
菊地秀行 著
「D−黄金魔 下」吸血鬼ハンター25
(朝日文庫)
<神祖>に愛された貴族の居城まであと少しというところで、Dたちの行く手を阻むように忽然と町が現れた。その町には、数分前まで人々が活動していた形跡があるものの、何者かの手によって一瞬のうちに幽霊町(ゴーストタウン)にされてしまったのだ。そして魔手は一行にも向けられ、彼らの眼の前で操獣師のトーバが消失してしまう。大きな戦力を欠いたまま貴族の城に乗り込まなくてはならなくなった人間たちの運命は!?<黄金魔>編、完結。−裏表紙より−
予想に反して上下巻で完結しました。絶対に上・中・下の3巻になると思ったのですが・・。
珍しく、登場人物の紹介もあり、読みながら上巻の内容を思い出し・・・というわけにはいかないのが、このシリーズなんですよね。細かい登場人物がたくさんいますし、それぞれが思惑を抱えて行動しているので。
でも大体の流れがわかっていれば、読むのには困らないので大丈夫なんですが。
金貸しの爺さんの最終目的地にたどり着いたのですが、あれだけ元気な爺さんもさすがに吸血鬼が相手となると、どうにも口だけになるようで、Dがいないと何も出来ない状態に。まあだからこそ、Dを雇ったのでしょうけど。
貴族の城では、何千年も昔から甦ったという貴族まで現れました。見た目は老婆のようで弱弱しいのに、かなり元気な貴族で、言葉使いや行動など惚れ惚れする感じでした。きっとDは好きになるな・・と思ったらやはり気に入ったようで、妙にやさしく助けています。
でも、出てくるのが遅すぎました・・。あまり大きく引っ掻き回すこともなく、終了し、残念でした。彼女がなぜ出てきたのか、その理由もよくわからない感じでした。
上下2巻で終わらせたから、やはり最大の敵だったはずの貴族はあっさり滅びてしまいました。娘にすごい手術を施して、不死身のようにしている・・とか、すごい怖がらせるような記述がたくさんあったので、勝手に想像が膨らんでしまったのかもしれませんが。
最後の方で、何だかDの物語が動きそうな気配がありました。次こそは何か秘密が明らかになりそう・・。
楽しみに続きを待とうと思います。
<吸血鬼ハンターシリーズ>
「吸血鬼ハンター“D”」
「風立ちて“D”」
「D−妖殺行」
「D−死街譚」
「夢なりし“D”」
「D−聖魔遍歴」
「D−北海魔行」
「D−薔薇姫」
「D−蒼白き堕天使1」
「D−蒼白き堕天使2」
「D−蒼白き堕天使3」
「D−蒼白き堕天使4」
「D-双影の騎士1」
「D−双影の騎士2」
「D−ダーク・ロード1」
「D−ダーク・ロード2」
「D−ダーク・ロード3」
「D−邪王星団1」
「D−邪王星団2」
「D−邪王星団3」
「D−邪王星団4」
「D−邪神砦」
「D−妖兵街道」
「D−魔戦抄」
「D−血闘譜」
「D−白魔山 上」
「D−白魔山 下」
「D−狂戦士イリヤ」
「D−魔道衆」
「D−不死者島」
「D−魔性馬車」
「D−悪夢村」
「D−冬の虎王」
「D−貴族戦線」
「D−黄金魔 上」
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