2012年09月19日

藤谷治「船に乗れ! 合奏と協奏」

初めましての作家さんです。

船に乗れ
 藤谷治 著
 「船に乗れ! T合奏と協奏」
 (ポプラ文庫ピュアフル)


若きチェリスト・津島サトルは、芸高受験に失敗し、不本意ながら新生学園大学付属高校音楽科に進む。そこで、フルート専攻の伊藤慧やヴァイオリン専攻の南枝里子と出会った津島は、夏休みのオーケストラ合宿、初舞台、ピアノの北島先生と南とのトリオ結成、文化祭、オーケストラ発表会と、慌しい一年を過ごし・・・。
本屋大賞にノミネートされるなど、単行本刊行時に賞賛を浴びた青春音楽小説三部作、待望の文庫化。
−裏表紙より−


「音楽小説が好きなら・・」と勧めてもらった本です。

で、読んでみたわけですが、ふと「音楽は好きだけど、音楽小説は好きだったっけ?」と思ってしまったくらい、始めが読みにくかったんですよね・・。

面白いとか面白くないとかの問題ではなく、話がどんな方向へ向かっていくのかがわからず、戸惑ってしまった感じでした。主人公の“僕”こと津島サトルのイメージがつかめなかったのも入り込めなかった原因かもしれません。

サトルの視点で話が進む上に、始めは他の人物がほとんど出てこないので、サトルを客観的に見る方法が無かったんです。

新生学園大学付属高校に入学してからは、どんどん面白くなってきましたし、サトルがどんな人生を歩んでいくのか、どんな選択をして、どんな音楽に触れていくのかが気になって、読むスピードも上がりました。

サトルが哲学をかじったりするので、その説明なんかがされていると、難しくて困りましたが、それも彼を知る上で必要な部分かな?と思うと読めるようになりました。

音楽の名前も知らないことが多いのですが、ちょっとピアノを弾く身としては、楽器を演奏する楽しさや、弾けるようになったときの喜びなんかは共感できました。サトルのレベルにはほど遠い私が共感するのもおかしいですけど・・。


とりあえず、チェロが弾きたくなりましたし(弾けるわけないんですけどあせあせ(飛び散る汗))、オーケストラの演奏が生で聴きたくなりました。

この作品はVまで続きます。サトルや仲間たちの今後の人生がどうなっていくのか?続きが楽しみです。


音楽を少しでもかじったことがある人や、音楽が好きな人には楽しめる作品だと思います。


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タグ:藤谷治
posted by DONA at 20:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:その他
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