神永学 著
「心霊探偵八雲7 魂の行方」
(角川文庫)
友だちが、神隠しにあった― 晴香のもとに、助けを求める電話をかけてきたのは、晴香が以前、教育実習の際に担当となったクラスの児童・大森真人だった。それを聞いた八雲は調査のため一路長野へ向かう。一方、石井のもとには、護送車が事故を起こしたとの緊急連絡が入った。その車は、あの七瀬美雪を乗せていたというが・・・!?2つの事件の舞台は、鬼が棲むという伝説が伝えられる信州鬼無里(きなさ)へ!新展開のシリーズ第7弾。−裏表紙より−
4作目で出てきた真人くんが再登場します。あのとき傷ついてしまった真人くんは、長野の親戚に引き取られて行きました。そこで少しずつ子どもらしい明るさを取り戻しつつあったようですが・・。
転校して初めて友だちになった女の子が突然いなくなってしまい、その現場にいた真人くんはそこに霊の存在を感じました。自分がその場に居ながら逃げてしまったことを悔いて落ち込んでいた真人くんは、晴香に助けを求めます。厳密にいえば八雲に助けを求めたわけですが。
いつものように面倒臭そうに長野へ向かいます。もちろん、後藤刑事に運転させて。調査を始めると次々と明らかになる真実・・。
同じころ、石井刑事が遭遇したのは美雪を乗せた護送車の事故でした。逃走した美雪を追った彼は、かなりの怪我を負うことになります。その後も逃走を続ける美雪・・。
最終的に、2つの出来事は一つになり、終わりを迎えるのですが。
今回も霊的な怖さよりも、実在する人の方が怖いという話でした。霊も出ては来るのですが、あまりにも悲しい事情を抱えていて同情以外の感情が湧きませんでした。
それよりも、人間の怖さの方が際立っていました。そんな残虐なことをしなければ、霊がさまようことも無かったでしょうし、女の子が行方不明になることもなかったでしょう。
何よりも美雪!彼女は本当に人間なのか??両目が赤い男に対する愛情ゆえに起こした事件・・といえば綺麗ですけど、こうなったら愛情というよりも情念って感じで怖すぎます。彼のためなら何でもする!という彼女の異常な行動は本当にぞっとします。
彼女のことはハッキリとした結末がありませんでしたから、きっと今後も出てくるのでしょう。どうなるのか?本当に怖いです。
今回ホッと出来たのは、晴香のお父さんの存在。良い味出してます!お父さん。
<心霊探偵八雲シリーズ>
「心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている」
「心霊探偵八雲2 魂をつなぐもの」
「心霊探偵八雲3 闇の先にある光」
「心霊探偵八雲4 守るべき想い」
「心霊探偵八雲5 つながる想い」
「心霊探偵八雲 SECRET FILES 絆」
「心霊探偵八雲6 失意の果てに 上」
「心霊探偵八雲6 失意の果てに 下」
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