
吉川英梨 著
「エリカ 女性秘匿捜査官・原麻希」
(宝島社文庫)
警視庁捜査一課にて、史上最凶の“犯罪脚本家”である背望会リクルーターを逮捕するという使命を受けた原麻希のもとに、河川敷でリクルーターの自殺体があがったとの連絡が入る。他殺を疑い、捜査を続ける麻希。そこへ、テロ集団背望会のフォロワーを名乗る「続・背望会」から、背望会の黒幕であったアゲハの釈放を要求する脅迫メールが届く−。映像化でも話題となった、人気警察小説シリーズ最新作−裏表紙より−
今回で終わるのかと思ったのに、やはり引っ張りました。しかも、妙に気になる謎を残して終わっています。次こそ終わりかな?
前作でとうとう、リクルーターの名前が判明しました。麻希は伊達警視正から13係というリクルーターを逮捕するためだけに設置された部署を率いるように命じられます。
名前もわかり写真も手に入れ、いよいよ逮捕するだけとなった矢先、リクルーターの自殺体が発見されました。焼身自殺をしたとされるその遺体は、DNA鑑定の結果、リクルーターだと判明しました。
それを聞いた麻希は「他殺ではないか?」と疑いをもち、捜査を進めます。13係には茶谷という一見、頼りない感じの刑事しかいませんが、彼と2人で何とか捜査をしていきます。
ここでまず私は、あんなに翻弄されたリクルーターがそんなあっさりと死ぬか?という疑問をもちました。麻希が「他殺では?」と疑いますが、「本当にリクルーターなのか?」という疑問はもたないことにも納得できませんでした。いくらDNAが証明したとはいえ、彼ならそれくらいどうにでもできそうなのに・・。
しかも「警察内部に共犯がいる」とまで思っているのなら、余計にすり替えることはできそうだとか思わないのか?頭がキレるんだかぼんやりしているんだかよくわからない人です。
彼の生い立ちを調べて、かなり壮絶な幼少期を過ごしてきたことがわかります。確かに同情できる部分はあるのですが、それでも彼の犯した罪は許せません。小さいうちに何とかできなかったのか・・そればかり考えてしまいました。
今回の犯人というか、黒幕については早い段階でわかってしまいました。パターン化していますからね〜。そんなに信用したらダメでしょう!と思っていた人がやはり・・でした。
最後にはそれ以上に気になる謎が残りましたし、麻希の人生もどうやら転機を迎えそうなので、続きも気になります。
次は、もう少し健太を活躍させてほしいです。彼の存在の必要性がなくなってきた気がするので。
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