

山口幸三郎 著
「探偵・日暮旅人の探し物」
(メディアワークス文庫)
これは、探し物探偵・日暮旅人の『愛』を探す物語。
保育士の山川陽子はある日、保護者の迎えが遅い園児・百代灯衣(ももしろてい)を自宅まで送り届ける。灯衣の自宅は治安の悪い繁華街にあり、日暮旅人と名乗る灯衣の父親は探し物専門の奇妙な探偵事務所を営んでいた。澄んだ目をした旅人と、人形のように美しい灯衣。名字の違う不思議な親子に興味を惹かれた陽子はたびたび事務所を訪れ、旅人の持つ能力を知ることになる。音、匂い、味、感触、温度、重さ、痛み。旅人は、目に見えないモノを“視る”ことで探し物をしているというのだが―!?−裏表紙より−
なるほど・・こんな話だったか〜。
“探偵”と付いているから普通の探偵物かと思っていたのですが、ちょっとファンタジーっぽい雰囲気でした。厳密にはファンタジーとは違いますけど・・。
とりあえず、主人公の旅人がちょっと変わっています。視覚以外の五感全てが働かないため、その全てを“視る”能力が備わっていいるという人物で、音や匂いなども目で見ることができるとか。色や形となって見えるそうです。
見えるから、日常生活はほとんど普通の人と同じようにこなせていて、少し付き合ったくらいでは気づかないくらい。その能力は“探し物”をする上でとても重要な役割を果たします。ただ、目を酷使することになるので、疲れが激しくて、探し物を見つけた後には体調を崩してしまうことも・・。
そんな旅人には灯衣という娘がいます。娘といっても、血の繋がりは無いそうで、この2人の関係も今後明らかになるんだろうとは思いますが。
灯衣の担任をしている山川陽子は、旅人の事務所を訪ね、探し物の依頼をします。依頼をするにあたって、旅人の秘密を聞かされた彼女は、これからも旅人を支えていくことを決心します。
山川陽子と旅人の間にも過去に何かあったような雰囲気。しかもこれは結構、今後も重要なポイントになりそうです。
まだ1作目だけでは謎が多いですし、登場人物たちのこともあまり把握できなかったので、続きも読んでいきたいと思います。
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