
ジェシカ・ベック 著
山本やよい 訳
「誘拐されたドーナツレシピ」ドーナツ事件簿5
(コージーブックス)
便利屋のティムが姿を消した。町じゅうの家に出入りし、みんなから愛されていた彼の死体を発見したのはスザンヌ。町で有名な「裏切り」を意味する木に吊るされていたのだ。早速、スザンヌが情報収集のために無料ドーナツを持って聞き込みに乗り出した矢先、肝心の本業でアシスタントのエマが大変なミスを犯してしまう。新聞広告に「ドーナツ1個無料」と掲載するところを「11個無料」と間違ってしまったから、さあ大変!大勢の客が押し寄せ、お店はてんてこ舞い。おまけに、その混乱に乗じて何者かが、この世に一冊しかないスザンヌの大切なレシピノートを盗んでいった。苦心して作り上げてきたレシピは、スザンヌの店の歴史そのもの。高額な懸賞金をかけて行方を探すスザンヌへ、犯人がつきつけた要求とは!?大好評シリーズ第5弾!―裏表紙より―
裏表紙を改めて読んでいると、これってこの物語のほとんど全て説明しちゃったんじゃない?っていうくらい書かれてしまっていますね・・。
冒頭から街の女性が行方不明になったという事件が発生し、最後に目撃されたのがスザンヌの店だったということで、いきなり疑われてしまいます。
その女性とは友人でもあったので、彼女を探すことにしたスザンヌと親友・グレース。でも、実はそれ以外にも行方不明事件が発生していることが判明し、2人の捜索を始めました。
ところが、女性はただ単に黙ってあそびに行っていただけとわかり、もう一人の男性の死体をスザンヌたちが発見するはめになり、どんどん事件に巻き込まれていきます。
更に、店でスザンヌのレシピノートが誰かに盗まれる事件も発生し、かなり落ち込んでしまいます。
でもまあ、コージーらしく親友や恋人、母親や友人たちと話しているうちにサラリと解決していくわけですが、今回は盗まれたレシピノートのことが重要な感じでした。
私にはこのノートを失くしたときのスザンヌの落ち込み方が理解できませんでしたけど。そこまで大事に思っているノートなら、周りの人たちが言うように、コピーするなりデータ化するなりしておけば良かったのにと思います。
ノートを失くしたことで、全てのドーナツが作れなくなるくらいパニックになるとは、信じられない気がしました。焦るとうまくいかないこともあるでしょうが、冷静になれば定番のドーナツくらいすぐに作れると思うんですけど。
納得のいかないこともありましたが、全ては丸く収まって、相変わらず読了感は最高でした。
次はどんな事件が起きるのか?楽しみに待つことにします。
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