えそうな存在です。


これもシリーズ化しているようです。文庫化はまだまだ先になるでしょうが、楽しみに待つことにします。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

 
posted by DONA at 11:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2012年06月23日

今野敏「排除 潜入捜査」

排除

 今野敏 著
 「排除 潜入捜査」
 (実業之日本社文庫)


海外進出企業に巣くうヤクザに元マル暴刑事の鉄拳が迫る!
元マル暴刑事・佐伯涼が環境犯罪に立ち向かう「潜入捜査」シリーズ第2弾。日本の商社が出資した、マレーシアの採掘所の周辺住民が白血病で倒れた。反公害運動封じ込めのため、暴力的な見せしめを住民に行う日本のヤクザに、佐伯の怒りが爆発する。見せしめを続ける者たちの正体は、佐伯の宿敵・泊屋組の若衆頭。佐伯の古代拳法と、ヤクザとの死闘が始まった―。
−裏表紙より−


「潜入捜査」・・と言いながら、ほぼ「捜査」をしないんですけど・・あせあせ(飛び散る汗) 「潜入」・・でも無い気がしますし。まあ、細かいことは気にしないでおきますが。


今回の佐伯は、秘書の白石景子と共に、マレーシアへ出張します。相変わらず気軽な口調でマレーシアへ行くように内村所長から指示されました。初の海外旅行ということで、佐伯はガイドブックを買って、必要な物を買いに出かけます。その辺りは人間臭いというか、かわいらしい所です。

マレーシアへは、日本の商社が関係している採掘所が原因で起きたであろう、白血病が流行している村へ調査に出かけたわけですが、現地に着いた佐伯たちを待っていたのは、村人たちのものすごい反感でした。案内役として、マレーシアの人を連れていたため、少しはマシでしたが、あまりの反感に理由を尋ねると、ヤクザの仕打ちを聞かされることに・・。

白血病にかかって死にそうになっていた赤ん坊を、母親の腕の中にいる状態のまま目の前で刺し殺すという読んでいても顔をしかめて読むのが嫌になるような、恐ろしい仕打ちをしたのは、日本のヤクザ、泊屋組の新市でした。彼が怒りにまかせて弱い者をつぶす傾向にあり、赤ん坊はもちろん、老人でも何でも表情を変えることなくあっさりと殺害してしまいます。

「白血病で死にそうだ」と訴えた母親に対して赤ん坊を殺害したことで「白血病で死ななかった」と理屈をつけます。言葉も出ないほどひどい奴ですちっ(怒った顔)

ヤクザがこれだけ残虐なことをやった分、佐伯の活躍がより光る感じがしました。新市を倒したときには「よくやった!ぴかぴか(新しい)」って気分になりましたから。本当なら「暴力には暴力を」という解決法はどうなのよ??と思いそうなものですが、ここまでやる相手に話し合いは通じない気がします。


佐伯は相変わらず冷静で、でも時々怒りにとらわれてしまったり、冷や汗を流したりして人間らしい部分も見せて、更には一方的にやっつけるわけではなく、多少は彼自身も怪我を負う・・これがリアルで良いなと思いました。

3人しかいなかった「環境犯罪研究所」に味方が2人できた様子。内村所長にはまだまだ謎がありますし、これからもどんな活躍を見せるのか楽しみです。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

 
posted by DONA at 11:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2012年06月15日

今野敏「潜入捜査」

1991年に発売された「聖王獣拳法」という作品を改題して2008年に再版された物だそうです。

潜入捜査

 今野敏 著
 「潜入捜査」
 (実業之日本社文庫)


非情な手段でヤクザを叩きのめす、マル暴刑事・佐伯涼は突如、警視庁から異動を告げられる。拳銃も手帳も取り上げられた佐伯の行先は「環境犯罪研究所」。所長の内村は産廃不法投棄に暴力団が関わる事例を説明、佐伯の力を必要とする。佐伯家の祖先に始まり、佐伯自身も身につけている武術「佐伯流活法」を生かし、暴力団が支配する運送会社への潜入が命じられた―!−裏表紙より−


内容的には、とても軽いというか、中身が無い・・に近い感じ(失礼たらーっ(汗))で、読み終わって特に何か心に残るような問題があったわけでもなかったですがく〜(落胆した顔)

でも私は気に入ったんですよね。続きも読んでみよう!と思いました。

気に入った一番の理由は、主人公・佐伯の存在。そして、所長・内村やその秘書・白石景子の謎めいた部分でしょう。佐伯はある意味融通のきかない一匹狼的な人で、腕に覚えもあり、単独で暴力団事務所に乗り込んで叩きのめしてしまいます。拳銃が取り上げられたら今度は自分で材料をそろえて来て部屋で手裏剣を作ってしまうような人。しかも作った後の台所を見て「若い人がてんぷらを作りたがらない気持ちがわかるな・・」とか思ってしまう。いや・・てんぷらと手裏剣作りは同じでは無いでしょう・・。まあ、かなり非現実的な人ですね。こんな刑事がいたら怖いわ!って感じですあせあせ(飛び散る汗)

所長・内村は、おとなしい雰囲気で、でも頭は恐ろしくキレる感じ。でもわかったのはそのくらいで、彼の研究所の存在を含めて謎がいっぱいです。秘書・白石も普通の女性秘書かと思えば、どんなことが起きてもさらっと無表情で仕事をこなす所とか、生い立ちにも謎がありそう・・。

この辺りは今後、少しずつ明らかになっていくのでしょう。


産廃不法投棄という、大きな問題が取り上げられているのにも関わらず、その問題についてはあっさりと佐伯が実力行使で叩きのめして解決?してしまうので「これで終わりなんだ・・」って感じなのが残念ではあります。ある意味、水戸黄門に近い感じですね。「助さん、角さん、こらしめてやりなさい」的な??ふらふら

力で相手をねじ伏せて終了・・だったら、暴力団と変わらない気もしますよね〜。まあ、初期の作品ということで、これも今後は変わっていくのかもしれません。


警察小説と呼ぶには抵抗がある内容の作品ですが、アクション物が好きな方なら楽しめると思います。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

 
posted by DONA at 11:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2012年05月09日

今野敏「凍土の密約」

凍土の密約

 今野敏 著
 「凍土の密約」
 (文春文庫)


赤坂で発生した殺人事件の特捜本部に、警視庁公安部でロシア事案を担当する倉島が呼ばれた。被害者は右翼団体に所属する男だ。二日後、今度は暴力団構成員が殺された。2つの事件に共通する鮮やかな手口から、倉島はプロの殺人者の存在を感じる。鍵はロシア、倉島は見えない敵に挑む。公安捜査官の活躍を描くシリーズ第3弾。−裏表紙より−

3作目になり、倉島はますます公安らしくなりました。上司である上田係長からも時々「公安らしくなったな」と言われるようになり、何かと頼られるようになっています。叱られることよりも褒められることが増えました。

そんな倉島に下った命令は、殺人事件の捜査本部に合流することでした。理由もわからず言われた通りに捜査本部に参加したのですが、第二の殺人が起きたことでその理由が明らかになってきます。

倉島はロシアの殺し屋が絡んでいると考え、同じ公安の西本、白崎と共に捜査を開始します。3人の情報提供者と連絡を取り、徐々に事件の真相に近づいていきます。


捜査本部にいると刑事と話すことが増えます。刑事と公安は仲が悪いということなので、刑事たちは倉島たちのことを冷たい目で見ます。普通の公安なら同じように冷たい態度で応じるところなのですが、倉島はなるべく波風を立てないように、大切な情報を少し明かしたり、協力を申し出たりします。そこも好感がもてました。


シリーズの1作目から出てきていた大物・大木天声にも接触することができた倉島は、彼にヒントを貰うことで推理をしていきます。まあ、この大木天声が話すことが私には難しすぎて、ほぼ理解できなかったので、置いていかれた感じがしたんですけどねあせあせ(飛び散る汗)

でも、このシリーズのお陰でロシアに少し興味が出てきました。

今回はロシアと日本のハーフで冷徹になりきれないけど一流の殺し屋・ヴィクトルが登場してくれなかったので、ちょっと寂しい気持ちになりました。まあ、毎回ヴィクトルが来日して適当に殺人を犯して去って行ったら、日本の警察は何をやってるんだ!って話ですが・・。次は協力者的な存在でも良いから出て欲しいです。


<公安捜査官シリーズ>
「曙光の街」
「白夜街道」


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

 
posted by DONA at 11:12| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2012年04月17日

今野敏「夕暴雨 東京湾臨海署安積班」

夕暴雨

 今野敏 著
 「夕暴雨 東京湾臨海署安積班」
 (ハルキ文庫)


東京湾臨海署管内で大規模イベントへの爆破予告がネット上に流れた。安積警部補率いる班と相楽班は警戒警備にあたるが、爆破は狂言に終わる。だが再び、翌週のコミックイベントへの爆破予告がネット上に書き込まれた。前回と違う書き込みに、予告の信憑性を訴える須田刑事。須田の直感を信じた安積は、警備の拡大を主張するが、相楽たちの反発をうけてしまう。迫り来るイベント日。安積班は人々を守ることができるのか?異色のコラボが秘められた大好評シリーズ、待望の文庫化。−裏表紙より−


久々の安積班シリーズ!ハートたち(複数ハート) なかなか文庫にならなくて寂しかったです・・。一気読みしそうになったのですが、勿体なくてなるべく時間を空けて読むようにしました。


東京湾臨海署は、新庁舎に引越することになりました。広くなって綺麗になって本当なら喜ぶべきところなんですが、安積はちょっとさみしいと感じています。外階段で部屋に戻るときに時々感じていた潮の香りを懐かしんだり、駐車場から庁舎までの距離を感じたり、上司と話をするにも内線電話が必要になったことを嘆いたり・・。

何よりも強行班係が増えて2つの班で構成されるようになったことは、安積にとっても大きな変化でした。しかももう一つの班を仕切るのが、宿敵とも言える相楽。安積の方はなるべく気にしないようにしているのに、相楽の方はライバル視しまくり!周りも「負けるな、安積!」という雰囲気ですし、安積にとっては迷惑な話です。

そんなゴタゴタの中起きた爆破予告。一度は狂言に終わったのですが、二度目の予告がネットに書きこまれたのを見た須田刑事は「今度は本物だ」と言いだします。ネットをいつも見ている人にはわかる・・というあまりにも曖昧な須田の発言を信じた安積は、上司に進言して、警備を強化させました。もちろん、自分たちも傍観せずに警備に当たります。


相変わらず署内のパトロールを欠かさない速水も、爆破予告されたイベントに安積の娘が参加することを知り、協力してくれます。速水は、爆破予告だけではなく、新たに警視庁に設けられた警備部特車二課の存在が気になっているようで、あまりにも秘密主義なこの組織にいら立っています。

あらすじに書かれていた“異色のコラボ”というのがこの警視庁警備部特車二課のことです。「機動警察パトレイバー」という作品の中に出てくるそうで、これを登場させたようです。私は全く知らなかったので、出て来ても何の感動も無かったんですけどね・・ふらふら 一度読んでみても良いかな?と思っていますが、ロボットの漫画って読んだこと無いからどうだろう??


安積班のメンバーたちも相変わらず適材適所な活躍をみせてくれます。今回は黒木も発言が多くて、須田だけではなく安積都も良いコンビネーションを見せてくれました。

今回、娘との関わりも少なく、元妻に至っては全く出てこなかったのが残念ではありますが、とても面白く読み終わりました。

早く次も文庫化してほしい!!再読を繰り返しながら待つことにします・・。


<安積班シリーズ>
「二重標的」
「虚構の殺人者」
「硝子の殺人者」
「警視庁神南署」
「神南署安積班」
「残照」
「陽炎」
「最前線」
「半夏生」
「花水木」


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

 
posted by DONA at 11:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2012年04月16日

今野敏「白夜街道」

白夜街道

 今野敏 著
 「白夜街道」
 (文春文庫)


警視庁公安部の倉島警部補は、自分と因縁のある元KGBの殺し屋ヴィクトルが、ロシア人貿易商のボディーガードとして日本に入国していると知らされる。そして、その貿易商が帰国前日に密会していた外務官僚が謎の死を遂げた。ヴィクトルたちを追い、倉島はモスクワに飛ぶ。緊迫の追跡捜査を描く、アクション・ノヴェルの傑作。−裏表紙より−


「曙光の街」から4年後の話です。あまりにもやる気が無く、公安の仕事をなめていた倉島も4年経って公安らしい考え方ができるようになり、行動もそれらしくなっていました。随所に出てくる公安らしい考えに何だか微笑ましい気持ちになりながら読み進めました。

一方、ヴィクトルは考えや行動に変化は無い(よりパワーアップしたかも?)ですが、少しは人間らしい生活をするようになったようです。何よりも定職に就いたのがすごい!前作で出会ったエレーナと同居も続けていて、彼女とは離れすぎず、でも付きすぎず・・という不思議な生活を送っています。恋人ではなく兄妹のような関係・・ヴィクトルらしいといえるかもしれません。

ヴィクトルは先輩の経営する警備会社に勤めていて、ペデルスキーという貿易商の警護をしながら再び日本にやって来ました。今回はヒットマンとしてではないので、本名で堂々と入国したため、マークされていた彼の名前はすぐに公安へ届けられました。

本名で来たことに疑問を感じながらも、倉島たち公安は彼のことを調べ始めます。捜査中に話を聞いた外務省の官僚が不審死したことで、外務省も巻き込んで大きな事件へと発展していきます。


今回は、倉島と共に、捜査一課の刑事がモスクワへ行ったことで、公安と捜査一課の刑事の違いがより明確になって面白かったです。

実戦に強いのは捜査一課の方かと思ったら、意外とそうではないこととか、事件を国レベルとして捉えるか、1人の人レベルで捉えるかの違いで事件に対する考えが大きくかわることもわかりました。


ヴィクトルは相変わらず冷静でカッコ良く任務を全うするのですが、彼のある意味脆い部分が明らかになって、機械的な彼の人間らしい一面が見られたのも良かったです。この彼の弱い一面があるせいで、また事件に巻き込まれていくんだろうな・・。


公安の刑事もかなり謎な存在ですし、人を上から見るイメージがあったのですが、今回は外務官僚の酷さがより際立っていました。実社会でもこんな感じの人が多いのかな?その自信はどこから来るの?とあきれる態度!むかっ(怒り)なぜ自分は偉いと思えるのか?かなりイライラさせられました。

それにしても、ロシア国内の情勢や雰囲気などの説明を読むと、「日本は平和ボケしている」と言われても仕方ないなと思います。そして、そう言われてもどうしたらいいのかわからないのが「平和ボケ」している良い証拠なんでしょうねあせあせ(飛び散る汗)


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

 
posted by DONA at 11:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2012年03月30日

今野敏「曙光の街」

曙光の街

 今野敏 著
 「曙光の街」
 (文春文庫)


日本でKGBの諜報活動をしていたヴィクトルは、ソ連崩壊後に解雇され、失意のどん底にあった。そこへヤクザ組長を殺す仕事が舞い込んだ。再び日本に潜入した彼を待ち受けていたものは―。警視庁外事課とヤクザを相手にスリリングな戦いを展開するうちに、やがて明らかになる日ソ時代の驚くべき秘密!−裏表紙より−


生活にも困るような日々を送っていたヴィクトルは、大金につられるようにして日本へやって来ました。日本人の父を持つ彼は日本語も流暢に話すことができました。そのため、税関を通ったり、ホテルに泊まったりすることにも支障がなかったわけです。

日本人としてスムーズに入国したヴィクトルは、密かにターゲットに近づいていきます。

そんな動きを知った公安警察は倉島という刑事に捜査を命じます。その倉島はかなりやる気のない人物で、捜査一課などの華やかさのない公安という部署に不満を持っていました。不満を持っていたというか、どうせちょっと調べたらそれで良いんでしょ?と投げていた感じです。

更にターゲットである組長に付いている兵藤というヤクザも、狙われているとの情報を得て、命の恩人でもある組長を守るため銃を手に入れて対抗しようとします。彼は経済ヤクザが主流となりつつあるその世界では古いタイプのヤクザと言える存在で、周りの人からは「将来を考えろ」と言われています。

淡々と着実に仕事を進めるヴィクトルとそれを止めようとする2人が関わったとき、変化が起こることに・・。


暗殺という物騒な事件を通して、元KGBのヴィクトルと、公安警察の倉島、ヤクザの兵藤の3人の成長が描かれています。3人がそれぞれ明るい未来に向かって進んで行く最後の部分ではとても清々しい気持ちになりました。

「曙光」という題名がよく合う作品でした。ちなみに・・「曙光」というのは「物事の前途に見えはじめた明るいきざし」のことだそうです。なるほど〜。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

 
posted by DONA at 13:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2012年02月08日

今野敏「膠着」

今野敏さんが続いていますが・・。


膠着

 今野敏 著
 「膠着」
 (中公文庫)


創業以来の危機を迎えた老舗の糊メーカー「スナマチ」。起死回生をかけて新商品の開発に力を注ぐが、なんと完成したのは「くっつかない糊」だった!新入社員の啓太とベテラン営業マンの本庄は、商品化するべく日夜、頭を悩ませるが・・。今野敏が贈る、ユーモアたっぷりのサラリーマン応援小説。−裏表紙より−


池井戸潤さんの小説のようなテーマですし、読み始めたときは今野敏さんが書いたことを忘れそうなくらいでした。しばらく読み進めるとやっぱり今野さんだな〜と。読みやすいというか、文章が軽いというか、私には合う気がしました。結構、シリアスな内容なのに、どこか面白い所がありユーモアが感じられるんですよね。池井戸さんも読みやすいんですが、もっと真面目な印象です。


開発部が開発を目指していて失敗した「くっつかない糊」これをどうにかして商品化して売らないと会社が潰れてしまう!ということで、ベテランで成績優秀な営業マン・本庄が戦略会議に呼ばれます。新人の啓太は彼にお供する形で一緒に会議に参加しました。

「くっつかない糊」を商品化するなんて、どうすれば良いのかわからず、誰からも良いアイディアが出ず、会議は難航します。更にスナマチに乗っ取りの噂が立ち始め、社内の雰囲気も険悪になっていきます。会社にスパイがいるのでは?という疑いも出て、ますます会議に身が入らない状態に・・。


スパイは誰なのか?という謎解きもありつつ、くっつかない糊をどうやって売るのか?ということも気になり、あっという間に読み終わっていました。

ただ、私には最終的にくっつかない糊がどんな商品になったのか、理解できなかったんですけどねバッド(下向き矢印) 詳しく説明されていたのに理解できなかった・・。情けない話ですもうやだ〜(悲しい顔)


自分の仕事に誇りがもてなかったり、会社に愛情が無くなってきたような人にお勧めな作品です。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

 
posted by DONA at 11:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2012年02月07日

今野敏「疑心」

疑心

 今野敏 著
 「疑心 隠蔽捜査3」
 (新潮文庫)


アメリカ大統領の訪日が決定。大森署署長・竜崎伸也警視長は、羽田空港を含む第二方面警備本部本部長に抜擢された。やがて日本人がテロを企図しているという情報が入り、その双肩にさらなる重責がのしかかる。米シークレットサービスとの摩擦。そして、臨時に補佐を務める美しい女性キャリア・畠山美奈子へ抱いてしまった狂おしい恋心。竜崎は、この難局をいかにして乗り切るのか?−裏表紙より−


あらすじを読んでまずびっくりしました。「恋心」って!!「竜崎が恋!?・・違うなきっと」と思いながら読み始めたのですが・・。

まるで中学生か高校生かのような淡いけど苦しいほどの恋心・・あの堅物の竜崎が恋をするなんて思いもしませんでした。家庭でも職場でもキリッとピリッとしていた竜崎が嘘のようにうろたえ放心してしまう・・。彼も人間だったんだと妙な感動もあったりしてわーい(嬉しい顔)

思わず大っ嫌いな伊丹にまで相談してしまうくらいで、見ていて私も苦しくなり・・・・ということは無くあせあせ(飛び散る汗) 「しっかりしろよ!たかが恋だろう!!パンチ」とカツを入れたくなる気持ちで読み進めました。

もちろん、いつまでも恋心なんかに引きずられない(まあ結構長く引きずられてましたけどふらふら)彼は、驚くような方法で復活します。伊丹も「俺は、恋愛の悩みをそんなふうに解決するやつを初めて見た」と言っているように、一般人には理解しがたい方法というか解釈で復活しました。伊丹が言う方法の方がわかりやすいと思いますが、賛成はできませんからね。

復活した後の竜崎はいつも通りビシッと決める所は決め、方面本部を統括し、テロ未遂も解決させます。役目が終わって、本部から去るシーンではちょっと泣きそうになりました。


そして、何よりも妻の冴子との会話が最高でしたぴかぴか(新しい) 奥さんやっぱり最強です。あの竜崎を掌の上でコロコロと転がしている感じが本当に素敵。最高の奥さんです。彼女がいる限り、竜崎は大丈夫だなと思います。


続きが楽しみなシリーズです。文庫化はまだまだかな・・・。

<隠蔽捜査>
「隠蔽捜査」
「果断」

↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

 
posted by DONA at 11:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2012年01月28日

今野敏「任侠学園」

任侠学園

 今野敏 著
 「任侠学園」
 (中公文庫)


日村誠司が代貸を務める阿岐本組は、ちっぽけながら独立独歩、任侠と人情を重んじる正統派のヤクザだ。そんな組を率いる阿岐本雄造は、度胸も人望も申し分のない頼れる組長だが、文化的事業に目のないところが困りもの。今回引き受けてきたのは、潰れかかった私立高校の運営だった。百戦錬磨のヤクザも嘆くほど荒廃した学園を、日村たちは建て直すことができるのか。大人気の「任侠」シリーズ第二弾!−裏表紙より−


第二弾も面白かったですぴかぴか(新しい) 一気に話に引き込まれて一気読み。一作目と同じようにニヤニヤしたり、怒ったり・・日村と同じ感情で読み進めました。


今回の建て直し先は、ある私立高校。数年前から共学になったという学校ですが、どうしても生徒が集まらない・・と泣きつかれ、日村の心配をよそにあっさりと引き受けた組長。

いざ乗り込んでみて、そのあまりにも荒れ果てた校舎の様子にびっくり。窓ガラスは割れ、壁には落書き、そしてグラウンドは乾いてひび割れだらけ・・。呆然とする日村のそばで組長は「やりがいがある」なんて言う始末ふらふら 日村の苦労がわかります。

教師や生徒と話すと無気力さ加減にまた驚かされます。学校内にやる気がない。その様子を見て日村はまた胃が痛くなるのです。


今回のテーマは教育や躾のあり方。親はもちろん、教師にもその方法を問います。ヤクザの世界の方がよほどきちんと挨拶をしたり目上の者に対する態度もしっかりしています。組長に「自分の舎弟を育てると思えばできるはず」と諭され、全力で生徒や教師にぶつかっていきます。

最後には感動の結末が。


日村は自分が高校を中退したことを思い出し、毎朝憂鬱な気持ちで目覚めては「学校に行きたくない」とぼやくのが妙に笑えました。時々、本気でにらみをきかせているのはきっとストレスのせいでしょう・・あせあせ(飛び散る汗) ヤクザの世界では「親に子は逆らえない」これが無ければもう少し意見が言えるのに。普通の会社でいうところの中間管理職ですね。

主人公がヤクザなので、現実離れしていそうですが、実際には一般社会にも通じる物があって、参考になる部分はたくさんあります。ヤクザの社会と思わずに読むと「なるほど・・」と感心するところも多いです。

そういう意味でも楽しめる話です。

続きも楽しみですが・・・文庫化はまだまだ先かな??


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

 
posted by DONA at 11:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2012年01月23日

今野敏「とせい」

とせい

 今野敏 著
 「とせい」
 (中公文庫)


日村誠司が代貸を務める阿岐本組は今時珍しく任侠道をわきまえたヤクザ。その阿岐本組長が、兄弟分の組から倒産寸前の出版社経営を引き受けることになった。舞い上がる組長に半ば呆れながら問題の梅乃木書房に出向く日村。そこにはひと癖もふた癖もある編集者たちが。マル暴の刑事も絡んで、トラブルに次ぐトラブル。頭を抱える日村と梅乃木書房の運命は?−裏表紙より−


久しぶりの今野敏ぴかぴか(新しい) やっぱりこの作家さんは私に合うな〜と再確認しました。文体も好みですし、読みやすいです。

ヤクザが主人公なので、言葉も汚くて暴力シーンも多くてハードな感じかと思ったのですが、そんなことなくてとても丁寧な言葉使いと低い物腰(まあ、たまには怖い所もありますけど・・ヤクザなんですから)で、逆に笑う場面が多い話でした。


阿岐本組というのは、組長と代貸(若頭のこと)と組員が4人で計6人の小さな組です。昔ながらの堅い組で、素人さんには迷惑をかけない・・というのがモットーになっています。揉め事の仲裁には行きますが、自分から揉め事は起こさないわけです。

こういう堅い組は、金銭面で困ることになります。裏で汚いことをして稼ぐわけにいかないんですから。そんな状態の阿岐本組に持ち込まれたのは、出版社の経営でした。

ちょっとぼんやりした所のある組長が知り合いから聞かされた話に、気まぐれで乗っかってしまい、部下たちは翻弄されます。そして、傾きかけた出版社へ出社することに・・。

ヤクザが傾きかけている出版社を建て直すために立ち上がる!・・なんて言うとカッコいいのですが、実際はおやっさん(組長)が出版社の社長をやってみたかっただけ・・巻き込まれた方はたまりませんふらふら

そんなおやっさんを支え、尊敬している代貸・日村はおやっさんの顔をつぶさないように会社の経営を助け、組員たちの面倒も見て、警察の行動にも目を光らせ・・と大忙しです。

彼の行動はとてもカッコいいのですが、考えていることは一般人と変わらないので妙に笑えます。ガンを飛ばすときも「今だ!」と考えてやっていたり、ヤクザに対して怯えない素人がいたらこっそりその人を分析したり。

時々ニヤッと笑いながら読み進めるような話でした。


これはシリーズ化されているようなので、文庫になったら読もうと思います。次の話はもうすぐ文庫化されるようでするんるん


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

 
posted by DONA at 10:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2011年08月26日

今野敏「イコン」

これも、貸していたのがやっと返ってきたので、久々に読んでみました。再読なのに忘れてる・・どんだけ適当に読んでるんだ、私バッド(下向き矢印)


イコン

 今野敏 著
 「イコン ICON」
 (講談社文庫)



警視庁生活安全部少年課の宇津木警部補は、調査のために今流行のアイドル・有森恵美のライブに来ていた。主役が登場しない不思議なライブの最中、乱闘が起こり、1人の少年が刺されて死亡した。誰も見たことが無いという有森恵美とはどんなアイドルなのか?なぜ少年は殺害されたのか?


有森恵美というアイドルのライブに参加した宇津木警部補。若者が多いライブ会場でハッキリ言って浮きまくっていた彼。ライブが始まると、本人が登場しないことに驚き、「本人は来ません」という発表に何の反応もしないファンたちの様子に更に驚くことになりました。

客席の後方から何かが前に投げ込まれたことをきっかけにして、乱闘騒ぎが起こります。あわてて止めに入った宇津木と部下はナイフで刺されて倒れている少年を発見しました。少年が搬送先で亡くなったことで傷害致死事件として刑事がやって来ます。

やって来たのは、神南署の安積警部補たち。宇津木と安積は同期で、顔見知りでした。安積の活き活きした様子を見て、軽い嫉妬を感じた宇津木は、その日から少しずつ変化を見せます。

若者のことを理解しようとするようになり、アイドル・有森恵美のことも調べ始めました。有森恵美というのは、ネット上に存在するアイドルということで、実在するかどうかもわからない状態・・。彼女は実在するのか?事件とどうかかわっているのか?


数年前の作品なので、内容が古いです。パソコン通信とか書かれています。私にはイマイチこのバーチャル・アイドルというものが理解できなかったんですよね。実在するかどうかさえわからないようなアイドルになぜ熱狂的になれるのか?すごく不思議でした。

でも、今なぜあのアイドル集団が流行るのか?はなんだかわかった気がしました。


事件自体は思ったような内容で、展開だったんですけど、安積さんを始め部下たちの活躍が見られて面白かったです。速水さんも傍観者的に活躍しましたし。相変わらずテンポよく読める作品でした。


何より嬉しかったのは、宇津木さんの変化。しかも安積さんを見て良い方向へ変化したのはファンとしては嬉しい限りぴかぴか(新しい)

早く安積警部補のシリーズの続きが読みたいものです。


題名の「イコン」とは現世と神の世界をつなぐ窓という意味だそうです。「アイコン」という言葉の元となったそうです。へえ〜・・ひとつ賢くなりましたわーい(嬉しい顔)


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

posted by DONA at 11:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2011年08月23日

今野敏「レッド」

レッド

 今野敏 著
 「レッド(新装版)」
 (ハルキ文庫)


“CEC研”という環境庁の外郭団体に出向させられている警視庁捜査四課の相馬は、特別な仕事もないまま退屈な毎日を送っていた。そんなある日、上司から山形県にある「蛇姫沼」の調査をするよう命じられた。同じく出向してきた陸上自衛官の斎木と共に調査に向かった相馬は、町の様子に異変を感じた。更に沼周辺で強い放射能が検出されたのだった。


今この時期に読んだことで、より興味深く感じました。違う時期に読んでいたらきっとふわっと流れて行って頭に残らなかったと思います。(日本で起きている事故について、ここで色々語ろうとは思いません。語るだけの根拠も知識もありませんから)


この本を読んでいる間、何度怒りがわいたことか・・。

まず、怪しげな外郭団体の存在。出向とはいえそこで働いている人でさえ、何をしている団体か知らないなんて!!一般の会社ではありえません。天下り先になるような会社は知りませんけど。

それから、蛇姫沼のある町の役場の豪華さ、更に町長と助役のいい加減さ。助役はまあともかく、町長の出世欲というか「町民よりも自分の保身」という考え方には腹がたちます。

そして何よりも、アメリカと日本の政治家の画策。もしアメリカの大統領が変わってなかったらどうなっていたか・・と思うとぞっとします。アメリカに恩を売るために何でもやるという考えの日本の政治家にも怒りを通り越してあきれてしまいました。

人の命より大切な物なんて世の中には無いと思うんですけど、この話に出てくる政治家たちはそうは思っていないので、秘密を守るために平気で銃器を持ち出して命を狙いにきます。その戦闘シーンは「さすが今野敏」という迫力なんですけど・・。

現実のことじゃなくて良かった・・と強く思う話でした。大きな意味では現実でもあるんですけど。早く終息してほしいです。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

posted by DONA at 11:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2011年08月11日

今野敏「蓬莱」

貸していたままになっていたのがやっと返って来たので、久々に読んでみたくなりました。再読です。

蓬莱

 今野敏 著
 「蓬莱」
 (講談社文庫)


パソコン用ゲームソフト「蓬莱」がヒットしたため、これをスーパーファミコン用として発売することにしたソフト販売会社「ワタセ・ワークス」。社長の渡瀬が一人で酒を飲んでいると背後に怪しげな人たちが・・。連れて行かれた所にあった車内から大物らしき人物が「蓬莱」の販売中止を求めてきた。断った社長は暴力を振るわれてしまう。その大物はなぜゲームソフトの販売に口を出してくるのか?暴力を振るってまで止めたい理由は?


ワタセ・ワークスは社長以外に従業員4人というとても小さな会社でした。でも優秀なプログラマーが3人もいるため、販売したソフトは高評価を得ていました。その中の一つが「蓬莱」というゲームソフト。

このゲームは様々な条件を入力し、国を自分で発展させていくという内容の物。・・なんですが、説明が難しくて私はきちんと理解しきれていないと思います。 そのゲーム内容が問題なのか?と調べ始めた渡瀬に執拗な嫌がらせが続けられます。

神南署の安積警部補も出てきて、協力しながらこの脅迫事件を解決していきます。


これ以上書くと、ネタバレになりそうで・・。でもこの「蓬莱」というゲームはあそび方は単純でも、とても深い内容になっていて、古代日本が舞台となっています。

そこで出てくるのが「徐福伝説」・・この説明がすっごく詳しく書かれています。でも私は再読にも関わらずやっぱり理解できずバッド(下向き矢印) わかったことは、この作家さんは調べ物が好きなんだろうということ。歴史が好きな人にはたまらない内容だと思います。「どうして日本という国は出来たのか?」とか「日本人とは?」とかに興味あれば楽しめます。

興味無くてもそれはそれで面白かったですけどねあせあせ(飛び散る汗)


久々に読んだ今野敏作品。調べた所、去年の2月以来みたい・・。やっぱり読みやすいな〜と再認識しながら読みました。私に合っているようです。

大好きな安積さんも出て来ますし。今回はサブ主人公って感じですけど。それでも安積さんらしい行動がたくさんありました。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

posted by DONA at 11:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2010年12月06日

今野敏「ST 桃太郎伝説殺人ファイル」

今野敏著 「ST 桃太郎伝説殺人ファイル 警視庁科学特捜班
ST科学特捜班シリーズ10

(講談社文庫)


東京、神奈川、大阪で起きた3つの殺人事件は、離れた場所でありながら連続殺人だと思われる共通点があった。全ての遺体に“モモタロウ”の文字と五芒星が刻まれ、被害者は皆岡山に関係があったのだ。岡山県警の特命班に呼ばれたSTメンバーと菊川警部補は、地元に伝わる“桃太郎伝説”を探り、事件の捜査を始めた。


伝説シリーズ第2弾。今回は桃太郎の伝説です。前回の為朝伝説よりは馴染みのある伝説なので、わかりやすいかな?と思ったのですが、読んでみるとやっぱり意味がわからなかったですもうやだ〜(悲しい顔) まあ“伝説”という時点で、昔聞いた“ももたろう”のおはなしとは違うだろうとは思ったんですけどね・・あせあせ(飛び散る汗)

桃太郎というのは鬼をやっつけた英雄という認識ですが、ここで出てくる伝説では侵略者ということになっていて、色々難しいことが絡んでくるので頭が混乱しました。


今回、STメンバーは岡山へ出張。そこでは関本という警視が指揮をとる捜査本部で捜査に参加します。百合根警部は同じキャリア組として学ぶべき部分と反発する部分があって複雑な思いをしています。

メンバー全員で行ったわけですが、心理分析の専門家である青山がほとんど一人で活躍する感じ。他のメンバーはその特徴をほぼ活かすことなく終わってしまいました。

青山を支えるという意味では必要だったわけですが。

その青山は容疑者が誰か?を指摘し、自殺を止め、謎を解明し、一人で大活躍でした。私的には、もう少し他の人たちも何かしら活躍してほしい気がします。

せっかく、それぞれ素晴らしい専門知識があるわけですから・・。

次の話に期待します。


<ST科学特捜班シリーズ>
「ST警視庁科学特捜班」
「毒物殺人」
「黒いモスクワ」
「青の調査ファイル」
「赤の調査ファイル」
「黄の調査ファイル」
「緑の調査ファイル」
「黒の調査ファイル」
「為朝伝説殺人ファイル」
↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいでするんるん

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

今読んでいるのは・・
posted by DONA at 11:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2010年07月02日

今野敏「ST為朝伝説殺人ファイル」

今野敏著「ST為朝伝説殺人ファイル件
ST警視庁科学特捜班9

(講談社文庫)


伊豆大島でプロのダイバーがダイビング中に事故死するという事件が発生した。奄美大島でも同じような事故が起きていることを知ったワイドショー番組のスタッフは、「為朝の呪い」が関係しているのでは?と考え、取材を始める。ところが、その番組スタッフからも死者が出てしまう。STは謎を解くため現地に飛ぶ。


「色」シリーズが終わり、今度は「旅」シリーズ(「伝説」シリーズ?)が始まりました。

為朝というのは、源頼朝、義経兄弟の叔父にあたる人だそうです。私は聞いたことがありませんでした。あまり資料の残っていない人だそうで、学校でも習ってないのかも。義経は好きなんですけどね。

保元の乱で活躍したのですが、結局敗戦したため逃亡するのですが、捕らえられ伊豆大島へ島流しされます。

ところがそれでおとなしくなる人ではなく、伊豆を支配し始めます。それを弾圧するために大軍を送り込まれ、自害してしまったそうですが・・。

実は自害していなくて、琉球に逃れていたという噂があって、伊豆大島や奄美大島には為朝の恨みが残っているのでは??というわけなんです。

ワイドショーのスタッフは、そんな伝説とダイバーの事故死が伊豆大島、奄美大島で起きたことを結びつけた企画を考えたわけです。

そこでSTも出動するわけですが・・・。

今回はあまりSTの個性も光らず、なぜSTが出動したのかもわからない感じでしたバッド(下向き矢印)

もう少し伝説を深く絡めて謎も深ければ読みごたえもあったような気がします。

次は「桃太郎」みたいです。まだ文庫化されていないので持っていませんが、期待して待とうと思います。


<ST科学特捜班シリーズ>
「ST警視庁科学特捜班」
「毒物殺人」
「黒いモスクワ」
「青の調査ファイル」
「赤の調査ファイル」
「黄の調査ファイル」
「緑の調査ファイル」
「黒の調査ファイル」


↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいでするんるん

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

今読んでいるのは
posted by DONA at 11:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2010年06月16日

今野敏「ST黒の調査ファイル」

今野敏著 「ST黒の調査ファイル
ST警視庁科学特捜班8

(講談社文庫)


新宿歌舞伎町で、連続して不自然な発火事件が起きる。その出火原因がわからないため、STが捜査に協力することになった。同じ頃、携帯のワンクリック詐欺に引っかかった男性が、仕返しするため、仲間と共に詐欺を仕掛けようとしていた。偶然知り合ったSTメンバーの黒崎が協力する。

色シリーズラストは「黒」ということで、今回は黒崎勇治が主役となって活躍します。

黒崎は、科学担当。特に爆薬等を担当しています。嗅覚が異状なほどするどいので、事件現場に行ったらまず匂いを嗅ぎ、爆発物の有無を報告します。

聴力の良い結城翠と組んで、取調べの際に「人間嘘発見器」としての活躍もみせます。嘘をつくときの汗の匂いまで嗅ぎ取れるのです。

更に、武術の達人で、いつも音も気配もなく行動するので、百合根警部は急にやって来た彼に驚かされています。

かなり無口な彼は、考えや思いをほとんど表に出しません。意思表示は首を振ったりするだけで表します。今作でも主役だというのに、ほとんどしゃべらないのですが(「黒いモスクワ」の方が、もう少ししゃべっていた感じでした)、詐欺グループに仕返ししたいという若者たちに協力して、意外と馴染んでしまいます。

ほとんどしゃべらず、でも颯爽としていて、悪者に対しても臆することなく立ち向かう黒崎の様子を読むだけでも楽しめる作品です。


<ST科学特捜班シリーズ>
「ST警視庁科学特捜班」
「毒物殺人」
「黒いモスクワ」
「青の調査ファイル」
「赤の調査ファイル」
「黄の調査ファイル」
「緑の調査ファイル」


↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいでするんるん

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

posted by DONA at 16:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2010年06月01日

今野敏「安積班読本」

今野敏著・監修 「安積班読本

(ハルキ文庫)


人気が高いからでしょうね、こんな本まで出版されました。出版後すぐに買って読んだのですが、感想が遅くなってました。


安積班シリーズの著者・今野敏氏のインタビューや登場人物紹介、全作品解説、安積班マップなど、シリーズの全てがわかる一冊。特別短編「境界線」も収録。


中に収録されている短編も安積警部補らしくて、とても良い話でしたぴかぴか(新しい)

何の取り柄もない平凡な中学三年生の大木幸祐は、目的も無くお台場へ夜遊びするつもりで出て来ました。

そこでオヤジ狩りにあっていた井上伸朗という男性を助けることに・・。ところが、犯人たちと年齢も近かったため、犯人グループの一人に間違えられ、逮捕されることになりました。

未成年ということで、家裁に送って終わりだから・・と安積には帰ってもらおうとする警官たちを制し、安積は真剣に幸祐の話を聞きます。そして当然、きちんと助けるわけです。

幸祐は安積に質問され「向こう側へ行ってみたかった」と言います。

中学・高校生って、とても不安定な時期ですよね。「どうせ自分なんか」とか「何の取り柄もない自分は何のためにいるのか?」とか小さなことでも悩んでしまうこと、あると思います。

幸祐はそんな自分が嫌で、殻をやぶりたくて、一歩踏み出したのです。その勇気を安積は褒めて応援します。

短い話ですが、少年の心の動きや、中年男性や警官から見た少年の姿と安積から見た少年の姿の違いなど、細かく書かれていて、読み応えは十分ですグッド(上向き矢印)


この短編以外の部分は、安積班シリーズの大ファンじゃないと楽しめないのかも・・。私はじっくり読んでニヤニヤしてましたあせあせ(飛び散る汗)


↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいでするんるん

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

今読んでいるのは・・
posted by DONA at 11:04| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2010年05月11日

今野敏「ST緑の調査ファイル」

今野敏著 「ST緑の調査ファイル
ST警視庁科学特捜班7

(講談社文庫)


世界的なバイオリニストが所有する名器ストラディバリウスが盗まれる事件が起きた。盗難事件も刑事事件だということで、STメンバーが捜査に乗り出すことに。捜査が難航している中、今度はコンサートマスターが殺されてしまう。


「色」シリーズ4冊目は、緑。ということで、今回は、結城翠が活躍する話です。

結城は、物理担当で、電気などが原因の事故の鑑定や、声紋など音響の鑑定、更に銃の弾道検査なども行います。

・・ということになっていますが、今まであまりそういう検査で活躍した場面がなかったような・・。それよりも、黒崎と共に“人間嘘発見器”として活躍する方が多いです。

結城はかなり聴力が発達していて、人間の鼓動まで聞こえるとか。匂いに敏感な黒崎が汗の量を嗅ぎ取り、結城が鼓動の速さを聞いて相手が嘘をついているかどうか調べるのです。

信じられない聴力のせいで、普段はヘッドフォンをつけて過ごしています。そうしないと電話がかかってきたときに、電話の向こう側の声まで聞こえるため、プライバシーも何もあったもんじゃない・・という状態になるからです。

いつも大胆な服装をしていて、胸元や足も出しているのですが、これは派手好きなわけではなく、極度の閉所恐怖症からきています。この服装を見て現場の警察官たちがコソコソと批評しても、その声は全て本人に聞こえてしまうわけで・・あせあせ(飛び散る汗)

今回は、この結城の特殊な聴力をフルに使って捜査を進めていき、解決していきます。

バイオリニストや指揮者などが出てきて、ほとんどが音楽の話になっています。それでもわかりやすく書かれていて読みやすかったです。


<ST科学特捜班シリーズ>
「ST警視庁科学特捜班」
「毒物殺人」
「黒いモスクワ」
「青の調査ファイル」
「赤の調査ファイル」
「黄の調査ファイル」


↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいでするんるん

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ


今読んでいるのは・・
posted by DONA at 11:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏

2010年04月26日

今野敏「ST黄の調査ファイル」

今野敏著 「ST黄の調査ファイル
警視庁科学特捜班6

(講談社文庫)


あるマンションの一室で若者男女4人の死体が発見された。密室状態で争った形跡もないことから、集団自殺として片付けられたが、STは他殺を疑い、捜査を開始する。綾瀬署に協力する形で捜査を進めていくと、新興宗教の存在が浮かび上がる。


「色」シリーズ3冊目は、黄色。ということで、主人公は山吹才蔵です。

山吹は、第二科学担当で主に薬物を専門にしています。

彼の特徴といえば、僧籍をもっていること。実家は寺なので、よく法事などを手伝ってそのままの格好で現場にやって来るため、現場にいる捜査員たちから「誰だ!坊さんを呼んだのは」と言われてしまいますあせあせ(飛び散る汗)

そして死体と対面した後は必ず「まずは、経を上げましょう」と言い、経を唱え始めるのです。捜査員たちも作業の手を止め、神妙に手を合わせたり頭を下げたりします。

STメンバーの中では唯一、協調性があるので、孤立しがちな百合根警部を気遣って声をかけたり、意見を言ったりしてくれます。

今回は新興宗教がからんでくるため、彼の活躍が光ります。最後には百合根警部も容疑者とともに彼の実家である寺で座禅をくみ、とても静かな光景の中、事件は終わりを迎えます。


<ST科学特捜班シリーズ>
「ST警視庁科学特捜班」
「毒物殺人」
「黒いモスクワ」
「青の調査ファイル」
「赤の調査ファイル」


↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいでするんるん

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ


   169.jpg

・・とはいえ、今日中に帰宅します。

今読んでいるのは・・
posted by DONA at 11:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏