
山口幸三郎 著
「探偵・日暮旅人の贈り物」
(メディアワークス文庫)
目に見えないモノを“視る”能力を酷使し、倒れた旅人。陽子と灯衣は夜通し看病するが、2人が目覚めた時、旅人の姿は消えていた。 陽子たちが心配する中、旅人は感覚を失うきっかけとなった刑事・白石に接触していた。そんな時、白石の息子が誘拐される。それを旅人の仕業だと踏んだ白石は、陽子を連れ去るという暴挙に出て!? 果たして探偵・日暮旅人は『愛』に触れることができるのか。灯衣と母親の物語『愛の旅』を含む全4編を収録した、感動のシリーズ完結巻!−裏表紙より−
あまり目を酷使してしまうと倒れることがわかっていながら、自分の過去を探るために無理をしてしまった旅人。心配する灯衣と陽子を残して、一晩寝ただけで旅人はいなくなります。
白石刑事と接触し、自分が幼いころに巻き込まれた事件の真相を聞き出そうとします。事件の核心に近づいたと思われたとき、陽子が巻き込まれてしまい、新たな事件が起きてしまいます。
陽子を巻き込んでしまったことで、更に追い詰められた旅人がとった行動は・・。
なぜ旅人が感覚を失くしてしまったのか、その謎が明らかになりました。ドラッグというのは恐ろしい物です・・。旅人をこんな目にあわせてしまうような恐ろしい薬を欲しがる人もいて、その行動の残虐さには顔をしかめずには読めませんでした。
陽子と旅人の仲はあまり進展したとは言えないですが、それでも何か変化があったような、微妙な感じ。でも私はこのくらいで良いと思っています。
灯衣の母親についても明らかになりました。もし灯衣が詳しいことを知ってしまったら、きっとまた苦しむことになると思うと辛いですが。立ち直ってくれることを願います。
日暮旅人のシリーズもこれでいったん終了。
私が望んだように、明るい未来が開けているような終わり方をしてくれて本当に良かったです。まあ結局どうやら新しい話も書かれているようですけど・・。
確かに、旅人の探偵としての活躍があまり見られなかったので、この最終巻までにもう少し引っ張っておいたら良かったのに・・とは思いますが、私的にはこれで終了で良い気がします。
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