
S・J・ローザン 著
直良和美 訳
「この声が届く先」リディア・チン&ビル・スミスシリーズ10
(創元推理文庫)
リディアを誘拐した−晩秋の朝、私立探偵のビルは突然の電話でそう告げられる。相棒を救うため、彼は正体不明の犯人が出すヒントを手がかりに、ニューヨーク市街を駆けまわる。猶予はわずか12時間。罠にかかり殺人事件の被疑者に仕立てあげられたビルは、警察と売春組織に追われながらも、頼れる仲間の力を借りて、リディアの居場所を突き止めようとする。緊迫の一日の結末は!?−裏表紙より−
このシリーズは2作目まで読んでいますが、この新作が「本が好き!」で献本になっていたので申し込みました。間がかなり飛んだわけですが、それでも違和感無く読めました。・・っていうか、リディアとビルはどんだけ進展が無いねん!

いつもはリディアとビルのどちらかが調査の依頼を受け、もう一人に協力してもらって解決していく・・というパターンなのですが、今回はちょっと事情が違います。
ビルがいつものようにピアノの演奏をしていたとき、電話がかかってきます。電話の相手はリディアでしたが、すぐに知らない男性と変わられてしまい、その人物から「リディアを誘拐した」と告げられます。更に「助けたければゲームをしよう」と言う犯人。ビルは仕方なくゲームに参加することにしました。
リディアが出したわずかなヒントと、犯人が出したヒントを元に、何とかリディアの居所を探ろうとするビル。一人ではどうしようもないので、リディアのいとこ・ライナスに協力を求めます。ライナスはコンピューターセキュリティーの会社を経営する天才です。そんな彼とライナスのガールフレンド・トレラもライナスを手伝ってくれることになりました。
ヒントを3人で解いて、向かった先には女性の遺体が・・。発見した直後にやって来た警察に姿を見られたビルは、殺人事件の容疑者として手配されてしまいます。
その後も次々と襲い掛かる難題。ビルは懸命に誘拐犯の正体を暴こうと頭を悩ませます。ライナス、トレラ、そしてライナスの飼い犬・ウーフ、更にリディアの親友・メアリーなど、様々な協力者に助けられながら、少しずつリディアに近づいていきます。
展開が早いのと、仲間たちが良いキャラだったお陰で、飽きずに読みきることができました。まあ時間はかかったんですけどね・・

あらすじを読んで改めて「そうか、これは一日の話だったのか」と思い出すくらい、たくさんの出来事が詰め込まれた話でした。飛んでいる3〜9巻も読まないと!
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