2012年06月23日

今野敏「排除 潜入捜査」

排除

 今野敏 著
 「排除 潜入捜査」
 (実業之日本社文庫)


海外進出企業に巣くうヤクザに元マル暴刑事の鉄拳が迫る!
元マル暴刑事・佐伯涼が環境犯罪に立ち向かう「潜入捜査」シリーズ第2弾。日本の商社が出資した、マレーシアの採掘所の周辺住民が白血病で倒れた。反公害運動封じ込めのため、暴力的な見せしめを住民に行う日本のヤクザに、佐伯の怒りが爆発する。見せしめを続ける者たちの正体は、佐伯の宿敵・泊屋組の若衆頭。佐伯の古代拳法と、ヤクザとの死闘が始まった―。
−裏表紙より−


「潜入捜査」・・と言いながら、ほぼ「捜査」をしないんですけど・・あせあせ(飛び散る汗) 「潜入」・・でも無い気がしますし。まあ、細かいことは気にしないでおきますが。


今回の佐伯は、秘書の白石景子と共に、マレーシアへ出張します。相変わらず気軽な口調でマレーシアへ行くように内村所長から指示されました。初の海外旅行ということで、佐伯はガイドブックを買って、必要な物を買いに出かけます。その辺りは人間臭いというか、かわいらしい所です。

マレーシアへは、日本の商社が関係している採掘所が原因で起きたであろう、白血病が流行している村へ調査に出かけたわけですが、現地に着いた佐伯たちを待っていたのは、村人たちのものすごい反感でした。案内役として、マレーシアの人を連れていたため、少しはマシでしたが、あまりの反感に理由を尋ねると、ヤクザの仕打ちを聞かされることに・・。

白血病にかかって死にそうになっていた赤ん坊を、母親の腕の中にいる状態のまま目の前で刺し殺すという読んでいても顔をしかめて読むのが嫌になるような、恐ろしい仕打ちをしたのは、日本のヤクザ、泊屋組の新市でした。彼が怒りにまかせて弱い者をつぶす傾向にあり、赤ん坊はもちろん、老人でも何でも表情を変えることなくあっさりと殺害してしまいます。

「白血病で死にそうだ」と訴えた母親に対して赤ん坊を殺害したことで「白血病で死ななかった」と理屈をつけます。言葉も出ないほどひどい奴ですちっ(怒った顔)

ヤクザがこれだけ残虐なことをやった分、佐伯の活躍がより光る感じがしました。新市を倒したときには「よくやった!ぴかぴか(新しい)」って気分になりましたから。本当なら「暴力には暴力を」という解決法はどうなのよ??と思いそうなものですが、ここまでやる相手に話し合いは通じない気がします。


佐伯は相変わらず冷静で、でも時々怒りにとらわれてしまったり、冷や汗を流したりして人間らしい部分も見せて、更には一方的にやっつけるわけではなく、多少は彼自身も怪我を負う・・これがリアルで良いなと思いました。

3人しかいなかった「環境犯罪研究所」に味方が2人できた様子。内村所長にはまだまだ謎がありますし、これからもどんな活躍を見せるのか楽しみです。


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posted by DONA at 11:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:今野敏
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