
荻原規子 著
「RDG3レッドデータガール 夏休みの過ごしかた」
(角川文庫)
学園祭のテーマに<戦国学園祭>が決まり、鈴原泉水子、相楽深行たち生徒会執行部は、夏休みに宗田真響の地元、長野県戸隠で合宿することになる。初めての経験に胸はずませる泉水子だったが、真響の生徒会への思惑がさまざまな悶着を引き起こす。そこへ、真響の弟、真夏の愛馬が危篤だという報せが届く。三つ子の一人である真澄によって真夏は次元の向こうに取りこまれ、大きな災厄が・・・!最高傑作、RDGシリーズ第3巻!!−裏表紙より−
前作で泉水子の支え的な存在として登場した宗田姉弟に、スポットが当てられた話でした。
2人(3人?)の地元に行き、真夏の愛馬が危篤ということをきっかけに、この姉弟たちの秘密が明らかになっていきます。
この出来事がメインになっているわけですが、私にはどうにも理解できなかったんですよね。確かに家族のように共に過ごしてきた馬なのかもしれませんが、その馬のことが原因でなぜ真夏が「真響のそばにいるべきではない」と考えて、失踪するのか?
そこにも真響、真夏のもう一人の兄弟である真澄の影響があったのかもしれませんが、前作であれだけ真響のことばかり考えていた真夏があっさりと消えてしまうのがよくわかりませんでした。意外と軽い考えだったのか?と思えてなりませんでした。
それまでは2人のことが結構好きで、良い人が泉水子の支えになってくれた・・と嬉しかったのですが、彼らの存在が逆に泉水子を危うい目に合わせてしまっているのでかなり評価が下がりました。
っていうか、結局、真響は何を狙っていて、真澄は何なのか、真夏の脆さは大丈夫か、などなどよくわからず、今後彼らは味方になってくれるのかも心配です。
学園内だけではなく、外でも組織的な話が増えてきて、それも混乱する原因になっています。話が難しくなってきました。
泉水子は結構、精神的にも強くなってきたと思いましたが、母親を見るとまだまだです。彼女のように強い存在にならないと、色んな物に負けてしまいそうで心配です。
深行ももっと強くなってほしいですし、泉水子ともうまくいってほしいです。恋愛感情という意味ではなく、仲間や友人として協力してもらいたいものです。
・・と、すっかり物語に入り込んでしまっています。
前作の終わりに出てきた人物も今回出てきませんでしたし、続きも気になります。
<RDGシリーズ>
「RDGレッドデータガール はじめてのお使い」
「RDG2レッドデータガール はじめてのお化粧」
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