2012年08月09日

ジル・チャーチル「枯れ騒ぎ」

枯れ騒ぎ

 ジル・チャーチル 著
   新谷寿美香 訳
 「枯れ騒ぎ」主婦探偵ジェーンシリーズ12
 (創元推理文庫)


ガーデニング講習会に参加する予定のジェーンとシェリイは、講師の女性が自宅で襲われたことを知る。その直後、ジェーンは不注意から足の骨を折り、松葉杖の世話になることに。講習会は代打の講師を迎えて開催されたが、ジェーンは骨折のせいか調子が今一つのうえ、長男マイクのガールフレンド問題も気になって・・・。主婦探偵が文字通り“骨を折って”事件にぶつかる第12弾。−裏表紙より−


このシリーズももう12冊目。相変わらずジェーンとメルの関係に進展は見られないのですが、困ったときにさり気なくそばにいるのは良い感じです。

今回はまた近所での事件に戻ったので、子どもたちも出て来て嬉しかったです。一番下の子は出てこないのですが。どこかに行っているのか?何か前作に説明があったかな〜?忘れてしまっていますがく〜(落胆した顔)

大学生になったマイクは、タトゥーを入れたりピアスをたくさん開けている派手な雰囲気のガールフレンドを連れて来ました。「友だち」と紹介されたわけですが、母親のジェーンとしては心穏やかではいられません。でも、マイクは相変わらずマイペースではありながらも、母親思いの良い子です。

2番目のケイティは、親友の家族と数週間フランスに行っていたことで妙にフランスかぶれになっています。更にジェーンをいらつかせる存在になりました。


事件は、ジェーンに花が届いたとき、留守だったためにシェリイが受け取った所から始まります。渡そうとするのになかなか渡せない花束が誰から贈られたのか?気になって仕方が無いシェリイ。何とかして贈り主の名前を見ようと必死になる様子は微笑ましくて、思わずにやにやしながら読み進めました。

結局その花束が近所に住む、ジェーンたちが参加するガーデニングの講習会の講師・ジュリーに贈られるべきもので、ジェーンの所に間違えて配達されたことがわかり、あわてて持って行きます。ところがそこに待っていたのは、メルを始め、警察の人たち・・。ジュリーが何者かに襲われ怪我を負ったのでした。

メルに追い返されたジェーンはそこにあった縁石につまずいて転んでしまい、骨折。松葉杖をうまく使いこなせない彼女は、飼い猫や犬をなぐりつけ、周りの人たちの助けを目一杯借りながら生活する羽目になりました。頭の回転も鈍くなっている様子。

でも、予定通りガーデニング講習会には参加し、自分の庭を何とかキレイにしたいと奮闘します。シェリイと事件の推理もしながら・・。

犯人は予想通りの人でしたが、悲しいというかちょっと怖いような動機で、それは意外な感じがしました。


ジェーンたちが参加した講習会は、2人以外に4人の参加者がいて、更に関係者も3人計7人が出てくるのですが、名前が覚えられなくて困りましたふらふら それぞれ個性的なのに名前を見ただけですぐにわからない・・。しばらく読んで「あ〜、あの人か」とわかるような状態。

それと、これは私だけでしょうけど、ジュリーの姉が出てくるのですが、その名前が“ジェニーヴァ”っていうんです。「千と千尋の神隠し」に出てくる“銭婆(ぜにいば)”を思い出してしまって、彼女が出てくると話が頭に入ってこない!あせあせ(飛び散る汗)


まあ、そんなことはともかく、今回みたいにご近所の話で次回も書いてもらいたいと思います。次は、メルとの仲も少しは進展させてもらいたいですし(前回も書いたような・・)続きも楽しみです。


<主婦探偵ジェーンシリーズ>
「ゴミと罰」
「毛糸よさらば」
「死の拙文」
「クラスの動物園」
「忘れじの包丁」
「地上より賭場に」
「豚たちの沈黙」
「エンドウと平和」
「飛ぶのがフライ」
「カオスの商人」
「眺めのいいヘマ」


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