
矢崎存美 著
「ぶたぶた図書館」
(光文社文庫)
本好きの中学生・雪音と市立図書館の司書・寿美子は、「ぬいぐるみおとまり会」実現に奔走していた。子供たちのぬいぐるみを預かり、夜の図書館での彼らの様子を撮影して贈る夢のある企画だ。絵本を読んだり、本の整理をして働くぬいぐるみたち。ポスター作りに悩む二人の前に、図書館業界では伝説的な存在(?)の山崎ぶたぶたが現れて・・・。心温まる傑作ファンタジー!−裏表紙より−
題名から想像していたのは、ぶたぶたさんが司書として働いている姿だったのですが、違いました。でも図書館が舞台にはなっています。
つまり、本がたくさん出てくるわけです。
ぶたぶたさんは、以前から本を読む様子が描かれていて、読書好きなことはわかっていましたが、本の種類まではあまり書かれていなかったので、何を読んでいるのか興味がありました。
今回は、色んな本が紹介されていますし、ぶたぶたさんが好きな本も出て来て、楽しかったです。
中学生の雪音と、司書の寿美子が企画した「ぬいぐるみおとまり会」のポスター作りの救世主となったぶたぶたさん。彼が絵本を抱えて読んでいるポスター、ぜひ見てみたいです。
それに、この企画自体が楽しそうで!自分が子どもの頃にあったら参加したかったとうらやましくなりました。自分のお気に入りのぬいぐるみが図書館で本を読んだり、整理したりしている様子が見られるなんて、最高だと思いません??
図書館の本は苦手ですが、図書館という空間は好きなので、本に囲まれて過ごしている姿が写真に収められるのは、本当に素敵。
自分が出来ないことを、ぬいぐるみに代行してもらえるようで、私にとっては最高の企画です。
収録されている話の中に、母と娘の話があって、娘の手紙では思わず泣いてしまいました。感動できる部分もあり、ぶたぶたさんで癒され、更には初めてぶたぶたさんと遭遇した人たちの心の中での突っ込みに笑ったり、盛りだくさんの内容でした。
このシリーズに欠かせない美味しそうな料理も少しですが出て来ますし、最後まで楽しめる作品です。
次のぶたぶたさんはどんな職業に就いているのか?続きも楽しみです。
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