
高野和明 著
「グレイヴディッガー」
(角川文庫)
八神俊彦は自分の薄汚れた人生に区切りをつけるため、骨髄ドナーとなり白血病患者を救おうとしていた。しかし移植を目前にして、都内で連続猟奇殺人が発生。事件に巻き込まれ、容疑者として手配された八神は、命がけの逃走を開始する―。八神を負う警察・墓掘人(グレイヴディッガー)。八神は追跡をかわし、患者の命を救うことが出来るのか?稀代のページターナーが放つ、ノンストップ・エンタテインメント!−裏表紙より−
面白かった!です

八神は、若い頃から悪さをたくさんしていて、警察のお世話になることも度々ありました。ただ、起訴されるほどの悪さではなく、逮捕されて釈放される・・というのを繰り返していました。そんな彼が、人助けをすることになったのですが、入院する前日になり、事件に巻き込まれてしまいます。
知人の他殺体を発見した八神は、現場で怪しい男たちに襲われます。思わず逃げた八神を、警察は容疑者として手配します。八神は、怪しい男たちと警察のふた組から付け狙われることになったのです。
更に繰り返される殺人・・。殺害方法も何かの怨念を感じるような異様な物でした。
ベテラン刑事の古寺は、そんな異常な殺人を、昔から知っている八神が起こしたとは思えず、捜査本部にいながらも他の刑事たちとは違う視点で事件を解決しようとします。捜査本部の越智は、殺害方法を見て、昔行われていた魔女狩りとの関連を疑い、専門家を訪ねます。そこで出て来たのが「グレイヴディッガー」という名前でした。表紙の意味がようやくわかりました

伝説になぞらえて行われている連続猟奇殺人。犯人の狙いは何なのか?なぜ八神は狙われているのか?
ベテランの古寺刑事を始め、彼と組む剣崎、管理官の越智など、捜査本部に振り回されることなく自分の信念を貫こうとする姿勢には好感がもてました。誇りを持って仕事をしている感じがしました。
そして、八神・・・彼の超人的な逃亡劇は読みごたえありました。頭も遣いながら、でも体力も超人的で、飛び降りたり飛び乗ったり、手に汗握る場面でした。悪いことをしながらも他人を傷つけるのは嫌で、時々言い訳をしたり、謝ったり・・を繰り返すのが面白かったです。何よりも、白血病患者を助けるために逃げているのが良いですね。思わず応援してしまいました。
それにしても政治家というのはどうしてこんな考えなんだ!

「13階段」が終始暗いイメージだったので読むのを敬遠していたのですが、これは面白かったので他のも読んでみようかな?
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私は八神と古寺のキャラが好きでした。
あと女医さんも。
ラストちかくであの女医さんも怪しいのか?
と思ったときはちょっとドキッとしました。
スピード感もあるしで面白かったですよね(^^♪
良かったっ!!本当に楽しんでくれてよかったです。
あたし、前にも書きましたがこの話が大好きで、大好きで・・・(TдT)
ってことで近々再読しまーーす。
高野さんの本は暗かったり明るかったりですね〜(^^;)
そして、素敵な作品を紹介していただいてありがとうございます。読んで良かったです。
あの女医さん!私も途中で疑いました。それが外れて本当に良かったです。
展開も早くて、本当に面白かったです。ありがとうございました。
igaigaさんが大好きな気持ち、よくわかります!本当に面白かったです。八神の超人的な逃走シーンと「意外と良い奴やん!」という言動がたまりませんでした(笑)
高野さんの作品、選ぶのが難しいです・・。暗いのも嫌いじゃないんですけどね〜。気分によっては読みたくないときもありますから。