2014年01月29日

矢崎存美「ぶたぶたのお医者さん」

ぶたぶたのお医者さん

 矢崎存美 著
 「ぶたぶたのお医者さん」
 (光文社文庫)


山崎動物病院は、病院に来られないペットのための往診もしてくれる、町で人気のクリニックだ。でも一つ、普通の病院とは違ったところがある。院長の名前は、山崎ぶたぶた。彼の見た目は、なんと、かわいいピンクのぶたのぬいぐるみなのだ!この院長、動物の病気だけじゃなくて、飼い主の悩みも解決しちゃう名医との噂。もしかして、ペットの悩みもお任せかも―?―裏表紙より―


これまで様々な職業をしてきたぶたぶたさんですが、私的には今回の動物病院の医者が一番好きです。

自分と同じくらい、もしくは自分より大きな動物とじゃれ合うようにしながら診察できるなんて最高です。ぜひその現場を見てみたい!かわいすぎます。


今回は「ビビリ猫モカ」「春の犬」「トラの家」の3話収録されています。

ビビリ猫モカ」には、題名の通り怖がりのモカという猫が登場します。元野良猫だっただけに、まだまだ人間を信用していない所があり、抱っこもままならない状態。そんなモカを受診させるのは飼い主にとって最大の難関。爪も切れないので、引っかかれると流血してしまいますし「殺される〜!」的な泣き方をされると、かわいそうになって、ついついあきらめてしまいます。飼い主とモカの奮闘ぶりから、ぶたぶた先生による診察まで笑ってしまう場面がたくさんありました。


春の犬」は、チョコという犬の話です。チョコはお金持ちの家に飼われていますが、そこの母親が興味本位で飼ったというかわいそうな犬。息子・伊織が、病気になっていたチョコを発見し、犬のことは何もわからないながらも、ぶたぶた先生や友だちに助けられながら看病します。犬を通して大きく成長する伊織の姿が微笑ましかったです。


トラの家」は、トラという元野良猫の話です。これはほろりと泣きそうになりました。トラは、子猫や子犬が捨てられているのを見つけると、優しそうな人間に近づいて助けるように仕向ける、とてもかしこい猫で、かわいいとはいえない容姿ながら近所でかわいがられている猫でした。そんなトラが晩年になり、根岸夫妻の家へふらりとやって来て、そのまま居ついてしまいました。夫婦とトラの様子が軟らかく温かい雰囲気を出していて、自然と涙があふれました。


今作も楽しく読めました。次も楽しみです。


<ぶたぶたさんシリーズ>
「ぶたぶた」
「刑事ぶたぶた」
「ぶたぶたの休日」
「夏の日のぶたぶた」
「クリスマスのぶたぶた」
「ぶたぶた日記」
「ぶたぶたの食卓」
「ぶたぶたのいる場所」
「ぶたぶたと秘密のアップルパイ」
「訪問者ぶたぶた」
「再びのぶたぶた」
「キッチンぶたぶた」
「ぶたぶたさん」
「ぶたぶたは見た」
「ぶたぶたカフェ」
「ぶたぶた図書館」
「ぶたぶた洋菓子店」


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2013年12月28日

矢崎存美「クリスマスのぶたぶた」

クリスマスのぶたぶた

 矢崎存美 著
 「クリスマスのぶたぶた」
 (徳間文庫)


大学生の由美子は、クリスマスだというのに体調不良。おまけに、元彼がバイト先に来ちゃったりして、ますますツラくなり・・・。早退けさせてもらった帰り道、バレーボールくらいの大きさをしたピンク色ぶたぬいぐるみが歩いているところに遭遇した。これは幻覚?それとも聖なる夜が見せた奇跡?山崎ぶたぶたと出会った人たちが体験する特別な夜を描くハート・ウォーミング・ノベル。―裏表紙より―


徳間文庫からの再販バージョンの最終巻です。これで、今まで出版されているシリーズは全て読んだことになります。

クリスマスが題材になっているので、クリスマスまでに読もうと思っていたのですが、ちょっと過ぎてしまいました・・。でも、今回も字が大きいこともあって、あっという間に読めてしまえましたし、クリスマスの余韻を楽しむ気分で読めました。


今回のぶたぶたさんは、サンタさん。・・とはいえ、もちろん本物のサンタではありません。宅配便の仕事で着ているコスチュームなのです。人間が着ていたら気にならないのでしょうが、何せぶたのぬいぐるみが着ているのですから、目立つ目立つ!

一つの話に時間と人の名前が付いていて、イヴの朝から順番に、ぶたぶたサンタに出会った人たちの物語が描かれています。

ぶたぶたさんとほとんど会話しない人もいるのですが、歩いている姿を見るだけで人生が変わっていく人たち。

癒されたり、考えを変えたり、何かをしようと決心したり。

何度読んでもうらやましいです。私もぶたぶたさんに会って会話したい!・・いや、陰から見るだけでも良いから遭遇したい!

バレーボールサイズでサンタの衣装を着ているなんて、最高じゃないですか??


クリスマスシーズンは過ぎてしまいましたが、疲れているときに読むと癒されますよ。


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2013年08月16日

矢崎存美「食堂つばめ」

食堂つばめ

 矢崎存美 著
 「食堂つばめ」
 (ハルキ文庫)


生命の源は、おいしい食事とまっすぐな食欲! 「食堂つばめ」が紡ぎ出す料理は一体どんな味!? 謎の女性ノエに導かれ、あるはずのない食堂車で、とびきり美味しい玉子サンドを食べるという奇妙な臨死体験をした柳井秀晴。自らの食い意地のおかげで命拾いした彼だったが、またあの玉子サンドを食べたい一心で、生と死の境目にある「街」に迷い込む。そして、料理上手だがどこかいわくありげなノエに食堂を開くことを提案して――。大人気「ぶたぶた」シリーズの著者が贈る、書き下ろし新シリーズ第一弾!―裏表紙より―


ぶたぶたさんでお馴染みの作家さんですが、初めて違う作品を読みました。

ページ数が少ないせいもあり、1時間くらいで読んでしまいました。

この作家さんが得意な美味しそうな料理がたくさん出てきて、空腹時に読むと辛い話になっています。玉子サンドなんて、もう何年食べてないだろう?というくらい好んで食べない物なのですが、美味しそうな描写が続いたので、思わず食べようかな?と思ってしまいました。


主人公・秀晴が迷い込んだのは、不思議な列車。その中にあった食堂車で絶品の玉子サンドを食べました。そして気づいたときには病院にいて、実は列車に乗っていたのは臨死体験だったことがわかります。

どうしても玉子サンドのことが忘れられず、さまよっていたら、今度は不思議な街に迷い込んでいました。そこで再会したのが玉子サンドを作ってくれたノエという女性。

彼女の作る最高の料理と、死に行く人たちを助けるためにこの不思議な街へ通い始めます。


ノエと彼女のそばにいつもいる“りょうさん”という男性、二人の関係と、なぜ秀晴は死が近いわけでも無いのに、この不思議な街に通えるのか、など、気になる所がたくさんあって、次々読み進めました。

結末は意外とあっさりしていて「これで終わり!?」という感じがしたのですが、シリーズ第一弾ということなので、これからも何かあるのかもしれません。

ちょっとした息抜きにちょうど良い作品だと思います。


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2013年08月05日

矢崎存美「ぶたぶた洋菓子店」

ぶたぶた洋菓子店

 矢崎存美 著
 「ぶたぶた洋菓子店」
 (光文社文庫)


森の中の洋菓子店「コション」は、町のスイーツ好きに大人気のお店だ。可愛いぶたの顔形をしたサクサクのマカロン、ほろほろと口の中で溶ける絶品のマドレーヌ。ところが、そんな魔法のようにおいしいお菓子を作るパティシエの姿を見た人はいない。どこか秘密の場所で作っているらしいのだが・・・。心優しきぶたぶたが甘い幸せの輪を拡げてゆく、ほのぼのファンタジー。―裏表紙より―


連作短編になっていて「森の洋菓子店」「最初にやりたかったこと」「メッセージ」「帰ってきた夏」「たからもの」の5話収録されています。

「森の洋菓子店」で謎のパティシエ(もちろん、ぶたぶたさんのことです)とどうしても知り合いになりたかった男子高校生たちが、お店のトラックを追跡してとうとうアトリエの場所と、ぶたぶたさんとの出会いを果たし、彼らの後日談が「たからもの」で描かれます。

彼らがぶたぶたさんと知り合いになりたかったのは、お菓子のコンテストに出場しようとしていて、誰かにお菓子作りをきちんと教えてもらいたかったからでした。

初めの話はぶたぶたさんから修業させてもらえるという許可をもらった所で終わり、最後の話でコンテストに出場するための最終的なレシピ作りをする所まで描かれています。彼らの結果がどうだったのか?がわからないまま終わったので、とても気になりました。

でもまあ、結果はどうあれ、精一杯がんばれたんじゃないかな?と思うので、こんな終わり方でも良いのかもしれません。


「最初にやりたかったこと」はぶたぶたさんの店で働くことになったアルバイトの女性の話で、彼女の失敗からぶたぶたさんのやりたかったことが明らかになり、店の雰囲気も良い方向へ変わっていきます。

他の2話はあまりぶたぶたさんが中心の話ではありません。それでも存在感はあり、悩んでいる人たちを救っています。


この作品には、ぶたぶたさんの家族が出て来ます。今までのようにこっそりとではなく、結構しっかりとセリフもありますし、仲の良い家族の様子が描かれていて、温かい気持ちになれました。

特に、下の娘が最高のキャラクターで、またぜひ登場してもらいたいと思います。


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2013年07月17日

矢崎存美「夏の日のぶたぶた」

夏の日のぶたぶた

 矢崎存美 著
 「夏の日のぶたぶた」
 (徳間文庫)


中学二年の菅野一郎は、夏休みだというのに、父親の経営するコンビニで、毎日お手伝い。それは、母親が実家に帰ってしまったためだ。ある日、近所で“幽霊屋敷”と呼ばれている家に配達を頼まれた。勇気をふりしぼってドアをノック。出迎えたのは、なんとピンク色をしたぶたぬいぐるみだった! 仲良くなったと幼なじみの少女に後押しされ、一郎は母親を連れ戻しに行くことになり・・・。−裏表紙より−


徳間文庫からの再版バージョンです。

児童文学を意識して書かれたそうで、字が大きい上に、行間も広くてページ数少なく、挿絵まで付いていたのであっさり読めてしまえました。一気に読めばたぶん、1時間かからないでしょう。

再版されるときに、ショートショートのおまけがつきました。この話が面白かったので、もし以前読んだという方にも、ぜひ読んでもらいたいです。


今回の主人公は、中学二年生の一郎。両親の仲がうまくいっておらず、母親が実家に帰ってしまったので、彼が父親の経営するコンビニを手伝っています。

仕事で配達に行った先が「幽霊屋敷」と呼ばれている家。そこにいたのが、ぶたぶたさん! 始めは当然のように呆然としたわけですが、すぐに仲良くなり、ぶたぶたさんと会うことを楽しみにするようになりました。


あるとき、一郎の幼馴染・久美に「母親に会いに行くべきだ」と諭され、母親の実家に行くことにした一郎。一緒に行くという久美とうまく会話できる自信がなくて、ぶたぶたさんにぬいぐるみのフリをして付いてきてくれるように頼みました。

彼らとぶたぶたさんの道中の様子は微笑ましくて、笑ってしまう部分もあって面白かったです。

家族関係の重い感じの話のようですが、そこはぶたぶたさんだけに、軽いタッチになっていて、最後まで明るく読み切ることができました。

今までと違って、ちょっと不思議な雰囲気の所もあったのですが。


さて、次はまた光文社から新刊が出ているようです。早く手に入れて読もうと思います。


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表紙のとうもろこしにかぶりつくぶたぶたさんも可愛い!

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2013年02月13日

矢崎存美「ぶたぶたの休日」

ぶたぶたの休日

 矢崎存美 著
 「ぶたぶたの休日」
 (徳間文庫)


大学の卒業間際になっても、自分の将来が決められない。そんなとき、親に勧められたお見合いの相手がいい人で、とんとん拍子に結婚が決まってしまった。順調な日々とは裏腹に不安を抱えたある日、街中で占いをしているピンク色をしたぶたぬいぐるみを見つけて・・。山崎ぶたぶたさん(♂ 妻子持ち)と出会った人々の心の機微。珠玉の四篇を収録したハート・ウォーミング・ノベル。−裏表紙より−


「約束の未来」「評判のいい定食屋」「女優志願」の3編の前後に「お父さんの休日」という短編が収録されています。

ぶたぶたさんは、相変わらず様々な職業に就いています。


約束の未来」では、見習の占い師になっています。裏表紙の折り返しを見ると、そのかわいらしい姿が描かれていますハートたち(複数ハート) ぜひ見て下さい。この話では、将来が決められず、何となく結婚することになった女子大生がぶたぶたさんに癒されます。

評判のいい定食屋」では、定食屋の店員。空になった食器を頭をつぶしながらかついて片付ける様子がかわいいです。この話では、単身赴任の夫を持つ妻が、ぶたぶたさんに癒されます。

女優志願」では、刑事。以前読んだ「刑事ぶたぶた」と同じ設定です。若手の刑事と共に捜査をしていくぶたぶたさんが素敵です。でもこの話は今までと少し毛色が違う雰囲気で、かなりミステリー調です。転落死した男性が自殺なのか他殺なのか、それとも事故なのか・・という部分が気になり、ぶたぶたさんの存在がしばらく薄かったです。

でも、最後の場面でやっぱりぶたぶたさんだな〜と思える所があり、私も癒されました。


間に挟まっていた「お父さんの休日」という題名の4話は、ぶたぶたさんの日常が描かれています。何となく見かけたとか、少し接点を持った人たちが、その存在に癒されていく・・という静かで、でもクスッと笑える内容でした。


また次も再版されることを願って待つことにします。


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2012年12月15日

矢崎存美「ぶたぶた図書館」

ぶたぶた図書館

 矢崎存美 著
 「ぶたぶた図書館」
 (光文社文庫)


本好きの中学生・雪音と市立図書館の司書・寿美子は、「ぬいぐるみおとまり会」実現に奔走していた。子供たちのぬいぐるみを預かり、夜の図書館での彼らの様子を撮影して贈る夢のある企画だ。絵本を読んだり、本の整理をして働くぬいぐるみたち。ポスター作りに悩む二人の前に、図書館業界では伝説的な存在(?)の山崎ぶたぶたが現れて・・・。心温まる傑作ファンタジー!−裏表紙より−


題名から想像していたのは、ぶたぶたさんが司書として働いている姿だったのですが、違いました。でも図書館が舞台にはなっています。

つまり、本がたくさん出てくるわけです。

ぶたぶたさんは、以前から本を読む様子が描かれていて、読書好きなことはわかっていましたが、本の種類まではあまり書かれていなかったので、何を読んでいるのか興味がありました。

今回は、色んな本が紹介されていますし、ぶたぶたさんが好きな本も出て来て、楽しかったです。

中学生の雪音と、司書の寿美子が企画した「ぬいぐるみおとまり会」のポスター作りの救世主となったぶたぶたさん。彼が絵本を抱えて読んでいるポスター、ぜひ見てみたいです。


それに、この企画自体が楽しそうで!自分が子どもの頃にあったら参加したかったとうらやましくなりました。自分のお気に入りのぬいぐるみが図書館で本を読んだり、整理したりしている様子が見られるなんて、最高だと思いません??

図書館の本は苦手ですが、図書館という空間は好きなので、本に囲まれて過ごしている姿が写真に収められるのは、本当に素敵。

自分が出来ないことを、ぬいぐるみに代行してもらえるようで、私にとっては最高の企画です。


収録されている話の中に、母と娘の話があって、娘の手紙では思わず泣いてしまいました。感動できる部分もあり、ぶたぶたさんで癒され、更には初めてぶたぶたさんと遭遇した人たちの心の中での突っ込みに笑ったり、盛りだくさんの内容でした。

このシリーズに欠かせない美味しそうな料理も少しですが出て来ますし、最後まで楽しめる作品です。


次のぶたぶたさんはどんな職業に就いているのか?続きも楽しみです。


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2012年11月27日

矢崎存美「刑事ぶたぶた」

刑事ぶたぶた

 矢崎存美 著
 「刑事ぶたぶた」
 (徳間文庫)


春日署に配属された新人刑事の立川くん。彼の教育係になった上司の山崎ぶたぶたさんは、なんと、ピンク色したぶたのぬいぐるみだった。立川くんが、びっくりしている間もなく、管内で起きる数々の事件―銀行強盗によるたてこもり、宝石の窃盗、赤ん坊の誘拐―に、ぶたぶたさんは、可愛いらしい容姿で走り、潜入し、立ち向かう! 大人気ハート・ウォーミング・ノベル、待望の刊行!!−裏表紙より−


待ってました!やっと再版されてうれしいです。ぶたぶたさんが刑事だなんて・・。どんな活躍を見せるのか、楽しみに読み始めました。


小さなぬいぐるみという特色を活かすような活躍が目立っていました。まあ、当たり前なんですけど。

たてこもり事件では、内部にすんなり(とはいえませんが)もぐりこめますし、迷子の犬に乗れますし、ちょっとしたおとり捜査も・・。

刑事とはいえ、人が死んだり怪我したりするような事件は無く、ぶたぶたさんがいるだけで、全体の雰囲気が優しくなります。

新人刑事の立川くんが、始めは戸惑っていたのに少しずつ慣れていき、ぶたぶたさんの良き理解者となるのも好感もてました。


他の作品ほど美味しそうな料理が出てこないのが残念ではありますが、クスッと笑える場面やホロッと泣ける場面があり、最後まで楽しく読むことができました。


表紙もかわいいですが、裏表紙の折り返しの部分にあるイラストもかわいいです。ぜひ見て下さい。


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2012年07月23日

矢崎存美「ぶたぶたカフェ」

ぶたぶたカフェ

 矢崎存美 著
 「ぶたぶたカフェ」
 (光文社文庫)


カフェ“こむぎ”は、早朝オープンの人気店だ。ぬいぐるみ店長・山崎ぶたぶたが作る、とびきりおいしい朝食!ふんわりパンケーキに熱々フレンチトースト、自家製ソーセージにたっぷり野菜のスープ・・・。不眠症が続き、、会社を辞めた泰隆は、夜はバーに変身するこの店で働き始めた。ぶたぶたとの不思議な交流が、彼の疲れた心を癒してゆく−。傑作ファンタジー−裏表紙より−


ぶたぶたシリーズ、読んだのは11作目になりました。

ぶたぶたさんの謎や正体が解明されそうでされない・・という微妙な感じが良いのか、なかなか飽きません。毎回、色んな職業に就いていますしね。

今回のぶたぶたさんは、カフェの主人。しかも朝食がメインのカフェで、彼が料理も作ります。表紙の絵から想像わかるように、とても美味しそうなホットケーキが出てきます。

この作家さんは料理の描写がとてもうまいので、読んでいてよだれが出そうになります。空腹時に読むと絶対にカフェに寄りたくなるはず。でも表紙のような分厚いホットケーキを出しているお店って少ないので、実際に食べることは出来なさそうです。


今回、ぶたぶたさんと素敵な出会いをしたのは、目黒泰隆という男性。一流企業で働いていたのに、母親が再婚したのをきっかけに会社を辞め、先輩の経営するバーで働くことに。このバーは朝になるとぶたぶたさんのカフェに変わるわけです。そこでぶたぶたさんと交流を持つようになり、人生について何となく悩んでいた彼も少しずつ目標のような物が見えてきて、前を向いて進む決心がつきました。

笑ったのは、ぶたぶたさんがビールを飲んでいるのを泰隆が見て「絞ったらどうなるか?」と想像した所わーい(嬉しい顔) 確かに絞ってみたい!きっとビールが出てくることでしょうぴかぴか(新しい)


ぶたぶたさんに癒された人がまた増えて、読んだ私もついでに癒されて、本当に心温まる物語でした。


次も楽しみです。古い作品も再版待ちですし、楽しみは続きそうです。


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2012年03月09日

矢崎存美「ぶたぶた」

ぶたぶた

 矢崎存美 著
 「ぶたぶた」
 (徳間文庫)


街なかをピンク色をしたぶたぬいぐるみが歩き、喋り、食事をしている。おまけに仕事は優秀。彼の名前は、山崎ぶたぶた。そう、彼は生きているのです。ある時は家政夫、またある時はフランス料理の料理人、そしてタクシーの運転手の時も。そんな彼と触れ合ったことで、戸惑いながらも、変化する人たちの姿を描く、ハート・ウォーミング・ノベル。大人気≪ぶたぶた≫シリーズの原点、登場!!−裏表紙より−


14年前に登場していたぶたぶたさん、1作目が再版されました。ずっと探していたこの1作目、どこにも置いていなくてもう諦めかけていたとき、再版されました!!
ぴかぴか(新しい)

最近は光文社文庫から発行されているのですが、これは徳間文庫です。光文社文庫の表紙よりも、よりぶたぶたさんらしさが出ている絵だと思います。どちらもかわいいですが。


なぜ私が1作目を探していたか?というと、ぶたぶたさんの存在が謎だらけだからです。なぜぬいぐるみなのか?なぜぬいぐるみが生きているのか?なぜおじさんなのか?などなど、気になることがいっぱいなんです。初登場の本を読めば、謎が解けるかな?と思ったんですが・・・。

残念ながら最近のシリーズと同じように、自然な感じで、もうすでに立派なぶたのぬいぐるみとして存在しているぶたぶたさん。街にも溶け込んでいる不思議な存在のまま。

ほんの、ほんの少し、謎が明らかにされている部分はありましたけど、やはり彼の存在は謎だらけ。でもまあ、よく考えたらその謎な状態が良いのかもしれません。それに「ぬいぐるみがなぜ生きているのか?」なんてことに明らかな答えがあるわけないですしね。

ぶたぶたさんはおじさんでぶたのぬいぐるみ。桜のような淡いピンク色で、ビーズの点目、耳が少し折れている、バレーボールくらいの大きさのぬいぐるみ。それを、登場人物たちのように自然に受け入れるしかないんです。受け入れられない人はこの作品は読めないわけで・・。

というわけで、1作目だから何かがあるというわけではありませんでした。それでも、やっぱりぶたぶたさんは素敵です。存在するだけで周りの人たちを幸せにしてくれる。

心が疲れたとき、殺人ばかりが起きるような本を読んだ後なんかに読むと、ほっこりできる作品です。


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2011年12月20日

矢崎存美「ぶたぶたは見た」

ぶたぶたは見た

 矢崎存美 著
 「ぶたぶたは見た」
 (光文社文庫)



主婦・手島苑子は、事故に遭い入院することになってしまった。何も出来ない家族たちのためにハウスキーパーを頼むことにしたのだが、やって来たのはぶたのぬいぐるみだった。「山崎ぶたぶた」と名乗った彼は、料理も掃除も洗濯もテキパキこなすスーパー家政夫。更に、手島家の周りで目撃される怪しげな男性のことまで調べ上げてしまう名探偵でもあった。


前作には、話が短すぎましたし、ぶたぶたさんが出てこない話もあって、とても寂しい状態だったのですが、今回はた〜っぷりぶたぶたさんを楽しむことが出来ましたぴかぴか(新しい)

家族愛がテーマになっているのですが、そこまで重たい話ではなく、所々でぷっと吹き出してしまうような楽しい話でしたるんるん 題名からして笑えますね。でも、もちろん「家族って・・」と考えさせられる部分もあります。


一家の主婦が入院してしまうと、家族はどれだけ大変か! 普段、当たり前のようにやってもらっていることに改めて感謝する良い機会でもあるのですが。

手島家には大学生の息子と高校生の娘がいます。年齢的には家事が出来ても良いはずなのに、今まで一切手伝って来なかったせいで、何も出来ない二人。夫は当然のように何もできません。

困った苑子は、近所の主婦から教えてもらったハウスキーパーを紹介してもらうことにしました。

彼女が連れて来たのは・・・ぶたのぬいぐるみ!ハートたち(複数ハート) ぶたぶたさんの登場です。

呆然とする苑子でしたが、とりあえず頼むことにします。家族たちも案外あっさりと彼の存在を受け入れました。このときの父親と息子のメールが笑えました!!わーい(嬉しい顔)

少し前から手島家の周辺で、怪しげな老人が目撃されるようになっていました。その老人の正体も目的もわからず、気になっていたのですが、その問題もぶたぶたさんによって、スムーズに解決します。

本当にスーパー家政夫です。


それにしても、小さな体でどうやってテキパキと家事をこなすのか?? 息子がずっとぶたぶたさんを観察する気持ちがよくわかります。私も見てみたいです。


今回は長編で、でもページ数が少なかったですし、一気にあっという間に読み切ることができました。通勤時間内に読み切れる感じです。また続きが出たら読もうと思います。


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2011年08月19日

矢崎存実「ぶたぶたさん」

ぶたぶたさん

 矢崎存美 著
 「ぶたぶたさん」
 (光文社文庫)



わたしは10年前、一人旅をしたときに幻を見た。それは「山崎ぶたぶた」という名前のぬいぐるみ。彼は一人旅のわたしを心配して電話番号を教えてくれた。−「ぶたぶたさん」他「角の写真館」「ボランティア」「最強の助っ人」「新しいお母さん」など計11編収録


読む数が増える毎に初めの衝撃は薄れていくわけで、初めほどのワクワク感はありませんでした。今回の話一つ一つが短かったのもあるのかな?とは思いますが。


一人旅をしたわたしに「何かあったら電話してきて」と親切に番号を教えてくれたぶたぶたさん。でもずっと電話できずにいました。10年経ってふと見つけた番号に電話してみたのでした。覚えていないだろうと思ったのに、電話の向こうからは「覚えていますよ」という優しい一言が・・。

本当に短い話なのに、ぶたぶたさんらしくふんわりとした雰囲気に包まれるようでした。


角の写真館」には、ぶたぶたさん本人は出てこなくて、写真だけです。なのにすごい存在感でした。動いたり話したりしなくても人に影響を与えるなんてすごいです。

私のお気に入りの話は「新しいお母さん」幼稚園に通う少年に新しいお母さんがやって来ました。仲良くなりたいのになかなかうまく話せない彼が「ぶたぶたさんのキャラ弁を作ってほしい」と言ったので、お母さんはぶたぶたさんに会いに行きました。

出てくる人たちみんな優しくて、でも不器用で思わず応援したくなるような話でした。

最強の助っ人」では、意外と迫力のあるぶたぶたさんと出会えます。引越しの手伝いに行ったのに、引越す本人がのんびりしていることにちょっとお怒りのぶたぶたさん。珍しく毒舌キャラになっていました。最後はやっぱりかわいかったんですけどねわーい(嬉しい顔)


今度はもう少し長めの話が読んでみたいです。


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2011年03月09日

矢崎存美「キッチンぶたぶた」

キッチンぶたぶた

 矢崎存美 著
 「キッチンぶたぶた」
 (光文社文庫)



由良は幼い頃から心臓が悪く、入退院を繰り返していた。少し体調が良くなってきたとき、ふと体に悪い物を食べたくなった由良は、病院をこっそり抜け出し、ある洋食店に入った。そこでフライパンを振っていたのは小さな体の不思議な生き物だった・・-「初めてのお一人様」他「鼻が臭い」「プリンのキゲン」「初めてのバイト」計4編収録


身体が弱いせいで、母親や弟が壊れやすい人形のように自分を扱うことに申し訳ない気持ちになっている由良。退院が近づいた頃、長い入院生活で病院食に飽きたこともあり、ふと“体に悪い物”を食べたくなりました。

そこで、初めて病院を抜け出し、目に付いた洋食屋へ。カウンターに座り、キッチンを見てみると驚く光景が!

小さなぶたのぬいぐるみがフライパンを振り料理を作る様子を見て、初めは驚いた由良も、次第に癒されていきました。味も最高だったので、それからもこっそり通い詰めることに・・。

そうなると病院食を残す結果になるわけで「食欲が無いのでは?」と周りに心配をかけてしまいます。


鼻が臭い」は、ストレスが原因で鼻が利かなくなった男性の話。料理の味をあまり感じなくなってしまい、妻の作る食事を“餌”のように感じていました。サウナで出会ったぶたぶたさんと親しくなり、ぶたぶたさんの洋食屋で料理を作る様子を見ているうちに、自分でも作ろうという気持ちがわきます。


プリンのキゲン」は、プリンが大好きなOL・京香の話。ぶたぶたさんの洋食屋のプリンが美味しいと評判なのを知り、京香は店へ行きます。ところがプリンは滅多に作らないし、4つしか作れないということで、なかなか食べることができません。

やっと食べることができてあまりの美味しさに感動し、友人に食べさせようと持ち帰ったところ、味が落ちていたのでした・・。なぜ味が落ちたのか?


今回は、ぶたぶたさんの洋食屋“キッチンやまざき”を舞台の話が収録されています。偶然やって来た人、調べて来た人、頼まれて来た人・・それぞれ理由は違いますが、ぶたぶたさんの洋食屋に来て料理と人柄に癒されて帰るのでした・・。

ぶたぶたさんの点目がますますかわいくて(中身はおじさんですけどあせあせ(飛び散る汗))、美味しい料理もたくさん出てきて、癒される一冊です。


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2011年03月04日

矢崎存美「再びのぶたぶた」

再びのぶたぶた

 矢崎存美 著
 「再びのぶたぶた」
 (光文社文庫)



小池信江は、亡き夫との思い出の公園に向かっていた。ベンチに座り、隣りにいた女性から勧められたビールを飲むうちに満開の桜の下でつい眠り込んでしまった。そんな信江にぶたのぬいぐるみが話しかけてきて・・・-「桜色七日」他「再会の夏」「隣の女」「次の日」「小さなストーカー」計5編収録


ぶたぶたシリーズの一冊「ぶたぶたの食卓」に収録されている「十三年目の再会」で孫の由香から語られた信江さんが登場します。

美味しいチャーハンを作った優しいおばあちゃんとして語られた信江さんが、ぶたぶたさんと出会ったときのことが書かれています。

公園でうたたねしたせいもあり、熱を出してしまった信江さんをぶたぶたさんが家に連れて帰り介抱します。それから二人の共同生活が始まります。

お互いに料理を教えあったり、人生を語ったり・・。短い間でしたが、中身の濃い時間を過ごしたのでした。


どの話も面白かったのですが私が特に気に入ったのは「小さなストーカー」です。ぶたぶたさんの娘さんが大活躍する話で、この娘さんがぶたぶたさんの性格を継いで、小さいながらもすごく素敵な子どもなんですよ〜ぴかぴか(新しい)

父親がぶたのぬいぐるみということでさり気なく気を使っていたり、周りの人のこともよく見ていてさり気なく手を差し伸べる感じがよく似ています。

この娘さんの話、また読みたいと思うのですが、また登場させてくれるかな?楽しみに待つことにします。


今回の作品も、心温まる話ばかりでした。出会った人たちをちょっと幸せにして、前に進む勇気をくれるぶたぶたさんに今回も感動ぴかぴか(新しい)

そして、題名でわかるように、以前もぶたぶたさんと出会っている(見かけただけ・・というのもありますが)人が出てくることもあって、シリーズを始めから読んでいる人にとってはちょっと嬉しいかも。


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2011年02月24日

矢崎存美「訪問者ぶたぶた」

訪問者ぶたぶた

 矢崎存美 著
 「訪問者ぶたぶた」
 (光文社文庫)



店のナンバーワンホストが引き抜かれ、オーナーが倒れ、店が存続できるかどうか?と新人ホストのコウは、焦って何とかしなければ!と決意した。そこで思い出したのは“伝説のホスト”の噂だった。一晩で記録的な売上げを出したというそのホストとはどんな男なのか?−「伝説のホスト」他「神様が来た!」「気まずい時間」「ふたりの夜」「冬の庭園」計5編収録


ホストのコウは、自分がホストという仕事に向いているのか?と日々、悩んでいました。競争心もないし、女性に大金を使わせることを申し訳ないと思ってしまう。こんな自分がホストなんて続けて良いのか?

その上、店の存続さえ危ぶまれる状態に・・。そこで伝説のホストに助けてもらおうとしたわけですが・・。

会いに行ったらそこにいたのはピンク色のぶたのぬいぐるみ。驚きつつも、店を助けてもらうために説得を始めます。

コウはぶたぶたさんと話しているうちに、自分の悩みが軽くなるような、不思議な感覚がしてきたのでした。


神様が来た!」では、偶然行われていた祭りに、ぶたぶたさんが現れたことで、神様と間違えられますわーい(嬉しい顔) もうこの設定だけで思わず顔がにやける感じです。

気まずい時間」では、ぶたぶたさんが家庭訪問に訪れるのですが、何も知らずに対応した父親との気まずい時間が書かれています。息子の担任がぶたのぬいぐるみだと知らなかった父親。突然、家庭訪問に現れたぬいぐるみを見て失神してしまうのでした・・。

ふたりの夜」では、漫画家のアシスタントとして登場するぶたぶたさん。ぶたぶたさんって、料理ができてパソコンに強いだけじゃなくて、絵も描けるんだ!?と驚いていたのですが、ちょっとした裏があります。

冬の庭園」では、あるオフィスビルでお菓子などの訪問販売をしています。その様子を色々な立場の人たちが目撃し、爆笑したり、ちょっと幸せな気分になったりして癒されるのでした。


今回もぶたぶたさんに出会った人たちはみんな幸せな気分にしてもらい、家族との関係も深くなり、元気になっていました。

ぶたぶたさん、実在したら良いのに・・。



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2011年02月21日

矢崎存美「ぶたぶたと秘密のアップルパイ」

ぶたぶたと秘密のアップルパイ

 矢崎存美 著
 「ぶたぶたと秘密のアップルパイ」
 (光文社文庫)



いつも利用している喫茶店で、会員制の喫茶店の招待券をもらった森泉風子。その会員制の店を利用するためには店員に秘密を一つ話さなければならないと言われた。その店員はぶたのぬいぐるみ・山崎ぶたぶた。ぶたぶたさんがコーヒーを淹れる姿を見るだけで日常を忘れ、悩みも忘れてしまうのだった。


イラストレーターをしている風子は、喫茶店でキリ番を出し、特別招待券をもらいました。3日間という短い有効期限に驚きつつ、会員制の喫茶店に行ってみたところ、店にいたのはぶたのぬいぐるみでした。

初めは驚いていた風子でしたが、コーヒーを器用に淹れる姿を見て癒されていきます。

そこへ新たな客が・・。

高校生の小野寺悠には、ちょっとした秘密があり、ぶたぶたさんに話そうとするのですが、ぶたぶたさんは「別の人に話した方が良い」と言うのでした。

ぶたぶたさんはコーヒーを淹れるのも上手ですが、アップルパイを作るのも超一流ですぴかぴか(新しい) トロッと流れ出てくる軟らかいクリームと角切りの煮りんご揺れるハートがパイにつまっています。

そのパイは今まで食べたことのないほどの美味しさだとか。食べてみたいです!!

私の嫌いなシナモンも入っていないそうで、最高ですわーい(嬉しい顔)


風子と悠の話が交互に書かれていて、二人が抱える秘密や悩みを、ぶたぶたさんによって癒され解決していく様子がわかります。

ぶたぶたさんとアップルパイ。最高の組み合わせハートたち(複数ハート)

私もぜひ行って食べてみたい!と強く思ってしまいました。


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2011年01月31日

矢崎存美「ぶたぶたのいる場所」

ぶたぶたのいる場所

 矢崎存美 著
 「ぶたぶたの食卓」
 (光文社文庫)



海辺のグランドホテルは、一見豪華で重厚な雰囲気のあるホテル。このホテルには、ちょっと不思議なホテルマンがいる。何度も訪れていても気づかない客もいるが、気づく人は気づく・・というそのホテルマンは、かわいいぶたのぬいぐるみだった。困っている客を見かけるとさっと助けてくれ、従業員の教育もする敏腕バトラーの彼を目撃した人は幸せになれる??


今回のぶたぶたさんは、ホテルマン。しかもバトラー(執事)。

あまり客前には出てこない仕事なのだが、お客様が困っていると現れますし、ちょっと注意して見ていると気づくという存在。

小さな体を折りたたむようにしてお辞儀したり、従業員をきちんと教育する姿はなかなか様になっています。でもかわいい・・ハートたち(複数ハート)

このホテルでは、桜の頃に祭りがあり、今年はお芝居を上演することになりました。一般の人たちを公募し、オーディションして役者を決め、一流の演出家に舞台を仕上げてもらうことに。

演目は「オセロー」・・・シェイクスピアですね。私、むか〜し読んだことある気がするのですが、ハッキリ言ってほとんど覚えていません。とにかく暗い・・バッド(下向き矢印)という印象の話でした。

演出家はどうしてもぶたぶたさんにイアーゴーという役をやらせたくて口説き落とします。イアーゴーというのは「オセロー」の中でも一番腹黒い男。それをかわいい見た目のぶたぶたさんが演じる。

「大丈夫か?」と心配になりますが、意外と好評だったようです。

今回もホテルにやってくるお客さんたちを幸せにしたぶたぶたさんの活躍が楽しめる作品でした。


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2011年01月26日

矢崎存美「ぶたぶたの食卓」

ぶたぶたの食卓

 矢崎存美 著
 「ぶたぶたの食卓」
 (光文社文庫)



ピンク色のかわいいぶたのぬいぐるみ、でも中身は中年男性の山崎ぶたぶた。料理が得意な彼が作る料理は美味しいだけではなく、どこか懐かしい気持ちになれる味。食べたら亡くなった祖母を思い出したり、元気になれたり、人生を考えることも・・。「十三年目の再会」「嘘の効用」「ここにいてくれる人」「最後の夏休み」計4編収録


小さなぶたのぬいぐるみがどうやって料理を作るのか?・・・想像するだけでかわいいですよね。

しかもとても器用で美味しい!ぜひ食べてみたいもんです。


十三年目の再会」では、亡くなった祖母の思い出の場所へ引っ越して来た由香がチャーハンを食べて祖母を思い出します。

偶然入った中華料理店で食べたチャーハンが祖母の味そっくり。そして、ぶたぶたさんとの出会いから祖母との意外な接点が見つかります。祖母や両親の思いを知り、家族の大切さを改めて感じます。


嘘の効用」では、仕事を辞めて何をするかも決まらずフラフラしていた琢巳が偶然見かけた料理教室に入ります。ぶたぶたさんと出会い、実家の農業を手伝う決心をします。


ここにいてくれる人」は、うつ病になった美澄が精神科に通う話。夫にも言えずに悩み苦しむ美澄にぶたぶたさんが美味しい料理を食べさせ、少しずつ元気にしていきます。


最後の夏休み」は、ぶたぶたさんの娘の同級生だった一司の話。事情があって両親と暮らせず、親戚をたらい回しにされ、辛い日々を送っていた一司が初めて仲良くなったのがぶたぶたさんの娘でした。

子どもの頃は心を開けなかった一司が、大人になってぶたぶたさんに合いに来て、前向きに進むことを決心します。


ぶたぶたさんのさり気ない行動にふっと笑え、ぶたぶたさんの何気ない言葉にはっとさせられる・・そんな話でした。

1時間くらいであっさり読めますが、色々と考えさせられる深い内容です。



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2011年01月18日

矢崎存美「ぶたぶた日記」

ある書店でこのシリーズが大きく宣伝されていて、何だか気になってしまい購入しました。

ぶたぶた日記


 矢崎存美 著
 「ぶたぶた日記(ダイアリー)」
 (光文社文庫)



義母の代わりにエッセイ講座に通うことになった、ぬいぐるみのぶたぶた。見かけはかわいいピンク色のぶたのぬいぐるみだが、中身は立派な中年の男性という山崎ぶたぶた。同じ講座に通う生徒や講師と仲良くなり、それぞれの人生を明るく楽しく変えていく。


ぶたのぬいぐるみが主人公だということはあらすじでわかっていたのですが、どんな登場の仕方をするのか、どんな状態で存在するのか、色々と気になりつつ読み始めました。

いきなり「義母」という言葉が出て来て、「私の妻−つまり娘」とか書かれていて誰が誰のことを言っているのか、どういう話なのかさっぱりわからなくなりました。

で、この文章が実は誰かが書いたエッセイだということがわかり、エッセイ講座で読まれていることがわかってからは一気に引き込まれていきました。


講座にいきなり現われたぶたのぬいぐるみ、山崎ぶたぶたさん。彼の存在が講座の生徒も講師も巻き込んでいきます。

話は6話あって、それぞれ講座の講師と生徒たちが一人ずつ主役となって進みます。まずは講師から。ぶたぶたさんとの出会いとその衝撃が語られるわけですが、その素直な感情が妙に笑えるんです。

生徒はぶたぶたさん以外に5人。OL、主婦、学生の女子、サラリーマン、定年後の男性・・とバラバラですが、それぞれぶたぶたさんと仲良くなり、相談をもちかけたり一緒に買い物や食事へ出かけたりします。

初めはとまどっていた生徒たちも、意外とあっさりぶたぶたさんの存在を受け入れていくのがおかしくて、思わず声を出して笑ってしまうほどわーい(嬉しい顔)

本を読んで笑うことってあまりない私にとっては貴重な作品かも。

そして最後の話ではちょっとほろりとさせられる・・本当に面白い本でした。


ぶたぶたシリーズは光文社だけではなく、別の出版社からも出ているようで、そちらが先みたいなのでまた捜してみようと思っています。


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posted by DONA at 11:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:矢崎存美