
シャンナ・スウェンドソン 著
今泉敦子 訳
「偽のプリンセスと糸車の呪い」
(創元推理文庫)
今日はルーシーと親友ドーンの16歳の誕生日。ずっといっしょに祝ってきたのに、今年に限ってドーンは育ての親である3人のおばさんに、家から出ることを禁止されたのだ。ひとりさえない誕生日を過ごしていたルーシーは、奇妙な騎馬の男たちに拉致される。巨大な光る門を通って着いたのは、おとぎ話の世界だった・・。(株)魔法製作所の著者が贈る、ロマンチックなファンタジイ。−裏表紙より−
(株)魔法製作所の作者による新たなシリーズです。魔法製作所シリーズを越えるのはなかなか難しそう。
物語の始まりは何てことのない高校生たちの日常でした。そして迎えた16歳の誕生日。ルーシーは親友のドーンと同じ誕生日なので毎年2人で祝っていました。今年も同じと思っていたら、ドーンは家から出してもらえないことに。
育ててくれているおばが3人いて、彼女たちに外出を一切禁止されてしまったのです。そのことを知らされたドーンはルーシーにお詫びとしてペンダントをあげます。誕生日に付けてくれたら、一緒にいる気分になれるということで、ルーシーは誕生日にそのペンダントを付けて過ごしていました。
読者としては、それが「偽のプリンセス」の始まりなんだなと勘づきますね。
いきなり現れた西洋の騎士団みたいな男たちに連れ去られてしまったルーシー。普通なら大パニックを起こしそうなものですが、意外と冷静です。彼らから救ってくれた別の男性にちょっと恋する余裕すらありました。
もしかして、プリンセスと間違われてる??と本人も気づくのですが、それを明かしてしまうと誰も助けてくれないかもしれないと思い、ずっとプリンセスのふりをして過ごします。
その辺りも冷静です。
誰が敵で誰が味方か?的なハラハラした展開が続く中、ルーシーが冷静なだけに何となく盛り上がりに欠ける感じがありました。意外とあっさりと正体を明かしてしまいますし、正体を明かされた時の反応もあっさりしていますし。
最後はそういう展開になるのか・・とちょっとびっくりです。
まあそうでもしないとロマンスの部分が続きませんけどね・・
それにしても、魔法製作所シリーズの恋愛部分は嫌じゃなく普通に読めるんですけど、これはどうして恋愛部分がいらないと思ってしまったんだろう?不思議です。
面白くないわけではないんですけど、続きはどうしようかな??
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