
ジャナ・デリオン 著
島村浩子 訳
「ミスコン女王が殺された」
(創元推理文庫)※電子書籍
今度こそ計画どおり静かに暮らそうとしたCIA秘密工作員フォーチュンの決意は、あっさりくじかれる。ハリウッドに行った元ミスコン女王パンジーが町に帰還したのだ。札つきのお騒がせ女と対面するなり、フォーチュンは大衝突してしまう。その後、パンジーが殺され、疑われたフォーチュンは地元婦人会の老婦人コンビと真犯人捜しに乗り出すが、そのせいで町には再び大混乱が!―出版社HPより―
シリーズ2作目。前作でもかなり目立ってしまったフォーチュンですが、今回も大暴れで悪目立ち状態に。
命を狙われているはずの彼女ですが、ここまで目立っても見つからないなんて、狙っている組織の能力が低すぎる気がします。
以前、この町に住んでいたという元ミスコン女王・パンジーが戻って来たことで、殺人事件に発展します。かなり嫌なタイプの女性であるパンジーにはたくさん敵がいそうですが、殺される直前に揉めていたのがフォーチュンだったため、第一容疑者になってしまいます。
だいたい、フォーチュンもCIAの秘密工作員なのに、修行が足りないんじゃない?と呆れるほど短気。大したこと言われていないのにすぐに頭に血が上って、相手に対して言いたい放題。
まずそこを治さないと静かになんて暮らせないでしょう。どんなに田舎に行ったとしても、どこかに人がいる限り、もめ事は起こるもの。いかに聞き流すか、いかに関わらずに過ごすかが大事なのに、どんどん町の人たちと関わって行くし、もめ事も多発していたら仕方ないですね。
そういう部分を始め、老婦人コンビとの関係性、彼女らの言動などなど、ツッコミどころ満載。
問題は、老婦人コンビがどっちがどっちかわからなくなる所。これは偏に私の理解力の無さの問題なのでしょうけど、彼女らが登場する度にどっちだっけ?となってしまいます。
性格はかなり違うのですが。
そして、地元の警察官とも何だか親密になっていきそうな雰囲気なのも心配です。親密になってどうするんだ! しっかりしろ!と喝を入れたくなります。
フォーチュンは本当にCIA工作員なのでしょうか?そこから疑いたくなります。
<ワニ町シリーズ>
「ワニの町へ来たスパイ」
↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいです。


タグ:ジャナ・デリオン