
矢崎存美 著
「夏の日のぶたぶた」
(徳間文庫)
中学二年の菅野一郎は、夏休みだというのに、父親の経営するコンビニで、毎日お手伝い。それは、母親が実家に帰ってしまったためだ。ある日、近所で“幽霊屋敷”と呼ばれている家に配達を頼まれた。勇気をふりしぼってドアをノック。出迎えたのは、なんとピンク色をしたぶたのぬいぐるみだった! 仲良くなった彼と幼なじみの少女に後押しされ、一郎は母親を連れ戻しに行くことになり・・・。−裏表紙より−
徳間文庫からの再版バージョンです。
児童文学を意識して書かれたそうで、字が大きい上に、行間も広くてページ数少なく、挿絵まで付いていたのであっさり読めてしまえました。一気に読めばたぶん、1時間かからないでしょう。
再版されるときに、ショートショートのおまけがつきました。この話が面白かったので、もし以前読んだという方にも、ぜひ読んでもらいたいです。
今回の主人公は、中学二年生の一郎。両親の仲がうまくいっておらず、母親が実家に帰ってしまったので、彼が父親の経営するコンビニを手伝っています。
仕事で配達に行った先が「幽霊屋敷」と呼ばれている家。そこにいたのが、ぶたぶたさん! 始めは当然のように呆然としたわけですが、すぐに仲良くなり、ぶたぶたさんと会うことを楽しみにするようになりました。
あるとき、一郎の幼馴染・久美に「母親に会いに行くべきだ」と諭され、母親の実家に行くことにした一郎。一緒に行くという久美とうまく会話できる自信がなくて、ぶたぶたさんにぬいぐるみのフリをして付いてきてくれるように頼みました。
彼らとぶたぶたさんの道中の様子は微笑ましくて、笑ってしまう部分もあって面白かったです。
家族関係の重い感じの話のようですが、そこはぶたぶたさんだけに、軽いタッチになっていて、最後まで明るく読み切ることができました。
今までと違って、ちょっと不思議な雰囲気の所もあったのですが。
さて、次はまた光文社から新刊が出ているようです。早く手に入れて読もうと思います。
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表紙のとうもろこしにかぶりつくぶたぶたさんも可愛い!