
高野和明 著
「ジェノサイド 上」
(角川文庫)
イラクで戦うアメリカ人傭兵と、日本で薬学を専攻する大学院生。まったく無関係だった二人の運命が交錯する時、全世界を舞台にした大冒険の幕が開く。アメリカの情報機関が察知した人類絶滅の危機とは何か。そして合衆国大統領が発動させた機密作戦の行方は―人類の未来を賭けた戦いを、緻密なリアリティと圧倒的なスケールで描き切り、その衝動的なストーリーで出版界を震撼させた超弩級エンタテインメント、堂々の文庫化!−裏表紙より−
読み進めるのにやたらと時間がかかってしまった・・・。面白くないわけではないんですよ。
出てくる専門用語のような物が難しくて、しかも私の苦手な化学系・薬学系の用語が多くて、何が何だかわからなくなったんです。読み流して良い物かどうかもわからなかったので、いちいち引っかかってしまい、何度も同じ部分を読んだりして、なかなか進まず。
ただ、話の内容というか、流れは面白くて、かなり気になる展開で、続きが読みたくて仕方ない状態でした。でも進まない・・。結構イライラさせられる読書になりました。
話の内容は、どこまで明かして良いのかわかりません。ほとんどの事柄がネタバレになる感じなんです。このあらすじもほとんど何も明かしていませんから。
上巻だけでは、まだまだ何も解決していませんし、これから本戦が始まる感じ。どうなれば決着なのかもわかりません。
SFっぽい設定もあって、架空の話のはずなのに、妙にリアルで何度もゾクッとさせられました。
読んで感じたのは、人間って我儘で残酷な存在だということです。自分の国さえ良ければ、もっと言えば自分と身近な人間さえ良ければそれで良いんですよね。
そのためなら何でも出来るものなんですね・・。それは銃や爆弾などの兵器を持ったとき、より鮮明に表れてしまうものなんですよね。アメリカの兵士がどうやって訓練されているか、PTSDにならないためにどういう対策をしているか、という記述を読んで、怖くなりました。
読んでいない人には意味がわからない感想になってしまいましたが、あまり書きすぎるとネタバレになりそうで・・。
さあ、早く下巻を手に入れて読まないと気になって仕方ない!
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