
菊地秀行 著
「D−シルビアの還る道」吸血鬼ハンター26
(朝日文庫)
貴族の城から暇を出された娘・シルビアを故郷まで護衛することになったD。なぜなら貴族の下で働いていた者は<擬似吸血鬼>になっている恐れがあり、彼女を始末しようと襲ってくる人間たちがいるからだ。その上、貴族の息子・ナイトフォールがシルビアを連れ戻そうと追ってきて、Dとの間で壮絶な戦いを繰り広げる。果たしてシルビアは“人間”か、それとも<擬似吸血鬼>なのか? また、彼女を追うナイトフォールの目的は!?−裏表紙より−
まさしく題名通りの内容で、シルビアという女性が故郷に帰る道のりが描かれています。このシリーズの世界では、そう簡単に乗り物に乗ってシュッと帰ることはできないので、物語が描けるわけです。
しかも、このシルビアはただの女性ではありません。ある貴族に連れ去られ、下働きとして生活していた女性なのです。ただし、血を吸われることなく、人間のまま生活していました。そして、雇い主である貴族が亡くなったため、暇を出されたのです。
だったら、故郷にもスムーズに戻れそうですが、貴族の館で暮らしていたというだけで、そう簡単に受け入れてもらえません。帰りを待っていてくれる家族がいても、やはりぎくしゃくしてしまうようで、結局故郷で人生を全うした人はいないとか・・。
何も悪いことをしていないのに、周りの人から疎まれるなんて、考えただけでも辛すぎます。貴族に関わると人生狂わされてしまうんですね。
今回、敵となった貴族はあまり迫力がありませんでした。Dの左手を爆破してつぶしてしまう、という暴挙に出たときには、強い奴が来た〜!と期待してしまったのですが。
爆破くらいではどうにもできない無敵な左手もすごすぎるわけですけどね。
意外とあっさりと旅も終了し、あっさりした結末でした。
ただ、今回は嬉しいことが。
久しぶりにラストに「それはそんな微笑だった」の一文が復活していたんです! やっぱりこの一文を読まないとDを読み終えた感じがしないよな〜。
Dの出生については今回も語られず。次こそは!!
<吸血鬼ハンターシリーズ>
「吸血鬼ハンター“D”」
「風立ちて“D”」
「D−妖殺行」
「D−死街譚」
「夢なりし“D”」
「D−聖魔遍歴」
「D−北海魔行」
「D−薔薇姫」
「D−蒼白き堕天使1」
「D−蒼白き堕天使2」
「D−蒼白き堕天使3」
「D−蒼白き堕天使4」
「D-双影の騎士1」
「D−双影の騎士2」
「D−ダーク・ロード1」
「D−ダーク・ロード2」
「D−ダーク・ロード3」
「D−邪王星団1」
「D−邪王星団2」
「D−邪王星団3」
「D−邪王星団4」
「D−邪神砦」
「D−妖兵街道」
「D−魔戦抄」
「D−血闘譜」
「D−白魔山 上」
「D−白魔山 下」
「D−狂戦士イリヤ」
「D−魔道衆」
「D−不死者島」
「D−魔性馬車」
「D−悪夢村」
「D−冬の虎王」
「D−貴族戦線」
「D−黄金魔 上」
「D−黄金魔 下」
↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいです。


サックス奏者で、ジャズをやっているらしいです、ぼくは初めて知ったんですが、知る人ぞ知る、存在らしい。
兄の秀行さんとは十七? くらい歳がはなれてるとか。
ミュージシャンですが、兄に似て文筆の才能にも恵まれているらしく、何冊か、音楽関連の本をだし、好評らしいです。
とりとめもなく、すみません。おわりです。
菊地さんの弟!?ミュージシャンなんですね〜。知りませんでした。なかなか音楽関連の本を読むことありませんが、今度見てみようかな??
ありがとうございました。