
エリー・アレグザンダー 著
越智睦 訳
「ビール職人の醸造と推理」
(創元推理文庫)
南ドイツに似た風景が広がる、ビールで有名なアメリカ北西部の町・レブンワース。町で一番のブルワリーを夫とその両親と切り盛りするわたしは、幸せな日々を過ごしていた―夫の浮気が発覚するまでは。わたしは家から夫を追い出し、新規オープンするブルワリーで働くことに。開店初日は大盛況。しかし翌朝、店で死体を発見してしまい―。愉快で楽しいビール・ミステリ登場!―裏表紙より―
初めましての作家さんです。
あらすじを読むと、アメリカの設定なのですが、ドイツの村を真似て作られた町ということで、読んでいるとどこだっけ?と何度か戸惑うときがありました。
調べてみると、本当にある町のようですね。実際にドイツの町を再現したような町だそうで、混乱しても仕方ないかな?と。先に写真を見ておけば良かったのですが、妙に古臭いイメージで読んでしまって、主人公の息子がPCを駆使して作業するのを読んで戸惑ってしまいました。
アメリカでビール造りというのも珍しいような気がしますね。ワインのようにこだわって作っている職人たちの話です。
でも、物語の冒頭は、主人公が夫の浮気現場を目撃する場面なんです。題名に合わない状況・・。
浮気相手は若い従業員となれば、怒り炸裂するのもわからなくもないですが、主人公の性格もどんな生活を送っているのかも、家庭環境も何も知らない状況でいきなり旦那を追い出す所から始まるので、一瞬置いて行かれた感じがしてしまいました。
夫を追い出した後は、少しずつ主人公の生活ぶりが明かされていきます。
どうやら、夫の両親が営むビール醸造所を手伝っている様子。さすがにそのまま手伝うわけにもいかず、別の新しく出来る店で働くことになります。
そこで色々なアイディアを出していく様子を見ていると、なかなかのやり手みたいだとわかってきます。料理の腕も良さそうです。そして何よりもビール造りの腕もかなりのもののようです。
これから順調に働いて馴染んでいくんだろうな・・と思ったら、死体発見!となります。
そういえば題名も「推理」と付いていましたね。
そこからは何となく事件のことも気にしつつ、色んな人を疑いつつ、店もうまく切り盛りしつつ話は進んでいきます。
はっきり言って、ミステリの部分はいらないんじゃないか?と思うほどあっさりしたものでした(というか、覚えていないくらいの結末でした)。
ミステリが無くても、ビール造りの奥深さや、ビールに合う料理の数々、町の雰囲気や、最低な夫の家族たちの素敵な人柄、かっこいい息子の存在などなど、面白い要素がいっぱいでした。
主人公のことはイマイチすきになりきれなかったのですが、それ以外の部分でも楽しめたので、もしシリーズ化するのであれば、続きも読んでみようかな?と思いました。
↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいです。