2012年11月24日

山口幸三郎「探偵・日暮旅人の宝物」

探偵・日暮旅人の宝物

 山口幸三郎 著
 「探偵・日暮旅人の宝物」
 (メディアワークス文庫)


『愛』を探す探偵・日暮旅人の物語、セカンドシーズン開始!
保育士の陽子は、旅人と灯衣親子の世話を焼くため、相変らず『探し物探偵事務所』に通う日々を送っている。 ある日、陽子は夏休みを利用して大学時代の友人・牟加田の地元に出かけることになる。旅の最中、陽子は牟加田から恋人を演じてほしいと頼まれる。その頃、旅人は熱で寝込んでいて−。 少年時代の思い出輝く『夏の日』ほか、全5編を収録。 音、匂い、味、感触、温度、重さ、痛み−。目に見えないモノを“視る”力を持った探偵・日暮旅人の物語は続く。
−裏表紙より−


セカンドシーズンだそうな・・。貸してもらえたので読みました。

六月の花嫁」「犬の散歩道」「愛しの麗羅」「花の名前」「夏の日」の5編が収録されています。

私が特に気に入ったのは「六月の花嫁」です。

父子家庭で育った一人娘が結婚して、あるとき実家に戻って荷物の整理をしていたときに、父の部屋に置いてあった一つのぬいぐる目がとまりました。

何となくそのぬいぐるみを持って外へ出た彼女は、公園で旅人と灯衣親子に出会います。そこから始まった両親の思い出を辿る旅・・。

ラストも感動的で、涙が出そうになりました。良い親子だな〜とうらやましくもなりました。灯衣と旅人も良いアシストをしましたし。


愛しの麗羅」では、ユキジの家族の様子が描かれていて、「花の名前」では、増子かすみ警部補と旅人、ユキジの出会いの様子が描かれています。

少しずつ旅人の周りの人たちの過去も明らかになり、ますます話が深くなっていく感じがしました。

最後には何やらあやしい人物も登場し、旅人と陽子の関係に陰が・・・。個人的には旅人と陽子はこのままで良いんですけどね(苦笑)


セカンドシーズンになったら、もう少し探偵らしい活躍を見せてくれるのかと思っていたのですが、まだまだ普通の探偵業のようにはなりません。依頼者が事務所に来て・・みたいな話もいつか読んでみたいものです。


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posted by DONA at 20:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:山口幸三郎
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