2013年05月30日

柴田よしき「風精の棲む場所」

風精の棲む場所

 柴田よしき 著
 「風精(ゼフィルス)の棲む場所」
 (光文社文庫)


京都・北山の奥深く。ミステリ作家の浅間寺竜之介は、愛犬のサスケとともに、地図にも載っていない風神村を訪れた。村に棲息する美しい蝶を模した舞を見てほしいと、ファンの少女から誘われたのだ。通し稽古の直後、舞手の一人が胸を刺され殺された。多感な少女たちの想いが複雑に交錯する。「村の乙女の伝説」が暗示する神隠しの真相とは!? 哀切の本格ミステリ。

猫探偵・正太郎シリーズにも登場していた作家の浅間寺竜之介先生が主役となっている話です。もちろん、愛犬のサスケも一緒。犬は嫌いな私ですが、このサスケはかわいい! 正太郎と一緒にいるときは、関西弁をペラペラしゃべる犬なのですが、今回は人間しかそばにいないので「ワン」としか言いませんけどね・・。


ファンだという少女・美夢からメールをもらい、地図に載っていない村を訪ねることになった竜之介。山奥の村で、徒歩で向かうしかなく、なかなか困難な道行となります。村は、かなり昔の雰囲気を残している場所で、電気は一応とおっているようですが、街灯もなく、舗装されていない道路と、藁ぶき屋根。そして屋根からは白い煙が立ち上っています。

あまりのレトロさに懐かしさよりも驚きを感じながら、村の雰囲気を満喫していました。

そして、本来の目的である舞を見ることになり、あまりの優雅さに涙しながら食い入るように見つめ、感動していると、その直後に舞手の一人が殺害されて発見されました。

ある意味密室状態で、目撃証言から犯人がいないという結果になり、竜之介は犯人を捜すことにしました。


舞の様子はとても丁寧に描かれていて、まるでその場にいて見ているような感動がありました。私の乏しい想像力でも綺麗な映像が浮かびました。ただ、事件の推理をするときに誰がどの位置にいて、どのように出入りして・・と説明をする場面はかなりわかりにくかったです。図にしてほしいくらい。

まあ、図にされたからといって、推理できたとは思えませんけど・・。

あまりにも理不尽な動機による殺人。でもそのきっかけを作った理由はとてもいじらしく、かわいいもので、その落差が妙に悲しさを誘いました。

と、普通のミステリーかと思ったら、最後にもう一つ不思議な出来事が起きて、始めから終わりまで、この題名にふさわしい、不思議な雰囲気をもった作品になっていました。


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posted by DONA at 12:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:柴田よしき
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