2012年04月11日

島田荘司「斜め屋敷の犯罪」

斜め屋敷の犯罪

 島田荘司 著
 「斜め屋敷の犯罪」
 (講談社文庫)


北海道の最北端、宗谷岬の高台に斜めに傾いて建つ西洋館。「流氷館」と名づけられたこの奇妙な館で、主人の浜本幸三郎がクリスマス・パーティを開いた夜、奇怪な密室殺人が起きる。招かれた人々の狂乱する中で、またもや次の惨劇が・・・。恐怖の連続密室殺人の謎に挑戦する名探偵・御手洗潔。本格推理名作。−裏表紙より−


御手洗が出てくるのがあまりにも遅くて、だんだん不安になるくらいでした。でも彼がいない間にがんばる刑事たちの推理合戦には笑えたので、かなり楽しんだんですがわーい(嬉しい顔) 彼らの考えることは「んなアホな」というような物もありましたけど、「私も考えてた〜!ぴかぴか(新しい)」というのもあって、何だか和んでしまう感じでした。まあ、このまま放っておいたらいつ解決するやら・・という状態ではあるんですけどねあせあせ(飛び散る汗)


初めて読んだ「占星術殺人事件」は、前半が難しくてなかなか進まなかったんですが、この作品は始めから素早く読めました。館の図面が出た瞬間にテンションが上がって、そこに指を挟みながら読み進めました。

犯人はきっと簡単にわかる人が多いと思います。私でもわかったんですから。ただ、引っ掛け的なことが途中で出てきて、そこで一瞬「あれ?違う?」と騙されたんですけどね・・。

トリックははっきり言って難しいです。わかる人いるのかな〜?私はもちろん、わかりませんでした。刑事たちと同じレベルなんですから、わかるわけないですが。

方法が難しいというか、本当にそんな方法で殺せる?っていう感じでしょうか。あまり書きすぎるとネタバレになるので加減が難しいですが、あまりにも大掛かりでしかも偶然(幸運)が多いというか・・。

動機も納得できなかったので、そんなことのためにそこまでする!?というのが私の感想です。


色々書いてきましたが、この本、とても面白かったです。御手洗と石岡くんのコンビネーションも良いですし、彼らが出てきてからのスピード感も良かったです。

他の作品も読んでみようと思っています。


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posted by DONA at 11:52| Comment(6) | TrackBack(0) | 読書:島田荘司

2012年03月08日

島田荘司「占星術殺人事件」

初めましての作家さんです。

占星術殺人事件

 島田荘司 著
 「占星術殺人事件」
 (講談社文庫)


怪事件は、ひとりの画家の遺書から始まった。その内容は、六人の処女から肉体各部をとり、星座に合わせて新しい人体を合成する、というもの。 画家は密室で殺された。そして一ヵ月後には、六人の若い女性が行方不明! 奇想天外の構想、トリックで名探偵御手洗潔をデビューさせた、衝撃的傑作。−裏表紙より−


本格的な推理小説でした。

始めの方の文章がどうにも読みにくくて、前半はなかなか読むスピードが上がりませんでした。題名の通り、占星術がテーマになっているため、その説明が長々と書かれているんですよね・・。それが私には難しすぎて、でも理解しなければ!と妙にムキになってしまって、時間がかかりました。


梅沢平吉という画家が密室で殺害され、そこで見つかった遺言というか手記に衝撃の内容が記されており、その手記と同じような事件が発生したことで、この殺人事件は世の中を騒がせることになりました。

40年以上経った今でもまだ未解決のままで、でもその謎を解明するべく、たくさんのミステリーマニアたちが知恵を絞りました。それでもまだ解決できない・・。

ミステリー好きの西岡も、占星術に詳しい友人・御手洗潔にこの長年解かれることのない謎を持ちかけることにしました。そして二人で知恵を絞り合い(ほとんどの謎は御手洗が解きますが)、どんどん真実に近づいていきました。


途中、御手洗たちが調査する辺りでも少しダレてしまったのですが、後半になり謎が解明され始めると一気に読むスピードが上がりました。

日本中が数十年かかっても解けなかった謎が、私なんかに解けるわけもなく・・。いくつか推理はしてみたのですが、見事に全く答えにかすりもしていなくて、笑ってしまいました。

何度も「なるほど、そうか!」と口に出してしまったくらい、見事な謎解きでした。

前半の読みにくさが嘘のように、読み終わったときには面白かったと思えました。次もまた読もうかな??


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posted by DONA at 13:58| Comment(4) | TrackBack(0) | 読書:島田荘司