2016年04月18日

富樫倫太郎「SROepisode0房子という女」

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 富樫倫太郎 著
 「SROepisode0警視庁広域捜査専任特別調査室 房子という女」
 (中公文庫)


幼い頃から、誰よりも非常なことを平然とやってしまう近藤房子。小学校六年の時、唯一の理解者であった最愛の姉が自ら命を絶ってしまう。その理由を知った房子は、実の父に殺意の目を向けるのだった―。SROを翻弄し続けるあの最凶の殺人鬼が、驚愕の半生を語る。その過去はあまりにも衝撃的!−裏表紙より−


とうとう房子おばさんの半生が明かされる〜!!知りたいような、知りたくないような・・。読み始めたらぐいぐい引き込まれていく自分が怖かったです・・。

入院中の病室で、房子本人がSROのメンバーに語る、という形で話が進んでいきます。


やはりかわいそうな過去を持っていたわけですが、かわいそうとは思いますけどそこで人を殺しても良いってことにはなりませんし、殺して反省することもなく、いかにバレずにすませるか?ばかり考えているのは全く同情できません。

こういう性格の人が、どこかのネジが吹っ飛んでいる人が、シリアルキラーになるんですね。もはや「人」と認めたくないです。

ホント、何人殺したのか・・。考えたくもありません。


房子が殺すわけですから、当然普通の状態にはならず、かなりグロイ描写が何度も出てきます。読みながら顔をしかめることが何回あったか・・。しわが増えそうです!

場面をしっかり想像してしまうと読めなくなるので、出来るだけ映像を浮かべないようにしていました。そして、被害者の気持ちも絶対に考えないようにしないと無理です。被害者の恐怖は簡単には想像できませんけど「どれほど痛かっただろう、怖かっただろう」なんて考えると途中で止まってしまいそうです。

第一章は房子の半生が、第二章では夫である一郎と出会ってからの半生が語られています。一郎って、房子に操られていたんじゃなかったんだ、というのはかなり衝撃でした。房子よりもひどいタイプかもしれません。

一郎がいなければ、ここまで残虐なことにはならなかったかも・・。とはいえ、十分殺していますけど。

房子は変に頭が良いから、こんなに殺しても捕まらなかったんだということがよくわかりました。房子より頭の良い人たちが出てこないと逮捕どころか、事件さえ発覚せずに終わったかもしれません。

フィクションで良かった〜と本気で思ってしまうシリーズです。

しばらく殺人事件を扱う小説は読みたくない!


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2015年10月26日

富樫倫太郎「SROY 四重人格」

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 富樫倫太郎 著
 「SROY 警視庁広域捜査専任特別調査室 四重人格」
 (中公文庫)


東京と秋田で、トリカブトによる毒殺事件が発生。手口に一貫性がなく、同一犯か複数犯か絞れず捜査は難航していた。その最中、耳や手首が切り取られた惨殺死体、銃殺死体が東京近郊で相次いで見つかる。すべての現場に残る同一人物の指紋から、SRO室長の山根新九郎はある仮説を立て犯人に迫っていく。  大人気警察小説、待望のシリーズ第六弾−裏表紙より−


約1年半ぶりのSRO。やっと新作が読める!とワクワクしながら読み進めました。やはり今回は房子おばさんは封印の巻。名前は何度も出てきますが本人は全く出てきません。

そして、久しぶりにメンバー全員が揃って、事件の捜査に当たります。でも相変わらず個性が生かされないというか、室長だけいればいいんじゃないの?という感じの展開。室長が推理したことを、他のメンバーが裏付けして真相に迫っていくことになります。

前半は本当にやられっ放し。とりあえず、読者は連続殺人が行われていることを知っているのに、警察関係者は誰も気づいていない状況が半分くらいまで続いています。やっともしかして連続殺人では??という考えを持ったSROが動き出しますが、その時点で何人死んでいるやら・・。

しかも本当にくだらない理由で。イライラする気持ちはわかりますが、殺さなくても・・というレベル。全く関わりのない人ですし、その場さえ離れてしまえば困ることもないのに、妙な正義感を発揮してしまう犯人。


この犯人は副題から何となく想像がつくように、とても変わった人です。不思議というか。自分の中でここまで会話されるとどんな気持ちになるんだろう?この人の主人格は誰なんだろう?色々考えながら読みました。

私には理解できない気持ちです。まあ、今までの犯人たちも全く理解できませんでしたが。


今回もエグイ描写が多くて、人も大量に死ぬわけですが、房子おばさんお陰でかなり免疫が出来たようで、あまり読みづらさはありませんでした。そんな風になっている自分にちょっと驚きました。良いのか?これで・・・。


今回も何となく解決したような、していないような微妙な終わり方をしたので、また彼も登場しそうな気はします。そして、次回はきっと房子おばさん登場!でしょうから、これも楽しみに(楽しみにしてしまっている自分にもショック)待つことにします。その前に、房子おばさんの本が文庫化されるようですが。


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2013年04月10日

富樫倫太郎「SRO5 ボディーファーム」

SROX

 富樫倫太郎 著
 「SROX 警視庁広域捜査専任特別調査室 ボディーファーム」
 (中公文庫)


本性を隠し潜伏生活を送っていた“最凶の殺人鬼”近藤房子が再び動き出した。巧みに変装しながら捜査の目をかいくぐり、残虐な殺人を重ねる。焦った警視庁上層部は、房子が執着するSROの副室長の芝原麗子を囮に逮捕せよと、室長の山根新九郎に迫るのだが−。
文庫書き下ろし・シリーズ第五弾
−裏表紙より−


今回はまたシリアル・キラー房子が大暴れする話です。題名からして、嫌な予感はしましたが、今回もなかなか気持ち悪いというか、本当に気が狂ってる・・と改めて感じさせる内容でした。


この房子おばさん、SROメンバーが気になって仕方なく、ちょっと静かにしていたのに、テレビで彼らの活躍を目にすると我慢ができなくなります。

そして、大胆にも室長に電話を掛けてきます。思いっきり、宣戦布告されたSROですが、前半はおばさんにやられっ放し!副室長・芝原が痛めつけられていて、あまり戦力にならないせいもありますが。

あまりにもやられっ放しなので、上層部が焦ってしまい、傷心の芝原を囮にして房子を誘い出すことを提案(というより命令)します。そこで、ボロボロながらも囮として町を歩く芝原。

もちろん、そんな簡単なことで引っかかるような房子ではありません。結局、最後までSROの大勝利!とはいかない感じでした。



絶対にこれでおとなしくなる房子ではないですし、むしろ、ここからがスタートくらいの気持ちでいるのですが、どうなるやら・・。このまま終わったらあまりにも簡単すぎますから、これからますます大暴れすることを期待します。

房子の殺人シーンはえぐいので、できれば大暴れはしてほしくない気持ちもありますが、物語としてはここまで引っ張ってきて終わるのは面白くなさすぎます。

でも、このシリーズは、房子の話と他の話が交互に書かれているので、次はまた違う話なのかもしれません。尾形家も色々と複雑なようですし・・。


とりあえず、続きも読むことにします。


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2012年01月17日

富樫倫太郎「SROW 黒い羊」

SROW

 富樫倫太郎 著
 「SROW 黒い羊」
 (中公文庫)


SROに届いた初の協力要請は、県警ではなく法務省からの人探し。自らの家族四人を殺害して医療少年院に収容されていた青年が退院後、行方不明になったという。一方、「警視庁のダーティハリー」こと針谷太一のもとにジャーナリストが現れ、過去の事件について取材に応じろと“脅し”をかけてきた。−裏表紙より−


前作の続きで、房子とSROの対決が見られると思っていたのに、全く関係ない話でびっくりでした。いきなり行方不明になった太刀川と精神分析の医官とのカウンセリングの様子が書かれていて、戸惑っている間に話は進む・・という感じ。


太刀川遼一という青年は、7年前14歳のときに家族四人を殺害し、遺体を寝袋に入れてその前に座り込んでいた・・という過去をもっています。子どもの頃から蛾の飼育をしていた太刀川。蛾が蛹になって出てくるときには綺麗に生まれ変わっていることに惹かれていたとか・・。

嫌な存在だった家族も蛹のように寝袋に包んだら別の存在として生まれ変わるはずだと信じて待っていたそうです。ぞっとする話ですねがく〜(落胆した顔)

そんな彼が立ち直ったであろうということで退院し、住み込みでアルバイトをし保護観察されながら生活していたのですが、ある人たちと出会ったことで、また自らの心の闇を思い出すわけです。

そして、また事件が起き・・・。


シリーズも4作目となり、SROメンバーたちの個性が少しずつ出て来ました。ハリーの私生活も少し明らかになって、ますます面白くなってきました。今度は、尾形の口の悪さの原因を明らかにしてほしいと思います。何度も「この人、本当に頭良いのか??」と疑問でしたから。

もちろん、房子との対決も楽しみです。ちらっと出てきた房子はやっぱり何かやらかしそうです。


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2012年01月04日

富樫倫太郎「SROV キラークィーン」

SROV

 富樫倫太郎 著
 「SROV キラークィーン」
 (中公文庫)


“最凶の連続殺人犯”と呼ばれた近藤房子が逮捕されて五十数日。依然として黙秘を続ける房子のもとへ、「Mに従え」とだけ書かれた差出人不明の手紙が届く。一方、SRO室長・山根新九郎は、東京地検から房子との面会要請を受けるが−。−裏表紙より−


Tで登場した近藤房子が再び登場です。本当にぞっとするような冷酷な彼女が再び登場し、どんな事件を巻き起こすのか・・。

さすがにあれだけの事件を起こした女性だけあって、神経も図太く、普通なら根を上げてしまうような過酷な取調べにも屈することなく、検察官は自供が取れません。「自分は、夫が命じるままに犯行を手伝っただけだから何も知らない」という供述を繰り返すばかりの彼女に根負けした検察は、彼女の「山根に会いたい」という要求を飲むことにしました。

房子のことはマスコミにも大々的に取り上げられ、批判が高まる中、彼女のことを崇拝するような怪しげな連中も現れるわけで・・。彼女を逃がそうとする計画が密かに練られていくのです。こんな凶悪犯を逃がそうなんて、どんな思考の人たちなんだかむかっ(怒り)


今回は、かなりエグイ描写も多くて、何度も顔を顰めてしまいましたし、できるだけ想像しないように読み進めないと辛い場面もありましたあせあせ(飛び散る汗)

SROのメンバーたちは、大きな抵抗することもなく、やられっ放しな雰囲気のまま終わってしまいました。

今作では解決していないので、次の話ではきっと大活躍を見せ、大逆転してくれることでしょう。それを楽しみに続きも読みますぴかぴか(新しい)


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posted by DONA at 11:28| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書:富樫倫太郎

2011年04月15日

富樫倫太郎「SROU 死の天使」

SROU

 富樫倫太郎 著
 「SROU 死の天使」
 (中公文庫)


栃木県にある下野東方病院では、強く死を望む重病の患者が相次いで亡くなっている。スタッフの間でささやかれるのは“死の天使”が現われるのでは?という噂。担当患者が亡くなったことで不当に退職を強要された看護師からの投書を読んでSRO室長・新九郎は疑問に感じて調べ始める。


“死の天使”なんて言ったらなんだか羽の生えたかわいい天使を想像して微笑ましい感じがしますけど、実は“死神”の方が合ってる感じ。

治療に苦しみ、家族にも迷惑をかけてしまう・・と悩む患者は多く、延命治療を拒否する人もいて、そんな患者たちに訪れる死。しかも、入院した原因となった病気ではない理由で亡くなる。

変な噂が立つのは自然なことでした。静かに死が訪れるだけなら問題は明るみに出なかったかもしれませんが、看護師が退職に追い込まれたため、辞めさせられた人からの告発文が出てしまい、SROの目にとまることに。


前作では、なぜSROという部署ができたのか?や、メンバーたちの警察人生、なぜこの部署に配属されたのか?など、細かい話がメインになっていて、なかなか事件が起こりませんでしたが、今回は比較的早い段階で事件が明るみになりました。

病院内部の事情や患者の気持ちなど、細かい描写は多かったのですが、必要なことばかりだったのでスムーズに読めました。

ただやはり、メンバーたちの個性がイマイチ活かされていない気がするんですよね・・。もっとそれぞれの特性を活かした活躍があると良いんですが。

事件の内容が深かったため、面白く読めましたけど。

死を望む患者に、その望みを叶える犯人。その猟奇的な犯行にぞっとさせられました。何よりも、犯人に罪を犯しているという意識が全く無い所が怖かったです。


もうすでにVが発売されているので、また続きを読もうと思います。


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posted by DONA at 16:25| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書:富樫倫太郎

2011年02月04日

富樫倫太郎「SRO T」

いつもお邪魔しているブログで紹介されていて面白そうだったので読んでみることに。

SRO

 富樫倫太郎 著
 「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室 T」
 (中公文庫)



警視庁に新設された“広域捜査専任特別調査室”通称“SRO”は7名だけの部署だった。そのうち5名がキャリア組という不思議な編成のこの部署は、管轄を気にせず全国どこでも捜査できるという画期的な部署のはずだったが・・。様々な過去や思惑を抱えたメンバーたちが山梨で発見された白骨死体から“ドクター”という連続殺人犯を捕まえるために動き出す。


新設されたSROに配属されたのは、警視長、警視正、警視という肩書をもったキャリア組たち。普通なら警察庁に配属されたり、地方の署長などを任されるような立場の人たちでした。

室長となった山根警視長が発案者となって新設された部署。副室長は32歳にして警視正の芝原麗子。この二人以外のメンバーたちはそれぞれ、過去に問題を起こしたり、上層部の思惑もあって配属されました。

前半は、メンバーたちの過去だったり、日々の動き、そしてなぜこの部署が新設されたのか?を探る動きなどが書かれていて、事件については室長が少し動くくらいで話は進みます。

そしてメンバーたちの問題が少し片付いた頃、やっと事件を本格的に探り始めます。そこからはあっという間に解決!

発見された遺体はいくつかあったのですが、それぞれ身体の一部分が無い状態でした。なので、なかなか身元が判明しません。まずは身元を特定させる所から捜査は始まります。それもあっという間に判明し、犯人もあっという間に見つけてしまいます。

まあ、その後少しどんでん返し的な物もあるわけですが・・。

このシリーズは続くようなので、次の作品では事件にもっとページ数が使えますし、それぞれの個性ももっと明確になって、もっと楽しい作品になるのでは?と期待しています。

警察小説が好きな人にはお薦めな作品です。


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posted by DONA at 11:46| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書:富樫倫太郎