
菊地秀行 著
「D−貴族戦線」吸血鬼ハンター24
(朝日文庫)
人間への技術供与を引き換えに定期的な生贄を要求した貴族を抹殺するために、Dは<東部辺境区>のベルゲンジ城へ向かった。その城では<神祖>がかつて謎めいた実験を行い、当主でさえその実態を知らないまま現在にいたっている。そして、夜毎城内で催される舞踏会の華やかさとは裏腹に、城中には<神祖>の負の遺産ともいうべき恐るべき技術の集積がDを待ち受けていた。ベストセラー・シリーズ書き下ろし最新作。−裏表紙より−
人間が貴族の科学や技術を学ぼうとすることにも驚きなんですが、その要望を受け入れて教えてあげようとする貴族の存在にも驚かされます。まあ、生贄なんてものを要求するわけですが・・。
確かに優れた技術を持つ貴族の技を学びとることができたら、人間の時代も取り戻せるかも!?と考えるのは自然なことなのかもしれませんが、その技術をもってしても滅びたわけですから、何か欠陥があるでしょうし・・。
とりあえず、貴族とお近づきになるのが無理!と思いそうなんですけどね。
今回の舞台となる東部辺境区の村では、貴族の城に行って仕えている人間もいました。犠牲者ではなく、普通の人間のままで。彼らは、自分の主である貴族・ベルゲンジ大公が自分たちの出身地の村から生贄を差し出すよう要求したこともわかっています。それは「仕方ない」ことだと考えているのです。自分さえ良ければそれでいいという考えの彼らにちょっと怒りがわきました。
ただ、こんな時代というか世界に住んだことが無いので、何とも言えない部分はありますが・・。
Dは今回も命がけの闘いを繰り広げます。今まで以上に何度も倒れてしまいます。左手だけではなく、様々な人の力も借りていました。何せ、宇宙から落ちて来たんですから!・・・すごい話です。
Dはいつもより更に無口になり、左手が代わりに饒舌になっていました。D好みの人間はほとんど現れず、あまり村人に肩入れすることなく、任務を全うする感じでした。
<吸血鬼ハンターシリーズ>
「吸血鬼ハンター“D”」
「風立ちて“D”」
「D−妖殺行」
「D−死街譚」
「夢なりし“D”」
「D−聖魔遍歴」
「D−北海魔行」
「D−薔薇姫」
「D−蒼白き堕天使1」
「D−蒼白き堕天使2」
「D−蒼白き堕天使3」
「D−蒼白き堕天使4」
「D-双影の騎士1」
「D−双影の騎士2」
「D−ダーク・ロード1」
「D−ダーク・ロード2」
「D−ダーク・ロード3」
「D−邪王星団1」
「D−邪王星団2」
「D−邪王星団3」
「D−邪王星団4」
「D−邪神砦」
「D−妖兵街道」
「D−魔戦抄」
「D−血闘譜」
「D−白魔山 上」
「D−白魔山 下」
「D−狂戦士イリヤ」
「D−魔道衆」
「D−不死者島」
「D−魔性馬車」
「D−悪夢村」
「D−冬の虎王」
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