2012年03月16日

フェルディナント・フォン・シーラッハ「罪悪」

この本は“本が好き!”で献本申し込みをしました。初めましての作家さんです。

罪悪

 フェルディナント・フォン・シーラッハ 著
  酒寄進一 訳
 「罪悪」
 (東京創元社)


罪人になるのは簡単なのに、世界は何も変わらない。──ふるさと祭りの最中に突発する、ブラスバンドの男たちによる集団暴行事件。秘密結社イルミナティにかぶれる男子寄宿学校生らの、“生け贄”の生徒へのいじめが引き起こす悲劇。何不自由ない暮らしを送る主婦が続ける窃盗事件。弁護士の「私」は、さまざまな罪のかたちを静かに語り出す。「このミステリーがすごい!」第二位など、年末ベストを総なめにした『犯罪』に比肩する傑作!−出版社HP紹介文より−


ドイツの作家さんの作品は初めて読みましたが、結構暗いイメージでした。題名が「罪悪」で、全体のテーマも「罪」や「悪」なんですから暗くても仕方ないんですけどね。他の作家さんならまた違うイメージになるのかもしれませんが。とりあえず、作家さんの名前は覚えられる気がしません・・。

10〜20ページくらいの本当に短い話が15話も収録されています。

深い感情は書かれることがなく、淡々と話が進んで行きます。結構、残虐なシーンだったり、暴力的な事件や居た堪れない事件が取り上げられているのに、全ての説明がとても短い言葉で書かれて、静かに進んで行きます。

そして、サラッと結末がやってくる・・。

正直「え!これで終わり!?」と驚かされました。あまりにもあっさりと結末がやってくるので。

でも数話読んで行くにつれて、こういうのもありかな?と思えて来ました。言葉が短いことや話が短くあっさり終わることで読者に全てを託すというか、読者に「どう思いますか?」と投げかけているような気がしたんですよね。

もちろん、もう少し長く書いた方がわかりやすいとは思いますし、私みたいに物事を深く考えられない人にはその方が親切だと思いますが・・がく〜(落胆した顔)


ずっと暗く静かな雰囲気で進む中、最後の話にはオチがあって笑えるようになっています。ただそれまでがなかなか暗い話ばかりなので、一瞬「これって笑って良いの?」と戸惑ってしまったんですけど・・。


これだけ短い話と言葉の中に言いたいことを凝縮させることができる作者の力はすごいと感心させられた作品集でした。


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