
畠中恵 著
「えどさがし」しゃばけシリーズ外伝
(新潮文庫)
時は流れて江戸から明治へ。夜の銀座で、とんびを羽織った男が人捜しをしていた。男の名は仁吉。今は京橋と名乗っている。そして捜しているのは、若だんな!?手がかりを求めて訪ねた新聞社で突如鳴り響く銃声!事件に巻き込まれた仁吉の運命は―表題作「えどさがし」のほか、お馴染みの登場人物が大活躍する全五編。「しゃばけ」シリーズ初の外伝、文庫オリジナルで登場。−裏表紙より−
「五百年の判じ絵」「太郎君、東へ」「たちまちづき」「親分のおかみさん」「えどさがし」の5編収録。
しゃばけシリーズの外伝です。しゃばけシリーズ自体、どこまで読んだっけ?というくらい放置しているのに外伝を読むという。
1話目からグイっと引き込まれました。若だんなの祖母であるおぎんが、まだ兄やになっていなかった佐助を判じ絵を使って長崎屋に導いて来る話なのですが、兄やになる前の佐助を知ることが出来て面白かったです。一太郎の人柄はもちろん、おぎんの力も2人の兄やが誕生するために必要だったんですね。ますます佐助が好きになりました。
「太郎君、東へ」
河童のねねこの話です。河童がたくさん出てきて、あれこれもめてケンカして、大きな川も巻き込んで、いざこざは小さいのになかなか壮大なスケールでの話でした。ねねこさんの恋愛っぽい話も読めてほっこり。
「親分のおかみさん」
若だんながいつもお世話している親分さんとおかみさんの話。この話は鳴家が出てきて、それだけで嬉しいし可愛いし、大満足でした。
「えどさがし」
明治時代になっているので、若だんなはもちろんこの世にいない・・でもどうやら再会することになりそうです。これは若だんなとの再会を心待ちにして集まる妖たち全員登場!って感じでニヤニヤが止まりません。若だんな、本当に慕われているんだなとしみじみ。
こうやって外伝を読んでしまうと、早く本編に戻らないとと思います。また妖たちに会いたくなりました。
<しゃばけシリーズ>
「しゃばけ」
「ぬしさまへ」
「ねこのばば」
「おまけのこ」
「うそうそ」
「ちんぷんかんぷん」
「いっちばん」
「ころころろ」
「ゆんでめて」
「やなりいなり」
「ひなこまち」
「すえずえ」
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