
近藤史恵 著
「シフォン・リボン・シフォン」
(朝日文庫)
乳がんの手術後、故郷に戻ってランジェリーショップをひらいたオーナーのかなえ。彼女のもとを訪れる、それぞれの屈託を抱えた客たちは、レースやリボンで飾られた美しい下着に、やさしく心をほぐされていく。地方都市に生きる人々の希望を描く小説集。−裏表紙より−
着飾ることに興味が無いので、当然ながら下着にこだわったこともなく、下着一つでそんなに気分が上がるものなんだろうか?と終始疑問に思いながら読み進めました。
親の介護に疲れた女性が、素敵な下着を選んで身に着けたことで、親には見咎められてしまいますが、きちんと意見が言えるようになり、それからは介護が少し気分的に楽になるという話が一番印象的でした。
それは1話目なのですが、その話ではランジェリーショップの店主・かなえにはほとんどスポットは当たることはありません。でも、次の話からはかなえの視点でも描かれるようになります。
かなえがどんな人生を生きてきて、どうしてこの店を開くことになったのかということも少しずつ語られて行きます。
かなえみたいな女性は実は結構いるのかもしれません。でも彼女の行動力は、私には全くない物なのでうらやましい気持ちになりました。
起業して、小さいながらも店を持って、人を雇って、楽しく仕事が出来たら素敵でしょう。
フワフワやリボンに囲まれる幸せ・・・はちょっと理解できませんが、好きなものに囲まれて仕事ができるのは幸せだろうな・・。
女性として色々と考えさせられる話たちでした。
男性にはちょっと難しい話かもしれません。
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