
大沼紀子 著
「真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生」
(ポプラ文庫)
夜が深まる頃、暗闇に温かい灯りをともすように「真夜中のパン屋さん」はオープンする。今回のお客様は希実につきまとう、少々変わった転校生。彼が企む“計画”によりパン屋の面々は、またもや事件に巻き込まれていく。重く切なく、でも優しい、大人気シリーズ第3弾!!−裏表紙より−
3作目になり、とうとう映像化・・。この人気ならきっといつかは・・と思っていましたが。キャストは意外な人物。まあ、私の個人的な感想ですけど。
今回は、希実のクラスに転校生が来ました。彼・美作孝太郎には色々と問題がありそうな雰囲気。
孝太郎はどうも、希実につきまとうことに決めたようで、何かと話しかけたり、彼女をどうにか変化させようと問題を提起したり、彼女に行動を起こさせたりと、ちょっとウザい感じ。
明らかに怪しい雰囲気の彼なのに、なぜか希実はあっさりと信じていく・・。そして、いろんなことに首を突っ込んでは振り回され、弘基や暮林に助けられています。
前作もそうでしたが、新たに出てくる人物が、どうも好きになれないんですよね。今回の孝太郎くんも共感できない部分や理解できない部分が多かったです。確かに彼がそんな行動を取る気持ちもわからなくはないのですが、共感も理解もできませんでした。
パン屋では、弘基がフルーツサンドのレシピを研究中。始めから何度も様々なフルーツサンドが登場します。私はフルーツサンドに何の興味もないので、食べたくなって困る〜!という状態にはなりませんでした。やっぱり、パンがフニャッとしているのが苦手で・・。
弘基がなぜフルーツサンドばかり作っているのか?は理由があるわけですが、その理由が新たな謎を呼びます。
最後には暮林の視点で語られる話があり、彼の温かく優しい性格がよく表れていて、ちょっとしんみりさせられました。
希実の過去も少しずつ明らかになったような、また謎が深まったような、微妙な展開。
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