2017年01月23日

浅葉なつ「神様の御用人3」

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 浅葉なつ 著
 「神様の御用人3」
 (メディアワークス文庫)


個性的すぎる洋服を押し付けられ、相撲勝負に柄杓探し、おまけにお菓子作りまで!? 走り回る良彦を横目に神様たちは今日もいたって自由気まま。こんな時に頼りの黄金は、お菓子の神様とスイーツ三昧で肥満の危機!? そして、穂乃香の協力を得て御用人の役目に励む良彦もまた、神様との出会いによって少しずつ変わりはじめる。果たして、今の自分にできることは―。 神様と人間の繋がりと絆を描く御用人物語、第三弾!−裏表紙より−


天降るデザイナー」「一人角力」「童子の柄杓」「橘の約束」の4編収録されています。

今回もなかなかの個性派揃いでした。

でも今までの神様たちに比べたらまだかわいらしいというか、真剣な悩みが多かった気がします。表面的な願いはともかく、本当の深い部分での悩みや願いは納得できるというか、これは仕方ないと思えるものが多かったです。

妙に健気というか強気なキャラクターも登場し、穂乃香と共に今後また活躍してくれそうな雰囲気になっていました。若干うっとおしい感じではありますが・・。

何より、良彦がかなり立派になりました。まだ振り回される部分は多いのですが、早い段階で神様それぞれの本当の悩みや願いを見極められるようになり、黄金にも言わずに密かに対策を立てたりしています。

黄金もちょっと見直したようです。

相変わらず黄金とのやりとりはくだらなくて笑えるのですが、2人(?)の絆は深まった気がしますし、信頼し合っている感じが出てきました。

今回は最後の「橘の約束」で少し泣きそうになってしまいました。慕っていた神様に対する熱い想いが不器用だけど素敵で、ちょっとほろりとさせられました。


次はまたもっと成長した姿が読めそうで楽しみです。


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タグ:浅葉なつ

2016年12月21日

浅葉なつ「神様の御用人2」

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 浅葉なつ 著
 「神様の御用人2」
 (メディアワークス文庫)


名湯探しに家探し、井戸からの脱出の手伝いに、極めつけは夫の浮気癖を治してほしい!? 御用人となった良彦に今回も神様からの様々な無理難題が言いつけられる。  手のひらに載るほどの小さな神様から、出雲のあの神様の妻まで、神様の神様らしからぬ悩みの数々に頭を抱えるなか、良彦は不思議な少女・穂乃香に出会う。誰にも言えない秘密を胸に秘めた彼女と、神様の関係とはいったい―?フリーター御用人・良彦とモフモフの狐神・黄金の神様助っ人(パシリ)物語第二弾!−裏表紙より−


今回の良彦は、「名湯の条件」「貧乏神の憂鬱」「彼女の涙」「夫婦の事情」の4話で、4人の神様の御用を聞き届けます。

第二弾も、神様のパシリとして走り回るはめになる良彦と、彼を支えるというか喝を入れながら導く(時には突き放す)モフモフの狐神・黄金のコンビ。

相変わらず2人(?)の掛け合いは最高です。何度もニヤッと笑いながら読みました。


今回の神様たちの御用も何だか神様らしくない物がほとんど。1話目から、昔入って気持ちよかった名湯を探してほしいというものでした。「自分で探せよ!」と突っ込みたくなりますが、人間のせいで力が弱まっているから探せないと言われると、言い返す言葉もありません・・。

手のひらに乗るほど小さな神様にお風呂を見つけるため、小さな容れ物に温泉の基を混ぜて入ってもらうという暴挙に出ます。そんなことで見つかるなら苦労はないでしょ、と思っていたらやはりそう簡単にはいきません。でもまあ納得の結果で終わりました。



2話目は有名な貧乏神からの依頼。憑りつかれたら最悪!と思っていたら、良彦も必死で確認していました・・。貧乏神にも色々とこだわりや苦労があるということがわかる話でした。現代の日本をよく表している話かもしれません。


3話目は井戸から出してほしいという依頼。人間の代わりに泣くという使命を持った神様で、自分の流した涙の重さで動けなくなったとか。この話で、穂乃香という不思議な少女と出会います。神様と人間の友情に涙する話でした。


4話目は夫の浮気癖を治さないと離婚するぞ!という依頼。勝手にすれば?と言いたくなるような依頼ですが、そこは神様同士の夫婦なので、簡単にはいきません。浮気性の夫のことは、依頼のほんの一部で、本当の依頼はもっと深いもので、これも考えさせられる内容になっていました。


このシリーズを読んでいると、お正月しか神社に行ってお参りしないというのは良くないなと思わされます。もっと神様を信じる方が良いのかも?でも、小さい頃からこんな風に育ってしまったので簡単には変わらないでしょうけど。

とりあえず、神様の名前や役割など、このシリーズを通して少しずつ知っていこうかな?と思います。そこから始めよう!


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タグ:浅葉なつ

2016年04月13日

かたやま和華「猫の手、貸します 猫の手屋繁盛記」

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 かたやま和華 著
 「猫の手、貸します 猫の手屋繁盛記」
 (集英社文庫)


旗本の跡取りだが、ある事情で白猫の姿になってしまった宗太郎(通称:猫太郎)。善行を積んで元の人の姿に戻るため、裏長屋でよろず請け負い家業「猫の手屋」を営んでいる。同じ長屋に暮らす賑やかな面々と日々を過ごす彼のもとには、鼠退治から果ては幽霊供養まで、様々な依頼が舞い込んで・・。奇妙奇天烈な猫のサムライが活躍する、泣いて笑えるあやかし人情時代劇、開幕。文庫書き下ろし。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

きちんとあらすじを読んで買えばいいのに、ネットでの評判を頼りに買ったので、内容がよくわかっていませんでした。表紙の雰囲気から、武士の時代を生きている動物たちの物語かと思っていました。

読み始めると、どうやら主人公以外は本物の人間らしいとわかり、しかも主人公は猫ではなく、本来は武士なのに猫の姿になってしまった人。なるほど、そういう設定か!とわかってからは、すんなり話に入っていけるようになりました。

猫太郎とか猫先生と呼ばれては「いや、猫太郎ではなく宗太郎」といちいち否定している主人公は、武士の誇りを持ったまま猫になっているようですが、しばらくは読者にもどうして猫になったのか?は明かされずに話が進んで行きます。

武士らしい真面目な人だったらしく、融通がきかないとか堅物だとか、何度もそんな記述がされていますが・・・猫だし!という突っ込みを入れたくなるくらい、猫なんです。ちゃんとしゃべりますし、武士らしい言動なのですが、私の頭の中の映像はすっかり猫だから!

そういう記述が妙に笑えてしまって、ニヤニヤしつつ読みました。

猫先生は猫の手屋という便利屋的な仕事をしていて、同じ長屋に住む人たちの厄介ごとなどを助けたり解決したりしています。その中身は結構重い物も多くて、ほろりとするような話もあるのですが、脳内の猫先生が緊張感無さ過ぎてついつい笑ってしまいました。

話はどうやら、彼が本来の姿に戻るまで続くようですが、最終的にこのままで良いかも?と思ってくれないかな?と願ってしまうくらい、猫の姿がぴったりきてしまいました。

まだまだ続くようなので、次も早めに読みます。


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2016年01月22日

ケルスティン・ギア「紅玉は終わりにして始まり 時間旅行者の系譜」

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 ケルスティン・ギア 著
  遠山明子 訳
 「紅玉は終わりにして始まり 時間旅行者の系譜」
 (創元推理文庫)


あたしが“めまい”に襲われたのは高校のカフェテリア。それがすべての始まりだった。そもそも、タイムトラベラーとして準備していたのは、いとこのシャーロットだったのだ。ところが実際に過去に飛んだのは、何の準備もしていないあたし。相棒のギデオンは気絶しそうなほどステキだけど、自信過剰で嫌なやつ―ドイツで大人気のタイムトラベル・ファンタジー三部作、第一弾!−裏表紙より−


ネットでの評判がよく、ずっと文庫化を待っていました。ドイツの作家さんの作品は3作目。やっぱり、名前が覚えられません・・。主人公がグウェンドリン・・う〜ん、発音さえ出来無さそうです。

表紙の雰囲気から勝手に昔の話なのかと思っていたら、思いっきり現代の話で、普通の高校生が主人公で、しばらく勝手に戸惑ってしまいました。

ファンタジーなのですが、王道の雰囲気ではなく、恋愛青春ファンタジーって感じです。なので、ちょっと40代には読みにくい部分もあるのですが、昔むかしを思い出しつつ読み進めました。


タイムトラベラーの血筋の家に生まれた主人公・グウェンドリン。でも彼女はタイムトラベラーの血は受け継いでいないと思われていたので、家の人たちからはほぼ放置された状態でした。でもタイムトラベルの証、“めまい”に襲われてしまい、気づけばどうやら昔に飛んでしまっている!?

戸惑いつつも、なかなか本当のことが言い出せないグウェンドリン。やっと告白したら、家中が大騒ぎになりました。準備していたのがいとこのシャーロットだったため、グウェンドリンは全く勉強もしていない状態でタイムトラベルすることに。


普通のタイムトラベル物とは違って、その旅には一族の大事な任務があり、そのためにトラベラーとなる者は生まれた時から様々な勉強をさせられています。トラベラーになるかどうかは、生まれた日時など条件があり、それにはまる子どもが準備を整えて、来る日を迎えるわけです。

この一族には色々秘密がありそうです。それは今後のグウェンドリンのタイムトラベルで明らかになっていくのでしょう・・。そこは楽しみです。

ただ、彼女の相棒となるギデオンとの関係なんかがちょっとうっとおしくなりそうなので、そこは心配ですが。


この物語は第三部まであるそうなので、しばらくは彼女と共に旅を楽しもうと思います。


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2015年01月08日

仲町六絵「からくさ図書館来客簿 第二集〜冥官・小野篁と陽春の道なしたち〜」

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 仲町六絵 著
 「からくさ図書館来客簿 第二集〜冥官・小野篁と陽春の道なしたち〜」
 (メディアワークス文庫)


京都の一角にある「からくさ図書館」は、優しげな館長さんと可憐な少女が二人きりで切り盛りする、アットホームな佇まいの私立図書館。 奇妙な“道なし”と出会ったお客様が訪れる図書館で、解決法を記した不思議な書物を紐解く図書館長・小野篁こそは、彼らを救う“冥官”だった。 季節は春。篁たちのもとに、上官である安倍晴明が訪れる。彼が新米冥官の少女・時子に伝える使命とは―。 悠久の古都で綴られる、ほろ苦くも温かいライブラリ・ファンタジー、第二集。−裏表紙より−


リボンと人力車」「小猿の宝物」「瑞垣」「鳥めずる若君」の5編収録。

どの話に出てくる人も“道なし”に憑りつかれても、特に大慌てするわけでもなく、意外とあっさり状況を受け入れていたような気がします。みんな良い人でしたし。

霊感が強い人も出てきて、彼女の話が一番印象に残りました。霊などを見たことのない私にはわからない感覚ですが、やはり他の人と同じように何も見ず、関わらず、生きていきたいと思うものなんでしょうね。

彼女の選んだ道は寂しい気もしますが、何となくわかる気はします。ちょっと切ない話でした。



今回も篁は、5人の“道なし”を霊界に案内したわけですが、前作と違って“道なし”が中心ではなく、時子や篁の過去のことなども描かれていて、彼らの人生が少し垣間見えました。

とはいえ、まだまだ秘密も多そうですけど。


特に時子には色々ありそう。彼女はどうやら前世(?)記憶が抜けているようで、これから面白いことを思い出していきそうですし、新たな力も手に入れて発揮できる予感もします。

時子に関わりのある、ちょっとクセのある女性も登場し、賑やかになってきました。

この作品は、どうなったら終わりになるのかという決まりも無いですし、次々新しい話が書けそうです。過去に行ったり現在に戻ったり、人間関係も複雑な所があって、間を空けるとわかりにくくなる作品なので、次は早めに読みたいです。


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タグ:仲町六絵

2014年01月23日

ジョゼフ・ディレイニー「魔使いの弟子」

魔使いの弟子

 ジョゼフ・ディレイニー 著
  金原瑞人/田中亜希子 訳
 「魔使いの弟子」
 (創元推理文庫)


ぼくはトム、七番目の息子の七番目の息子。ひとりだちのためにぼくが弟子入りするのは、ボガートや魔女やゴーストから人々を守る、危険で孤独な魔使いの仕事だ。弟子入りのための最初の試験は、さびれた炭鉱町にある幽霊屋敷でひと晩過ごすこと。ところが、だれもいないはずの地下室で地面を掘る音がする。怖がりの少年トムは弟子入りを果たせるのか。好評シリーズ待望の文庫化。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。久しぶりに海外のファンタジーを開拓したくて、「本が好き!」で献本になっていたので申し込んでみました。


なかなか面白かったです。若干、暗い雰囲気と、ホラーっぽい所が私の好みではありませんでしたが、それ以外の部分は面白かったです。


題名をパッと見ると「魔法使い」かと思ってしまいますが、「魔使い」なんですよね。つまり、魔法を使う話ではないんです。華々しく悪魔をやっつけるような魔法は出てこないので、そういう物語を期待してしまうと、予想を大きく裏切られてしまいます。

ただ、魔女というのは出てきます。悪い魔女がいて、それを封じ込めたり、抑えつけたりするのが“魔使い”の仕事です。しかも、魔法は使わず(というか、使えない)歴代の魔使いの知恵だったり、銀や塩などを使います。

もちろん、それだけではありません。魔使いになるためには、持って生まれた素質が必要です。誰よりも強い勘と力が無いとできない仕事です。更に、七番目の息子の七番目の息子というのも重要みたいです。・・・その辺はよくわからなかったのですが。


この物語の主人公は、12歳のトムという少年。七番目の息子の七番目の息子として生まれた彼は、その素質を見込まれて、というよりは、食い扶持を減らすために魔使いの弟子になることに。

正式な弟子になるには、試練があります。それを乗り越え、魔使い・グレゴリーに認められないといけません。


あらすじではここまでしか書かれていないので、これ以上はネタバレになるので書きませんが、これがシリーズ化していることからして、弟子になれるのは簡単に想像できますね。

弟子になっても魔使いの仕事がこなせるようになるわけではなく、まだまだ気の遠くなるような試練が待っています。命がけの戦いもあります。

トムはどこにでもいるような少年なので、不満や不安や様々な弱気な感情が沸いてしまいます。それでも、両親の教えを思い出しながら少しずつ成長していきました。

もちろん、まだまだ頼りない状態ではありますが、シリーズを通して成長していくのを読むのが楽しみになりました。また、魔女の姪だというアリスという美少女も出てきて、彼女とトムのこれからの関係も気になります。

続きも読んでいこうと思います。


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2013年12月21日

仲町六絵「からくさ図書館来客簿〜冥官・小野篁と優しい道なしたち〜」

からくさ図書館

 仲町六絵 著
 「からくさ図書館来客簿〜冥官・小野篁と優しい道なしたち〜」
 (メディアワークス文庫)


京都の一角に佇む「からくさ図書館」は、優しげな図書館長の青年と可憐な少女とが二人きりで切り盛りする、小さな私立図書館。 紅茶か珈琲を味わいながら読書を楽しめる、アットホームなこの図書館には、その雰囲気に惹かれて奇妙な悩みと出会ったお客様が訪れる。 それぞれに悩みを抱えるお客様に、図書館長・小野篁が差し出すのは、解決法が記された不思議な書物で―。 悠久の古都で綴られる、ときにほろ苦く、けれど温かなライブラリ・ファンタジー。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

「図書館」という題名ですし、図書館で起きる様々な出来事を題材にして話は進むのだろうと思っていたら、突然ファンタジー色が強くなって驚かされました。

裏表紙の紹介文を読むと「ライブラリ・ファンタジー」とあったので、先に読んでおけば良かったんですよね。

それにしても、これが普通の図書館だったら通いたくなるだろうと思える素敵な図書館で、美味しいコーヒーや紅茶を飲みながら好きな本が読めるんです。

しかも、自分が読みたい本がすぐに見つかる!・・・まあ、これは色々事情があるわけなんですけど。

図書館嫌いな私が通いたくなる図書館、良いですよね。実際にあったら、コーヒーや紅茶のシミが本に付いていて、更に汚い本が増えそうで最悪ですけど。


この図書館の館長は小野篁という人物。私は全く知らなかったのですが、歴史上の人物だそうです。平安時代前期に生きた人。百人一首にも歌が載っています。「わたの原 八十島かけて漕ぎ出でぬと 人には告げよ 海人の釣舟」この歌は知ってました。

この話の中で彼は、霊界まで“道なし”を案内する役目を担っています。“道なし”とは、良い行いをして天国に行けるはずが、訳あって現世に留まってしまっている人物(?)のことです。

“道なし”が憑いてしまった人たちを見つけて、引き離してあの世へ連れていくわけです。

桜守」「うまし国」「葵祭」「迎え鐘」という5編に、5人の“道なし”の物語が描かれています。それぞれ、色々な事情を抱えて生きて来て、強い想いを残してこの世から旅立てない人たちの物語ですから、涙を誘うようなしんみりする内容になっています。


この図書館には時子という女性も働いています。篁に使われているはずなのですが、なぜか「時子様」と丁寧に呼びかける篁。時子の方も上から目線で会話しています。

2人にも事情があって、彼らの話も面白かったです。


シリーズ化されそうな話だったので、もし続きが出たらまた読もうと思います。


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タグ:仲町六絵

2013年09月10日

高橋由太「もののけ、ぞろり お江戸うろうろ」

お江戸うろうろ

 高橋由太 著
 「もののけ、ぞろり お江戸うろうろ」
 (新潮文庫)


江戸に「封」がおる−。そう告げて死んだ権現徳川家康。封とは万能の仙薬で、白狐になってしまった《鬼火》を人間に戻せるかもしれないという。封を求め、江戸を訪れた宮本伊織と《鬼火》の兄弟は、隻眼の辻斬りに突如襲われる。その正体は、強大な妖刀を持つ九尾狐に憑かれた伊達政宗だった! 柳生宗矩親子と協力し、正宗率いる物の怪どもをメッタ斬り。痛快シリーズ第二弾。−裏表紙より−


う〜ん・・2作目はちょっとペースダウンかな??

突飛な展開と、あまりにも簡単に幸運が重なりすぎる主人公たちに、読むスピードも上がりませんでした。

いきなり誰かが誰かの命を狙って、急に戦闘モードに突入し、絶体絶命のピンチには必ず絶妙のタイミングで、強い剣豪が現れて助けます。

まあ、主人公が死ぬわけにはいきませんし、ファンタジーですから良い役の人たちも死ぬわけにはいかないから仕方ないですけどね。


歴史上の人物が出てくるのですが、その人物が本当なら死んでいるはずなのに蘇ってきたり、死んだことにして実は生きている、とか色んな設定があって、頭が混乱する部分もありました。

あまり歴史に詳しくない人でもわかるような有名な人、例えば伊達正宗とか真田幸村とか宮本武蔵とか、腕の立つ人たちが出てきて戦うのに、有名でも何でもない子どもの伊織と鬼火が意外と強いんですよね。

彼らは何者なんだ!? 特に鬼火はキレたら何をするかわからない存在のようで・・。


これからきっと色んなことに説明がされていくのでしょうが、もう少し出してもらっても良いのではないかな?と思いました。

次はもっと奇抜な展開があることを期待して。


<もののけ、ぞろり>
「もののけ、ぞろり」


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タグ:高橋由太

2013年05月21日

高橋由太「もののけ、ぞろり」

もののけ、ぞろり

 高橋由太 著
 「もののけ、ぞろり」
 (新潮文庫)


宮本武蔵の弟子・伊織は亡き母を蘇らせる外法に失敗、弟が白狐と化してしまう。人間の姿に戻るべく、本物の外法使いを探す兄弟が辿り着いたのは、夏の陣に揺れる大坂城だった。妖術で徳川家康に応戦していた淀殿は、豊臣秀吉や織田信長を復活させ大騒動に。襲いかかる物の怪から弟を守るため、伊織は妖刀村雨でもののけたちをメッタ斬り!愉快痛快、新感覚時代小説。文庫書下ろし。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

なかなか不思議な世界観の話でした。解説によると「ハガレン」という漫画と設定が同じだとか。私はよく知らないのでわかりませんでしたが「ハガレン」の設定が好きな人なら楽しめるということなのでしょう。


読み始めてしばらくは、設定に付いていけない状態が続き、置いて行かれている感が強かったのですが、キャラクターの面白さに少しずつ入り込んで読めるようになっていきました。


舞台は、江戸初期。家康が江戸幕府を開いて、息子に天下の座を渡した頃の話です。宮本武蔵の弟子・伊織とその弟・鬼火が主人公です。鬼火は亡き母を生き返らせるために用いた外法に失敗して、人間の名前を消され、白狐の姿にされてしまった少年です。

鬼火が話す言葉は兄である伊織にしかわかりません。2人はいつも一緒にいて、喧嘩もしながら行動しています。

鬼火を元の姿に戻すために、外法使いを探している伊織。天下人の家康のそばにいれば会えるのではないか?と思っています。家康のことを「狸のおっさん」と失礼な呼び方をする伊織ですが、家康には気に入られていて、かわいがってもらっています。

伊織のことは呼び捨てなのに、鬼火のことは「≪鬼火≫殿」と呼びます。その辺の事情も説明が無いのでどうしてなのかよくわかりませんが。


家康と共に赴いたのは、大坂城。有名な“夏の陣”のど真ん中!・・とはいえ、普通の歴史小説ではないので、ここから奇想天外なことが起きてきます。

家康に抵抗していたのは、淀殿。まあこれも歴史と同じですが、淀殿の戦い方が妖術!更には、とっくに死んだはずの信長に秀吉まで登場!

ちょっと呆然とする展開ですね・・。でも、妖術を使った戦いはなかなか面白かったです。

そして、何より笑えたのは、真田幸村のこと。なぜか、この小説ではオネエという設定で、ごつい身体なのに化粧をして、オネエ言葉をしゃべるんです。

気持ちの悪い彼を怖がる、伊織と鬼火の様子も笑えました。


1冊だけではまだ何もわからない状態。きっと鬼火が人間に戻ったら終わるんでしょうが、それはまだまだ先のようです。


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タグ:高橋由太

2012年09月14日

細田守「おおかみこどもの雨と雪」

おおかみこどもの雨と雪

 細田守 著
 「おおかみこどもの雨と雪」
 (角川文庫)


大学生の花は、人間の姿で暮らす“おおかみおとこ”に恋をした。ふたりは愛しあい、新しい命を授かる。<雪>と<雨>と名付けられた姉弟にはある秘密があった。人間とおおかみの両方の顔を持つ<おおかみこども>として生を受けたのだ。都会の片隅でひっそりと暮らす4人だが、突然、“おおかみおとこ”が死んでしまう。残された花は姉弟を連れて田舎町に移り住むことを決意する−。映画原作にして細田守監督初の小説登場!−裏表紙より−


映画の原作で、しかも映画の監督が書いた小説・・。初めて読むような文章で、ある意味新鮮でした。

映画監督らしく、映像が頭に浮かびやすい描写とストーリーですし、ページ数も少ないため、1時間もかからずに読みきることができました。

家族の絆とか、親子の愛情(いや、親の愛か?)とかが描かれています。内容は、上に書いたあらすじを読めばわかってしまうくらい、ほぼ全て書かれてしまっている感じですあせあせ(飛び散る汗)


雪と雨の父親である“おおかみおとこ”が突然死んでしまったため、母親・花は子どもたちをどうやって育てるべきか?1人で悩むことになります。

感情の起伏が激しい雪は、すぐにおおかみに変身してしまいますし、おとなしい雨は、母親から離れようとしません。そんな2人を社会に出すわけにはいかず、でも家に閉じこもってばかりもいられず、困った花は3人で田舎へ引越すことにしました。

自然の中でのびのび暮らす2人の子どもたち。このまま平和な生活が続くと思われるのですが、当然、そうはいきません。雪と雨、2人が選ぶのはどんな人生なのか?花はそのときどんな援助をするのか?


途中、雨が降ってくるシーンがあったのですが、子どもの名前も“雨”で、空から降ってくるのも“雨”でややこしかったですがく〜(落胆した顔) 結構、重要なシーンなので、これを書く予定があったのなら、名前を変えたら良かったのに・・。でもまあ、映像で考えると気にならない所なのかな?とも思いますが。


人間が、おおかみと人間のハーフ(?)を育てる・・その苦労は全くわかりませんが、この親子の話は、普通の人間にも当てはまる部分が多くて、親子関係について考え直す良いきっかけをくれそうでした。

大人になって読むよりも、子どもの頃に読んだら良いかもしれません。大人の私には、雪と雨の母親に対する態度が冷たいと感じましたが、子どもだと違う感想になるのでは?と思いました。


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題名、何で「雨と雪」という順番なんだろう??雪が姉で雨が弟なんだから「雪と雨」になりそうなのに・・。何かこだわりがあるのかな?

タグ:細田守

2011年08月04日

アンソロジー「Fantasy Seller」

ファンタジーセラー

 新潮社ファンタジーセラー編集部 編
 「Fantasy Seller」
 (新潮文庫)


最近またファンタジーにはまっているので、新しい作家さんを発掘したくて読むことにしました。が・・・。

ファンタジーには、霊的な物も含まれるのね・・と再認識させられるほど、怖い話が多いように思いました。

”が付くほど怖がりな私には辛い話が多かったですもうやだ〜(悲しい顔)

書いている作家さんは8人。そのうち、畠中恵さん以外は読んだことありません。

畠中さんの作品はやっぱり好きだな〜と再認識しました。河童が出てきても、スムーズに話に入っていける感じが良いです。そしてときどき、プッと笑えるるんるん でも最後はきちんと収まる所に収まる感じになっていて、読み終わっても後味が良い。


気になった作家さんは仁木英之さん、紫野貴李さん、石野晶さんの3人。

仁木さんは「僕僕先生」というシリーズを書いておられますが、今回収録されていた話が面白かったので、今度読んでみようかな?と思いました。

紫野さんの話もちょっと霊的な物が絡んでいますが、何とか私の許容範囲でした。面白かったです。ただ、他の作品はどの程度、霊的なことが入って来るのか?が不安なので、読まないかも・・。

石野さんの話は胸に刺さるような深いファンタジーでした。この話に出てくるような不思議な生物とか出てくる話を書いておられるなら、他も読もうかな?と思います。


というわけで、一応、収穫もあったので良し!としますか・・。


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2011年08月03日

永田ガラ「信長の茶会」

借りた本です。自分から進んで読むことはないだろう・・という作品。初めましての作家さんです。


信長の茶会

 永田ガラ 著
 「信長の茶会」
 (メディアワークス文庫)


本能寺ノ変が起きる直前、本能寺の近くに織田信長と明智光秀が語り合っていた。ここにいる二人は、地獄から蘇ったのだった。冥府王の命令で、名器「つくもがみ」の行方を探す二人。時空を越えて「つくもがみ」を探す彼らの前に現れたのは、絵師・絵師・狩野元秀と謎の少女なべ。二人はそれぞれ自分の運命に翻弄されながらも何とか強く生きていこうと決意する。


題名から想像すると、歴史小説かと思ったんですけど、どうも話の流れがおかしい・・。

まず、地獄から蘇ったという信長と光秀。私は信長好きなので、蘇ってくれたら嬉しいんですけどねわーい(嬉しい顔) 更に、この話の中では信長はとてもかっこよくカリスマ性の高い人物として描かれていたので読みながらニヤニヤしてしまいました。

今から自分が家臣に殺される現場に飄々といられる所でも信長の大きさがわかります。自分を倒した光秀に対しても恨み言は一切言わない。さすがですハートたち(複数ハート)

茶器を探しているとき、信長が突然姿を消します。そして、突然話は本能寺ノ変の8年前に。

出てくるのは、若き絵師・狩野元秀、少女・なべの二人。突然、信長たちの話ではなくなることにとまどいを感じながらも、話がどうやって繋がるのかが気になって、更になべが飼っている犬・びすきがかわいくて、次々読んでしまいました。そして気づけば二人に肩入れしてしまう・・。

二人に肩入れして話にのめりこんでいたら、また急に話は更に8年前へ。この部分はあまり好きにはなれませんでしたが、これも話の中で重要な役割を果たします。


話の終わり方が気に入らなかったんですよね・・。それが残念です。もう少しきちんと結末を書いてほしかったです。

とりあえず、戦国時代が好きだという人は楽しめる話だと思います。特に信長好きなら。でも、ファンタジーが嫌いだと無理かも・・?



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2011年07月19日

メリッサ・マール「妖精の女王」

妖精の女王

 メリッサ・マール 著
  相山夏奏 訳
 「妖精の女王 フェアリー・クイーン」
 (創元推理文庫)



フェアリーを見ることができる特殊な力を持つアッシュリンは、幼い頃から“フェアリーの気をひくな”“フェアリーを見つめるな”と祖母に言いきかされながら育った。彼女はその教えを守り、ずっと彼らの存在を無い物として暮らしてきた。ところがある日、人間の姿をしたフェアリーに誘われてしまい・・。


前回読んだ海外のファンタジーでは、初めから設定も世界観も登場人物の雰囲気も何もわからない状態だったのですが、今回は早めに色んなことが理解できたのでホッとしながら読み進めました。


フェアリーが見えるという特殊な能力を持つアッシュリンは、祖母の教えを守りずっと見えていても見えていないフリを続けていました。

フェアリーたちは自分の姿が人間に見えていないことを良いことにいたずらをしたり悪ふざけを繰り返していました。そんな様子をずっと見てきたアッシュリンはフェアリーのことを嫌な存在、怖い存在として認識していました。

ところがあるフェアリーがアッシュリンに声を掛けて来ます。その後もずっとしつこく付きまとう彼に怯えたアッシュリンは、友人のセスに相談します。彼はアッシュリンのためにできることは無いか?と図書館でフェアリーについて調べてくれます。

アッシュリンに近づいてきたのは、キーナンというサマーコートフェアリーのキングで、彼はサマークイーンとなる人間の女性を探していたのでした。

以前、何人か選んだ女性は全て“選ばれた者”ではなかったため、彼女らは人間からウィンターガールという妖精となって生きていくことになりました。前回選ばれたドニアは、今回選ばれたアッシュリンに警告します。

儀式を経てサマークイーンとなるのですが、それに失敗するとドニアのように冬に生きる妖精となるわけです。


・・とまあ、とてもファンタジーらしい内容。今までフェアリーといえばティンカーベルのようなかわいらしい小さなふわふわした生物だと思っていたのですが、この話の中では妖怪に近いイメージがわいてしまいました。もしくは、変な格好をした人間。

とてもファンタジーらしいのに、アッシュリンに関係した部分ではやたらと恋愛が絡むふらふら セスという男性と恋人になりそうでならない・・という関係が続き、彼とキーナンの間で揺れ動く感じが長くてちょっとだらけてしまう所がありました。

キーナンが誘惑するとほぼ全員の女性は誘いにのってしまうというほどの魅力がある彼。そんな彼にクラクラしながらもセスとの関係を壊したくない!と強く思っては跳ね返す・・。でもセスと恋人関係になったら良い友だちでいられなくなる・・というイラッとする感じ。

で、最終的に全てがアッサリと収まってしまった・・バッド(下向き矢印) え!?そんなに簡単に終わるなら今まで何をウダウダ言ってたの??と思ってしまいました。

一応、シリーズ化していてまだ続きがあるようです。でも、これで終わった感じがしたので多分続きは読まないと思います。



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2011年06月25日

パトリシア・A・マキリップ「女魔法使いと白鳥のひな」

女魔法使いと白鳥のひな

 パトリシア・A・マキリップ 著
  大友香奈子 訳
 「女魔法使いと白鳥のひな」
 (創元推理文庫)



<道の民>の青年コールは沼地に囚われた仲間を脱出させようと、天から降ってきた小さな黒い家の扉をくぐる。そこで彼に取引をもちかけたのは、なんと昔語りの星座<黄金の王>。さらに沼地の魔女と呼ばれる、<ロウ王国>の女王の末娘ニクスがコールを手伝うことに。コールの探索が、王国の真髄をゆさぶる。幻想の歌い手マキリップが遊び唄に込めた、珠玉のファンタジー二部作開幕 裏表紙より


読み始めから全く意味がわからない状態で話が進んで行き、本当に読みにくかったですがく〜(落胆した顔) 読み終わっても自分なりのあらすじが書けないくらい意味がわからなかったので、裏表紙をそのまま載せました。

どうしてこんなに話に入れなかったのか・・??思いつく理由をあげると・・

まず、登場人物たちの関係性がよくわからなかった。とにかく、出てくる人が突然現われる感じで、しかも誰なのか?という説明も無い。「知ってるよね?」って感じで話が進む気がして、誰?と思っているうちに流れてしまう。最初の方にある登場人物の紹介の所を見ながら読み進めないといけませんでした。

そんな状態ですから、人柄とかもよくわからないんですよね。誰が主人公なのか?もあやふやな感じ。コールという青年も結局何だったのか・・。

会話文が続くと、誰がしゃべっているのかわからなくなりましたし・・。

話の結末も結局何がしたかったのか、わかりませんでした。訳者のあとがきを読んで「へ〜そういう話だったのか」ってわかったくらいであせあせ(飛び散る汗)

もう一冊あるのにどうしよう?? まあとりあえず、何かと並行するようにして少しずつ読み進めることにします。


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