
矢崎存美 著
「ぶたぶたは見た」
(光文社文庫)
主婦・手島苑子は、事故に遭い入院することになってしまった。何も出来ない家族たちのためにハウスキーパーを頼むことにしたのだが、やって来たのはぶたのぬいぐるみだった。「山崎ぶたぶた」と名乗った彼は、料理も掃除も洗濯もテキパキこなすスーパー家政夫。更に、手島家の周りで目撃される怪しげな男性のことまで調べ上げてしまう名探偵でもあった。
前作には、話が短すぎましたし、ぶたぶたさんが出てこない話もあって、とても寂しい状態だったのですが、今回はた〜っぷりぶたぶたさんを楽しむことが出来ました

家族愛がテーマになっているのですが、そこまで重たい話ではなく、所々でぷっと吹き出してしまうような楽しい話でした

一家の主婦が入院してしまうと、家族はどれだけ大変か! 普段、当たり前のようにやってもらっていることに改めて感謝する良い機会でもあるのですが。
手島家には大学生の息子と高校生の娘がいます。年齢的には家事が出来ても良いはずなのに、今まで一切手伝って来なかったせいで、何も出来ない二人。夫は当然のように何もできません。
困った苑子は、近所の主婦から教えてもらったハウスキーパーを紹介してもらうことにしました。
彼女が連れて来たのは・・・ぶたのぬいぐるみ!

呆然とする苑子でしたが、とりあえず頼むことにします。家族たちも案外あっさりと彼の存在を受け入れました。このときの父親と息子のメールが笑えました!!

少し前から手島家の周辺で、怪しげな老人が目撃されるようになっていました。その老人の正体も目的もわからず、気になっていたのですが、その問題もぶたぶたさんによって、スムーズに解決します。
本当にスーパー家政夫です。
それにしても、小さな体でどうやってテキパキと家事をこなすのか?? 息子がずっとぶたぶたさんを観察する気持ちがよくわかります。私も見てみたいです。
今回は長編で、でもページ数が少なかったですし、一気にあっという間に読み切ることができました。通勤時間内に読み切れる感じです。また続きが出たら読もうと思います。
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