2013年08月15日

上橋菜穂子「流れ行く者」

流れ行く者

 上橋菜穂子 著
 「流れ行く者 守り人短編集」
 (新潮文庫)



王の陰謀に巻き込まれ父を殺された少女バルサ。親友の娘である彼女を託され、用心棒に身をやつした男ジグロ。故郷を捨て追っ手から逃れ、流れ行くふたりは、定まった日常の中では生きられぬ様々な境遇の人々と出会う。幼いタンダとの明るい日々、賭事師の老女との出会い、そして、初めて己の命を短槍に託す死闘の一瞬−孤独と哀切と温もりに彩られた、バルサ十代の日々を描く短編集。−裏表紙より−


またバルサとタンダに会えました! それがとにかく嬉しかったです。しかも、二人の幼い頃の話が読めるなんて!

バルサは13歳ですが、さすがに幼い頃から苦労しているだけあって、どこか達観したような大人びた雰囲気があります。でもやはり13歳なので、青いな〜と思う部分もたくさんあります。

タンダは11歳。まだトロガイ師の弟子にはなっていません。彼は年齢通りに幼くてかわいらしい少年です。この頃から真っ直ぐで優しくて、でも強い意志を持つ魅力的な子ども。将来、あんな青年になるのが見えるようです。


浮き籾」「ラフラ<賭事師>」「流れ行く者」「寒のふるまい」の4編収録されています。

浮き籾」と「寒のふるまい」は、バルサとタンダの話です。幼い頃からタンダはバルサが大好きで、バルサもタンダがお気に入り。タンダがバルサに会いたくて色々工夫している所や、バルサがタンダの様子に癒やされている所が、今と変わらなくて、微笑ましい話でした。

作者のあとがきにも書かれていますが、「ラフラ」は難しい話でした。この話がきちんと理解できるようになるには、私はまだまだ経験不足なようです。

流れ行く者」は、バルサとジグロの話です。この話は読んでいて複雑な感情がわきました。バルサがジグロを慕っている様子も、ジグロがバルサを鍛えている様子も、ジグロの気持ちを考えると痛々しい思いがして、辛かったです。ジグロがバルサを抱きしめるシーンは泣けてきて仕方ありませんでした。

いつか、ジグロの話も読んでみたいと思いました。


解説もとてもよかったです。このシリーズの、この作家さんのファンなら絶対に共感できる解説でした。ぜひ最後まで読んでもらいたいです。


バルサとタンダ、そしてジグロ、もちろんトロガイ師にもまたいつか再会したいと思います。まだまだ彼女たちの物語、書けると思うんですけどね〜。ぜひ書いてもらいたいです。


<守り人シリーズ>
「精霊の守り人」
「闇の守り人」
「夢の守り人」
「虚空の旅人」
「神の守り人 上−来訪編」
「神の守り人 下−帰還編」
「蒼路の旅人」
「天と地の守り人 第一部ロタ王国編」
「天と地の守り人 第二部カンバル王国編」
「天と地の守り人 第三部新ヨゴ皇国編」


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

posted by DONA at 22:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:上橋菜穂子
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/72486091
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック