
矢崎存美 著
「湯治場のぶたぶた」
(光文社文庫)
ふっと、休みたくなる時がある。身体をいたわって、滋味あふれる美味しい食事をとり、心を洗濯する――そんな思いを叶えてくれる小さな湯治場がここにあります。少し元気がない時は、鞄ひとつを持ってふらりと訪れてください。ビワがなる山里と豊かでいいお湯、そしてちょっとだけ不思議で、可愛い()宿のオーナー山崎ぶたぶたが、あなたをお待ちしています。−裏表紙より−
「最初の一歩」「特別室」「密かな告白」の3編収録。
今回のぶたぶたさんは、湯治場にいます。湯治場って時代劇のイメージがしてしまうんですけど、現代もあるんですよね。
温泉嫌いな私には縁のない場所です。温泉に入って癒されることはないですから。でもぶたぶたさんがいるなら、温泉に浸からなくても行きたいかも。
湯治場でぶたぶたさんは何をしているのか?と言うと、料理人でもあり、雑用係でもあり、送迎係でもあり、カウンセラーもやっています。今までもそうでしたけど、今回も多彩で大活躍のぶたです。
「最初の一歩」では働きすぎて疲れてしまった男性が登場し、ぶたぶたさんの料理に癒されます。この湯治場では自炊も出来るのですが、ぶたぶたさんの料理があるなら絶対そっちを食べた方が良いに決まっています! 小説を書いてみたいと思っている彼は、ぶたぶたさんと料理に癒されて、ほんの少し前に進むことが出来ました。
「特別室」
ここに出てくるのは若い女性。若いというかまだ10代の女の子。電波の届かない離れに泊まっている彼女には何やら隠し事がありそう。
離れに泊ればデジタルデトックスも出来るという、一石二鳥の効果がありますが、彼女の問題はそう簡単でもなさそうでした。
最後が爽やかに終わるのは、ぶたぶたさんと、10代の若さによるのか?
湯治場にやってくる、様々な問題を抱えた人たち。温泉でも癒され、ぶたぶたさんにも癒され、大自然と美味しい料理にも癒されて、みんな前を向いて進み始めることができます。
旅先でのんびり、という考えが湧かない私ですが、こういう場所ならのんびりくつろげるかもしれません。
山登りも興味ないですけど、山の途中でぶたぶたさんに会えるなら登ってみても良いかな?
<ぶたぶたさんシリーズ>
「ぶたぶた」
「刑事ぶたぶた」
「ぶたぶたの休日」
「夏の日のぶたぶた」
「クリスマスのぶたぶた」
「ぶたぶた日記」
「ぶたぶたの食卓」
「ぶたぶたのいる場所」
「ぶたぶたと秘密のアップルパイ」
「訪問者ぶたぶた」
「再びのぶたぶた」
「キッチンぶたぶた」
「ぶたぶたさん」
「ぶたぶたは見た」
「ぶたぶたカフェ」
「ぶたぶた図書館」
「ぶたぶた洋菓子店」
「ぶたぶたのお医者さん」
「ぶたぶたの本屋さん」
「ぶたぶたのおかわり!」
「学校のぶたぶた」
「ぶたぶたの甘いもの」
「ドクターぶたぶた」
「ぶたぶたの花束」
「居酒屋ぶたぶた」
「海の家のぶたぶた」
「ぶたぶたラジオ」
「森のシェフぶたぶた」
「編集者ぶたぶた」
「ぶたぶたのティータイム」
「ぶたぶたのシェアハウス」
「出張料理人ぶたぶた」
「名探偵ぶたぶた」
「ランチタイムのぶたぶた」
「ぶたぶたのお引っ越し」
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