
吉川英梨 著
「ルビイ 女性秘匿捜査官・原麻希」
(宝島社文庫)
警視庁捜査一課の原麻希は、娘の菜月が、史上最凶の犯罪脚本家である背望会リクルーターの娘・結芽と交流を持っているのではないかという疑いを持つ。さっそく結芽が通う小学校に向かった麻希は、平日にもかかわらず、校内に誰もいないことに気づく。気配を残したまま、忽然と姿を消した全校児童たちの行方は―!?女性秘匿捜査官・原麻希がシリーズ最大の難事件に挑む、人気警察小説シリーズ完結編。−裏表紙より−
とうとう、最終巻になりました。
読みながらずっと「最終巻らしい展開」と思っていました。大がかりな事件が起きて、療養中だったはずの麻希がどんどんのめり込んでいきますし、今までの相棒がみんな登場しますし、オールキャストで大騒ぎ!って感じでした。
お陰で展開も早くて、事件自体も二転三転して、誰が犯人なのか動機は何なのか、推理するのが難しい状態になって、なかなか面白かったです。
ただ、最後があまりにもあっさりしすぎな気がしたんですよね。
個人的にはプロローグで描かれている出来事を、エピローグにしてもらいたかったです。結局、読み終わってから前に戻って読み直しましたから。
それと、シリーズでずっと通して描かれていた家族の問題をどのように解決したのか?が、たったの数行で片づけられていたのも残念。警察小説ですから、そこをくどくど書くのはおかしいのかもしれませんが、このシリーズは原麻希個人の物語でもあったと思うので、もう少しきちんと描いてもらいたかったですし、私は読みたかったです。
まあ結局収まる所に収まって、ハッピーエンドにはなっていましたけど。
リクルーターと麻希の気持ちの揺れというか、二人の交流もあまり理解できませんでした。どうして二人はこんなに結びついてしまったのか。
シリーズ通して読んできて、警察って怖い・・という印象が強くなってしまいました。現実には起きないと思いながらも、もしかしたら・・という考えもちょっと浮かんでゾッとしました。
出世とか保身とかに興味が無い私には理解できない部分がたくさんありました。
↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいです。

