
山口幸三郎 著
「探偵・日暮旅人の失くし物」
(メディアワークス文庫)
探偵・日暮旅人には不思議な力がある。音、匂い、味、感触、温度、重さ、痛み―。これら目に見えないモノを、“視る”ことができるのだ。その力を使い、旅人は『探し物探偵事務所』を営んでいる。そんな特異体質を持つ旅人のことが気になる保育士の山川陽子は、旅人と彼の娘・百代灯衣の生活をサポートしようと、相変わらず探偵事務所に通う日々を送っていた。そんな時、旅人のもとに、ある料理の“隠し味”を探してほしいという依頼が舞い込んで―?シリーズ第2弾。−裏表紙より−
2作目になって、少しは謎が解明されるかと思いきや、逆に謎が深まりました。
旅人のキャラがちょっと雰囲気変わって来た?? 1作目では優しい穏やかな・・ってイメージだったのですが、今作で危ない冷酷そうな部分が顔を出した感じ。
浮世離れした雰囲気だった前作よりは、人間味が出て来て私は気に入りました。まあ、まだまだ謎の多い人なので、解明されたときにも気に入ったままでいられるか?はわかりませんけど。
1話目の「老舗の味」はちょっと意外な展開だと思ったんですけど、ホロリとさせられる良い話でした。それ以降は、山川陽子が出てくるため、旅人と陽子のもどかしい関係・・みたいな部分が多くなってしまって私的にはイマイチと感じることもありました。
灯衣ちゃんが活躍する「母の顔」も良かったです。かわいそうな子どもの話ではあるのですが、最後にみんな救われる感じが良かったです。灯衣ちゃんの母親については謎だらけではありますが。
今後の展開において鍵を握りそうな人物が登場しましたし、これからどんどん謎が明らかにされていくのが楽しみです。
それによって旅人がどう変化していくのか?も楽しみに読むことにします。
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