
六道慧 著
「代言人 真田慎之介」
(幻冬舎文庫)
ときは明治二十年。熊本から上京した望月隼人は、代言人・真田慎之介の事務所に出向く。代言人は弁護士の前身。数々の難事件を解決し名を轟かす真田は、極端な変わり者だった。翻弄されつつ持ち前の好奇心で事務所になじむ隼人。ある日、友人の無実の罪を晴らしてくれという依頼が入る。しかし本人は「自分が殺した」と言い張るのだった―。−裏表紙より−
初めましての作家さんです。
あまり読んだことのない明治時代の話で、武士の時代の名残もあり、ちょっとした身分格差もあり、時代背景的には興味深く読めました。熊本から上京した隼人が目をキラキラさせながら見るもの聞くものに興味を持って質問する度、同じように興味深々になりました。
隼人は、代言人になるため上京しました。そして、真田という特別代言人の元で修行することに。
特別代言人とは、普通の代言人よりも権限が多く、全国どこの依頼でも受けることができます。さすがに頭のキレる真田は、いくつかの依頼を華麗に捌いていきます。
彼は、かなりの変人だということで、今まで書生は居つくことがなく、何人も辞めてしまったとか。確かに変わってはいますけど、書生が務まらないほどの変人には思えず・・。その辺りは今後出てくるのか、もしくはこの中に出てきたエピソードだけで変人と思わないといけないのか、どうなんだろう?・・と、妙な所がずっと気になっていました。
また、やたらと黒光りした突然出てきたら思わず叫んでしまう虫(私は「ミスター・G」と呼んでいます)が登場し、その描写が細かかったのも気になりました。その度に、姿が思い出さされてぞっとしてしまいました。
気持ち悪かった・・・。思い出すのも嫌な人には向かない話かもしれません。
初めて読んだ作家さんだからなのか、誰がどの言葉をしゃべっているのかわからない部分もありました。私の理解力が無いせいなのか、会話の流れが止まってしまうことがありました。
まあ、誰がしゃべっていても別に困らないんですけど、気になってしまいました。
散々、書いてきましたが、話の内容は面白かったので、続編も読んでみようと思います。貸してもらえたら、ですけど。
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