原田マハ 著
「独立記念日」
(PHP文芸文庫)
恋愛や結婚、進路やキャリア、挫折や別れ、病気や大切な人の喪失・・・。さまざまな年代の女性たちが、それぞれに迷いや悩みを抱えながらも、誰かと出会うことで、何かを見つけることで、今までは「すべて」だと思っていた世界から、自分の殻を破り、人生の再スタートを切る。寄り道したり、つまずいたりしながらも、独立していく女性たちの姿を鮮やかに描いた、24の心温まる短篇集。『インディペンデンス・デイ』を改題。−裏表紙より−
15ページくらいの長さの話が24話、収録されています。
主人公はそれぞれ違うのですが、みんな何かから「独立」する決意を固めて話が終了します。
話は1話完結になっていますが、ちょっとした連作のようになっていて、脇役として登場した人物が、次の話では主役になるという手法がとられています。
そのちょっとした繋がりが妙に嬉しい気持ちにさせてくれますし、ちょこっと出てきて気になる人物の人生も見ることができて得した気分。
「独立」と言っても、家や会社からの独立だけではありません。恋からだったり、頼りきっていた友人だったり、元彼からだったり様々なことからの独立。
24人の独立の様子が描かれているので、みんなどれかに共感できるのでは??と思います。
どの話も面白かったのですが、特に気に入ったのは「ふたりの時計」「魔法使いの涙」「お宿かみわら」「独立記念日」・・改めて見直すと、どれと決められないくらいです。
「ふたりの時計」「お宿かみわら」は夫婦の話です。奥さんが頑張りすぎているのを見て、旦那さんがそっと手を差し伸べる・・温かい雰囲気の話で、ほっこりしました。
「魔法使いの涙」「独立記念日」は親子の話で、小さな娘を抱えて子育てに悩んでいるお母さんの姿が描かれています。悩んで疲れているお母さんに、優しく手を差し伸べてくれる人が現れ、壊れかけていた親子関係が修復されます。涙が出そうになる感動の話でした。
今、人生に悩んでいる女性の方にぜひ読んでいただきたい作品です。
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